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なにそのツンデ霊★三人目★

1 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 01:21:04 ID:tkHzm+9C0
怖い話に出てくる女幽霊は実はツンデレなのではないかという新説を
検証してみるスレッドです。

前スレ 
なにそのツンデ霊★2人目
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1139653191/
なにそのツンデ霊www1人目 
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1131190956/

2 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 01:21:55 ID:iDzn3zDDO
初の2げと

3 :1:2006/03/12(日) 01:26:04 ID:tkHzm+9C0
とりあえずたてといたよ

4 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 01:27:33 ID:kyDqZGxY0
>>1
まとめサイト貼っときますね
http://www.tsunderei.org/

5 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 03:48:14 ID:GYakjkGjO
昔昔、ある国にツンデレラという一見ツンツン、しかし仲良くなるとデレデレな王女がいました。
しかし父の王様が再婚し、ツンデレラは意地悪な継母の女王にお城を追い出されてしまいました。
ツンデレラ「ふ、ふん!あんなショボい城から出られてせいせいしたわ!
さ、淋しくなんかないんだから!」
ツンデレラが森を彷徨っていると七匹のハムスターと出会いました。
ハムポンズ「やぁ、ツンデレラ。僕達と一緒に暮らさない?」
ツンデレラ「し、しょうがないわね!そんなに言うなら嫌だけど一緒に暮らしてあげる!
な、なによ!うれしくなんて無いんだからね!」
こうしてツンデレラはハムポンズと暮らすことになりました。
一方お城では…
ミレレイ「鏡よ鏡よ鏡さん、この世で一番のツンデレは誰かしら?」
鏡「はい、それはツンデレラです」
ミレレイ「キーッ!」
 
怒ったミレレイはツンデレラを抹殺しようと範馬雄子を呼び出しました。
ミレレイ「地上最強のツンデレ、雄子よ!ツンデレラを殺してくるのだ!」
雄子「ゴミ虫がこの私に指図とは…身の程を知れぃ!」
ミレレイは雄子のネリチャギで集中治療室に直行しました。
それからツンデレラはハムポンズと幸せに暮らしましたとさ。


6 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 03:54:02 ID:pEomY0G+0
それ白雪姫

7 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 07:38:49 ID:0ozJFLNLO
>>5クダラネ('A`)

8 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 08:48:07 ID:92naGwrr0
>>5
ツンデレラゆうかい事件
http://pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=23560

9 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 15:09:12 ID:aNCxiv3N0
前スレ>>967




10 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 20:32:27 ID:qbMDua030
まぁ、まずは前スレを埋めてからだ
話はそれからだ

11 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 20:34:17 ID:BnjYAitG0
>>10
前スレはもうカキコ出来ないみたいにょ?

12 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 20:34:56 ID:qbMDua030
書き込めなかったorz
512kを超えると書き込めないって出たが
そんなのあったのか?

13 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 20:35:28 ID:qbMDua030
>>11
 あぁ、スマソ吊ってくる

14 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 21:01:27 ID:BnjYAitG0
>>13 イ`w
おまいのために一個うpしてやるw

----
友人の話です。

友人はある日、軽い気持ちで声をかけた女の子とホテルに行きました。
Hし終わって疲れた友人は、女の人に腕枕をして眠り込んでしまったそうです。
目覚めてみると、女の人はもう部屋の中にいませんでした。
そして何だか自分の体がふわふわする。
不審に思った友人がふと洗面台の鏡を見ると、鏡には赤い口紅でこう書きなぐって
あったそうです。

「Welcome to Ghost's world!!」

読み終わると同時に後ろから
「べっ別にあんたに惚れたからこっちの世界に引き込んじゃったんじゃないんだからねっ!!」
と宙に浮いてるその女性に逆切れされたそうです。

15 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 21:35:39 ID:M1zfuvBiO
良改変ごちでした(^ω^ )

16 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 22:06:23 ID:BnjYAitG0
マリガトw

なんかもう書き込めない前スレの方がうえにあるので、
みんな迷ってるんじゃないかとおせっかいage

17 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 22:07:50 ID:jwQuo7/N0
>>12
ま、あんだけラッシュが続けばすぐ容量いっぱいになるわな
某SSスレなんかは大体600ぐらいで書けなくなって次スレに逝ってたし
板の底のほうを見ると過去スレだらけになっとるw

18 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 23:20:29 ID:A9K7GApk0
「またずいぶんと遅い帰りだねえ……」
「あー、うん。ちょっとサークルがあったからさ」
「さあくる?」
「えーと、なんて言えばいいかな……」
「ああ、別に言わんでええ。どうせ聞いてもわかんねし」
「なんですぐ拗ねるんだよ……」
つまらなそうにコタツに潜りなおしながら少女はじとっ、とした目でこちらを見る。
一人きりでつまらなかったのは分かるが、俺にあたられても困るというものだ。大学だってあるし。
だいたいそんなに暇ならば本来いるべき場所に帰ればいいだろうに。

「退屈なら昔みたいに猫抱いて縁側でひなたぼっこしてたら?」
「この部屋のどこに縁側がある? どこに猫がおる? おるのは背が伸びた悪ガキだけさね」
「そんなことない。たまにゴキブリもいる」
「威張れることかいっ!」
があっ、と大きく口をあけて少女は凄んでみせるが、如何せん迫力が無い。
黒々とした髪を三つ編みにしたままドテラを羽織っている姿はいっそ微笑ましいほどだ。
昔はこの人に怒られるとすげえ怖かったんだけどなあ……。

「でさ……まだ帰らないの?」
「ふん。あの宿六が頭下げてくるまで許すもんかね」
「やどろく?」
「ああ、今の子ぉ等にはわからんか。そうかそうか、わからんかw」
「さっきの仕返しかいっ」
意地悪そうに微笑む表情は、不思議なことに俺の記憶と一致する。
俺はこの人の年若い頃の姿を知らないはずだが、そこはやはり同一人物ということだろう。

「じゃあ、じいちゃんが来たら適当なところで折れてあげなよ? ……ばあちゃん」
「その呼び方はやめい」

というわけで。祖母、絹さん(享年78歳)の現状をお送りしました。

19 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 23:29:54 ID:GjiZIKtwO
あ、なんか心がほんわかした

20 :本当にあった怖い名無し:2006/03/12(日) 23:55:20 ID:BnjYAitG0
ええのぉ(*´д`*)=3ホゥ
うちのばぁちゃん、長生きして欲しいけど、
もし亡くなったらこんなんして出てきてくれんやろか…
出てきてくれるよに孝行しとくべ。GJ!!

21 :1:2006/03/13(月) 00:02:08 ID:rQNrUPdyO
初めまして。書いてみたんで投稿しまつ・・・


今日このアパートに越してきた。 念願の一人暮らし。胸が膨らむぜ。

だが、その夜。
「でた」んだ。

青白い肌。白い服の女性。
寝ようと電気を消した部屋に、急に現れた。
そして、

「でていけ」

そう言った。
しかし俺は頭が混乱し、完全に腰が抜けて固まっていたので返す事ができない。
そんな俺にもう一度、

「私の部屋だ でていけ」

と言った。
かすれるような、悲しみのような怒りのようなモノが詰まった声で言った。
俺はなんとか冷静になるように自分に問い掛け、
やっと絞り出した声で目の前の幽霊に言い放った。


22 :2:2006/03/13(月) 00:03:31 ID:KiSFd4fUO
こここここはおれおれの部屋だだだだぞぞ」
「私の部屋だ 出ていけ。」

即答された。もう泣きたい・・・
どうすりゃいいんだ。
目の前の幽霊は、ただじっと俺の事を睨んでいる。
俺は必死で脳を働かせ、霊に対する対処方を探った。しかし、
凡人として生きてきた俺はそんな事知っているハズが無い。
・・・・ふと、いきつけの2ちゃんねるのスレ、「なにそのツンデ霊☆」が浮かんだ。
ああこんな時に何考えてるんだ。ばかばか。
・・・でもあのスレに書いてある事って、今のこの状況と似てるような・・・てかまんまやん!!


23 :3:2006/03/13(月) 00:04:40 ID:KiSFd4fUO
俺は脳をフル稼働させ、数々のレスやツンデ霊話の中から使えそうな言葉を探し出す。
その間にも女の霊は「出ていけ」と繰り返している。早く!俺脳味噌!!

そして、

「何度も言わせないで でていけ」
「む、無理!!」
「何故」
「き、君がすごくきれいだから・・・・」
「っ!!」

嗚呼、何を言っているんでしょうか。僕は馬鹿ですか。
ほら、幽霊さんも顔を赤くさせてつり目をさらにつり上げて僕を睨んでいます。
ああとうとううつむいて顔を手で覆い隠してしまいました。
きっと僕の事殺すための奥義を出すための構えなのかな。

24 :4:2006/03/13(月) 00:05:33 ID:rQNrUPdyO
パパンママンごめんね、一人暮らし開始9時間で死亡だって。今年こそ彼女作って安心させてあげようと
おもってたのにあ、つまりおれ童貞のまま死ぬのかやだやだよそんなうわやだやd

「・・・やだ・・・」

うんやっぱりやだよね君もうわああん           え?

女の霊は、その一言だけ残すとすっと目の前から消えた。なんだかよくわからずその場にへたりこんでいた俺は、
状況を思い出しベッドに潜り込んだ。
毛布を頭まで被り、ガチガチ震えながら朝が来るのを待った。


25 :5:2006/03/13(月) 00:06:33 ID:rQNrUPdyO
―その部屋の隅に、先程の女の霊がいた。
床に座り込み、顔を赤らめ、胸に当てた手を握り締め目を閉じ

「・・・やだ・・・」

また呟いた。


この時から、幽霊との不思議な同居生活が始まるのだった―。

26 :6:2006/03/13(月) 00:11:24 ID:KiSFd4fUO
以上。
みんなの見てたら書きたくなってやった。
文才無いのは知っていた。
今は反省している。


続きそうな感じでしめちゃいましたが、書けるか微妙・・・
努力はします。。。



27 :本当にあった怖い名無し:2006/03/13(月) 00:13:04 ID:KYzED1bR0
>>26
よかったですよ、GJ!
楽しみに待ってます。

28 :本当にあった怖い名無し:2006/03/13(月) 00:17:44 ID:3Uhu2DR10
続編に期待!

29 :本当にあった怖い名無し:2006/03/13(月) 03:31:11 ID:phfvxhCqO
>26
さてはきさま、
前すれ970だな。

30 :本当にあった怖い名無し:2006/03/13(月) 10:54:32 ID:g5bZF71lO
>>26
さてはおまえ………




















うしくん!

31 :dat落ちスレからコピペw:2006/03/13(月) 13:23:55 ID:tFW4NNaI0
10 :31才。 [sage] :2006/02/09(木) 18:05:57 ID:HW6Zlpkg0
希硝酸「ウヘヘ……堪忍するんだな銅タン」
銅タン「やめて……触らないで!」
希硝酸「だけど銅タンのここは嫌がってないみたいだぜ?」
銅タン「やぁ!そんなところ酸化しないで!」
希硝酸「こんなにアブク出しちゃって、本当は感じてるんだろ?」
銅タン「ち……違う……」
希硝酸(やっぱ普段イオン化傾向の小さい女の恥じらってる様子はたまんねえぜ……)
希硝酸「フフフ……ここの感度はどうかな?」
銅タン「あ、だめ、そ、そんなに電子を強く吸わないで!」
希硝酸「ほら、遠慮せずにイッちゃいなよ」
銅タン「んあぁ!だめぇ!で、出ちゃう……一酸化窒素がいっぱい出ちゃう!」
銅タン「NO!!NO!!NOーーーーーーー!!」


----
ツンデレじゃねぇなw

32 :本当にあった怖い名無し:2006/03/13(月) 14:23:24 ID:JT4DYZpw0
霊でもないよ

33 :本当にあった怖い名無し:2006/03/13(月) 15:51:46 ID:kvmil8cJO
これはエニグマですね

34 :26:2006/03/13(月) 17:05:41 ID:KiSFd4fUO
なんか正体バレてますね。
まあID見れば解るけど、前スレ970でっす。うしじゃないですよ。


不覚にも銅タンに萌えた・・・(;´Д`)ハッハッ


あ、続きはぼちぼち書く予定です。まったり進める予定ですのであしからずっ。

35 :本当にあった怖い名無し:2006/03/13(月) 19:06:12 ID:Bp4Hpw070
>>31-32
強引にこのスレに当てはめると…つくも神ってやつ?
>>33
エニグマってなに?そんなスレから持ってきたのコレ?
>>34
GJ。んで漏れも銅タンハァハァ…w
次回作待ってるねw

36 :亜行さん 作業後:2006/03/13(月) 20:39:52 ID:6XozuCkV0
>>35

    ∩___∩ ∩_/)__∩ ∩_/)__∩ ∩_/)__∩  /)
    | ノ      ヽ  ( i ))    ヽ  ( i ))    ヽ ( i ))    ヽ ( i ))
   /  ●   ● | / /   ● | / /   ● | / /   ● | / /    
   |    ( _●_)  |ノ /( _●_) |ノ /( _●_) |ノ /( _●_)  |ノ /
  彡、   |∪|    ,/ |∪|    ,/ |∪|    ,/ |∪|    ,/
  /    ヽノ   /´   ヽノ  /´   ヽノ  /´   ヽノ   /´

many kuma ⇒ メニクマ ⇒ エニグマ

37 :本当にあった怖い名無し:2006/03/13(月) 20:51:16 ID:Bp4Hpw070
そ、そんな○○には釣られ…クマー(AAry

38 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 01:57:52 ID:K6wTEwtW0
ttp://up2.viploader.net/pic2d/src/viploader2d13124.jpg

こういうのキボン

39 :@:2006/03/14(火) 05:27:19 ID:j4VB8EmLO
三ヵ月前、義姉が死んだ。
 
もともと体は弱かったが、脳に出来ていた血栓は遺伝的な病気だったらしく、義母と同じ突然の死だった。
俺を産んですぐ亡くなった母、再婚してすぐ亡くなった義母。
彼女等に代わり幼い頃から俺の面倒をみてくれた義姉。
その突然の死は俺の心を喪失させるには十分すぎた。
 
とても繊細で優しかった義姉…
もう彼女の姿を見ることは出来ない。
もう彼女の声を聴く事は出来ない。

そう思うともう何もかもどうでも良くなり俺は堕落していった。
 
義姉の居ない世界。
それはただ灰色に染まった荒涼とした世界。
そんな世界で生きていくには俺は弱すぎたらしい。


40 :A:2006/03/14(火) 05:29:19 ID:j4VB8EmLO
自ら決別すべく向かったのは俺と義姉の思い出の公園だった。
 
「浩平は大きくなったら何になりたいのかしら?」
「うん!ボク、おねーちゃんのお婿さんになる!」
「…ふふ、そうね…そうなったら、素敵ね」
 
幼い頃の思い出が甦る。
 
人生の締め括りにはここしかない。
俺は十分な強度を確認した木の枝にロープを括り付けて椅子をセットした。
 
「姉さん、ゴメン…」
なんとなく謝ると椅子に乗り、縄に手をかける。
 
「ダメよ浩平」
幻聴か?義姉の声が聞こえた。
「そんな事してはダメ、よ浩平」
 
幻聴じゃない!
俺が振り向くとそこには
以前と変わらぬ
義姉の姿があった。
 
「姉さん…」
「浩平、そんな事はしてはダメ。貴男は強い子でしょう?」
俺の頬をたおやかな掌で優しく撫でながら義姉は俺を諭す。昔そうしたように。
 
「でも姉さんがいない世界は…寒いんだ。寒くて寒くてとても耐えられない」


41 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 07:43:45 ID:Q6KoHzet0
父親の再婚相手やその連れ子は義母や義姉と言わないと思うんだけど。
普通は(自分が男なら)ヨメさんの母親や姉のことでしょ。オイラは間違いなのかな。

42 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 08:00:20 ID:nO2fGVTY0
>>41
いやいや、みんなそんなことはどうでもイイのさw
いま気になるのは、>>39-40がこれ以上話を続ける気があるのか無いのか、ってことだけさw
続けりゃいいけど、続けなけりゃ駄作ケテーイw 駄作と言わないまでもなんか微妙…

>>38
今まで無いなら自分で作ればイイじゃないw

43 :B:2006/03/14(火) 08:23:53 ID:j4VB8EmLO
「そう…浩平の心は『私』に飢えているのね」
 
義姉がそういうのならそうだろう、彼女は俺以上に俺を理解しているのだから。
「『私』は今此処にいる…そして貴男は『私』を求めている。
分かっているわよね、浩平…?」
 
義姉は暖かい掌で俺の顔を包み込み、その端正な顔を近付けてきて言った。
 
「私と…
ファイトなさい」
 
カーン、とどこからかゴングの音が響くと義姉は両拳をガッチーンと打ち付けて俺に組みかかってきた。
 
あれよあれよと言う間に引き倒されマウントを獲られる。
「え??え?」
「いまどきの幽霊はブラジリアン柔術くらい使えないとやっていけないのよ、浩平」
義姉はギシギシと拳を固めるながら俺に言う。
 
「拳は強く強く握りこむのよ、でないと骨を痛めてしまうわ」
 
「ちょ、まっ…」
「ジェノッサァーイッ!!」
 
オタケビと共に俺の顔面に拳を何度も何度も叩きこむ義姉。
「アンタのせいでカレシをつくる暇なんて無いまま死んじゃったじゃない!
思い知れ!
このシスコンの包茎野郎が!」
薄れゆく意識の中で俺は思った。
(生きてやる―こんなビッチの後追いなんて真っ平だ!)
と。

44 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 08:38:28 ID:nO2fGVTY0
(・д・)

45 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 09:19:23 ID:zokJnOuWO
なんだろう、この言葉では言い表せない感情

46 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 09:52:51 ID:L9fh+Jr5O
>>41
言うだろ!
基地害?

47 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 11:02:07 ID:smf8vHkG0
(・д・)

48 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 11:06:37 ID:2sseRZvZ0
(・д・)


49 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 11:30:18 ID:4EpFh/giO
( ゚д゚)ポカーン

50 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 11:39:27 ID:Mt10Uixb0
こんなツンデ霊は…アリ!

51 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 13:09:09 ID:ogTuls3oO
偉大な宮沢賢治さんも生前は理解されなかったって言うしさ。きっとそんな作品なんだと思う。
絵画でいえば…ピカソみたいなもんかな

52 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 13:22:29 ID:Mt10Uixb0
ピカソは生きてるうちから評価されてたので、ゴッホあたりか?
でも
> (生きてやる―こんなビッチの後追いなんて真っ平だ!)
を思わせるための行動なんでしょ、これって。

53 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 18:19:33 ID:y/yOgztVO
再婚しただけなら『父の配偶者』なだけであって、
養子縁組しない限りは、その女性が死亡しても
主人公に相続権はない。




とゆー的外れ且つスレ違いレスをしてみる。

54 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 20:42:25 ID:KaGVto/X0
(・д・)・・・・割とイイw

55 :本当にあった怖い名無し:2006/03/14(火) 21:27:47 ID:1ChINgfXO
最近クオリティ低いね

56 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 00:17:03 ID:r8sPhtfyO
この手のSS系スレで特に容姿の描写が無い限り、姉タイプのキャラはタマ姉で脳内変換されてんだけど、これはハマったwwwwww

57 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 00:46:28 ID:IgkplzHk0
>>42
このスレはエロはアリなのかね?

58 :紀子さま ◆DFCvnwIDfA :2006/03/15(水) 00:47:20 ID:tRLTSuiy0
もち(はぁと

59 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 02:19:13 ID:I+VRX7SY0
http://www.tsunderei.org/
まとめあった。

60 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 02:21:10 ID:57D4HWDS0
>>59
>>4

61 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 02:53:59 ID:KAFTcOCY0
「ただいまー」
暗いドアに明かりが灯る。
「おかえりなさい、りーは寝たよ。」
「悪いね、ホワイトデーなのに遅くなっちゃって」
「りー、拗ねてたよ。・・・・・しょうがないもんね。」
俺は靴を脱ぎ、リビングに向かう。夕食だ。
「飯、ありがとな。あと夜中までごくろー。」
俺は手をピッを上げ、椅子に座る。
「明日こそ真理のお墓、行こうね。」
向かい側に座った妻が言う。
「たまには挨拶しないとな。」
「もう、まじめに聞いてよね。」
トンカツをかじる俺にはどうやら説得力がないようだ。愛想をつかれてしまった。
「8年目だよな。」
「早いよねぇ。本当に。」
空になった食器を台所に持っていき。妻が淹れたお茶を一口。


あれは俺が父ではなく譲であり、妻が奈美の時だった。
そこにはまだ真理がいた。同じ近所に住む俺達はいわば幼馴染。
しかし8年前の今日、真理は死んだ。


62 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 02:55:04 ID:KAFTcOCY0
8年前
「今日ってホワイトデーよねッ!譲ッ!渡すもんあるんでしょ!」
机の前に立つ真理。朝からうるさい奴だ。俺は突っ伏しながら言った。
「ごめんなしゃぁい。お家にわしゅれましたぁ。」
「ふざけんじゃないわっ!今すぐ持って来い!」
「無理ぃ〜。遠いじゃ〜ん。」
「馬鹿たれがっ!」
バチンッ、と俺の頭を叩くと自分の机に戻った。
「ゆずー?聞こえたよ〜。忘れたんだってねぇ。」
「言葉の通りだ。ほしけりゃ家に行け。」
「ったく、しっかりしてよ。」
斜め後ろに座る奈美にも聞かれたようだ。こんな大事な日に忘れる男がいるわけないだろ。
俺はお返しに自分で焼いたクッキーをかばんに入れていた。放課後二人に渡すつもりだ。
「ごめんごめん、と。」
授業は順調に進み待ちわびた放課後がくる。

「おい、奈美。」
「なーにー?」
俺は奈美に袋で小分けにされたクッキーを投げた。受け取った奈美は不思議そうにそれを見つめた。
「えっ?これって?家に忘れたんじゃなかったの?」
「今日を忘れる奴は本物の馬鹿だよ。」
話しつつも奈美はそれをずっと見つめてる。
「手作りだから、期待すんなよ。」
「その台詞、私も言ったよね。でもありがとう。」
「当然だろ?さて次は真理なんだけど・・・・。」
「真理、部活だね。」
そう真理は剣道部に入っている。剣道部は終わるのが遅い部活でもある。
しかし俺は真理を学校の近くの公園で待つことにした。
メールも打ったから来るだろう。
「当然、真理も待つんでしょ?」
「当 然 です。」
奈美も待つらしく一緒に公園に向かった。

63 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 02:57:43 ID:KAFTcOCY0
かなりの時間が経ったが真理は一向に来ない。
「真理、遅いね。」
「ちょっと時間かかってんな。」
奈美とベンチに座り考えていた。おかしい、遅くないか。
「ちょっと見てくる。待っててくれ。」
「うん、わかった。」
心配になった俺は学校に向かった。その途中だった。目の前に真理がいた。
「なに急いでんの?あんたは。」
「なにって遅すぎんだよバカッ!何してたんだよっ!」
何でかわからないがつい怒鳴ってしまった。
「ハァ!なに怒ってんの!バカはあんたじゃない!?」
「うるせぇ!心配したんだよっ!」
そうだ、心配していたからなんだ。だからつい怒鳴ったんだ。
「なんで心配されるわけ!?第一なんで私のこと呼び出したわけッ!?」
そうだ俺は真理に渡す物があった、だから待っていたんだ。
カバンからクッキーを取り出し真理に渡した。
「これ、渡そうとしてたんだよ。・・・・・実の話、持ってきてた。」
「あっ、これって・・・・・だっだったら最初から渡しなさいよバカッ!」
顔が少し赤い。
「驚くかなって思ってさ。」
「・・・・・・・なんでこんなことで。」
真理はうつむき何かを呟いた。微かだったが確かに聞こえた。
「ぁりがと・・・・・・・・。」
目的を果たした俺は真理と奈美のいる公園に向かった。



64 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 02:59:30 ID:KAFTcOCY0
「もう、大げさなんだから。」
俺の隣で奈美が笑う。
「ほんとこいつバカ丸出しだったわ。」
その隣で真理が笑う。
「だってマジで心配したんだぞ。友達思いの俺に感謝しろ。」
そして俺が笑う。
「なにが友達思いよっ。お節介もいいとこだわ。」
ハハハっ、とみんなで笑う。
「・・・・・・・・・ねぇ。」
真理が深刻そうな顔をして言った。
「いつまでもこのままでいようなッ。」
真理には似つかわしくない台詞だったが、この時は茶化そうなんて考えなかった。
「とーぜん」
「当然よ、聞くまでもないって。」
この時見た真理の笑顔はいまでも印象に残ってる。
「そっ!ならよかった。」

ここでそれぞれ自宅への帰路につく。
「それじゃおまえら、また明日な。」
「じゃーねー、真理ー、ゆずー。」
「・・・・・・・・・・さよなら。」
明日の俺達はいつもと変わらない、そう思っていた。


65 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 03:00:31 ID:KAFTcOCY0
信じられないんじゃない、信じたくないんだ。きっと奈美だって同じ気持ちだろう。
昨日真理が座っていた机には花瓶が置いてあり、真理がいない。
担任の話なんか耳に入らなかった。しかし、不思議な事が起こった。
真理が事故にあい死亡した時刻が6時頃、だが俺が真理と話していたのは7時頃。
しかも一緒に帰ったとまできている。
そうか、やっぱりあの時のさよならってそういう意味か。


それから一週間後、俺と奈美は墓の前にいた
「なぁ奈美、驚いたか?」
「驚いたよ。そりゃあ。」
「どっちに?」
「真理が・・・・・・・・死んだことによ。」
「そうか、俺もだ。」
そうだ、俺達は真理が死ぬなんてこれっぽちも思ってなかった。
だが、魂になっても約束を守る。そこが真理らしいとおもった。
是非クッキーの味がどんなもんだか聞きたかった。
だけどそれは3人があの世に行ってから話す。そう決めた。
真理はいなかったけど3人で誓った約束だ。

66 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 03:01:10 ID:KAFTcOCY0
「ねぇおかあさぁん、これだれのおはかぁ?」
「これはね、お母さんとお父さんが好きだった人のお墓。」
「えぇー!そんなにたくさんひとのことすきになっちゃいけないんだよぉ?」
しゃがみこみ娘を諭す。
「この人はね、お父さんとお母さんの大切なお友達だったの。りーちゃんもお友達好きでしょ?」
「うん、だいすき。」
「それと同じなんだよ。好きな人は沢山いてもいいのよ。」
「でも・・・・。」
幼い子にはまだわからないようだ。まぁそんなことは年があがると共にわかればいいか。
「おとーさーん早くー。」
「お父さん遅いよー。」
「だって水道が凍ってたんだもん。しゃーねーじゃん。」
夫が線香に火をつけ供え、私が水をかけて拭く。
その後みんなで手を合わせる。

ねぇ、聞こえる?私の声?


67 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 05:02:11 ID:alH9d7TzO
駄作
(゚д゚)、ペ
意外性0

68 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 05:48:55 ID:+Awwp30V0
>>61-66
とってもGJだお(`・ω・´)

69 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 06:26:50 ID:IgkplzHk0
>>58
よっしゃ、じゃエロ書いたろ

70 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 06:48:26 ID:4aTq5J4H0
>>61-66
話は激しくGJ!
でもツンデ霊かというと…

71 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 10:19:11 ID:ioVfIg0UO
運動場とか言うコテの劣化コピーにしか見えんな。

72 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 12:01:59 ID:fZGPwBml0
文句つけてる香具師が全員ケータイから書き込んでる件

73 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 15:07:00 ID:ioVfIg0UO
そりゃま、ヒキコモリでもないしな。

74 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 20:36:31 ID:4aTq5J4H0
ヒキコモリでもない香具師がケータイで一般的な業務時間内に書き込んでる件

75 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 21:04:46 ID:OI5wkoYD0
それだけ期待しているってことじゃないw
作者も気が引き締まるわよねw
あちしもなんか書こっかなぁ。



男性陣には受けないかも知んないけどw

76 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 21:28:14 ID:GcV+m0mj0
>>75
801 801なのか?

77 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 21:30:19 ID:ioVfIg0UO
>>74学生に業務と言われてもなあ。オツム弱いなあw

78 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 21:48:44 ID:Yxpkm0DKO
>>77
いいからオマエどっか消えてくれない?

79 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 21:52:47 ID:7zo8VGXU0
>>77はツンデレ
というのがこのテのツンデレスレのお約束でしょ

80 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 21:58:31 ID:wW36TVGZ0
スレ汚ししてる煽りとスルーできないお子ちゃま、まとめて氏んでくれね?

81 :ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o :2006/03/15(水) 22:08:27 ID:aed+XYfm0
今日はハムポンの回し車を新調した。
ずいぶんと大きくなったし、今までの回し車では窮屈そうだったからだ。

カラカラカラ・・・

新品だし音も軽やかだ。ハムポンも心なしか嬉しそうに見えた。

〜〜♪〜〜・・・・♪

背後からレイポンの鼻歌が聞こえる。〜〜・・・ん?
このハミングはどこかで聞いたような・・・。どこだったろう。随分昔・・・

「・・・レイポン?」
「・・・んー?」
「その歌・・・どこかで聴いたような気がするんだよね。なんだったっけ」
「・・・さぁね。ふふ」

こんなやり取りもそういえば昔あったような気がする。
でも、いつかその時がくれば思い出すだろう。
僕はレイポンのハミングに耳を澄ませ、ハムポンの活躍を見つめた。

静かな夜。ハムポンが回し車を回す音。レイポンのハミング。

82 :跡取り 2−1:2006/03/15(水) 22:23:00 ID:aed+XYfm0
戦後も間もないというのに、東亜権の確立という名目の元世は不穏な
空気に包まれていた。
だけど、屋敷の中は隔世の感が流れ独自の時を刻む。

僕には従者がついていた。俗にいうメイドだ。
親はそれぞれに忙しい。僕に構ってなど居られないという事だろう。
姉さんに気付く者はいなかった。

「坊ちゃん。お食事の用意ができました」
「うん。ありがとう」

姉さんとの語学の授業中だったが、彼女には姉さんは当然見えない。
姉さんの、刺すような目線も。

「いきましょう」
「はい」

テーブルマナーに関しても概ねこなせるようになっていた。
姉さんも特に指摘するでもなく、ただ一挙手を見守っているだけだった。

「ごちそうさま」
「・・・おいしかった?」
「うん。とても」

83 :跡取り 2−2:2006/03/15(水) 22:23:39 ID:aed+XYfm0
食事、部屋に居るときは一人になるよう申し付けていたので、
独り言としか取れないようなこの会話も、訝しがられることはなかった。

「さぁ、部屋に戻って食休みした後勉強を再開するわよ」
「はい」

姉さんはやはり、二人になりたがった。
僕が素直に従うと、心なしか嬉しそうな顔をした。

〜〜♪〜〜・・・♪

姉さんがハミングを漏らす。機嫌がいいのだろう。
いつものあの曲だった。僕が得意とするダンスの曲だった。

「また、踊ってもらえますか?」
階段を登る途中、僕は姉さんに尋ねた。
姉さんはつ・・と振り返り
「・・・そうね。鈍っていないか確かめましょう」

口調は厳しいが、目元を彩る笑みが雄弁に何かを物語っていた。
そしてまた先を行きつつ、あのハミングを奏でる。

「ダンスは好きよ。貴方はもうすぐ舞踏会に出られる歳ね」

僕の背は姉さんを超えようとしていた。姉さんはあのときのままだったから

84 :本当にあった怖い名無し:2006/03/15(水) 22:41:19 ID:Yy8gj7wKO
GJ!今こんな感じか。

ツン[    ε=(姉さん) ]デレ

85 :本当にあった怖い名無し:2006/03/16(木) 13:23:34 ID:qhExa8OI0
PCやってる俺を見て普段散々「おたく」とか「パソコマニア」とか言ってるのに
友達からmixiとかGYAOとかの話聞いてパソコン欲しくなったらしくて
「ね〜、あんたのパソコン頂戴よ」なんてふざけたこと言ってきたから
「働いてんだから自分で買えよ」って言ってやった
そしたら急にしょんぼりして部屋に戻っていって、なんか可哀想だからオレの使ってないマシンあげたわけだ
それなのに冷淡に「あー、ありがと」って言うだけで正直むかついた
「ねえ、これどうやんの」って質問してきたから
つい「そんくらい自分でやれよ」って言っちゃった
そしたら涙目になって必死にPCのマニュアル見ながら全然違うことやってるから、しょうがなく
「ほら、やってやるからかしてみな」
「いいよ・・・自分でやるから・・・」って鼻すすりながら嗚咽交じりの声で言ってた
「あー、ごめんごめん。ほら、こうやるとメールが送れるから・・・」とか説明してたら、なんか余計泣き始めちゃって
仕方なく抱きしめて頭撫でて「ごめんね、何でも教えてあげるからさぁ。もう泣きやんでよ」て慰めたんだけど
もっと泣き始めて「ん〜〜〜!!」って言いながらオレの胸をぽこぽこ叩いて、しばらくしたら泣きつかれて眠っちゃった
ベットまで姉ちゃん運んだ時にPC初心者のための本が何冊も買ってあって、本当はPCもらったこと凄く嬉しかったらしい
次の日、簡単なことは一通り教えてやった
教えてる間、相変わらず姉は無愛想だったけど、その日は夜遅くまでパソコンいじってたみたい
オレが夜中に自分のPCのメールBOX見ると、姉のアドレスから使い慣れてないため間違って空白で送ってしまったであろう空メールと
件名
ごめんね
本文
ありがとう、昨日は泣いちゃってごめんね
パソコンくれたこともホントはもっとちゃんとお礼言わなきゃいけないのに、うまく言えなくて
ちゃんと「ありがと」言えるようにするから、またパソコンの使い方教えてくれる?
ってメールがきた

オレは姉の部屋に行って、無言で抱きしめ頭を撫でて少し驚いた顔してる姉ちゃんに「明日もPCの使い方頑張ろうな」って言ったら
少し笑って「ありがとう」って嬉しそうに言ってそのまま眠っちゃった

86 :本当にあった怖い名無し:2006/03/16(木) 20:44:07 ID:KcAIYQAm0
だから霊じゃないと何度(ry













ま、まぁ悪くないじゃない、また見つけてきなさいよねっ!!
ばかっ、別に気に入ったとかじゃないんだからっ!

87 :本当にあった怖い名無し:2006/03/16(木) 21:40:23 ID:TadlPc+v0
ツンドロ?

今は夜中の0時を回ろうとしてる時間。
真夏の熱帯夜の熱気に当てられて学校のプールに来ている。
茂みに隠れて水着に着替えてプールサイドに侵入する。
プールの丁度反対側からパシャパシャと水音が聞こえる。
(!?先客か?)
まあ大して障害に成らないと思い、少し興味が出て来たので音を立て無い様に慎重に水に入る。
そのまま音が聞こえた方に潜水で水底を伝い一気に水面に出て見た。
だが、誰も居ない。
気のせいだったのかな?と思い力を抜き顔が上に成る様に、自分の体を水面に水平浮かせた。
どれ位経ったのだろうか。
月が綺麗だなとノンビリしてると何故か体が動かない。
すら〜っと自分の両サイドの水面から、白い手が出て来て俺の体を水面に沈め始めた。

俺の頭の裏?水中から女性の声が聞こえる。
女性「貴方をずっと待ってたの」
完全に俺の体が水中に沈み込んで溺れそうに成る。
俺「なんだよこれ!俺が一体何をしたんだよ!」
女性「こんな所に来た貴方が悪いの!!もう離さない!!」
溺れながら身動きも出来ずにもう駄目かと思って諦めた時に、自分の目の前に綺麗な女性が居るのが見えた。
気が遠く成りつつ有る中で思い出した。
学校一秀才で綺麗だが家が貧乏で何かと困ってたあの子だと。
女性「ず〜と寂しかったの。貴方が来てくれた御蔭でもう一人じゃない」
女性「そう永久に二人で居ましょう」
そう言いながら抱きしめられて意識が無くなりました。
・・・
・・


翌日のニュースで学生がプールで溺死して居るのが発見されたと報道がされたそうです。

88 :俺と守護霊:2006/03/17(金) 00:22:42 ID:TVfuLunu0
 ――そろそろ刻限だな

俺「ほんとにいっちまうんだな」

 ――何事にも終わりはあるからな

俺「寂しいか」

 ――馬鹿をいうでない せいせいする

俺「俺は寂しいぞ」

 ――! ……疎まれているものだと

俺「おまえはバカだな」

 ――私のせいでそなたは周囲に奇異に思われていた

俺「おまえのせいじゃない」

 ――そうだな

俺「否定しろよ」

 ――そうだな

89 :俺と守護霊:2006/03/17(金) 00:23:42 ID:TVfuLunu0
俺「泣くなよ」

 ――泣いてなどおらぬ

俺「じゃあ姿見せてみろよ」

 ―― …………

俺「見納めってやつだ」

 ――できない

俺「なんで」

 ――そなたのそういうところが私は好かぬ

俺「最後まで説教かよ」

 ――私達らしいであろ

俺「そうだな」

 ――では私はいく 息災でな

俺「ああ。身体に気をつけろよ」

 ――そなたは…ほんとうに馬鹿だな……




90 :俺と守護霊:2006/03/17(金) 00:24:40 ID:TVfuLunu0

俺「今度来るときは萌え萌えロリメイド姿で逢おう」
俺「無理じゃねーって。その洗濯板ならローティーンで充分通じる!」
俺「俺に惚れてんだろーが。言うこときけよ」
俺「ん、そーか。楽しみにしてるぞ」
霊「……そんなに私にいなくなってほしいのか」
俺「ぬ! 自家発電中は入ってくるなとあれほど……!」
霊「今決めたぞ。私はそなたから未来永劫離れぬ」
俺「ば、バカな!? 俺の夢を何だと思って」
霊「そなたのような性犯罪者予備軍を野放しにしてはおけぬ」
俺「ふざけんなこんな品行方正な好青年を捕まえて」
霊「それなら四六時中見られていても平気であろ」
俺「あーいえばこーいう」
霊「正論であろ」
俺「くそったれが消えろよ」
霊「私が一度決めたことを曲げたことがあるか」
俺「ド畜生が! ……じゃせめてメイド服」
霊「却下する」
俺「あああつまんねええええええ!!!」




91 :本当にあった怖い名無し:2006/03/17(金) 00:31:54 ID:TVfuLunu0
以上。ツンデレのお題に沿うのが難しくなってきたので終わり。

92 :本当にあった怖い名無し:2006/03/17(金) 01:19:09 ID:w/hyefNb0
改行ウザw
あせんなw

93 :本当にあった怖い名無し:2006/03/17(金) 02:12:44 ID:FB5VU89F0
         __,.-‐v‐、/^ン^ヽ
     ,. -一'´ ,fl〃リk'ニヽ、
    /   ,-、 '}jリ'^´  レ',ハヘ    <何よ!あんまりみるんじゃないわよ!
   '     ,」ハl|レ'    /,:仁テ,ハ、
       j厂リ'-、、   ッ一' ̄´ l
       ∠_−、>∠、       |
      ∠_ー 、ン´ ̄`ll     l
    r‐イ−、ン'´     リ    丿
   V/  / ぃ
     \/__ム〉


   ,.、,、,..,、、.,、,、、..,_       /i
  ;'`;、、:、. .:、:, :,.: ::`゙:.:゙:`''':,'.´ -‐i  <別にあんたの為に調理されたんじゃないんだからね!
  '、;: ...: ,:. :.、.:',.: .:: _;.;;..; :..‐'゙  ̄  ̄    は、早く食べなさいよ!


94 :本当にあった怖い名無し:2006/03/17(金) 02:23:05 ID:NWps++7q0
海老の霊?

95 :本当にあった怖い名無し:2006/03/17(金) 08:44:17 ID:7fQEIKMp0
>>93
前々スレにあったなー、そのAA

96 :本当にあった怖い名無し:2006/03/17(金) 18:22:45 ID:K06ZvEgi0
>>88,89だけ読んで泣いた。


97 :本当にあった怖い名無し:2006/03/17(金) 22:20:23 ID:CknZ0OAY0
>>90には、うにゅうの霊が憑いています

98 :本当にあった怖い名無し:2006/03/18(土) 03:09:47 ID:MdibNW8N0
>>97
それなんて偽春奈?

99 :本当にあった怖い名無し:2006/03/18(土) 08:04:00 ID:2x75+0nJO
3スレ目にしてネタ切れかぁ〜

100 :本当にあった怖い名無し:2006/03/18(土) 08:52:34 ID:bLoFeEGf0
オイこそが 100へとー

101 :本当にあった怖い名無し:2006/03/18(土) 10:27:18 ID:6m3dmISyO
ツンデ霊マダァ-?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン

102 :本当にあった怖い名無し:2006/03/18(土) 17:23:33 ID:YtaR5ZeA0
>>98
つヒント:ID

>>99-101
そろそろわたしの出番でつか?

103 :本当にあった怖い名無し:2006/03/18(土) 21:26:23 ID:1o6QH/Mj0
誰だお前は。

104 :本当にあった怖い名無し:2006/03/18(土) 23:54:44 ID:YtaR5ZeA0
(゚д゚)ワタシダヨワタシ

105 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 00:05:25 ID:cebZa3DWO
>>104
こっち見んな

106 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 01:50:03 ID:IvHjTUZ40
>>102
よし、受け取れ
(・∀・)つ[赤紙 @ツンデ霊スレ]

107 :低テンションな幽霊さん   1/1:2006/03/19(日) 04:44:37 ID:prjErsvJ0
 …目が覚める。 職も金もメシを作る気力もない、いつもの朝。
「とりあえず、カップ麺かなんかですま―――――」
 ぶすっとむくれている少女の姿が、目に止まる。 …あれ、俺、もしかしてあの子誘拐した?
 いや、ないない。 だってあの子足ないし。 どう見ても幽霊ですよキバヤシさん?

「こんにちは、僕はトムです。 あなたの名前を教えてください」
 …中学生の英訳のような日本語で、意思の疎通が図れるかテストだ。
「名前を教えるメリット、ない。 …料理作るから、台所借りる」
「……え? それこそ君にメリットなくね?」
「キミの生活水準、ひどい。 …このままじゃ、キミを苦しめられない」
 あれ、この幽霊はもしかしてサドですか? …大歓迎だぜ。
「こ、このわたくしめを汚い豚と罵って下さい名前も知らない幽霊様!!」
 ぎろり、と睨まれる。 ただそれだけで、身動きひとつ取れなくなった。 …金縛り初体験。 めくるめく調教の日々? ヒャッホウ大歓迎だぜ俺は!

「………できた。 さっさと、来い」
 その言葉と同時に、金縛りが解除される。 …とりあえず、『食べ物』ができているのか見てみよう。
 最近カップ麺ぐらいしか食ってない俺は、このよくわからない臭いがなんなのか、わからない。
「―――――――なんて、コト」
 そこには、惨殺死体が数体、皿に盛り付けてあった。 …まずはトマト。 砥いでいない包丁のせいか、見事に力が入ってぐちゃぐちゃだ。
 次にご飯。 水を吸いすぎた彼らは、今まさに茶碗の底にどろりと沈みそうである。
 ……最後に、みそ汁。 その色は名状しがたく、外宇宙からのナニカを象徴しているかのようでもあった。
 どれも賞味期限ギリギリだしな。 ええい、俺は食う、英雄になるっ!!

「………あ、れ?」
 意外と、いける。 つーかうめぇぞこのみそ汁、見てるだけで正気度ガリガリ減りそうだけど。
「……おいしい?」
「…ま、悪くはない、かな」
「………思えば、キミに聞いても仕方ない」
 …ぶっきらぼうな台詞。 でも、嬉しそうに笑っていて。
 ――――――――だから、苦しめられるってのも、悪くないって思ってしまった。
「うぐぅぅぅぁぁあああ!!!」
 そのせいで、すっかり忘れてたんだ。 本当にマズイ料理は、後からダメージが来るってことを。

108 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 12:46:03 ID:AjilaYVwO
ちょwwwwおまいwwwラヴクラフティアン佳代www

109 :104:2006/03/19(日) 13:04:06 ID:/3g3R4vv0
(・∀・)つ赤紙⊂(゚д゚)
赤紙キタので出撃します
かなり長文の悪寒です

110 :104:2006/03/19(日) 14:25:10 ID:/3g3R4vv0
俺は寺社仏閣マニア
全国各地の寺社を訪れ写真を撮るのが趣味だ
時には撮影禁止の稀少(レア)仏像をパパラッチすることもある
今日も狙った菩薩をファインダーに捕らえた
「スナップ・ショット!」

現像が楽しみだ

む、そこの観音
撮影はご遠慮くださいだと
蛙のように舞い・・・今だ!
「フロッグ・スマッシャー!」
「あ、今撮影されたかた」
ゴキブリのように逃げる!

現像が楽しみだ

111 :104*2/6:2006/03/19(日) 14:26:25 ID:/3g3R4vv0
「ちょっと待ちなさい!」
何!? 伝家のフィニッシュ・ムーヴ
フロッグ・スマッシャーがしくじったとでもいうのか?
どこだ?追っ手はどこにいる?!
「まったくどこ見てんのよ!」
いてえ!!
ごんべえの泣き所に衝撃が

うおっ。
目線を下げるとツインテールの女の子が仁王立ちしていた。
ぬお、身体の淵が曖昧というか地面が透けてるような・・・
「なんだぁ? おまえ、透けてんのか?!」
「ちょっとぉ、じろじろ見ないでよ。どこ見てんの」
そう云って少女は胸の辺りを手で隠し、身を捩った。
なんか肩口の辺りに浮いてる青白い炎?みたいなのも一緒に憑いて動いた。

112 :104*3/7:2006/03/19(日) 14:27:54 ID:/3g3R4vv0
「ソレ、何だ??」
「ちっ、そんなことより、あんたよあんた。波長が合うからってコイツが云うから
見てたら、くっだらない仏像ばっか写してさ。少しは自分も写ろうとかいう気はないの」
青い炎を指差した手を払われ、舌打ちされ、眼前に指さされて、自分の肩口の青い炎を指して、
次々と国宝や重文にナカユビ立てたり舌を出したり、忙しないヤツだ・・・。
「いや、ほら、一人だしさ。俺なんか撮ったって・・・さ」
いぢいぢとカメラをいぢる。
「カノジョとツーショット! とかなら解るけどさ、ヤロー1人が仏像バックにスマイルは
ありえねーでしょ、フツー」
「ねぇ、ホントにこいつじゃなきゃダメなの?」
青い炎に向けて女の子が小声でしゃべる。
炎の中に一瞬、人の顔のようなモノが垣間見えたが、すぐにヴォワァっと燃え盛り
顔らしきモノは消えた。
「ふぅ、仕方ないわねぇ」
女の子が肩を竦めると、やっぱり青い炎もゆらゆらと上下に揺れた。

113 :104*4/7:2006/03/19(日) 14:28:37 ID:/3g3R4vv0
「とにかく、あんた、写真に写りなさい」
仁王立ちの女の子がビシィと指をさす。その指の先はもやもやとしている。
「え・・・?」
なんなんだろ、この娘。初対面なのにツンツンと突っかかってきて。
いくらおいらが少女スキーだからといって、ああ、でもかわいいのはかわいいねぇ。
こうファンシーなかわいさとアダルティーな美のマーブリィーなブレンド。
だけども余分なアクは一切なしみたいな。
はっ!? ひょっとして、幼い頃に生き別れた義妹なんじゃ?!
否否、それは昨晩ズルズル泣きながらハァハァしたエロゲーw
そうじゃなくてだな、アレだよ、見た目は○学生、でも18歳以上ていうry
「いてぇ! なんでまた・・・」
またもごんべえ。
「気配がした」
「はぁ?」
「ヘンなこと考えてただろ」
「ヘンなことって・・・なんですか」
いつのまにか敬語になってた。

114 :104*5/7:2006/03/19(日) 14:30:15 ID:/3g3R4vv0
小銭入れから30円出して線香を手に入れた。うーむ・・・あまり考えたくはないが、
ひょっとしてこの娘って・・・
「ちょつとぉ!煙が顔にかかるじゃない」
線香を突き立てようとした手が止まる。えー・・・そんなこと云ったって・・・。
足元に蹲る少女。ハァハァパンツが
「あたしさ、ずっとここにいるわけ」
パンツをハァハァ見られてるのも気付かずに*ハァハァ*少女はぼそぼそと語り始めた。

「よく解んないんだけど、ここから出られないのよ」
ボクはそっと少女に触れてみた。
!!
ゾクっと物凄い寒気に鳥肌が立った。けれど、それだけだった。ボクの手はすぅーっと
確たる抵抗もなく少女の身体の中を通過していった。
それに気付いた少女が俺にすがりついた。
「お願い!ワタシをここから出してええ」
ああああ・・・ちょっと色彩と目つき怖いけど角度によってはかわいいよ少女。
その時、少女の肩口でゆらゆらと燃える青い炎がヴォアっと膨れた。
「もし、お兄さん」
振り向くと怪訝な表情の僧侶が顔色を覗っていた。
「顔色がよろしくないですな。よほどのお悩みがおありとお見受けするが、よければ
わたくしがお話を伺いますよ」
「ちょ、なにをすrcヴぃぶおんjl」
枯れたような坊主のくせにやけに力が強く引き摺られていく。
ひそひそひそひそ。
え?なに?
「いや、あいつさぁ、仏像に向かって一人でずっとしゃべってんだよ。アブネーよ」

115 :104*6/7:2006/03/19(日) 14:31:13 ID:/3g3R4vv0

にげて・・・
耳元で少女の声が聞こえた。俺は立ち止まる。僧侶が振り向く。いまだ!
「スナップ・ショット!」
白光が僧侶の目を焼く。
「ぐぎゃあああああああぁぁぁぁぁlbsjんべx」
急速に日が翳る。
湧き立つ黒雲が頭を掠めんばかりに垂れ込める。
なんだ?何が起きた?
「今よ!早く
少女!? 差し出された手
うわああああああああああ
骨ばった坊主の腕がギリギリと俺の足首を締め付ける。
少女が手を握る。
随分と艶かしい感じがした。
俺は坊主の腕をカカトで思い切り踏みつけた。
さすがは3万円。攻撃力は抜群だ。

薄暗い見慣れぬ土地を俺は少女に手を牽かれ駆けた。
何時の間にか人声は彼方のモノとなり
全身に纏わりつくような霧雨が俺を染め始めた。
「ちょっと待って!」
たたらを踏みながら止まると、剥き出しでぶら提げていたF60Dを仕舞おうと
方膝をついた両腕の隙間から、少女の眉根を寄せた顔がぬと出てきた。
ビビクン!!?
「だめよ。あなたが写るまで」
カメラを手にガクガクと立ち上がると、少女の眼前に股間が来たがもうそろそろエンディング

116 :104*7/7:2006/03/19(日) 14:33:11 ID:/3g3R4vv0

しゃくしゃくと土の道。
遠雷に顔を上げると、一面の墓。
そこで初めて嫌な予感がし、総身がぶるりと震えた。
子供の頃によく感じていたあの妙な感覚。
その道の先には猫の死体があった。
その日は遊べる友達が誰もいなかった。
あの席で**ちゃんが怪我をした。
長じるにつれそういったことは微塵も感じなくなっていったのだが。

「ねえ、どこまで行くの?」
・・・・・・・
声色の変化に気付いたのか、ゆっ・・・くりと
ふりかえり
「いや!むぐう」
よくないことだ。どうしたということだろう、これは。
だれか、だれか、
押さえつけられた全身のうち唯一自由である瞳を彷徨わす。
真っ黒い鳥が。
紅く染まる。
声が。
「写真撮るだけっつっただろハァハァ」



                        (了)


117 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 16:55:21 ID:/phSc3IDO
あぁ、やっぱ俺って読解力無かったんだなぁ。
最後が全くサッパリ妖精。
どなたか要約お願い致します。

118 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 17:29:02 ID:8r2MpTuKO
>>117
意味など何もない。
基地害の乱文だ。
読み流せ。

119 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 17:31:19 ID:5OJgaTSr0
ID:/3g3R4vv0
おまえドクロちゃん好きだろww

120 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 17:39:40 ID:AjilaYVwO
ごめん、オレもよくわからんかったわ

121 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 18:25:59 ID:CN0Mvefb0
なんとなくテンポは良かった











…ような気がする。
意味はまったくもって判らないが。

122 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 19:25:00 ID:/3g3R4vv0

   _, ._
  ( ゚ Д゚)   ガシャ
  ( つ O. __
  と_)_) (__()、;.o:。
          ゚*・:.。

(゚д゚)


123 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 19:29:10 ID:EX6jD0eu0
そうか、俺も判らんかったが、
読解力がないわけじゃなかったんだな。

124 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 19:31:47 ID:EX6jD0eu0
>>122
解説してくれ。
あんまり期待してないから、大丈夫だ。

125 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 19:34:34 ID:yhnbE9dI0
元ネタあんのかな? 俺も解説キボン

126 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 19:52:25 ID:/3g3R4vv0
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~ 何番の解説がほしいんだい? 7/7か?

127 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 20:00:09 ID:yhnbE9dI0
青白い炎の設定とか。

128 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 20:26:15 ID:CN0Mvefb0
(・д・)

129 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 20:29:58 ID:pDmuut5FO
こっち見んな。

130 :解析編@:2006/03/19(日) 20:44:37 ID:/3g3R4vv0
>>127
そっちかよw

1/7
寺社の写真撮影が趣味の男(=主人公)

2/7
とある寺で仏像を撮影していたら
少女に絡まれた

3・4/7
少女は
仏像ばかり写さず
主人公も被写体になれと要請
男は少女を気に入る

5/7
話をきくと
少女は境内から出られないという
少女に触れる
幽霊だと認識
いいところで坊主の邪魔が入る
少女は他の人間には見えてない模様

6/7
やばい状況を認識
隙を突いて坊主から離脱
天候悪化
やはり坊主が少女を嬲っていたのか!

131 :解析編A:2006/03/19(日) 20:46:17 ID:/3g3R4vv0
ここからは実際の文章使ってみていくね

薄暗い見慣れぬ土地(天候悪化&主人公初めて訪れる場所)
を俺は少女に手を牽かれ駆けた。(少女の幽霊がどんどん男をつれていく)
何時の間にか人声は彼方のモノとなり(ひと気がないところへ向かっている。追手もない)
全身に纏わりつくような霧雨が俺を染め始めた。(雨が降りはじめる)
(男)「ちょっと待って!」
(男)たたらを踏みながら止まると、剥き出しでぶら提げていた
F60D(カメラの機種ニコン製)
を仕舞おうと
方膝(片膝→誤字)
をついた(男の)両腕の隙間から、
少女の眉根を寄せた顔がぬと出てきた。(幽霊なので奇抜な行動)
ビビクン!!?(男がびっくりして身体がふるえた様を表すオノマトペ)
(少女)「だめよ。あなたが写るまで」(冒頭より男自体が被写体となることを要求していた)
カメラを手に(男が)ガクガクと立ち上がると、
少女の眼前に股間が来たが(少女は腕の間から顔を出してしゃがんだ状態のままだからこういう図になる)
もうそろそろエンディング(作者疲労のため省略の意をこめつつ読者にも終わりを促す)

132 :解析編B:2006/03/19(日) 20:51:05 ID:/3g3R4vv0
7/7
しゃくしゃくと(足音を鳴らしながら)土の道(を歩く)。
遠(くでゴロゴロいう)雷に顔を上げると、一面の墓。(境内裏手奥に展開する墓地へ到着)
そこで初めて(男は)嫌な予感がし、総身がぶるりと震えた。
子供の頃によく感じていたあの妙な感覚。
(子供時代その感覚を受けたとき)その道の先には猫の死体があった。
(また別の子供時代その感覚を受けたとき)その日は遊べる友達が誰もいなかった。
(また別の子供時代その感覚を受けたとき)あの席で**ちゃんが怪我をした。
(↑のそれぞれの感覚はすヴぇて異なる。不思議な第六感とでも表すか。そーゆー感じを想像してここは)
長じる(大人になる)につれそういったことは微塵も感じなくなっていったのだが。
(そういう鋭い感覚みたいなんがあまり感じることなくなぅってきた)


以上
作者の解析はここまでです。
否、いぢわるじゃないんですよ
ラストシーンは、複数の解釈をこめてあって、それは読んだ人が選んで
(感じてあるいは判断して)ほしいから
読みようによってはツンデレというより
後味の悪い話になります
もうだめ。これ以上は云えません。

133 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 20:58:55 ID:09/oUcNs0
こら。そこから先がわけワカランから、皆ああいう反応なんじゃないかw
色んな解釈ができる余韻というのと、意味不明で煙に巻くのとは違うよ。
解説と本編は別物なのだから、きちんと書くべし。

134 :解析編おまけ:2006/03/19(日) 20:59:50 ID:/3g3R4vv0
>青白い炎
特に設定的なものはなし。
少女が人外のモノであることを強調するオブジェ
想像すると→人魂→人魂がまとわりつく人→幽霊

大サービス
>紅く染まる
視界の内部的変化→死


あとがき
わたしのパターンが自覚できて少々楽しいorz
読んでくれた人、レスくれた人、ありがとう
またROMMERに戻ります

135 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 21:00:02 ID:Hl2RUyVt0
作者は精神病患者だとしか思えん。

136 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 21:09:02 ID:mriGdNGv0
もう一歩昇華させることができれば
ドグラマグラになるかもしれない。

137 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 21:40:05 ID:8r2MpTuKO
なんだ?
解説してるのが作者なの?
薬でもやってるのか?

138 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 21:41:19 ID:Tu6DGUmG0
それでもやっぱり解らん
難解なのと意味がわからんのは違うんですよ
言葉がたらんのと、行間を嫁というのも違うんですよ
いや、シロートが書く文章に文句言っても意味はないんですけどね
まぁ、最後以外はテンポも悪くないしグッジョブですよ

139 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 21:51:37 ID:w090g3pV0
無粋にも途中まで解説してもらったけど、
やっぱり、最後がよくわかんないや(´・ω・`)ゴメンチャイ
個人的に全体の雰囲気好きだから、
作者以外の人がわかるようにもうちょい行間を埋めてほしい。



140 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 21:54:08 ID:CN0Mvefb0
(・д・)

141 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 22:10:00 ID:yhnbE9dI0
被写体が入れ替わりに自縛霊にでもなるのかな
そう読むとツンデ霊じゃなくなるし
俺もやっぱワカンネ


142 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 22:17:05 ID:8r2MpTuKO
だから薬物患者とか精神病患の文章にマジレスすんなって。

143 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 22:49:54 ID:/3g3R4vv0
僧籍の方が混ざっているようですね
この物語はフィクションです

>>136
ありがとう。最高の賛辞です

>>138
やっぱりそうですよね^^;
ということで

144 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 22:55:41 ID:IvHjTUZ40
>>132
7/7 は、
第三者視点で書くのであれば、何があったか明確に描写すべきなのにそれをしていない。
登場人物の視点であれば当人の思考をちゃんと書かないといけないのにそれもない。
曖昧にしようとしてこういう基本情報までカットするから文章が意味不明になるんだと思う。
その上カットの仕方が主語や述語の省略のし過ぎとくれば、もう脳内補完も不可能。

145 :結末解説@物語だけ味わいたい人はスルーで:2006/03/19(日) 23:25:30 ID:/3g3R4vv0
パターンα
>「ねえ、どこまで行くの?」
このセリフを云ったのは男です。声色が変化という描写からこの少女に
疑念を抱いていることが判る。
>ふりかえり
振り返ったのは先を行く少女。少女の方はバレた→正体現す
中盤で出た坊さんはこの少女霊をこの地に封じていた。
男の幼少時の霊感的体質を見抜いた少女に目をつけられた男を引き離そうとしてた。
>「いや!むぐう」
男ノセリフ。口を塞がれ押し倒される。
>よくないことだ
子供の頃に感じていた「あの感覚」がまざまざと危険信号のように起きる。
>紅く染まる
男、絶命
>「写真撮るだけっつっただろハァハァ」
少女が云ったセリフ。死んだ男に馬乗りになりハァハァしながら撮影。
写真を撮ることにどういう意味が内包されるのかとかはさすがに想像で
補ってください。不条理と指摘されるかもですが。



146 :結末解説@物語だけ味わいたい人はスルーで:2006/03/19(日) 23:26:28 ID:/3g3R4vv0
パターンβ
>「ねえ、どこまで行くの?」
このセリフは少女が云ったものと解釈することもできる。
遡って7/7の冒頭から生前の少女の過去編という見方だ。
更に遡って
>「ちょっと待って!」
このセリフが少女
>「だめよ。あなたが写るまで」
このセリフが男
(女言葉である解釈は想像で。そうやって少女を誘ったとか
思い通りにならない状況になって、イッてしまったとか。後者なら吉村達也の
先生という作品の主人公・雪夫がそんな感じですね)
これがツンデレでなく、後味が悪いといった内容に当たる。
αでもツンデレ度低いですけどね(苦笑

あ、あと途中男の一人称が俺→ボク→俺となるのは誤謬。
戻し忘れなだけで、自我の不安定な主人公というのを狙ったわけでないです。

147 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 23:30:07 ID:t086ENjs0
なんか前スレから湧いたイタタなコテの香りがするな・・・

148 :本当にあった怖い名無し:2006/03/19(日) 23:33:28 ID:3Cgm+w1s0
シッ、目を合わせちゃいけません。

149 :萌萌!祟り神様@:2006/03/20(月) 00:34:53 ID:cApwUmP0O
夏休みになったので久しぶりに栃木の実家でのんびり過ごしていたが、都会に慣れた身には田舎は退屈すぎる。
 
暇つぶしに裏山に散歩に出掛けると古ぼけたホコラを発見した。
 
子供の頃に祖母に聞いたことがある。
昔この辺りでは疫病が猛威をふるい
病を恐れた人々は、はやり病を祟り神として祭り鎮めたとか。
祟り神様を敬わねば恐ろしいバチが下る、と祖母はよく言っていたものだった。 
無知ゆえの意味の無い信仰だ。
「馬鹿馬鹿しい…神頼みなんかよりワクチンのが効果的だっつーの」
非科学的な事柄が嫌いな俺は思わず口にだしてしまった。
 
その瞬間辺りの空気が一変した。
峻厳にして威圧するような空気に。


150 :萌萌!祟り神様A:2006/03/20(月) 00:37:15 ID:cApwUmP0O
 
「我を愚弄するか、不埒ものが‥!」
 
ホコラの方から声が響く。
そちらを見ると異様なものが立っていた。
一言で言えば、巫女服を着たゾンビだった。
 
皮膚は爛れ飴色の膿が吹き出し、腐り落ちた肉から所々脂肪結体や神経糸が覗いていた。
眼球は濁り、唇は腐り落ちたのか下顎までむき出しでウジのわいた歯茎を露出しいる。
 
吐き気を催すほど醜怪な姿。
俺は本能的な嫌悪と恐怖から恐慌に陥り身を翻して逃げだした。
「ま、待って!そっちは…」

ゾンビが何か叫んだが気にしてなんかいられない。
俺は森を全速力で疾走した。
 
と、突如足元の地面が消失した。
恐慌状態の俺は崖に気付けなかったらしい
 
俺の体が宙を舞い、崖下に落下する寸前誰かが俺の手を掴んだ。


151 :萌萌!祟り神様B:2006/03/20(月) 00:38:44 ID:cApwUmP0O
「待てって言ったじゃない!何やってんのよ!」
 
あの巫女ゾンビが俺の手を掴んでいた。
ウジがちょっと顔にかかったがこの際仕方ない。
身も蓋もなくその手にしがみつく。 
 
「や、やぁ…そんな強くしちゃダメェ!」
 
彼女の腐敗した肉がずるずる骨から剥がれ落ち
俺もずり落ちそうになる。
「なんて事するのよ!馬鹿ッ!変態!」
ゾンビは罵倒しながらも必死で俺を引き上げようとするが骨だけになった腕ではうまくいかない。
 
「そうだ!これに掴まって!や、優しく!優しくよ?」
弾力のあるチューブのようなものを俺に投げた。
 
それに掴まりよじ登る。
「あん、だ、ダメ…出ちゃう…ズルズル出ちゃう!」
上にいるゾンビが悩ましげな声でハァハァいってるが登るのが先決だ。
 
何とか崖からよじ登ってみると俺が掴まっていたのは彼女の腸だった。
「優しくって言ったじゃない!ケダモノ!」
 
「えっと…助けてくれてありがとう」
「わ、私をバカにしたバチを当てるまで死んでもらったら困るからよ!
それだけなんだからね!
勘違いしないでよ!」
 
露出した顔の毛細血管から濁った血をピューピュー吹き出しながら祟り神様は照れまくりました。


152 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 01:21:07 ID:A03ESPQEO
何だ何だ。
最近はキモいのや意味不明なのが流行なのか?

153 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 01:35:24 ID:AXLVuJ8L0
スタンダードなのは食傷気味なんじゃない?
主に書き手にとって。

154 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 01:56:01 ID:Emi/DEm40
Movere Crus

155 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 02:29:54 ID:svIMLl1/0
>>151
ゾンビ大好き、変態人間の私にとってはかなりのGJ!
しかし、気色悪い!(褒め言葉)


あと、/3g3R4vv0さん。
テンポも良かったし、それなりに読めた。
けど、分かりやすく書いてくれた方が、読者にとっては嬉しい。
7の最後の段落なんて、誰も理解できなかったんじゃないかな?



156 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 02:58:59 ID:1E+oHp8SO
>>149
こういうのもなんかいいかも
新趣向GJ

でもキモいよー(ノД`)

157 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 06:16:02 ID:kQxfxVFkO
>>146
もういいから薬飲んで寝ろ。
体に悪いから2ちゃんもやめろ。

158 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 11:47:40 ID:z7zzRuXK0
とある山奥でのこと。

えらく古風な日本家屋にたどり着いた。
人里離れたこんな場所にどうして家が建っているのか疑問には思ったが、
人間の生活臭というものが感じられたせいか恐さとか不安といったものは無かった。
誘われるように裏庭のほうにまわると、縁側に一人の少女が待っていた。
セーラー服姿の、長い黒髪の少女だ。
目つきが、ちょっと恐い。
ふと、地獄少女なるものを思い出したが、あれは漫画の世界のものだ。
現実に僕の前にいる少女は、違う。
とりあえず挨拶でもと思った僕に、突然彼女は怒鳴りちらした。

「犯したるで〜!」
そのあまりの声と彼女の迫力に、僕は一目散に山を降りた。
麓の村で聞いた話によると、やはり彼女は地獄に住まう少女のようだった。
少女の名は、スーザン・あんとん子と教えられた。


159 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 11:57:41 ID:MpJwTTkm0


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::::::...゜ . .:::::::::  /ヽ ノ    ヽ__/  ....... . .::::::::::::........ ..::::
:.... .... .. .     く  /     三三三∠⌒>:.... .... .. .:.... .... ..
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:.... . ∧∧   ∧∧  ∧∧   ∧∧ .... .... .. .:.... .... ..... .... .. .
... ..:(   )ゝ (   )ゝ(   )ゝ(   )ゝ>>104無茶しやがって… ..........
....  i⌒ /   i⌒ /  i⌒ /   i⌒ / .. ..... ................... .. . ...
..   三  |   三  |   三  |   三 |  ... ............. ........... . .....
...  ∪ ∪   ∪ ∪   ∪ ∪  ∪ ∪ ............. ............. .. ........ ...
  三三  三三  三三   三三
 三三  三三  三三   三三

何度読んでも意図したふうに読めない。スレ全部使うくらいの大長編でないと描ききれないんちゃうか?
依然伏せられてる個所は「少女霊は男に一目ぼれで男とツーショットしたかった」が動機で、ラストは「悪霊が男を殺し死姦」でFA?
もう見てないか?

160 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 12:20:51 ID:wGmeb626O
はいはいわろすわろす(・ω・)

161 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 19:30:19 ID:vxuT2edu0
Movere Crus

162 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 23:00:42 ID:kQxfxVFkO
>>158
まったく面白くない!
二度と書き込まないで欲しい。

こんなのばかりなら過疎スレになった方がまし。

163 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 23:28:38 ID:GkiVh9f00
             , ...、_  ,., - ''  ̄ ̄ ̄ ̄ '' - 、 _____
          ミ ' ' " 、 /             " ,.. --"',''''-、
          <ヽ / 7                ヽ、"ヽ| /
          丶 、/      、    ,       丶/ | /
           ヽ |     丶  ヽ,, ....... ,' 、  '     ヽ /
             〉     ● /,, ___,..ヽ ●     〈
            |       / (      ) \       |
            l      /   ヽ 、.  ''   ヽ      l
            |      (      Y      )     i  <みんな仲良くするクマ
           /       ヽ, ,..,- '""'-..,, ,, /      丶
           {          ヽ_______ /          }
          /                           丶
          /                            ヽ
         /                             丶
        /                               ヽ
                                           

164 :本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 23:40:34 ID:oMLP7Mmc0
まったくもってクマ様の言う通り!!

         ___
        /____ヽ
      //        ザバァ!!
     //l| ○_○
 // ◎    ( ・(ェ)・)  |l <マターリいこうよ!!
     \\ /つつ¶¶
     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ  //
人人  /       ●   ○、
   /     〇        ▼ l 人人人
  /     =      , 、_ _人_ノヾ
人人             ノ 人人
   人人人  人人


165 :本当にあった怖い名無し:2006/03/21(火) 05:48:30 ID:Q7VT0uOo0
気持ち悪いスレだな・・・オカ板じゃなくて二次とかでやれよ
すぐ飛んで行くからさ

166 :本当にあった怖い名無し:2006/03/21(火) 12:04:40 ID:fusmCwqYO
酷評された奴が暴れてるな

167 :本当にあった怖い名無し:2006/03/21(火) 12:07:35 ID:AEVGbx9P0
なんか一気にスレの雰囲気悪くなったな

168 :本当にあった怖い名無し:2006/03/21(火) 12:53:20 ID:Me+POlaWO
前スレにいた小手とかどこにいったんだろ。最近は作者のオナニー作品が多い

169 :本当にあった怖い名無し:2006/03/21(火) 13:15:52 ID:TofJ08RY0
まぁあれだけ多くの作品が出たから今はネタを練ってるってことでマターリ汁

170 :本当にあった怖い名無し:2006/03/21(火) 16:09:22 ID:fusmCwqYO
前スレの馴れ合いは気持ち悪かったからこれくらいが丁度いいよ

171 :本当にあった怖い名無し:2006/03/21(火) 16:23:04 ID:wmGskeY50
問題はここまでロクなのが無いことなんだが・・・

172 :本当にあった怖い名無し:2006/03/21(火) 19:25:55 ID:hx8BwJA3O
>>170
メリースレより全然ましだよ。

173 :本当にあった怖い名無し:2006/03/21(火) 22:32:17 ID:cNf8KXYU0
おまいらがツンデレでどうするんだw

174 :本当にあった怖い名無し:2006/03/22(水) 01:52:09 ID:/zaVAEmi0
今こんな感じか

ツン[ ε=(スレ住人)      ]デレ

175 :本当にあった怖い名無し:2006/03/22(水) 09:50:43 ID:ou9/qdnlO
・スレ1本目
ベタなツンデレ多数
王道的ツンデ霊が大半を占める。後期には名作を輩出
・スレ2本目
「私とファイトなさい」シリーズやハムポンシリーズ、守護霊シリーズなどの異端派が増加。
一方王道的ツンデ霊も洗練され最高期を迎えた。
・スレ3本目
普遍ツンデレ急激に衰退。
義姉もの・ゾンビもの・難解ものなどの異端派がスレ占拠。
ツンデレ不足により住民自らツンデレ化。


176 :本当にあった怖い名無し:2006/03/22(水) 10:43:33 ID:X7cJOoKV0
>>175
景気循環みたいなもので、一時期の衰退はやむを得ない・・・ということか
一時期の期間がどれくらいになるのかは、ツンデ霊のみぞ知る!!

177 :本当にあった怖い名無し:2006/03/22(水) 11:41:23 ID:4SKOK6daO
本当にオカルティックなスレですね

178 :2−1:2006/03/22(水) 22:22:58 ID:RVIvawfQ0
また春が来た。いつも僕は思い出す。
そして、あの時傷めた足の傷も癒えた今。

僕は両親にねだって春休み、田舎に一人帰省する許可を得た。
両親は最初反対だった。無理もない。
僕がこの半年リハビリに費やした日々はそのまま悔恨の月日だったろうから。

駅まで迎えに来てくれた祖父母と祖父の喜びようはなかった。
僕があの時運ばれたまま、戻ってこないと思っていたんだろう。
確かに、あの日の僕はもう二度と来るものか、なんて思っていた。

あの日は。
だけど、長い病床の生活と苦しいリハビリの中、気付くことがあったんだ。
そして僕は帰ってきた。あの日のお礼をいうために。

あの日、僕はいってはいけないと言われていた廃屋に入っていた。
無邪気な冒険心だった。
茅葺の屋根。漆黒の柱に板張りの囲炉裏。
見るものすべてがおもしろかった。
そして・・・あの時を迎えた。

179 :2−2:2006/03/22(水) 22:23:32 ID:RVIvawfQ0
「かわらないな・・・」

あの時、取り乱して板の間を踏み抜き怪我をしたのは自分の責だった。
痛みに意識をなくし、気付いたら病室にいた。
あのままなら発見はかなり遅れていたはず。誰にもいわなかったんだから。

「・・・・帰れ・・・帰れ・・・」

広く、痛んだ茅葺から差し込む光がまばらに降りそそぐ広い空間に、声が響く。
あの日とまったく同じだ。あの日、僕はすっかりおびえてしまったっけ。

「うん。今日はお礼を言いに来たんだ。ありがとう」

取り壊されるでもなく、ただ昔のままにある家屋。だが老朽化が激しく、子供が
入り込んではよく怪我をしたという。
だが、ある時を境にぱたりと。ぱたりと入り込む者もなく、それはつまり。怪我を
する子供がいなくなったという事。最後の怪我人は僕だった。

「・・・・・帰れ」
「あの日、ありがとうっ助けてくれてありがとうっそれだけいいに来たんだっ」

この旧家は、僕の本家がかつて住んでいた家だ。賑やかなりし頃、座敷童子もいた
なんて言い伝えがあったそうだ。今も・・・怪我する子供がいないように、守っていてくれるんだろう。

お萩をそえて、僕は家を後にした。今度は慌てず、板の間を踏み抜いて怪我することもなかった。
振り返ると、お萩に歩み寄る赤い着物を着た子供が見えた。

180 :本当にあった怖い名無し:2006/03/22(水) 22:31:06 ID:RVIvawfQ0
歩き出すと、背後から声が聞こえた

「ごめんねー・・・驚かしてごめんねー・・・」

振り返らずに手を上げて振ってみた。
気にしてたのかな。そうかも知れない。
やっぱり来てよかった。お礼を言いに来てよかった。

生きていれば、僕の叔母にあたる人だ。
赤い着物がよく似合ったそうだ。
お萩、また来年持ってこよう。

181 :本当にあった怖い名無し:2006/03/22(水) 22:41:32 ID:4SKOK6daO
>>177-180 めくるめくGJだぉ(^ω^)

182 :本当にあった怖い名無し:2006/03/22(水) 23:14:14 ID:Mc7VLh7A0
>>177-180
エエ話や(;´Д⊂)

183 :本当にあった怖い名無し:2006/03/23(木) 00:03:18 ID:lHlFeqAK0
>>177-180
久々によかったよ GJ!

184 :本当にあった怖い名無し:2006/03/23(木) 01:28:13 ID:lFySwXQM0
>>178
>祖父母と祖父

三人!?

185 :wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww:2006/03/23(木) 01:44:46 ID:Ql7ALKPm0

     ∩___∩
   | ノ      ヽ/⌒) あばばばばばば
  /⌒) (゚)   (゚) | .|
 / /   ( _●_)  ミ/    ∩―−、
.(  ヽ  |∪|  /    / (゚) 、_ `ヽ
 \    ヽノ /      /  ( ●  (゚) |つ
  /      /      | /(入__ノ   ミ   あばばっあびゃばびゃばば
 |       /       、 (_/    ノ
 |  /\ \       \___ ノ゙ ─ー
 | /    )  )       \       _
 ∪    (  \        \     \
       \_)

186 :本当にあった怖い名無し:2006/03/23(木) 01:49:24 ID:Ql7ALKPm0
あらあ後場kかしら〜.

187 :本当にあった怖い名無し:2006/03/23(木) 02:31:19 ID:cpXvgz4JO
新スレ初のGJ

188 :本当にあった怖い名無し:2006/03/23(木) 11:32:18 ID:BW3053vx0
うまいね。GJ


189 :本当にあった怖い名無し:2006/03/23(木) 15:26:51 ID:yh/2XGXlO
やっとまともなのがきたか。

190 :(*´Д`)=з ◆tr.t4dJfuU :2006/03/23(木) 22:33:05 ID:0YnaNHw/O
まぁじでー

191 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 02:28:38 ID:DNjoV5TL0
ho

192 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 07:29:31 ID:PEbVhoxcO
あれはとても暑い…本当に暑い夏のある夜だった…

僕は一人暮らしを始めたばかり。借りたアパートは狭くてボロイし友達もいない土地…正直僕は実家に帰りたかった…
しかし当然ながらそんな理由で帰る訳にもいかず、バイトを決め、覚悟を決め、なんとかこうにかやっていた。そして暮らしはじめて一週間が過ぎようとしていたある夜…
僕は風呂から上がり洗面所で歯をみがいていた。
…不気味だ
…引っ越してきた初日から思っていた。おそらく上から下まで斜めにはいっているヒビがそう思わせるのだろう…

193 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 07:30:24 ID:PEbVhoxcO
僕は霊的な事には凄く弱いのでその洗面所に立つときはいつも霊が出るんではないか、とドキドキしていた。
そしてその日…出やがった…。鏡にうつったのだ…がなにかおかしい…。
普通は自分の後ろにうつるものだと思うのだがソイツは自分の前にいる…しかも満面の笑みでピースサイン付き…
僕は恐怖と言うよりも唖然とした。そして少し視線を落とすとソイツは鏡ごしでなくとも普通に見えていた。幽霊って実体化してるモンなのか…!?

194 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 07:31:11 ID:PEbVhoxcO
そう思いつつ僕はいつまでも笑いながらピースサインしているソイツの頭をハタいた(霊的なモノは苦手なはずなのに…我ながらすごい度胸だ)
「…おい」  バシッ!!
ソイツは頭を押さえながら後ろに立ってる僕を見上げ
「イタッ!!…イタイわね!!何すんのよ!!」「…てゆーかワタシが見えてるの…?」
「見えてるどころかフツーに触れれるレベルだね」
僕がそう言うとソイツは黙り込み一分くらい沈黙が流れ、なんとその後いきなり泣きだしてしまった…。
「オ、オイ、どーした?」
「ウルサイわね!!目にゴミが入っただけよっ!!」  …あきらかにゴミが入って出る涙の量ではない…

195 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 07:35:47 ID:PEbVhoxcO
「初対面だからってそんなウソつくなよ、ちょーど俺引っ越してきたばかりで友達いないんだ。少し話そうよ」
ソイツはコクリと頷き、口を開いた
「ワタシ…二年くらいこの部屋にいるんだけど誰もワタシに気付いてくれなくって…話なんてしたことなくって…淋しくって…」(淋しくての所が物凄い小声だったのを覚えてる) 
間髪いれず「だ、だからアナタが声をかけてくれたのが少し嬉しくて…でっ、でも涙が出たのはホントにゴミが入っただけなんだからっ!!」  なんか可愛いヤツだな…。
そう思いつつその日は二、三時間話しをした。

196 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 07:36:44 ID:PEbVhoxcO
    ―次の日の夜―
バイトから帰ってくるとソイツは普通に部屋の中に座っていた
「おかえりっ!!」
「…た、ただいま」(あまりにソイツが馴染んでるので戸惑いを隠せなかった…)
「あら、顔がシケてる上に元気なただいまも言えないのね?」
「…顔が可愛いくなかったら塩かけてるぞ」  と言うと急に頬を赤らめ下を向いた
「どうした?」 と聞くとソイツは少しだけ顔を上げ
「ホントに可愛いって思っ……や、やっぱなんでもない!!」  本当に可愛いヤツだ。

次の日、また次の日、一週間、一ヵ月…日に日に僕達は仲良くなっていった…。しかし彼女はこの世の住人ではない。当然終わりはやってくる…それも突然に…

197 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 07:37:34 ID:PEbVhoxcO
彼女と会って二ヵ月が過ぎようとしていたある夜の事だ。彼女は具合が悪そうだった。そして彼女は呼吸もろくに出来てないような声で
「…ワタシがいなくなってもちゃんとやんのよ?」 彼女はもう自分がこの世にいれない事を知っていた…
「い、いなくなる!?なんでだよ!?冗談だろ!?」 見事にパニクっていた…
「ウフフ…冗談じゃないよ?ワタシはもう天国に行くのよ…アナタの世話はもう疲れたしねっ♪」
「フザケんな!!フザケ…んなよ」 もう涙で前が見えなかった
「泣かないで?少しの時間だけだったけどワタシは楽しかった…。だから最後も笑顔で消えたいの…アナタも笑顔で見送って?…ね?」
「クッ…ホントに最後なのか?」

198 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 07:42:30 ID:PEbVhoxcO
「ホントよ…だから最後に一つだけお願いがあるんだけど…。」
「…なんだよ?なんでも聞いてやるよ…」
「ゴメン、お願いじゃなかったわ、むしろアナタのお願いを聞いてあげる感じね」
「???」 意味がわからなかった
「アナタ、ワタシにキッ、キスしたいでしょ?最後にさっ、させてあげてもいいわよ?」    本当に最後までコイツは…
「…あぁ、よくわかったな?ずっと前からしたくてたまんなかったよ…」
「………ドキドキする…」  彼女はそう言って目を閉じた。そしてそれが最後の言葉だった…。僕がそっと唇を重ねようと顔に手をやると、すでに実体は無かった…。かろうじて薄く彼女が見えているだけ…。
そしてその今にも消えそうな彼女にキスをした瞬間に彼女この世から消えた…。

さよなら…引っ越してきたばかりの僕に出来た最初の友達…いや、名前も知らない最愛の人よ…。

199 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 07:44:09 ID:PEbVhoxcO
物凄く長くなったうえに後半はかなり急な展開になってしまった…許してくれ
俺、才能ねーなー……

200 :&rlo;し無名い怖たっあに当本&lro;:2006/03/25(土) 10:58:39 ID:ZfSjwl9d0
>>199
GJ 俺的にはスゴク良かった もっと他の作品も読んでみたい

201 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 12:58:54 ID:D3o7tOcZO
GJ

個人的にはもう少しツンが欲しかった
長さは気にならなかったよ

202 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 13:48:12 ID:8zrbptz5O
このスレではいい方さね。GJ、そして長文乙

203 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 16:33:47 ID:o3KAWparO
携帯からGJ!よかったよ。

204 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 16:57:05 ID:yrRSy8MX0
「う・・・」
何ともいえない気だるい重力
目蓋に淡く掛かるオレンジ色の光線
ゆっくりと、そうゆっくりと目蓋を開く。
「ここは、どこだろう?」
鉛のような身体を横たえたまま、微かに視線を漂わすと、
見慣れない電灯やしょうじが知覚された。
「わたしの家」
抑揚のない声がどこからか聞こえた。
やはりゆるゆると首を倒すと、横たわる僕のそばに女の子がちょこんと座っていた。
知らない娘だ。
薄いブルーのワンピース。掴んだら折れてしまいそうな細い腕。
肩口で切り揃えた艶やかな黒髪。妹が大事にしてた日本人形のような顔。
「あんなにたくさん血が出てたから、もう起きないかと思ったよ」
そういって女の子は僕を覗き込んだ。やはり知らない娘だった。
「自分で死のうとするなんて・・・お兄ちゃんはバカよ」
今は・・・今日は何日だ・・・。君は僕のことを知っているのかい?
僕の意識がしきりに発しようと試みるのだけれど、それを口にする前に女の子に遮られた。
「あなたの手当ては大変だったわ」
細い腕が伸びてきて、僕の手に触れた。
僕はまたどうしようもないほどの気だるさに、ゆっくりと目蓋を閉じる。
ガシッ。
痛みに目を見開くと、女の子がギリギリと手首に噛み付いていた。
「痛いよ!」
「そう・・・。あなたはまだ痛みを感じるの」
女の子が僕に抱きついてきた・・・。
「お兄ちゃんなんて、やっぱり助けなきゃよかった」

205 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 16:57:56 ID:yrRSy8MX0

急激な寒気が全身を這った。
目を見開く。
眩しい。
同時に土の匂いと深い草いきれが肺胞を満たす。
鳥の声? 木々の葉擦れ?
鋭敏な知覚に戸惑いつつも、ここがあの日入った裏山だということを
僕はもうはっきりと判ってしまった。
腕を動かす。
ひんやりとした落ち葉の感触。
カタリ。
ああ・・・
小さな小さな、本当に小さな日本人形が
僕の腕の中にいた。
「・・・ありがとう。僕、生きるよ」
身体を起こすと、手首のキズがベリベリと開いた。

206 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 19:23:52 ID:jNr4P6Ii0
いつものノイズが、またやって来る。
廊下のむこうから肩をいからせて眦を吊り上げて。
赤い唇から紡がれるのが意味を成している言葉なら、まだ俺も気が休まるのだろうが……。

…は………で……… ……よ…   っ ………

それはまるで受信状況の悪いラジオみたいだ。
まったくもって、単なるノイズでしかない。
懸命に何かを訴えているのは分かるが、それだけのこと。
聞き取れないし意味が分からない。故にノイズだ。

…………ぃ…わ………  ……つ………し……

呆れかえったような表情で溜息をつく姿だけは克明に見えるのが逆に癇に障る。
長い髪をかき上げながら何やらぐちぐちと呟いているようだが、愚痴りたいのはこっちだ。
ある日突然自分の部屋に幽霊が出現した方の身にもなって欲しい。
イライラしながら足早に女の横を通り抜け、最奥の寝室に向かう。
このところ仕事が忙しい所為で、深夜に帰宅してはただ眠るだけの生活が続いている。
これ以上益体も無い面倒を抱えるのは真っ平ゴメンだ。
明かりも点けずにベッドに潜りこむと、急速な眠気に襲われる。
……心を亡くすと書いて「忙しい」とはよく言ったものだと思う。
際限の無い激務に追われると、その日にあったことを思い出すことすら難しくなる。
急速に襲い来る睡魔に身体を明け渡しながら、「辛いなあ……」と一言だけ呟いてみた。

意識が途切れる間際に脳裏をよぎったのは、何故かあの女の顔だった。

207 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 19:24:50 ID:jNr4P6Ii0
今日も今日とて深夜の帰宅。いつものノイズがお出迎え。
いい加減相手をするのも億劫なのだが、なんせ触れることも出来ないので
強制退去させられないのがどうにも歯痒い。
初めてこの女を目撃したのは……えーと……まあ、とにかくちょっと前のことだ。
とある深夜、俺がマンションの部屋に帰るとこの女が廊下に突っ立っていたのだ。
泥棒にしては堂々としているし、身なりも容姿もそう悪くない。
ではこの女はなんなんだろう? 

「あんた誰。ここで何してんの?」

………よっ! ………れ……が…………  に……のっ……

「いや、何言ってるか全然わかんね。それ何? 新手の腹話術?」

あ… っ…! ………は……て……  でっ!……

とにかく、怪しげな女が部屋にいることは間違いないのでつまみ出そうと試みて――

「…あれっ?」

その手は空しく宙を掻いた。
確かに俺は二の腕を掴もうとしたはずだが……。疲れで目測誤ったか?
んじゃ、リトライ。

「…………なんで?」

やはり俺の手は女の身体をすり抜ける。その時点でなんとなく嫌な予感はした。

208 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 19:25:48 ID:jNr4P6Ii0
身体を庇うように後ずさる女に問いかけてみた。あんたは幽霊ですか? と。

………っ………  よ!  

さすが幽霊。この世界の言語は通用しないらしい。
こちらが恐怖を感じるような見てくれや態度でないのが幸いだ。

「まあ……触れられないなら害も無いか……そんなことより俺疲れてるんだよ」

一晩眠ればこの女もどこかに消えるかもしれない。
胡乱な頭でそんなことを考えながら、寝室へ向かった。
それが少し前の出来事。

――以来、毎日のようにディスコミュニケーションが繰り返されているというわけだ。

209 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 19:26:48 ID:jNr4P6Ii0
変化が訪れたのは数日の後だった。
玄関をくぐった俺をねめつける強い視線は、腕組みした女から発せられるものだ。
そこまでは良かった。いつものとおりだ。

「……私の声、聞こえる?」

俺は多分、呆然としていたに違いない。
今までこの女の口から意味のある言語が放たれたことは一度だって無かったからだ。
女の言葉はさらに続く。

「今度は聞こえてるわよね? 苦労したわよ……ツテを頼ってあんたに
 “チャンネル”合わせてあげたんだから。感謝しなさいよ?」
「チャンネルって……そんなの簡単に合わせられるもんなのか?」
「あんまりやりたくは無いのよ。“向こう”に“引っ張られる”のは嫌だから」
「………?」

言葉は聞こえるようになったのに、今度は意味が良く分からない。この女は何を言ってるんだろう。

「ねえ、もう分かってるんでしょ? 本当のこと」
「……何、言って……」
「分かりたくないだけなんでしょ?」

何が分かってるって? 俺は何も分からない。分からないから問いかける。

210 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 19:27:47 ID:jNr4P6Ii0
「なんだよ。一体何が言いたいんだ? ここは俺の部屋で――」
「今は私の部屋なのよ……幽霊さん」



   ヘンなこと、いうなよ



「……毎晩遅くまでお仕事ご苦労さま。でも、あんた今日の仕事思い出せる?」



  仕事    おれ、は、会社で  えーと会社で なんだっけ  何の仕事したっけ



「この部屋が自分の部屋に見える? 全部私の趣味で固めてあるのに」



     俺の部屋   ?  こんな、女っぽい部屋  
 違うな あれっ   俺のギターも 無い  学生の頃バイトしてかった 



「見ようとしなかっただけ。聞こうとしなかっただけ。あんたはもう――」

211 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 19:28:42 ID:jNr4P6Ii0
ああ     そっか 俺……


「死んだのか」

言葉に出すと、その事実はストンと胸に収まった。

「そう、もう半年も前にね」
「……なんで死んだんだろう」
「居眠り運転。夜遅くにこの近くで信号柱に突っ込んだんだって」
「詳しいね。俺も忘れてるようなことを」
「ここを管理してるのは伯父の会社なの。あなたが出るから住人が居つかない、って泣きつかれてね……」

苦笑まじりに言う女の顔を眺める。
綺麗な女だな、と今頃になって気付くのだから俺は本当に何も見えていなかったんだろう。

「迷惑、かけたな」
「どういたしまして」

穏やかな顔で笑う女の目には、いくばくかの憐憫が垣間見えた。
自身を理解した今ならあっさり消えられそうな気がしていたのに、少しだけ心が弱くなる。
俺は僅かに逡巡してから口を開く。

「……泣き言、言っていいかな」
「どうぞ。聞くだけしかできないけど」
「もう少し……生きてたかったなあ」
「うん」
「仕事だって結構がんばったんだぜ? 一流大卒の奴らに負けてたまるか、って」
「うん、わかるよ」
「毎日クタクタになるまで残業して……それで……」

212 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 19:29:43 ID:jNr4P6Ii0
「うん。私は毎晩あなたを見てたから、知ってる」

優しい声がかけられる。眦が熱くなる。

「あなたのお仕事は知らないけれど、あなたが頑張ってたのは知ってる」

暗い部屋に一人で帰っていた頃には、こんなことはなかった

「何も心配いらないから、もう休んでいいのよ?」

ありがとう。……じゃあ、少し休むとしようか……

「さよなら、幽霊さん―――」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「助かったよ……これで安心して物件を薦められる」
「伯父さん。私は拝み屋さんじゃないんだからね、こういうのはこれっきりにしてよ?」
「しかし、美紗はあの幽霊をどうやって祓ったんだ? 参考までに是非……」
「……別に悪い霊じゃなかったから、祓うなんて言い方はよしてよ」
「あ、ああ……で、どうやって……」
「何も変わったことなんかしてないわよ? 
 頑張ってる人にはね、こう言ってあげるの。――お疲れ様、って」

213 :運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q :2006/03/25(土) 19:30:42 ID:jNr4P6Ii0
終わり。クソ忙しさにカッとなって書いたらスレ違いになった。今は反省している。

214 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 20:06:58 ID:4KTErlfm0
>>213
GJ━━!!!!
たしかにスレ違いかもしれんけどウルッとキタYO(ノД`)
途中まで主人公の方が幽霊だと気付かなかった・・・。

215 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 20:54:44 ID:TV1b0/3d0
>>213
うまい!GJ!


216 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 21:00:06 ID:6b0e25nn0
みんなGJ!

なんか春が来たかのように新作ラッシュw
すごくいいよっ

217 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 22:33:34 ID:8zrbptz5O
上手いな。うむ

218 :本当にあった怖い名無し:2006/03/25(土) 22:36:01 ID:o3KAWparO
新作ラッシュ(・∀・)イイヨイイヨー

219 :メロンパン@:2006/03/26(日) 03:03:42 ID:ES9AroFWO
大学生になったので一人暮らしをしようと借りた格安のマンションは幽霊ツキだった。
どうりで安かった訳だ。
 
今も部屋の隅に立ってうらめしげに俺を見ている。
年は17才位だろう。
容姿は…端麗と言っても良い、キレイな顔立ちをしている。
「そんな顔してないで笑えばいいのに。美人なんだからさ」
とりあえず、女には誉め言葉だ。
「ペッ!キモイんだよ、ファック野郎がよぉ、ブサな面に臭いセリフは合わないぜ?」
少女は唾を吐きながら言い捨てた。
毒舌家だ。
 
「つーか、ここ、俺の家なんだよ。分かる?オマエは不法侵入者なんだぞ」
ちょっと高圧的に出てみた。
「男のくせにグダグダうっせーなぁ、てめーチンポついてんのかよ?
さっさと実家に帰ってママンのパイオツでもしゃぶってな細菌野郎」
 
ダメだよママン、この幽霊話が通じないや
 
実際問題向こうから何かしてくるって事はないし、ただうらめしげに見てるだけ。割り引かれた家賃分を考えると十分元はとれる。
そう考えた俺は少女は放っておく事にした。
お守りも肌身離さず持っているし大丈夫だろう。
何事も無い日々が流れた。
 
そんなある日俺は評判のメロンパンを買って家に帰った。


220 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 06:38:57 ID:wtQgj9OBO
>>219
つまんなそうだから打ち切って。

221 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 06:53:48 ID:rGNRp4Ju0
>>213
叙述トリックってヤツだな!もろにひっかかった
しかし上手いな

222 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 08:46:55 ID:5EBLwZz/O
>>200-203
レスありがとう。ID変わったけど199です。やっぱ創作って難しいですね…。
深夜ヒマだったのでもう一つ作ってみました。携帯からなんで読みづらいかもしれませんが…

223 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 08:47:45 ID:5EBLwZz/O
「早く歩いてよぉ、このバカッ!!」
「ワリー、ワリー、っつかそんな急ぐ必要ないだろうよ」
  今、僕には好きな人がいる。僕にとっては完璧な人。ただ…一つを除いては…
出会いは唐突だった。僕の部屋にいきなり彼女が現れ、こう言ったんだ。
「うらめしやー♪」
僕は昔から霊的な事に関してはまったく恐怖を感じた事が無かった。ホラー映画だろうが心霊スポットだろうが別になにも感じた事は無い。前に実家に出たジジイの霊をシカトしたくらいだ。
だからこんな陽気な声をだす変な女にビビるはずもなかった。だから一言だけ…「…で?」

224 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 08:48:34 ID:5EBLwZz/O
すると彼女は顔を真っ赤にして怒った
「ハァ!?なにソレ!?もっと驚きなさいよっっ!!」
もっともな話だがいきなりキレられる覚えもない…
「オイオイ、逆ギレかよ…?」
「ウルサイわね!!アンタごときがワタシと会話してんじゃないわよっ!!」   もう訳がわからない
「あっそ、じゃあもう寝るわ」 言葉の通り、僕は布団に入り目を閉じた。  朝になれば消えるだろ…と思いながら…
目を閉じて3、40分はたっただろうか、突然彼女が口を開く。


225 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 08:49:22 ID:5EBLwZz/O
「ねぇ?ホントは寝てないんでしょ?ワタシもちょっとだけヒマだから話してあげてもいいわよ?」
「……。」  僕は寝たふりをしていた。すると…
ガンガン!ドン!ガシャーン!!
部屋の物が四方八方に飛びだした。
「ちょっとだけヒマだって言ってるじゃない…起きなさいよ…」
「わ、わかったよ!起きるよ!!」  そう言って起き上がるとポルターガイストはおさまった。
「最初からそう言いなさいよ、メンドクサイ男ねっ」  ひどい言い草だ…
その後どのくらい話しただろうか…正直僕は、睡魔に耐えるのに必死でその時の会話をほとんど覚えていない。その中で覚えてる、というか印象に残っている会話は…
「なんでアンタ普通にワタシと接してるの?ワタシがどういう存在かはわかってるでしょ…?」
「存在もクソも俺の目には普通の人間と変わらなくうつってる、だから普通に接してるだけだよ」

226 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 08:50:07 ID:5EBLwZz/O
彼女の頬が一瞬だけ赤く染り、微笑んだ気がした。あとはその夜の記憶はない

その日から彼女は僕の部屋に居ついた。だんだん僕はそれが、彼女がいる事が普通になっていった。窓が開いてれば閉めてくれるし、寝ようとすれば灯りを消してくれた。
そんなさりげない優しさに僕はひかれていった…
彼女がそういう優しさを見せると僕は必ず「サンキュー」や「ありがと」と、お礼を言う。  すると彼女は決まってこう言う
「べ、別にアンタのタメじゃないしっ!!」 …といいつついつも頬が赤い。
そんな素直じゃない彼女にもひかれていった…
そのうち彼女は僕はが外出する時もついてくるようになった。


227 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 08:50:59 ID:5EBLwZz/O
彼女が言うには「たまたま行きたいトコが同じだけ」、だそうだ。
言うまでもなく僕はこの頃にはもう彼女が好きだったので一緒にどこかへ行くのは幸福だった。
当然、道行く他の人々には彼女は見えないので一人でヘラヘラ歩いてる僕はさぞ不気味に見えてるだろう。しかも独り言のオマケ付きだ…でも僕は幸せだった。

そして今もその幸せは続いている。
もちろん今日も二人でお出かけだ。

「早く歩いてよぉ、このバカッ!!」
「ワリー、ワリー、っつかそんな急ぐ必要ないだろうよ」
  今、僕には好きな人がいる。僕にとっては完璧な人。ただ…一つ、霊であるという事を除いては…



228 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 09:26:01 ID:AVxHL1Ov0
>>223-227
朝からGJ

229 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 10:40:18 ID:2SaHc3iJO
普通に良かったぉ(^ω^)

230 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 16:43:08 ID:gWK8ncLn0
主人公が霊を恐れないパターンは霊である意味無し

231 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 17:04:38 ID:LingUM910
底の浅い意見だねえ・・・死んでることに意味があるかないかだろよ、フツー。

232 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 17:41:16 ID:gWK8ncLn0
もう言わない

233 :どん兵衛:2006/03/26(日) 18:50:46 ID:rm5HPFI2O
豚切りしかも携帯から唐突でスマンが、私も投下して良いだろうか。
今パソがネットに繋げない状態だから、もう少し先になるかもしれないが、一応住民の方々に聞いておきたくて。
けっこう長いんだ。テキストファイルで言うと、16キロバイトほどorz
い、いいか…な?

234 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 18:57:01 ID:bd4xmsrGO
だめなわけないじゃないか

235 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 19:00:15 ID:uym04Uwi0
>>233
ちゃんと改行入れれば OK。句点ごとに改行がおすすめ。

236 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 19:12:14 ID:w4+pvlpZ0
つくづくアウトサイダーだぜええええええええええええええ

237 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 19:44:44 ID:EAS3LvTg0
>>233
期待してますよぅ。
俺も今作ってる
もっと盛り上がれこのスレ

238 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 20:00:29 ID:6bU7Cueo0
みんなガンガレ!超ガンガレ!!
俺にも文才があればorz


239 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 20:07:03 ID:JIFOHfQd0
よーし、俺も描くぞー!目指せ、ツンデ霊百物語

240 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 20:19:01 ID:BDcZnf710
まとめサイトでは既に100話越えてる件についてw 
現在では160話くらいあるのかな?

241 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 20:23:25 ID:xitxtYKH0
>>237
あ、ふと見たら書き込み時間の下4桁が4444じゃないか
これは良い

242 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 22:15:42 ID:5EBLwZz/O
>>240
このスレまとめサイトあるんですか?

243 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 22:27:47 ID:BDcZnf710
>242
>>4を参照のこと。


244 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 22:56:14 ID:5EBLwZz/O
>>243
あ…普通に貼ってあるね…。ありがとう

245 :ホリヲタ ◆Suppa9ed92 :2006/03/26(日) 23:16:37 ID:bd4xmsrGO
携帯からだと
http://www.tsunderei.org/menu.html
ここから(無理矢理ですが)読めますー。

SS作者の方に深謝。

246 :フレディ:2006/03/26(日) 23:28:54 ID:E787YfaV0
また――この夢か)

目の前の机には参考書と問題集。
冷めたコーヒー。
試験勉強をしている最中だった。
今もそのつもりだが、どうやら眠ってしまったらしい。
それがわかる。

鉤爪が何かをひっかく音。
吐き気を催す腐臭。

(起きなくては……)

ここはもう日常ではない。安穏としていれば命にかかわる。
緊張で息苦しい。
いつあの爪が襲ってくるか。
だからはやく。

ぎりん、と、耳元で金属音。

一瞬で視界が朱に染まり、閃光が瞬く。
パニックに陥ったのがわかるが、どうしようもない。
イスを蹴倒し、部屋を飛び出す。

(誰か……!)


247 :フレディ:2006/03/26(日) 23:31:36 ID:E787YfaV0
僕は机に突っ伏していた。
全身が硬直していて、動けない。
鼓動が耳朶を激しく打ち、音も聞き取りにくかった。
それでも、耳を澄ました。
ここが現実であることを確かめるために。

「寝るつもりなんかなかったのに」
溜息のあと、残っていたコーヒーを飲み干す。
引きつるような違和感を首筋に感じ、手を当ててみた。
ぴりぴりとひりつく痛みが、一筋あった。

こんなことがもう二週間も続いている。
原因は皆目不明だ。
幸いというべきか、体のあちこちに付けられた爪痕のせいで睡眠の誘惑は
だいぶ薄れている。
でも。

(もう、だめかな)
いいことなんて何もなかった。
頭は悪かったし、要領も悪かった。同級生はおろか、先生からもイジメられた。
そして、これだ。

(もう、じゅうぶんだろ)
そう、思った。
そして笑った。
生を諦められる根性すら、僕にはないんだった。


その、もう少し後の話。
『僕』は不眠の時間を最大限に利用し、当時E判定の難関大学に合格する。
それ以降、爪の夢はいっさい見なくなる。


248 :本当にあった怖い名無し:2006/03/26(日) 23:49:10 ID:5EBLwZz/O
>>245
GJ!! まことに助かります。

249 :本当にあった怖い名無し:2006/03/27(月) 08:15:13 ID:Q44V+o3/O
ポン助や初心者達の作品が最近ないなぁ(´・ω・`)

250 :本当にあった怖い名無し:2006/03/27(月) 20:04:56 ID:XIKq/fGg0
ポン助は…いいかな…

251 :ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o :2006/03/27(月) 20:21:34 ID:2KcddEr10
>>249
このスレでも書いてるよ

>>250
失礼なこというなっ(TДT)w

252 :本当にあった怖い名無し:2006/03/27(月) 21:45:44 ID:4uuO4mrG0
>>251
なにげに楽しみにしてるから続きまってるよ

253 :本当にあった怖い名無し:2006/03/27(月) 22:47:09 ID:uHk9LhLg0
もう書かないよ
(*´・ω・)(・ω・`*)ネー

254 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 01:56:03 ID:X3wg2v240
誰か磔台と槍を二本持ってこい。
いや…ちょっと……失礼な奴に躾をね………。

255 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 01:57:14 ID:CizPzynyO
↓何事も無かったかのように再開

256 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 01:59:40 ID:we0wQ2+30
↓できると思っているのかタコスケ

257 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 02:36:56 ID:Ia5Gh59u0
残念、それは私のおいなりさんだ(AAry

258 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 06:40:08 ID:WwgmyJWx0
ここは各話のツンデ霊のイメージ画はないのか
あーでも絵スレになっちゃうしイラネーな

259 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 08:40:44 ID:EonIxmaFO
>>258
各自の妄想で補完

260 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 13:02:46 ID:1jFx1H2jO
早く誰か書け。そしてボコボコに叩かれれ。

 

ベ、別にSなわけじゃないんだからね!!

261 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/28(火) 13:37:04 ID:PRBBdBjf0
俺はひどく疲れていたんだ。
取引先からは切られ、会社からは減給をくらい、マンションに帰れば、空き巣…。
だから、なにもかも嫌になって会社を辞めてしまった。

ぼーっと家で壁だけを見ていたのさ。
これまでは、忙しくて家の中にいることはあまりなかった。
壁の染み、ひとつひとつが新鮮だった。思えば、気が狂っていたのかもな。

で、気がついた。どうも、壁の染みがいつも違うような気がする。
ジュディ(染みの名前)の位置が4センチづれているし、アナスタシア(染みの名前)も1ミリ移動しているような…。

あはは、これは面白い。どうやら俺の家の壁の染みは生きているようだ。

それからは、染みの観察が日課となった。

時々、夜寝苦しいときがある。で、ふと視線を感じる。
ああ、染みが俺を見ているな。そう思うと気にならなくなった。
こいつらは寂しい俺の相手をしてくれているのだ。ああ、ジュディやアナスタシアたちはなんてやさしいんだ。
寝苦しいが、一人の寂しさはない。それだけでましさ。
明日も観察してやるからちょっとそれまで寝かしてくれ…。




262 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/28(火) 13:38:06 ID:PRBBdBjf0

壁を観察し始めて一週間がたった。
ようやく、染みの動きがわかってきた。
こいつらはある一点むかおうとしているようだ。
じわ、じわと壁中の染みが集まり始めている。


2週間目。
染みがついに集まりきった。なんとなく人の顔に見える。俺は染みを手でなぞってみた。
そのとき、初めて俺は怖くなった。染みにおうとつがある。
まさか…。

俺は頭によぎった不安を振り払い、寝ることにした。
その日の寝苦しさは一層だった。
空気が重い。じめっとした汗が体中にまとわりつく。
目をうっすらと開いた。壁に自然と目が向く。そこには染みではなく、はっきりとした女の顔が俺を見つめていた。
「じゅ、ジュディか?」つい、呼びかけてしまった。
「…」答えはない。
「あ、アナスタシアですか?」口調が卑屈になる。
「…」答えはない…が、あ、ぶるぶる震え始めた。おこっているようだ。
すごく、怖い。
「あ…」気がついた。もしかして、出たいのか?
俺は、息苦しさを我慢しながら起き上がり、そいつの顔をなでてやった。
「明日まで待ってくれ。苦しいんだろう?」
ふっと女の表情が和らいだ気がした。すっと体が軽くなり、俺は…そのまま気を失った。



263 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/28(火) 13:38:38 ID:PRBBdBjf0

昼。隣人は仕事でいない。これなら音を立てても大丈夫だろう。
俺はホームセンターで買ってきたつるはしで壁を取り壊した。
中からは俺の想像したとおり…女がいた。
「…苦しかったんだな」俺は女に哀れみをこめて言った。
「そうよ、苦しかったんだから」「!?」答えが返ってきた。
壁の女はどう見ても死んでいる。ふと隣に気配を感じた。
「ほんっと、あんた頭おかしいんじゃない?」俺の隣には恐らく生前の姿だろう。壁の死体と同じ服装の女が立っていた。
「あれだけ異様な雰囲気の中、幸せそうに眠っているなんて」俺はこの事態に対応できずに口をパクパクさせていた。
「でも…ま、感謝してるわよ」そういって消えた。

それから、俺は警察に電話していろいろと事情聴取を受けた。
マンションに帰ると机に就職情報誌があった。
「…仕事しろってか…ありがとう」俺は女がいた壁に一人ごちた。
「ば、、、馬鹿、あんたのためじゃないんだから。な、なんとなく持ってきただけだから」
…まだ…いた。


俺はその後、きちんと就職した。
女を殺した犯人はすぐ見つかり、女も成仏した。
それからは俺は壁に線香を上げて会社に行くようにしている。

−END−

264 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/28(火) 13:40:50 ID:PRBBdBjf0
ひさしびり!!
ブランクが長いので、ツン少な目ですが、いかがなものでしょうか


265 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 15:45:49 ID:7cHYL2iKO
GJ!
読みやすいね
結構映像にすると怖いのを軽いタッチで良かった!

266 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 16:57:37 ID:GRAe/QAY0
文章力あがってきたんじゃない?
面白かった。

267 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 17:13:52 ID:1jFx1H2jO
なんかもう、普通にホラー書いたらいいと思う。才能あるよ。イヤミとかじゃなくて、マジで

268 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/28(火) 17:29:31 ID:PRBBdBjf0
ツンデ霊スレなだけに褒められるとなんか、落ち着かないです^^;

もう一品書いたので投下して、今日は成仏しますね。


269 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/28(火) 17:32:23 ID:PRBBdBjf0

「こんばんわ」僕はその少女に声をかけてみた。
いつも、公園で一人ブランコに乗っている少女。
寂しげで、いつも一人きこきこブランコをこいでいる。

「私にちかよらないで」少女はそういった。
「だってさびしそうだったから」僕は素直にそういった。
「私は死んでるの」
そう、その少女は幽霊だった。
僕はいわゆる「見える」人。俗に子供の霊は恐ろしいという。
それは、子供の霊は寂しさと無邪気さをもって、心を許したものを死の領域に引きづりこむからだ。
だが、僕は声をかけてしまった。
「ね、なんで、成仏しないの」
「私の勝手でしょ。あっちいって、のろうわよ」
「のろわれたくはないけど…でも放って置けないんだ」
「うぬぼれやね…。あなたに何ができるの」
「話し相手」
「……」少女はそれきり無言でまた、きこきことブランコをこぐ。
僕はとなりに座って同じようにブランコをこいだ。

「僕ね、妹がいたんだよ」「…」無言の少女にかまわず僕はしゃべりだした。
「ちっちゃいころ、親が離婚してね。俺は親父に引き取られ、妹は母さんのほうさ」
「妹はまだ、赤ちゃんでさ。僕の顔なんて覚えていないんだろうけど」
「でさ、自分の母親を悪くいうのもなんだけど、本当にひどい人だったんだ」
「妹を連れて出て行ったものの、新しい男をつくってさ、妹の面倒を見なくなったそうだ」
「僕はそのころ、親父のおかげで学校を通わせてもらい、幸せにぬくぬくと育ったんだよ」
「僕はおぼろげながら妹のことを覚えてて、それで会いたいと思っていたんだ」

きいこ、きい…こ、きぃ…

少女のブランコの音がとまった。僕はそのまま言葉をつなぐ。

270 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/28(火) 17:33:24 ID:PRBBdBjf0

「で、僕は母さんを探してさ、妹に会うつもりだったんだ」
「いろいろ手を尽くして都内はもちろん県外も飛んだよ。うわさを頼りに自分の足を使ってね」
「そして、見つけてみたら、母さん、僕の近所に住んでたよ。わらっちゃわない?」
「…妹さんにはあえたの?」初めて少女が僕にたずねた。
「…う…ん、会えたといえば、会えたし、会えなかったといえば会えなかった」
「…どういうこと?」少女がブランコから降りて、僕の横に来た。
「妹は事故でもういなかったんだよ」
「母は妹を置いて、家を空ける日が多かった。妹はさびしくて、さびしくて、それで、父親に会おうとしたんだね。」
「それで、家を飛び出して当てもなく歩いて、車に引かれた。この公園の目の前でね」
「軽かった妹は大きく跳ね飛ばされて、このブランコのところで倒れていたそうだよ」
「ひどい事故だったはずなのに、体はきれいだったんだって。母さんはそれが救いだと言っていた」

「勝手な母親ね…」
「母さんはそれから改心して今でも妹の冥福を祈っているよ」僕は少女に手を伸ばし、ひざの上に乗せた。
「ち、ちょ…、ちょっとなにするのよ!!」僕はぎゅっと抱きしめる。
「僕は知らなかったんだ。妹がそんな寂しさを感じていたことを」
「こんな近くでずっと、寂しくブランコをこいでいたことを」
涙があふれてきた。
じたばたしていた少女は僕の涙をみて静かになった。



271 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/28(火) 17:34:17 ID:PRBBdBjf0

「妹の…」

「え」

「妹の名前は?」少女は僕を仰ぎ見た。


「…あさみ…。おまえだよ…」


「いつまで抱きついてるのよ!! ロリコンのシスコン!!」少女は僕を振りほどき僕のひざから飛び降りた。
「のろわないであげる!!」「え」少女は僕にぴたっと指をすえて言い放った。
「その代わり、あなたにとり憑くんだから」「え」
「な、なによ、文句あるの? あなたが語りかけてきたんでしょ。私は成仏の仕方忘れてるんだし、責任持ちなさいよ」
「あ、ああ」つい、うなずいてしまった。

あさみは僕の背中を押し、ブランコから降りると僕の手を握った。
小さな手。もう、未来をつかめない手。
僕はその手をぎゅうっと握り締め、帰路についた。

−END−

272 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 18:24:47 ID:NYSsO1SjO
とても感動したよ(T∀T)GJ!!


273 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 19:36:09 ID:Zu+tWHCX0
GJGJ
いい話を短くまとめるスキルが俺にも欲しいYO
今書いてるの、なんだかグダグダ長くなっちゃってきて………

274 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 19:49:21 ID:U7FgDvv0O
>たまねぎ氏
い い ! ! G J ! ! !

染みの話は、主人公がちょっと狂ってる感じが「絶望の世界(知ってるかな?)」ぽくて
個人的に凄く気に入りますた。

ブランコはもう普通に良い話しっす(T∀T)
書き方も上手くて。

gjでした〜

275 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 19:53:06 ID:JlHLTafr0
>>269-271
まじでGJ。ひさびさにうるっときたお(´・ω・`)

276 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 20:00:21 ID:1jFx1H2jO
GJ。この3スレ目の中では一番好きだぉ( ^ω^)

277 :&rlo;し無名い怖たっあに当本&lro;:2006/03/28(火) 20:29:45 ID:msbke71o0
まあ、たまねぎにしては良かったんじゃない

な、なによ… 期待なんてしてないんだからねっ!!!

明日も待ってるわ



278 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 21:20:26 ID:YDHLvT440
GJたまねぎ氏!!

279 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 21:59:09 ID:21QEdVbD0
めくるめくGJ!

うまくなったよね

280 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 22:21:42 ID:o/xblC+PO
今さ、世にも奇妙な物語りを見てたんだが酷いな
なんでも幽霊感動オチにすればいいってもんじゃないだろう

このスレの偉大さが改めて身に染みたよ

281 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 22:28:20 ID:PYZ23A6D0
残業中で見れないが(奇妙な物語)
それでも褒めすぎはいかんと思うぞ?
前スレのコテのグダグダを思い出せ








たまねぎだけはGJ!w

282 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 22:54:06 ID:chkNexSj0
>>280
奇妙な物語kwsk

たまねぎ氏と運動場氏は好きだな。

283 :本当にあった怖い名無し:2006/03/28(火) 23:51:25 ID:1jFx1H2jO
>>280 それは買い被り杉wwwやっぱプロには敵わない面もあるだろ。伏線の配置とその回収とかさ。だからといってコテの作品が駄作だと言ってるわけじゃないのであしからず

284 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 01:22:00 ID:QEExnb3s0
へ?伏線て回収するものなのか?

285 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 01:57:16 ID:T92ox4Zj0
そうだよ、今までどんなのを読んできたのさ?

286 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:00:34 ID:QEExnb3s0
シャーロックホームズとか。
伏線の明かされる話ばかりだったんだけど。

287 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:02:46 ID:TLbsoSpr0
じゃぁ「張った伏線の収集をつける」って表現の方がしっくり来るか?

288 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:06:11 ID:QEExnb3s0
収拾じゃなくて?

289 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:08:52 ID:TLbsoSpr0
うるさいw揚げ足とるなw

290 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:11:07 ID:5ocZJbx90
>>286
そういうのを伏線の回収って言うんじゃないの?漫画とかでよく聞くけど。
俺も専門家じゃないから、文学(?)用語に詳しい人カモン。

291 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:26:42 ID:TLbsoSpr0
まぁ、そろそろ趣旨違いは退散すべし。
嫌ならネタ投下汁!!

人に言うだけじゃアレなんで、小ネタ投下。
---
配管の故障か?さっきから水音がする…
先週引っ越してきたばかりなのになぁ…
…ん?ちょっとしたいかな?トイレ行こ

ふう、なんだかんだ言ってココに座るのは落ち着くよなぁ…
一ヶ月前に彼女と別れて、しがらみのあるあのアパートを出たのは良かった…
「…らんで…る」
んん?なんか聞こえる?
「ま…き、覚悟し…さい…!」
覚悟ぉ?!……俺か、俺のことか…?!
便器に座りながらきょろきょろ見回す。

「あんたのせいでこっちでも私はぁっ…って!!えぇ??」

う っ ぎ ゃ あ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ! ! ! !

泣きながら後ろを見ると、肛門に半透明の彼女が刺さっている…
「出るとこまちがえちゃったwてへw」
---
駄作ってか意味不明だw

292 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:27:36 ID:IFSC0apX0
これはひどい

293 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:32:17 ID:TLbsoSpr0
うるさいw
全く何も無いところから15分で書いたんじゃい、勘弁しろいw
てかスルー汁!

294 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:45:29 ID:QEExnb3s0
>>293
藻前のキャラがGJなんだがw

295 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:54:03 ID:TLbsoSpr0
馬鹿だなぁwそんな奴には構わない方が身の為だぜ?
前スレのグダグダ具合を知らないのか?
>>293はただの構ってちゃん。
調子に乗らせるとウザイからスルーしろよw

296 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 02:59:56 ID:ukPCmpVCO
春だナァ

297 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 05:05:05 ID:Ul6DjJERO
>>291
つまんねーもん書くなよ。
スレ汚しだ。

298 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 09:41:52 ID:hbFauKfm0
>>291
ピザな俺には後ろを振り返って肛門が見られるのが凄いと思った。
つーか彼女とアナルプレイですか?

299 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 12:39:37 ID:XSFEmsUsO
>>274

絶望の世界を知ってる人間に会えるとは思わなかった。
毎日更新チェックしてた頃がナツカシスw

300 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/29(水) 13:50:35 ID:WPZc8FJq0
>>274
インターネットで検索したらありました。
すごいですね。一気に読んでしまいましたよ。
参考になります。

さて、それでは今日の一本投下してみまーす。

301 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/29(水) 13:51:25 ID:WPZc8FJq0

僕は学校にいくのがつらい。
父の仕事の関係でここH県に越してきたのは小学校2年の3学期。
それまでは東京に暮らしていた。
東京育ちはそれだけでイジメの対象になる。
それにつけて僕は女の子みたいな顔立ちだったからなおさらだ。

だから、休み時間の間は僕は男の子たちからちょっかいをかけられる。
悪いことに、女の子たちが僕をかばってくれる。それが男の子たちはますます気に入らない。
いつしか、僕は休み時間に隠れてしまうことが日課になった。

僕が通う小学校はいまどき珍しい木造立て。歴史もすごくあるらしい。
最初は体育館の倉庫や、校庭の裏とかに隠れていたんだけど、子供ってのは見つけるのがうまい。
見つかってはちょっかいをかけられる。

それで僕が目をつけたのは、先生たちが使う教職員用トイレだ。それも女性用。
これなら、男の子たちは見つけにくいだろう。
それに、ここはなぜか先生もなかなか使わない。
僕はここで本を読みながら休み時間をつぶすことにした。

302 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/29(水) 13:52:57 ID:WPZc8FJq0

この学校、木造立てなのにトイレは水洗でさらには洋式。
僕は便座に腰掛けて本を読む。
もちろん、ズボンは下ろさない。休憩するだけなんだから。
読んでる本は、江戸川乱歩とかエラリークインとか推理小説だ。
同級生はいまだに「怪傑ゾロリ」とか読んでる。もうすぐ3年生なのに幼稚だよなぁ。
「うわ、このトリックすごいなぁ」僕は推理小説の結末にいたり、そのトリックのみごとさについ、口をついた。
「ふぅん、面白いのそんなの」「っ!」どこからか声がした。
僕はあせった。見つかったことにも驚いたし、なんてったってここ、女トイレなんだから。
僕はどこからのぞかれているのかわからず、きょろきょろした。

「ここよ、こ・こ」声につられて視線を下にうつす。
便座からにゅぅっと手が伸びて僕の足をたたいた。
「っっっっっっっ!?」僕は叫びそうになるのを必死でこらえた。叫んだら外に声が漏れてしまう。

…状況的に考えればそんな余裕なんてないのにね。

「あらあら、かわいい顔」ひょっこりと僕のまたの間からおかっぱの女の子が顔をのぞかせた。
「よいっしょっと」女の子は掛け声とともに、僕の両足に手をかけ、自分の体を引き上げた。
「!?」あわわわわ…と意識はおののいているのに口がパクパクしてるだけ。
「あらぁ、男の癖に女トイレでのんびりしてるから、肝っ玉が据わってると思ったのに」
僕は男の癖にって言葉に反応した。いじめられる時、よく「おんな男」っていわれるからなんだけど。
「な、なんだよお前!!」小さな声で叫ぶ。我ながら器用なことだ。
「ふん、あんたなんかに名乗る名前はないけど、人は花子さんって呼ぶわ」…名乗ってるじゃない。
いやいやいや、というか、お化けだ!?
僕は「う、うわっむぐっぐぐぅ」

叫ぼうとして花子さんに口を封じられた。
「こらこら、ばれるよぉ」にやぁっと薄い笑みで僕の顔を覗き込む。う、ちくしょうっ!
「別にとって食おうってわけじゃないんだから。叫ばないって約束するならうなずくのよ」僕はこくこくこくと3回。
「ふふ、素直じゃない」と手を離す。その隙に「うわぅっむぐむぐ」叫ぼうとして、また口を封じられた。
「あんたの考えなんてお見通しなんだから」ぽかりと頭をやられる。僕はようやく観念した。

303 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/29(水) 13:55:02 ID:WPZc8FJq0

「で、僕に何をするつもりなの」「ふっふっふ。とりついちゃおうとおもって」
「い、いやだ」
「ふん、なによ、友達いなんでしょ」「う」
「ほら、ごらんなさい」そういって偉そうに腕を組む。
「で、でもとりつくのと友達は大違いだい!!」ごすっと音がして同時に僕の目からは火花が出た…気がした。
「ず、頭突きなんてひどいじゃないか」「男のくせにちゃぁちゃぁいうからよ!!」今度は僕が花子さんの口をふさぐ番だった。
「わ、わかったよ」「へへーん、契約成立っと」そういいながら、僕の顔にぐっと顔を近づけてにっと笑った。
(あ、か、かわいいかも)僕のまたの間からにゅっと突き出した少女。顔は間近で吐息が顔にかかる。
ふと、花子さんが顔をしかめた。「? どうしたの」
「あなた、ちょっと息くさい」前言撤回。やっぱかわいくない。

きーんこーん、かーんこーん

チャイムが鳴る。僕は花子さんを置き去りにあわててトイレから飛び出した。

あ、本忘れちゃった…でも、ま、いっか。
僕は授業にもどった。

放課後トイレに本を取りに戻ると、僕の本がびしょびしょになってた。
「あ、あんたがいきなり入ってくるから落としちゃったじゃない。あ、あんたが悪いのよ」と花子さんは便器の中にこもってしまった。
僕はぐしょぐしょの本を手に取り、ページを開いた。
するとしおりが、僕のと違う場所にはさんであった。
「ふーん」僕はぬれた本を持ってうちに帰った。

同じ本、実はもう一冊あるんだよね。明日、もってってあーげよっと。

ちょっと学校に行くのが楽しくなった

−END−



304 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/29(水) 14:15:26 ID:WPZc8FJq0
>>291さんの読んで花子さんネタ書きたくなっちゃいました

このネタちょっと続けてみたいですね。

305 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 15:09:37 ID:ukPCmpVCO
相変わらずのGJだぉ( ^ω^)

306 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 15:40:29 ID:tpiG32Zt0
よくこんなに話思いつくな、すげえなたまねぎ

307 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 22:18:30 ID:WYrDKWzdO
絶望の世界検索して読んでみたけど、すごいなこれ…
つーか量ありすぎ。大学始まるまでのいい暇潰しが出来たよ。dd

308 :1/4:2006/03/29(水) 22:33:53 ID:eSM7NE100
なあ、幽霊って見たことある? まあ普通は無いよな、うん。
俺? 実はあるんだよ……ははっ、こんな話の持ってき方すれば当然の流れだよなw
しかもただ見ただけじゃないよ? 殺されかけたんだから、マジで。マジだってば。
○○町の繁華街でバイトしてた頃の話なんだけどさ、あの辺って大通りは酔っ払いやら客引きで
喧しい癖に、路地一本奥に入ると妙に人気が無いんだよね……知ってる?
よく恐喝とか暴行とかの被害に遭う人がいるらしいんだ。俺は幸いにして無事だったけどね。
ある夜、バイトが終わった後に近くの店にヘルプに行ってくれ、って言われたんだよ。
正直疲れてたけど、その分バイト代はずんでくれるって言うから引き受けたんだ。
結局朝方までこき使われてようやくお役御免になって、フラフラしながら店を出た。
あんまり疲れてたせいか、良く知ってるはずの道を間違えてさ。
見たこともないようなうら寂しい路地の突き当たりに辿りついたってわけ。

そこで見ちゃったんだよ。幽霊を。

あー……見た、って言い方もおかしいな……見るどころかいきなり襲い掛かられた。
影法師みたいに真っ黒な姿だったよ。その「何か」が俺に覆いかぶさってきたと思ったら……

ミツケタミツケたミツケタミツケタミツケタミツケタ!ミツケタミツケタミツケタミツケタ見ツケタミツケタミツケタミツケたミツケタミツケタミツケタミツケタ
ミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタ
ミツけタミツケタミツケタ!ミツケタミツケタミツケタミツケタミつケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタ
!ミツケタミツケタミツケタ!ミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタ見ツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタ
見ツケタみツケタミツケタミツケタみツケタミツケタミツケタミツケタミツケタ!ミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタ
ミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミつけタ!ミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツケタミツけタミツケタミツケタミツケタ
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!みつ!!!ヶた!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!見つけた!!!!!!!!!!!!!!

頭の中をさ、その声でぶん殴られてるみたいなんだよ。全身訳も無く震えて力が入らなくなってきて。
もの凄い頭痛と悪寒で吐き気がしてきて、ホントにあのままなら死んでたんじゃないかなあ。
“とり殺される”って、あんな感じなんだね……初めて知ったよ。いや、別に知りたくなかったけどw

309 :2/4:2006/03/29(水) 22:34:58 ID:eSM7NE100
え? どうやって助かったのかって?
それがまったくの幸運の産物でしかなくてさあ……。
キチガイじみた「見つけた」がぴたっと止んだと思ったら、「違う……」っていう声がしたんだ。
若い女の声。それまでの騒音みたいな響きとうってかわって綺麗な声だった。
ぐったりしたまま薄目開けてみると、陽炎みたいに霞んだ姿の女が立ってた。
年は二十歳かそこらだと思う。紙みたいに白い顔が俺をじっと見下ろしてて
すぐにこの世のものじゃないってわかった。

「あ……あぁ………ちがう………この人じゃ…」

その時ピンと来た。
この女が幽霊だか貞子だかなんだか知らないが、こいつ人違いしやがったな? って。
……で、まあ、なんだ。俺もわりかし無鉄砲なところがあるから。ブチキレちゃったんだよねw

「……違う、じゃねえだろこのバカアマがあああああああああああっ!!!!」
「っ!? えっ、あ、あのっ」
「すっげえ苦しかったぞクソッタレ! そこ動くなよ……」
「何よ……な、何する気なのよっ!」
「優しく抱きしめて耳元で般若心経囁いてやる……首筋とか甘噛みしながらなっ!」
「せっ、セクハラまがいの除霊っーーー!!?? 」

……いや、ホントだって。ホントにこんなやりとりだったんだって。マジだって。信じて。
それでまあどうにか立ち上がって向かい合ったわけ。その女幽霊と。
ぶっちゃけ結構かわいかった。顔色悪いのと胸のあたりが血染めになってるのを除けば、ねw

310 :3/4:2006/03/29(水) 22:36:05 ID:eSM7NE100
まだお互いバリバリに警戒しあってたけど、とりあえず話をしてみたんだよ。
それでいくつか分かったのは

1.やっぱりその女は死んでる
2.お水のバイトしてて、ある客にしつこく言い寄られてた
3.結局そいつに殺された

……ってこと。迷惑なことにその犯人まだ捕まってなくてさあ。しかも俺に良く似てたんだって。
薄暗いから間違えたらしいけど、そんなんで殺されちゃ堪らんよねw
その女曰く

「……あんたが紛らわしい顔してるのが悪いんでしょ」
「だいたいこんな行き止まりに誰も来ないんだから、犯人が現場に戻ってきたと思うじゃない!」
「怨念パワー無駄に消費させないでよバカっ!」

どう思う? この言い草。だから俺も言ってやったね。

「そいつと顔が似てるのは俺のせいじゃねえやバカ」
「誰も来ないようなとこで待ち伏せしても意味ねえだろバカ」
「やーいやーいバーカバーカ」

……結果、もう一回怨念波動くらって倒れたんだけどね。ひどい女だよね。

311 :4/4:2006/03/29(水) 22:37:17 ID:eSM7NE100
え? 話がつまんないから帰る?
いやいや、もうちょっと待ってよ。もう少しで終わるから。お願い。
結局ね、その女は基本的にそこから動けないんだってさ。地縛霊って言うんかな。

あくまで「基本的」には、ね。

俺もさあ……まあ、まっとうな人間じゃないかもしんないけどさ。チンピラまがいのフリーターだし。
その女だって、深い考えも無しに水商売に手ェ染めてさ、世間一般の「善良な人」には後ろ指さされる
ような人間かもしんないけどさあ。

でも、殺されて当然ってほど悪い人間じゃないと思うんだよね。

だから俺、その女に手貸してやろうと思ったんだよ。
俺に取り憑いてなら「移動」できるらしいから。
そうすれば自分を殺した犯人が捜せるから。
明るい場所で顔を見れば分かるから。



んー? なんでそんなに震えてんの?
顔色も真っ白だし……まるで“あんたの後ろにいる女”みたいだよ?







           「見つけた」



312 :運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q :2006/03/29(水) 22:38:49 ID:eSM7NE100
終わり。今気付いたがデレが無い。……ごめん。

313 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 23:14:27 ID:ukPCmpVCO
おっす!おらは大好きだぞ、こういう話!

314 :本当にあった怖い名無し:2006/03/29(水) 23:40:27 ID:d5RKKryw0
うまい!!
GJ!!

315 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 00:42:48 ID:uc8urImD0
おもしろい

316 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 00:53:05 ID:YCpo153i0
>>312
GJ!ただ確かにデレは無かったですね。(笑
耳元で般若心経って言うので思いっきりワラタ。

次回作を楽しみにしていますね。

317 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 01:48:50 ID:L4boINVZO
>>312
せっかく良いキャラがたったんだから、続編作っても良いんじゃない?
2〜3話に分けて笑わせつつも最後に泣かせて欲しい。

318 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 04:50:30 ID:OHwH4RvE0
>>312
最後に怖がらせるあたりが、オカルトスレっぽくておもしろすwwwwww

319 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 07:57:42 ID:L4boINVZO
>>312
続きは?

320 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 10:02:16 ID:L4boINVZO
>>312
GJ!
続きよろ。

321 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 11:50:15 ID:eJ6GqISZ0
>>317,
>>319,
>>320

続きはいらないだろ。
綺麗に終わっているのに。これ以上は蛇足ってやつだ。

もっというと同IDで、同じ事を何度も繰り返すL4boINVZOは
蛇足どころか、見苦しいぞ。自作自演のつもりか?

322 :ホリヲタ ◆Suppa9ed92 :2006/03/30(木) 15:25:39 ID:svIPvg2p0 ?
まとめサイトのレイアウト変えてみました。見難かったらゴメンナサイ。
そのファイルの都合上、>>245のアドレスを一旦消しました。
携帯から見てくださっていた方用に、近々ちゃんとした携帯版を作ろうと思っています。

323 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 17:42:19 ID:hf5ipzHr0
>>322
サイト管理お疲れ様です。
頻繁な更新頭が下がります。

324 :どん兵衛 1/11:2006/03/30(木) 18:49:55 ID:T2UyjgM30
中学の夏休み、僕は両親と祖父の家に泊り掛けで遊びに来ていた。
久々に訪れたそこは、以前来た時と全く変わっておらず、家のすぐ裏の山は緑が生い茂っていて、門前と庭に植えられた花たちも、静かに吹く風に心地よさそうに揺られていた。
これから一週間、この清々しい環境の中で過ごすのかと思うと、心踊る気分だった。

両親、祖父と祖母の四人でお茶を飲みながら会話をする中、僕は一人暇になって彼らに何も言わず外へ遊びに出かけることにした。土地鑑があるというわけでもないから、そんなに遠くには行けない。でも田舎だから近くにゲームセンターがある様子もないし、
と何処へ行こうか色々考えた挙句、
小さい頃――確か五歳くらいだった筈――によく遊びに行っていた裏山に遊びに行くことにした。
家の裏に回って、山の中へと続く、細い長い道を目の前にして、今年で中学卒業だと言うのにも関わらず、まるで幼稚園児のような冒険心が湧き上がって来る。
僕はよぅし、と自分に意味もなく気合を入れて、久々に訪れた山へと足を進めていった。

325 :どん兵衛 2/11:2006/03/30(木) 18:50:25 ID:T2UyjgM30
木々の間から差し込む陽の光を眺めつつ、楽しげに鳴く小鳥の声を聞きながら歩くこと数十分。歩きながら、僕は幼い日の記憶を呼び起こしていた。
――あの頃は小さかったというのもあり、必ず後ろに父がついて来ていた。あんまり先に行くなよーという心配そうな父の声を無視して、僕はただ只管に突っ走って、やがて開けた場所に出た。
後ろから追いかけてきた父に、先に行くなって行ってるだろーと息も絶え絶えに言われたのだが、僕はそれよりも目の前に突然現れた初めて見る物体に興味津々で、そんな父の声でさえ無視し、その物体を指差して何かと問うた。
「お…?あぁこれはなー祠って言って、神様とかを祀ってあるんだ。ここの神様はなぁ―――ってコラ祐!」
自慢気に口を開いた父の説明が、長そう、と、子供心に察知した僕は、父の言葉を遮るように祠に手をばして―――戸を壊した。
「あああああ!何してんだお前!」
壊すつもりは勿論なかった。でも、古くて今にも壊れてしまいそうだったんだから、仕方ない。
壊れたーと、僕は然して悪気もなさそうに父に言うと、父は酷く困り果てた様子で、
「…直さなくていいから、元の位置に置いておきなさい、帰るよ」
と言って、素直に壊れた戸を祠の中に置いた僕を抱き上げて山を下りて行った。その時、祠の中から白い靄のような物が出てきたのは、僕しかしらないのだと思う。
僕はその事を思い出して、白い靄のことは気になったが、とにかくその祠がある場所まで行って見る事にした。
オカルト物には強いと自分では思っているけど、実際お化けとかが出ないように祈りつつ。

326 :どん兵衛 3/11:2006/03/30(木) 18:51:45 ID:T2UyjgM30
白い靄がなんだったのか、と、まだその場所はあるかどうかと不安になりながらも更に進んでいくと、いつかのあの日と同じ開けた場所に出た。その円状に開けた地の真ん中には、あの時から何ら変わった様子のない祠。
良かった、と安心して、僕は祠に近付く。戸はやはり直されていないようだった。
懐かしい気分に浸りながら、その戸を取ろうと手を伸ばしたとき、突然白い――あの時見たような靄が、祠から飛び出してきた。
「うわぁ!」
悲鳴をあげて、僕は飛び退く。すると靄は見る見るうちに形を作り上げていき、やがて真っ白な着物を着た、これまた白い長髪の女が現れた。
これが幽霊と言う奴か!と僕は咄嗟に両の掌を合わせて握った――がこれじゃ、神に祈りを捧げる修道女じゃないか。違う、えーと…。
「そうだ!南無阿弥陀仏!」
思い出したように僕がそう紡ぐと、女は呆れたように溜息を吐いた。
「何やってんの?アンタ。十年振りだってのに、いきなりお経?」
「じゅ、十年ぶり?…え?」
訳が判らず問い返すと、彼女は先程よりも深い溜息を吐いて、頭を抱えた。
「覚えてないの?まぁ…ガキんちょの頃だったから仕方ないと思うけど…」
「いや、だからあの…何が?」
「十年前の夏の日、アンタ父親と一緒に此処に来て、あたしの家ぶっ壊して行ったでしょう。ったく、親父は親父で直さなくていいからとかのたまうし、アンタは悪気なさげな顔してるし、こっちは十年ずーっと苛々してたのよ!」
あぁ、そうか。あの時の白い靄の正体は、彼女だったのか。しかし、今のようにこうして実体化?して現れたわけじゃないし、僕自身も実体化した彼女を見るのは初めてなのに、なんで覚えてるんだろう。
もしかして靄の状態でも見えたりするんだろうか。
きっとそうなんだろう。
そう言うことにしておく。
「で?」
「へッ?」
自分ひとりで納得していると、明らかに怒ってますと言う声でそう声を掛けられ、突然のことにひどく素っ頓狂な声をあげてしまった。
それに、彼女はストレスを感じたのか、今度は背中に黒いオーラを背負った。気のせいだろうか、白かった髪も、着物も黒くなっているように見える。
―――ごめんなさい許して。

327 :どん兵衛 4/11:2006/03/30(木) 18:52:41 ID:T2UyjgM30
「だぁから、この戸、直してくれるんでしょ?直さないとは言わせないわよ?」
そう言って浮かべた笑みは、そこらへんのホラー映画よりも怖く見えて、はいはい、直します直します!と思わず言ってしまった。
直す道具なんて何も持ってきてないのに。
「でもアンタ、素手で直せるの?」
――いいトコついた幽霊さん!
「いや、それは無理であります!」
「………あぁ、そう。じゃあ取りに行って来なさい、待ってるから」
僕のふざけた調子に、彼女はひどく呆れていたが、まぁ気にしないことにする。とにかく、自分で壊したものは直さなきゃいけないし、
それに彼女にも随分と迷惑をかけてしまったようだから、
速攻で戻って道具を取ってくることにした。
その時に、戻ってこなければ怖い思いをしなくて済むとも思ったのだが、それこそ本当に呪われそうだからやめておいた。
「えと…じゃあすぐ戻ってくるから!行ってきます!」
無駄なハイテンションで言うと、彼女は呆れたままのようすで、はいはい、と返事をしてくれた。


慌てて山を駆け下りて、祖父の家に戻って工具を探していたのはいいのだが、途中で父に捕まり、なんとか逃げ出せたところで、
祖父に捕まってながーい話を聞かされたあと、挙句祖母と母に夕飯の手伝いまでさせられた。
そうして居る内に、外はすっかり暗闇で覆われてしまった。これじゃ山に登るのは困難そうだが、何とかして今日中に行きたかった。すぐ戻ってくる、
と言ったのもあるし、なんでか、彼女に会ってあげなきゃいけない気がしたから。
両親と祖父、祖母が団欒する中、僕はこっそりと広間を抜け出して、昼間探し当てておいた工具と、それプラス懐中電灯を持って、何が出るか判らない夜の山へと向かった。
何度も転びそうになりながらも、僕はやっとのことで祠のある場所まで辿り着いた。だが、ライトを当てつつ辺りを見回してみても、昼間の彼女の姿はなかった。

328 :どん兵衛 4/11:2006/03/30(木) 18:53:42 ID:T2UyjgM30
「幽霊さーん?」
失礼な呼び方だというのは判っていたが、名前を知らないのでそう呼んでみる。すると、背後に気配を感じて振り返った。ホラー映画なら、ここで振り返ってみたら物凄く怖い幽霊とかが立ってて、それを見たら死ぬとか言うストーリーになるのだろうけど、
後ろに立ってたのは、昼間の綺麗な彼女。
「んな名前じゃないわよ!」
「いや、名前、教えて貰ってなかったし」
「む…そうだったわね。名前は…ミカド。あんただって、教えてくれてないけど?」
「あ、そう言えばそうだったね。僕は祐って言います、よろしく」
僕は名乗って手を差し出す。――が、彼女は握ろうとしてくれない。
「あんた…幽霊の常識って知らないの?」
言われて思い出して、僕は苦笑を浮かべつつ手を引っ込めた。そうだ、基本的に幽霊は人間に触れないし、人間は幽霊に触れないのだ。彼女の姿があまりに鮮明なものだから、忘れてしまっていた。
それにしても、こんなにも綺麗な彼女が、幽霊―――とは。それに、こんな山奥で一人で何十年も過して来たなんて、少し可哀想だ。だが、彼女が何故こんな山奥の、こんなボロボロな――と言うか、僕がボロボロにしたのか
――祠に住んでるのか聞こうとは思わないし、
なんでか聞いてはいけないような気がして、僕はそのことに関して深く触れはしなかった。
そうして考え込んでいると、ミカドは不思議そうに顔を覗き込んできて、慌ててなんでもないよ、と笑顔を浮かべた。取り敢えず、彼女がどうこうと考えている場合じゃない。祠をどうにかしてあげないと。
「今直しちゃうから、少し待ってて」
「えッ…あ、うん」
僕は暗くて見えにくい中、祠の修理に取り掛かった。


329 :どん兵衛 6/11:2006/03/30(木) 18:55:10 ID:T2UyjgM30
どれだけ経過したのか判らないが、悪戦苦闘しつつも、漸く修理を終えた。不恰好と言っちゃ不恰好だが――彼女は納得してくれるだろうか。
「あ、あの…直り、ました、一応!…一応!」
ミカドは不満そうに祠を見詰める。やはり駄目か。そう思った時、彼女はぶはッ、と笑いを噴出した。
「え?ちょっと、ミカド…?」
「あっはっはっはっはッ!な、何その不器用さ!ガタガタじゃない!あっはっはっは!」
彼女は瞳の端に涙を浮かべて、腹を抱えて笑う。
何もそこまで笑わなくてもいいじゃないか、と落ち込んでいると、
「ご、ごめん、ごめんなさい。でもッ…面白ッあっはっはっは!男の子なのに!」
と、一度は謝ってくれたが再び笑い出したので、僕は溜息を吐いた。悪気があるというわけではないのだろうけれど、それでもやっぱり悲しい。こんなことなら美術の授業とかちゃんと受けとくんだった。
「と、とにかく!これで住めるだろ!?」
「うん、うん…有難う。はー、これでやっと落ち着いて暮らせるわ」
彼女は息を整えながら言う。
彼女はこのまま戻ってしまうんだろうか。このまま、僕の前から消えてしまうんだろうか。
唐突に、僕の中に不安が姿を現す。
ほんの少しの時間しか触れ合ってなかったのに、気付かぬ内に僕の心の隅に、大切な感情が生まれていた。それに今、不安が現れて始めて、気が付いた。
ここまで惚れっぽかっただろうか。
でも、僕は確かに彼女のことを―――――。
「あ、そうだユウ?」

330 :どん兵衛 7/11:2006/03/30(木) 18:55:54 ID:T2UyjgM30
不安を掻き消すような楽しそうな声が、僕を現実へと引き戻す。はっとして顔を上げると、ミカドはにっこりと笑顔を浮かべていて。
「これ、お礼よ。ちょっと不恰好だけど、ちゃんと私の家…直してくれたしね」
「え、でも…」
「ヒミツのおまじないかけてあるから、アンタでも触れるわよ」
彼女がそう言うから、素直に受け取ってみると、その小さい鈴はしっかりと僕の掌の上に乗った。だがやはり――彼女の手には、触れられなかった。
握ろうとして、僕の手を冷たい感覚が包む。
「ユウ…だから私は」
「判ってる…判ってるよ!でも、どうにかして触れないの?だってほら、この鈴には僕でも触れるおまじないってのをかけたんだろ?だったら…」
「…ユウ……」
彼女は何を言っていいか判らなくなった様子で、手を下ろした。彼女を落ち込ませようとは全く思っておらず、自分が感情に任せて発言した言葉を取り消すように、僕は慌てて笑顔を浮かべて、
「あ、でも触れなくてもいっか。こうやって喋れてるだけで、僕は満足だし」
と、然して満足もしていないのにそう言った。しかし彼女は更に沈んだ表情をする。何かいけないことを言ってしまったかと、心配しながら顔を覗き込むと、彼女はすっと僕に背を向けた。
「話を…話をしていられるのも、あと少しの間だけよ」
「……えッ…?」
「帰らなきゃいけないでしょ?もう、時間だから」
彼女は―――ミカドは、こっちを向かずに、俯いて言葉を綴る。
「アンタと話せて『少しは』楽しかったわ!また…いつか機会があれば、会いたい…でも…」
それ以上の言葉を聞いてはいけない、と僕の中の誰かが言った。
この先の彼女の言葉を聞けば、永遠の別れになってしまいそうな気がして、聞きたくなかった。でも、僕が口を開こうとすると、彼女はそれを遮るように言葉を吐き出す。
「もう、会えないかもしれないのよ。私は、消えなきゃいけないから―――あ、でも。でもね!」
言いかけて振り返った彼女の顔は、嬉しそうな、でも何処か悲しげな、笑顔だった。
「アンタの為にこんなこと言うのはイヤだけど…でも、頑張るから。だから、だからまた―――」

「一緒に笑ってよね」

331 :どん兵衛 8/11:2006/03/30(木) 18:56:38 ID:T2UyjgM30
彼女が言葉を口にすると共に、彼女の頬に綺麗な一筋が描かれた。それとほぼ同時に、僕がさっき直した祠の扉が開いて、中から青白い光が発せられる。
「ほんとに、帰らなきゃね」
「ミカドッ!!」
彼女の身体は光の中に引き込まれるようにして、薄く、薄くなっていく。笑顔が、涙が、手が、全てが、薄く―――。
僕は咄嗟に彼女に手を伸ばすが、まるで触るなと言っているかのように、発せられた光が強風を帯び、身体に襲い掛かる。少し力を抜けば、山の下まですっ飛ばされそうなその勢いに、顔を歪める。
「な、んで…なんで、だよ!理由を言えよ!消えちゃう理由を!会えなくなる理由を!…こッ…ここに現れた理由を!!」
「……言えないのよ」
「なんで!!」
またミカドは背を向ける。なんで、こっちを見てくれない。なんで、最後くらい―――いや、最後にしたくないけど、でもせめて、こっちを向いてくれよ。
「これからもずっとアンタと話してたい、笑ってたい。でも―――駄目なのよッ!!」
泣いていた。彼女は、辛そうに涙を流していた。こっちを向いてくれることはないけれど、声色で判った。
「ミカドッ…なんで、なんで…」
僕は、届かないと判っていながらも、必死にミカドに手を伸ばす。こうしている間にも、彼女の身体はどんどん薄くなっていき、やがては―――。
「どんな理由があるのか判らないけど、行かせたくないっ!」
「…私だって行きたくない!ユウっ、まだアンタと―――!!!」
ミカドは泣き顔で振り返る。そして、消え入ってしまいそうな色の薄くなった細い手を、僕に伸ばしてくれる。そんなに距離は離れていない筈なのに、彼女の存在が、手が、とても遠く感じる。
僕はずっと吹き付けている強風に耐えながら、最後の力と言わんばかりにぐん、と手を伸ばして、彼女の名を呼んだ。

―――――ミカド!!!

そのとき、ほんの一瞬だけ、僕の手に温もりが伝わった気がした。驚いた顔で彼女を見ると、彼女は先ほどの涙が嘘のように、綺麗な笑顔を浮かべていた。
そうしてそのあと、言葉を交わす暇もないほど急速に光は消え、そしてそれと共に、ミカドの笑顔も消え去った。

僕は最後の最後に触れたのだ、彼女の手に。

332 :どん兵衛 9/11:2006/03/30(木) 18:57:24 ID:T2UyjgM30
大事にしていた祖父がなくなって、僕は仕事を休んで十年ぶりに祖父の家にやってきていた。
葬式が一昨日、納骨などは昨日の内に全て終わってしまっているから、今日は特にすることがない。
僕の部署の部長は随分と優しい部長で、一週間休みをやるからゆっくりして、気持ちを落ち着かせてこい、と言ってくれた。しかし、失礼だがこんな田舎じゃやることがない。
葬式の片付けだって、母と祖母がせっせと動いてくれたお陰で、僕と父は邪魔者扱いで、することもなかったし。
あー暇だーと縁側に寝転んで呟くと、近くに座っていた父がそうだなーと相槌を打ってくれた。つづけて、父は言葉を綴る。
「暇なら山にでも言って遊んでくるといい」
「…もう二十五なんだけど」
「少年の心は忘れちゃいかんぞ。ほれほれ」
言いつつ、父は自分が寝転がりたいからなのか、腹をばしばしと叩いて、追い出そうとする。いつもならそれに何が何でも抵抗して譲らなかったのだが、今回ばかりはそうすることが凄く面倒に感じて、僕は立ち上がって、和室を出た。去り際に縁側に目をやると、
嬉しそうに寝転がる父の姿が見えた。

父に言われたことを素直に実行に移すのは少々気が引けたが、特にコレといってすることも、やはりないので、素直に裏の山へ行って見ることにした。
山の入口まで言って、何か重要なことを忘れているような気がして、足を止めた。頭を捻ってうーん、と考えてみたが、思い出せない。
思い出せないなら大して重要なことじゃないのかもしれないな、と自分の中で適当に完結させて、止めていた歩みを進め始める。
昔とどこも変わっちゃいない。緑は沢山あるし、真夏のさわやかな風も吹いている。
僕はただ只管に歩いて歩いて歩いて、時には木の根に足を引っ掛けて転びそうになりながらも、どんどんと上って行く。そしてやがて、開けた場所に出た。
その場所は凄く大切なものを失った場所――だと思ったのだけれど、全く思い出せない。辺りを見回しても、これと言って珍しいものはないし、強いて言うなれば、円状に広がったこの場所の真ん中辺りに綺麗な一輪の花が咲き誇っているくらいだ。
意味も無くその花に近寄って、しゃがんで凝視する。


333 :どん兵衛 10/11:2006/03/30(木) 18:58:09 ID:T2UyjgM30
本当に綺麗な花だ。白くて、光が当たって綺麗に輝いて、まるで、まるで誰かのような―――誰かの――。
不思議な感覚に包まれつつ、もう少しで思い出せそうな記憶の欠片を探るが、やはり上手いこと見つかってはくれない。
溜息を吐いて、立ち上がって、結局何の収穫もなければ、ほんの少しの暇つぶしにしかならなかったな、と落胆しつつ帰ろうと俯いて踵を返す。
もと来た道の方へ身体を向けて、目の前に気配を感じてはっと顔をあげると、そこには綺麗な女性が立っていた。
「お久しぶり」
彼女は――どこか見覚えのある彼女は笑顔を浮かべてそう言ったが、僕は思い出せなかったし、驚いたしで、何も口にすることが出来ずに、呆然と彼女を見詰めた。白のワンピースが眩しい。
「…はぁ…またこのパターン…?十年経とうが百年経とうが、アホっぷりは変わらないのね、ユウ」
名前を呼ばれて、隠れていた記憶の欠片の光が、頭の中に見えた気がした。もう少し――もう少しで、全部を思い出せる。
「そこ、何もなくなっちゃってごめんね。折角アンタが扉直してくれたってのに。ま、でも変わりにほら。花、植えておいたから」
――扉…?直して?――僕が、確か…。
「そうだユウ。覚えてる?これ」
彼女はそう言って、拳を開いて小さな鈴を出して見せた。それには見覚えがあった。僕もあれを持っている。何故か捨てもしないで、小さなケースに入れて、棚の中に仕舞ってある筈だ。でも、どうしてそれと同じものを彼女が?
何もかもが中途半端に記憶に絡み付いて、混乱していると、彼女は鈴を持っている方とは逆の手を、すっと差し出してきた。
「アンタが最後に触ってくれた感覚、まだ残ってるんだからね。あの時はまだ、あんな身体だったから、感覚は少ししか伝わらなかったけど、でも、ちゃんと覚えてやってるんだから」
―――感覚。手を、触ったときの。光の中で、風の中で、必死に手を伸ばしてやっと触れられた、あの感覚。
あぁ、そうだ――祠があった。彼女がいた。僕は壊れた祠を笑われながらも直した。彼女は消えると言った。信じられなかった。でも…彼女は消えた。だけどそのときに、彼女に、触れられない筈の彼女の手に、触れたのだ。
僕が好意を寄せた人。惚れっぽいわけでもないのに、何故か惹かれてしまって、大好きになってしまった人。
そうだ。そうだそうだそうだ!名前は――名前は。

334 :どん兵衛 11/11:2006/03/30(木) 18:58:56 ID:T2UyjgM30
「ミ…カド…」

小さく、そう口にすると共に、僕の頭の中に鮮明な『あの時』の映像が過った。
「ミカド…ミカド!」
「やっと思い出したの?やっぱアホね。なんで私もアンタなんか―――」
嬉しくて、信じられなくて、僕は咄嗟に彼女を抱き締めた。触れるまで、触れられない、なんてことは考えていなかったが、抱き締めて始めて、自分は彼女の身体に触れているんだ、と言うことに気が付いた。
暖かい感触が僕の腕に、胸に伝わって、嬉しくて涙が溢れた。
もう会えないと思っていたが、いつしか彼女との記憶は消えていって、でも大事なことを忘れているような感覚にはいつも囚われていて。
でも、忘れていた僕に、彼女は会いに来てくれた。そして、思い出させてくれた。僕と彼女の思い出を。僕が彼女を―――好きだったことを。
抱き締めたまま、何を言っていいか判らずに、ただ名前を呼んでいると、彼女の腕がそっと僕の背に回されて、小さく、でも嬉しそうに、彼女は耳元で言葉を綴った。

「なんでアンタなんか、好きになっちゃったんだろ、私」

言ったあとに、彼女はくすりと笑んだ。それに僕も笑んで、言葉を綴る。

「もう、離したりしないから」


335 :どん兵衛:2006/03/30(木) 19:01:17 ID:T2UyjgM30
やっと投稿できた。何分、小説投下すんのが始めてなので、改行とか色々
読みにくいと思うが、ご容赦orz

ついでに吐き出させてくれ。
なんか設定とか作りこみとか浅すぎてすまん!これじゃツンデレってか、普通に
ファンタジー突っ走ってしまっている。次投下するときは、もう少し捻りを加えて
みるよ。
これからも精進します。
読んでくれた人、有難う。

336 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 19:31:06 ID:TffJs0c70
ここでウケテンノッテらのべ系だよねぶっちゃけ

337 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 19:41:07 ID:eJ6GqISZ0
>>336
ヒント>ツンデレは現実には存在しない

338 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 20:00:14 ID:Uwrc0PgD0
>>336
ttp://www.tsunderei.org/2/069.htlm


339 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/30(木) 20:20:21 ID:YCpo153i0
どん兵衛さん、大作ですね。
文章がとてもきれいでした。

>>336さん
ツンデレって難しいですよね。それにお化け属性を付与するから、自分みたいな未熟者だとラノベ系になっちゃいます。
たまに、ホラータッチで頑張ってみたりするんですが、デレ分を投与すると、ねぇ、ほら。

この文章力で、巷説百物語(京極夏彦氏)の「おぎんさん」みたいなキャラを描いてみたいと思ってる自分は無謀ですよね。

340 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 20:20:41 ID:sP8wWpPh0
>>336はツンデレ。君も楽しんで読んでんだろ?
>>324GJ

341 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 20:26:09 ID:dQqBgLin0
らのべ系って何??

342 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 20:40:47 ID:i/CtlIdJ0
えっちと萌えの絶妙なバランスを保っている小説のこと。

343 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 21:03:10 ID:Mq6jc+fb0
>>339
おぎんさんみたいなのがが出てくるなんて、なんてワクテカするんだろうねぇ。
あらいやだ、あたしはとてもそんなの書けないよゥ―――

344 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/30(木) 21:09:08 ID:YCpo153i0

壁が気になる。
視線を感じる。
壁は壁だから、視線を放つはずがない。
だが、視線を感じる。

壁が気になる。
声が聞こえる。
壁は壁だから、言葉を放つはずがない。
だが、声が聞こえる。


建築士の俺がこの事務所を開いたのは先週のことだ。
知人のつてでこの格安の物件を知った。
「安い物件は何かある」
それは定説だが、事務所を開きたい俺はわらにもすがる思いで飛びついたのだ。
俺は設計士だが、施工もできる。だから、多少の不便は自分で直す腹積もりだったのだ。

駆出しの俺は事務所を構えた時点で金がそこをついた。
外に家を借りるほど余裕はない。
当然寝泊りはこの事務所だ。それにどうせ、仕事は徹夜で寝る暇もないんだから。

深夜、零時。大体この時間からだろう。
壁から、視線を感じ始める。はじめは疲れてるからだと思った。
壁から、声が聞こえ始めて、おれは仕事のせいで気が狂ったのかと思った。

だが、仕事を放るわけにもいかない。おれは視線と声に耐えて仕事に没頭した。


345 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/30(木) 21:10:21 ID:YCpo153i0

壁が気になる。
視線を感じる。
壁は壁だから、視線を放つはずがない。
だが、視線を感じる。

壁が気になる。
声が聞こえる。
壁は壁だから、言葉を放つはずがない。
だが、声が聞こえる。


壁に振り向くと当然そこには何もない。壁も念入りに調べたが、異常はない。
声はごにょごにょと聞こえるだけで、意味は聞き取れない。
だから、余計に気に障る。

だから、俺はまず壁との間に仕切りを立てた。
視線は少し薄らいだ。
声はどうしようか。
いい事を思いついた。


俺は右耳に鉛筆を突き刺した。激痛が走った。

痛い、痛い、イタイ…

もう片方にも我慢して鉛筆を突き刺した。

…ああ、幸せだ。これで仕事に没頭できる。 
狂ってる? いや、正常だ。俺は正しい。



346 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/30(木) 21:11:22 ID:YCpo153i0

壁が気になる。
視線を感じる。
仕切りをしたから、視線を感じるはずがない。
だが、視線を感じる。

壁が気になる。
声が聞こえる。
耳は潰れたから、言葉が聞こえるはずがない。
だが、声が聞こえる。

ああああ、だめだ、仕事にならない。
だめだ、だめだ、仕事がすすまない。
壁だ、壁が悪いんだ。
俺はつるはしで壁を壊す。どんどん、壊す。
ほら、もう、みれないだろ、もう、しゃべれないだろ。
壁が壊れていく、壁が壊れていく。邪魔者はいなくなった。

はっと気がついた。俺が壊したこの壁は事務所を支える重要な壁だった。
事務所は音を立てて崩れた。壁が、壁が、あああああああ…





347 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/30(木) 21:11:57 ID:YCpo153i0



どこだ。ここは。
「壁のなか」
そうか、壁の中か。
「正確には壁の瓦礫のした」
そうか、壁の瓦礫のしたか。
じゃぁ、もう仕事できないんだな。
「う、じゃ、邪魔したんじゃないのよ、仕事のし過ぎで体壊すんじゃないかってわざわざ心配して声かけてたんだから」
そうだったのか、じゃあ、ありがとう。
「あ、あなたの為じゃないのよ、ほら、一人だと寂しいから働く姿を眺めていたかっ…げふんげふん、いや、退屈だったから、あのその」
いいんだ。俺も少し疲れた。
眠いよ。
ありがとう



………
「おい、しってるか? あの話」
「ああ、あれだろ、ささやく家が崩れたって話だろ」
「おお、そうなんだが、それだけじゃなくてよ」
「ほう?」
「あの跡地にさ、女の霊がでてずっと土下座してるんだって」
「はぁ? なんじゃそりゃ」
「それで、その家で死んだ男の霊がさ、困った顔してつったってんだって」
「なんかそれ、かわいくね?」
「だべ?」
………

―ENど―


348 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/30(木) 21:13:44 ID:YCpo153i0
・・・おぎんさんはどうした(自分突っ込み)


>>339さん
おぎんさんこそ、まことのつんで霊ですよね

349 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 21:33:58 ID:mOzmdOvbO
たまねぎGJ
姉歯物件だから安かったのか

350 :本当にあった怖い名無し:2006/03/30(木) 21:49:38 ID:xAEMSElt0
>>344-347
GJ! 前半の軽く狂った展開と、後半のほのぼの(?)した感じが良い。
いつもながらユーモア感じる文章も読みやすいし、
量も俺はこのくらいが取っ付きやすいな。
他スレも巡ってるんで、長いと睡眠時間が無くなる。
(いや俺だけの都合だから、他の作者さんは気にする事ないよ。)

たまねぎさん、こんな感じでショートショート集を発行キボン。
買うぞ。

351 :In the Bastogne.1944 1/2:2006/03/30(木) 23:58:46 ID:FM5JNmiH0
バストーニュの森のどこか。狭苦しいたこつぼの中で。
しんしんと降る雪で、全ての音が亡くなったかと思える所で起こったお話。

「やぁ軍曹、今日もたるんどるな」
「…少尉。先日死んだんじゃなかったんですか?」
「あぁ、まああの糞クラウトの連中が迫撃砲をぶっ放しおってな」
「はぁ。豆鉄砲じゃ死なないんじゃなかったんですか?」
「バカモン。クラウトの豆鉄砲じゃ死ななかったろうが。迫撃砲だ!」
「はぁ。さしたる違いも無い気がしますが。」
「貴様はそういう所がなっとらんのだ。その違いが分からんとはとんだ間抜けだな。」
「いやまぁそうかも知れませんが。なんでまた戻ってきたんですか?」
「む?まぁそれはだな…貴様らが残り少ない命にすがってヒィヒィ言ってる姿をあざ笑いに来たに
 決まっとろうが!」
「はぁ、少尉も暇なんですねぇ。」
「ふん、どうとでも言え。お前らが砲撃の下で這々の体で逃げ回る姿を後ろから鼻糞ほじくりながら
 見てやるからな。情けない連中どもめ。」

---------Artillery! Incoming!!!!!!
----Cover!!! Move!! Move!!!!!
------Go to the Foxhole!!!hastle up!!!!!

352 :In the Bastogne.1944 1/2:2006/03/30(木) 23:59:46 ID:FM5JNmiH0
「っと、アホども撃ってきやがったな、隠れますよ!あわわわわ…」
「はっ、無様にケツまくって逃げ回っとるな…と、おい軍曹、そっちは多分次に砲弾が落ちてくるぞ…
 こら軍曹、そっちへ行くな。あー軍曹、BARを落としたぞ。さっさと拾わんか。あ、まずいまずい
 そろそろ次のが落ちてくる、あっちのたこつぼへ入れ。さっさと走らんか鈍足め。あー、やっぱり
 そっちはだめだ、狙撃兵が狙っとるぞ。こっちだ、こっち。あ、あっちで二等兵が困っとるぞさっさと
 助けにいかんかほら。あ、ほらほらヘルメットを忘れてるぞ」

「…結局何しに来たんですか?」
「んー、さっき言っただろう。お前らの醜態をあざ笑いに来たんだ。」
「その割には色々と助言していただいたみたいですが…ありがとうございます」
「む、むぅ……ハン!お前らみたいなケツの青い連中をほっといたら祖国が負ける事になるからな。
 我が国の為にアホどものケツを蹴り上げにきただけだ。」
「…結局助けに戻って来てくれた訳ですね、ありがとうございます。」
「ふん!祖国アメリカのためよ!貴様の様な鈍足が我が愛する陸軍に居ることすら
 俺には気に食わんのだからな!ほんとだぞ!」
「はいはい。そういう事にしときます」
「なっ…貴様、上官に対する敬意がなっとらん!貴様、一度再訓練所にいって…」

戦いは変わらなかったけれど、すこし、賑やかになったたこつぼの中であった。

バストーニュの戦いに於いて、アメリカ軍死傷者、MIA、POWはあわせて75000人もの数に上る。
戦いは激しかったが、誰一人救援が必要だと感じてはいなかった。皆、勇気を持って戦った。

おしまい。

353 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 00:00:24 ID:FM5JNmiH0
あほです。>>352は2/2です。

354 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 00:26:18 ID:GjJ1+tyK0
>>352
サー。ツンデレとはちょっと違うけど心温まる話であります。


355 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 01:41:23 ID:T1wk4AaN0
>>352
GJ!すげー新感覚!!
面白かった!
しかも、きちんとツンデ霊になってるしw


356 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 02:56:39 ID:OlWaee/4O
なんかツンデレの新境地を見たよ。みんなありがたう

357 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 04:21:33 ID:nUKranbKO
今更だけど、ツンデ霊以前のツンデレってマンネリ化していたと思うんだ。
口調、性格、そういうキャラの詳細設定が出尽くされていたというか。
だから、大袈裟な言い方かもしれないけど、ツンデ霊の出現というのは
ツンデレ界において非常に革命的だったなと。地味に2ch外でも広まりつつあるみたいだし。

358 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 08:51:23 ID:8noqrRjYO
>>357
男のツンデ霊とかは?

359 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/31(金) 09:26:04 ID:GjJ1+tyK0
>>349 >>350さん
ありがとーございます!!

>>351さん
渋い!!

>>358さん
私の脳内では351さんの少尉殿は50代の渋めのおじさんです。
そう、ショーンコネリーのような。

360 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 11:06:57 ID:8noqrRjYO
>>359
男のツンデ霊はもう出てましたね…スミマセン。俺的には、主人公を女にしてツンデ霊を男にするっていうのも良いかなと思って書いたので…。

361 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/31(金) 11:47:12 ID:GjJ1+tyK0
>>360さん
自分もチャレンジしようとおもいましたが、難しくて中途半端になりました。
今度もう一回チャレンジしてみますね。

それではお昼の一本を投下します。

362 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/31(金) 11:51:42 ID:GjJ1+tyK0

ああ、どこまで話したっけな。
そうだそうだ。わしが変な幽霊に取りつかれたってところまでじゃな。
その幽霊はな、わしにまとわりつくくせにわしに関心がないふりをする。
いやぁ、まいったまいった。はじめはわしも恐ろしくて眠れんかったが、なれるとな、なんでもなくなるもんよ。
死んだ女房にはわるいが、あの幽霊はべっぴんさんじゃった。なれると悪い気分ではなかったよ。
あ、いや、こういうと女房が化けて出てきそうじゃな。いまのは聞かんかったことにしてくれ。

幽霊はな、悪戯をしよる。
わしの服を隠す。冷蔵庫の食料を食べつくす。テレビを壊す。
騒霊ってやつなのかの。横文字でいうと、「ぽるのがいすと」というんじゃっけ?
え、何? 「ぽるたーがいすと」? 小さなことを気にするな男が。
いや、あの霊なら、ぽるのがいすとでもええんじゃ。なんてったって半裸じゃからの。
わしも若けりゃ…、いやいや、女房が聞いとりそうじゃ。なんでもない。

まぁ、とりあえず大きな被害もなく、ほうっときゃええ、そう思ったんじゃ。
ある日わしの家に、親切なリフォーム業者がきたんじゃ。
身寄りのない年寄りを心配して、ただで家の改修をしてくれるいうんじゃの。
わしの家は、半世紀をこしとるけぇ、あちこちガタがきとる。
わしは頼もうとしたんじゃ。
するとな、あの幽霊、家に上がろうとした業者にフライパンを投げおった。
顔にめり込む勢いでな、傍からみても痛そうじゃったよ。
リフォーム業者は気が動転しとったんかの。いきなり、
「な、何しやがる、くそじじぃ!!」とさっきとうって変わって乱暴な口使いになってしもうた。
まぁ、幽霊はわしにしか見えんから、わしがやったようにも見えたんじゃろうな。
リフォーム業者はわしにつかみかかってこようとした。
すると業者のベルトが切れて、ずり下がったズボンに引っかかってすっころびおった。
そのときは業者もおかしいと思ったんじゃろ、家を慌てて飛び出していきおった。いやぁ、ほんまに悪いことをした。

わしはもう、説教せにゃならんと思って幽霊に怒鳴り散らしたよ。すると幽霊はしゅんとしてな。
怒りすぎたかの…と思うと、フライパンが飛んできたよ。いやぁ、痛かった。痛かった。
それから、幽霊は姿を見せんようになった。

363 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/31(金) 11:53:02 ID:GjJ1+tyK0

姿は見せんようになったが、いたずらは続くし、たまに電話にもでよる。
ぷるるるる…となったと思うと数秒でガチャンときったりの。
わしは怒るんじゃが、姿が見えんとどうしようもないの。聞こえとるんかどうか、わからん。
じゃが、ガチャンと音がして食器が割れるところを考えると、聞こえとるんじゃろうな。やれやれ。
わしはまぁ、そうやって一人じゃけど、にぎやかさを感じながら生活しとったんじゃよ。

じゃけど、わしはそいつが優しい子じゃというんはしっとるんよ。じゃけ、お祓いもせんかった。
幽霊が優しい証拠?
そりゃ、ほら、わしがこうして倒れ時も救急車よんでくれたしの。
まぁ、無駄になりそうじゃが。
心残りはわしが死んだあと、幽霊はどうするんかのぉ、ということじゃ。
それでな、同室のよしみで、ひとつ頼まれてくれんかのぉ


……
「結局、そのじいさんは、病院でなくなった。俺はじいさんの遺言でじいさんの家を訪ねた」
「話に聞いたとおりさ。誰もいないはずの家からフライパンが飛んできた」
「必死に会話を試みたが、俺には姿も見えない。だから、じいさんの手紙をおいて俺は家をでたよ」
「家の玄関を出たときに回覧板がおいてあるのが見えた」
「なにげなく、目に飛び込んだのは、オレオレ詐欺注意だの、悪質リフォーム業者注意だのの警告文だった」

「ん? じいさんの手紙に何が書いてたかって?」
「ありがとう。の一文字さ。あ、盗み見たわけじゃねーよ。俺が代筆したんだからな」
「まぁ、そんな話さ」

―END―

364 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 13:04:43 ID:OlWaee/4O
なぁ、なんで昼間っからこんなに泣けるんだ?。・゚・(ノд`)・゚・。
たまねぎGJ!

365 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/31(金) 13:09:45 ID:GjJ1+tyK0
たまねぎだけに…なんていうとおこがましいですね。

>>364さん、ありがとうございます。

366 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 13:19:49 ID:8noqrRjYO
>>362-363
いやー、たまねぎさんのお話はすばらしいですね。

367 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/31(金) 14:24:22 ID:GjJ1+tyK0
あまり褒められるとあれなので、馬鹿話をひとつ。

368 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/31(金) 14:25:40 ID:GjJ1+tyK0
おーい、これみてくれ
「お、なんだなんだ? ありゃ、右の手のひらがはれてるじゃん」
おう。なんか腫れた。
「おいおい、変な病気じゃないだろうな」
うーん、痛みはないからな。少し様子をみるつもりさ。
「そうか、まぁ、お大事にな」
ああ、ありがとう。

…一週間後…
おーい、これみてくれ、見てくれ
「ん、手の腫れひいたか?」
いや、こんな状態。
「げ、まだはれてるじゃないか。それにすこし、へんじゃね?」
ん。なんかさ、腫れの部分に筋があるんだよね。なんか、顔見たくね?
「きもいぞ、それ。早く病院いけよ」
いやぁ、だって痛くないしさ。病院嫌いだし。
「なんで、こんなことなったんだよ」
んー、お地蔵さんに小便ひっかけちまったのが原因かな
「おいおい、それだろ、間違いなく!!」
あははぁ、まぁ、害はないからもう少し観察するよ。どうなるか、気にならねぇ?
「いや、まぁ、気になるけどさぁ。っておい、こら話し待てよ」
あっはっは、楽しみ楽しみ……

……3週間後……
「最近、あいつみねぇな」
「なんか入院したらしいぜ」
「え、マジで?」
「ああ、なんか、大怪我らしい」
「おいおい。洒落になんねぇな」
「で、病院どこよ」
「○×病院泌尿器科」
「は?」

369 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/31(金) 14:26:36 ID:GjJ1+tyK0
……病院……
ああ、お見舞いに来てくれたんだ。
「どうしたんだよ、一体。手のひら大丈夫か」
ああ。ほら、このとおり。
「あ、すっかりきれいじゃん」
ああ。あのあとさ、やっぱり、手の腫れに顔ができてさ。
「い、マジかよ」
マジも大マジさ。で、その顔がすんごくかわいかったんだ。
「はぁ…。おまえ、のんきだな」
あまりかわいいから話しかけてみたんだけど、しゃべることはできなかったみたい。
「…」
俺、彼女いないジャン? なんか恋人ができたみたいでさ。病院やお祓いに行くつもりはさらさらなかったんだ。
まぁ、だけど、ほら、俺思春期ジャン? むらむらってとめられないわけよ。
最初の頃は手袋して、左手で、マイスモールラヴリィ・ティムを発電させてたんだけどさ。
「…まぁ、男だしな。お前左利きだっけ?」
いや、右利き。だからそのうち、めんどくさくなちゃった。
よく考えると、右に顔ができても俺の手なんだからさ。右手で発電すればいいわけで。
「…」
で、かわいい顔もついてるだろ? ちょっと魅惑的な提案が俺の頭に浮かんだわけよ。
「それってつまり…顔のついた手で、自家発電?」
おおあたりぃw もう、俺のラヴリィ・ティムは異様にギンギン。それにその日家に誰もいなかったしな・・・で
「握ったと」
ああ。でもやっぱりしなきゃよかった。
ほら

……

370 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/31(金) 14:28:00 ID:GjJ1+tyK0

…学校…
「どうだった?」
「あいつ、ほんまもんの馬鹿だ。じゃなきゃきっと大物になるんじゃね?」
「いや、あいつは馬鹿だろ」
「まぁ、とにかくあいつはあの後布団をばっさりはがしたのさ」
「ほう、それでそれで」
「あいつのティムには、くっきり大きな歯型がついてたよ」
「うは。手は」
「気がついたら元に戻ってたって」
「んでなあいつ、あの日ティムから大量の出血して貧血で部屋で倒れてたんだと」
「うえぇ。ってあれ? それってやばかったんじゃね?」
「ああ。だから大怪我さ。救急隊員はその出血量に驚いたんだとよ」
「いや、そうじゃなくて、あいつ以外誰も…いなかったんだろ」
「そう。誰が電話したんだろうな」




…病室…

ピー
伝言メモガノコッテイマス

…ァ、アンタノタメニ救急車呼ンダンジャナイカラ、懲ラシメル相手ガ死ンダラ意味ガ無イカラナンダカラ…
……………タ、退院シテ又機会ガアッタラ今度ハ……優シ

ピー

―END―

371 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 14:58:10 ID:WUrmYvKV0
GJ!
でもちょっと((;゚Д゚)ガクガクブルブル

372 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 19:04:47 ID:8noqrRjYO
男からしてみれば、痛怖い話ですね…。

373 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 23:56:46 ID:tKasxU3Q0
右手が喋ったのか!?


374 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 23:57:39 ID:tKasxU3Q0
右手が喋ったのか!?


375 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 00:01:35 ID:O6n5Q+4O0
連投スマソorz
右手に噛まれてくる・・・


376 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 00:06:44 ID:BRDS/NETO
乙ですぅ

377 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 00:46:04 ID:PsSwgiyN0
なにこの3月32日w

378 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 00:56:54 ID:sHCimFPcO
>>377
べ、べつに!?あんたの為にしたんじゃ無いんだからね!!たまたまよ、
たまたま…あなたともっと遊びたいから春休みを伸ばそうとしたなんて
事は無いんだから!!

379 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 01:04:16 ID:U1JgN/DVO
いつの間にかまとめサイトが404な件について

380 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 01:04:53 ID:64ppZI0D0
>>377
今気づいた…

>>378
ありがとw

381 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 01:05:56 ID:64ppZI0D0
>>379
見れるぞ?

382 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 01:13:15 ID:ejc5s21F0
明日から日付が一日ずれそうだな…

383 :&rlo;し無名い怖たっあに当本&lro;:2006/03/32(土) 01:32:57 ID:R5F6E52Y0
>>377
ttp://www.2ch.net/
*エイプリルフール中止のお知らせ*
本年度、ITバブル崩壊の余波、またライブドア事件の混迷、楽天ゴールデンイーグルスぶっちぎり最下位など、
悪条件の重なりによる株価低迷が2ちゃんねる運営費にも多大なる影響を与え、
火の車である今の財務状況を鑑みるに、エイプリルフールの全面中止もやむなしという判断にあいなりました。
ご期待されていた皆様には大変申し訳ありませんが、どうぞよろしくご理解いただければ幸いです。
また、妄言民族と呼ばれ、近隣アジア諸国に多大なる苦痛を与えている日本国民としてこれを良い機会と考え、
例えエイプリルフールだとしても嘘を無くし、世界平和に貢献できる公明正大な言論の場を標榜すべく襟を正しつつ、
2ちゃんねるはエイプリルフールの根絶に今後とも邁進していく所存でございます。

384 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 02:17:44 ID:EDIP0s1WO
記念パピコ

385 :覚り1:2006/03/32(土) 02:59:00 ID:3itudeiv0
夜の山 闇に包まれた一軒の山小屋 一人囲炉裏にあたる若い猟師

猟師「・・・」
覚り「・・・」
猟師「・・・っ!」
覚り「お前(何だコイツ いつの間に小屋の中に!?)と思ったろう?」
猟師「・・・っ!」
覚り「お前(何だ いきなり何言い出すんだコイツ?)と思ったろう?」
猟師「・・・っ!?」
覚り「ククク・・・お前の思っているとおり私は覚りの化け物だよ」

386 :覚り2:2006/03/32(土) 02:59:57 ID:3itudeiv0
不敵に笑い猟師の脇で囲炉裏にあたりだす覚り

猟師「・・・」
覚り「お前(壁に立てかけた銃で撃ってやろう)と思ったろう?」
猟師「!!」「・・・」
覚り「お前(銃を取れないなら何とか隙を突いて懐の鉈で・・・)と思ったろう?」
猟師「・・・っ!」
覚り「そう、お前の思っていることは全部読まれてしまうんだ
   今思っているとおりお前は私にこのまま喰われてしまうのさ」

失望する猟師 余裕の笑みで猟師を見据える覚り 深い沈黙
バチバチッ!!
刹那 爆ぜる囲炉裏の火 真っ赤な木片が覚りの顔面を襲う

覚り「・・・っ!」
猟師「・・・っ!」

387 :覚り3:2006/03/32(土) 03:00:22 ID:3itudeiv0
覚り「・・・どうしてかばった?」
猟師「・・・」
覚り「私はお前を喰おうとしていたのに あのままいけば私は木片で大ヤケド
   お前は助かったかもしれないのに 恩でも売るつもり!?」
猟師「・・・」
覚り「何よ、さっきから(俺にもわからない)ばっかり!自分は背中にヤケドしといてバカじゃないの!?」
猟師「・・・」

しばしの沈黙 すと立ち上がる覚り

覚り「人間って自分の思ってもみない事をしちゃうものなのかしらね(微笑)」

そのまま不意に眼前から消える覚り
その後、その山で覚りの害は聞かない

388 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 03:02:26 ID:fB/mgxv9O
32日記念。

389 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 03:10:24 ID:v7FPLJnl0
猟師「・・・」
覚り「な、何よ!意外とかわいいなって!?
   そんなこと思っても無駄なんだから!!」
猟師「・・・」
覚り「さ、寂しくて火にあたりに来たのかってそんなわけないでしょ!
   いい加減にしないと喰うわよ!?」
猟師「・・・」
覚り「し、信じられないわよ!!どうせあんたも私のこと化け物って思ってるんだわ!
   そして私を殺そうとするのよ・・・あいつらと同じように・・・」
猟師「読めるんだろ?俺の心が」

390 :389:2006/03/32(土) 03:13:04 ID:v7FPLJnl0
オチはうしとらのパクリ

391 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 04:22:18 ID:AphOT+2ZO
>>390
うしとら(´・ω・)ワカンネ

392 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 07:38:22 ID:yLKRObXXO
もはよう。朝っぱらからwktkしてるぉ

393 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 10:58:57 ID:JNLvGxJ+O
初めて一つ作ってみて、たまねぎさんの凄さと自分の文才の無さが解った。たまねぎさん、これからもがんばって下さい!

394 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 10:59:19 ID:nDeUggqe0
「御神酒も用意したし……御札も用意したし……」
「まだそんなことやってんの?」
「今日こそお前を祓ってやるからな」
「素人にそんなこと無理だって……」
「うるさい、黙ってろ」
「……ねぇ、そんなに私のこと嫌い?」
「な、なんだよ、いきなり」
「私がいるのってそんなに迷惑かな?」
「…………」
「私、あなたのためにできることやってきたつもりだったのに」
「味噌汁に砂糖入れたり、人が録画予約したビデオの上からジャパネットを重ね撮りすることがか」
「そ、それはまぁ、ほら、ちょっとしたお茶目っていうかなんていうか」
「お茶目っていう歳か」
「誰が年増幽霊よ!」
「とにかく今日こそは出てってもらうからな」
「うっ、やっぱり私のこと嫌いなんだ……」
「……泣いたってダメだぞ」
「いいもん、今までだって一人だったんだから平気だもん」
「…………」
「シクシク」
「……あー、その、なんだ、もう少しぐらいならいてもいいけど」
「……ホント?」
「ああ、だからもう泣くなよ」
「ウクク……」
「なあ、もう泣くなって」
「ププ、m9(^Д^)プギャー、なわけねーだろ! バーカバーカ!」
「出てけ!!」

395 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 11:06:02 ID:yLKRObXXO
GJ。朝からwktkして待ってて良かったぉ( ^ω^)

396 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 11:16:19 ID:Z5WPu7j/O
>>385-387
クール反撃スレではセクハラまがいの方法で撃退してたっけ。

397 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/32(土) 14:38:38 ID:9TJYBbr+0
>>394さん、GJ

私の一番初めの作品に比べれば、全然問題ないと思いますよ!!

私はこの前スレが初投稿だったのですが、もう、いま見返すとすごく赤面ものの作品をあげちゃいましたから。
まとめるのはすぐ馴れるとおもいますよ。
ちなみに、初投稿ではツンデレ初心者という名前です。

398 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/32(土) 14:39:28 ID:9TJYBbr+0

俺は夜が怖い。12時。決まってこの時間から怪異が始まる。
ガツン、ガツン、ドン…ドンドンドン、バタバタバタバタ…
最初は音だ。
そして
電気が唐突に消える。昨日まではこの後電気がついて、同じことが朝まで繰り返された。
だが…、今日は…。


12時。涼子が自ら命を絶った時間。
遊びのつもりだった。俺には他にも女がいた。
ひどいふり方をしたと、いまでは後悔している。
だが、あいつが死んだとき、これで後腐れがなくなったと喜んだのも事実だ。

ごめん、俺が悪かった、涼子許してくれ。

俺は布団の中で目を瞑り、ガタガタ震えながら今日が無事終わることを祈った。


あいつが死んで一週間後。俺に手紙が届いた。
一人はさみしい。1週間後、迎えに行くわ
文面にはそう書かれていた。
差出人は涼子。消印は涼子が死んだ日になっていた。

怪異は涼子の手紙が届いた日から始まった。
その日から今日でちょうど一週間。
そう。約束の日だ。

399 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/32(土) 14:40:33 ID:9TJYBbr+0

…ガチャッ
ぎぃ…

鍵をかけたはずの、部屋のドアが開く音がした。
ぎしっぎしっぎしっ…
床を踏む足音が聞こえる。

俺は布団の中で震えながらも何者かが隣にいる気配を感じた。

許してくれ、許してくれ、許してくれ…必死に祈る。

何者かの息遣いが布団越しに聞こえる…


「来たわよ」りょ、涼子の声だ。
俺は耐え切れず叫んだ。
「許してくれ!!」
俺が声を発すると同時に布団がはがされた。そして、数秒の沈黙。
俺はうっすらと目をあけた。

暗闇に俺を見つめる人影があった。



400 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/32(土) 14:42:28 ID:9TJYBbr+0

「さみしいの。一人は」
「あ、あ、あ、あ」
俺は壊れた人形みたいに口をパクパクさせる。
「見て、私のおなか」
闇夜になれると涼子の姿がはっきりと見て取れる。

涼子は妊娠した。俺はそれをおろせと迫った。
あきらめない涼子に腹が立った俺は、学生時代の悪友に頼み解決してもらった。
その夜、涼子は死んだ。

死んでいるはずの涼子の腹はぽっこりしていた。
「あなたの子よ。あなたの…」涼子が俺の顔に腹を近づける。
ごくり…唾をのみこむ。冷や汗が滝のように吹き出る。

「あなたになら、何をされてもよかった。遊ばれてるのもしってたわ…」
顔を俺に近づけ耳元でささやく。

「ゆ、許してくれ…涼子」
「こわい? 私がこわい?」
「許してくれ許してくれ許してくれ…」
そのとき、涼子が泣いているのに気がついた。
俺は自分の罪の深さを改めて思い知らされた。

「りょ…涼子」俺は涼子の頬に手を這わせた。
ぱしっと払われる。
「いまさら、なに…」涼子の目には侮蔑の眼差しと…戸惑いの色があった。
「お、俺、本当にわるかったと…わるかったと思っている」精一杯心を込めて言った。
涼子はじっと俺を見つめている。
俺は何度も何度も、床に頭をこすりつけて謝った。

401 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/32(土) 14:43:27 ID:9TJYBbr+0

「いいわ。もう」
「ほ、本当に!?」た、助かった。俺は顔に出さないようにその幸運をかみしめた。
「あ、あなたのためじゃないのよ。もう、どうでもよくなっただけなんだから」
ちがう、こいつはまだ俺を好きなんだ。だから、だから…。
「さようなら」
涼子は俺から離れて窓に向かった。もう一度、俺を振り向く。未練が感じられる。
「りょ、りょうこ…」
ガラリと、窓をあけ、涼子はそこから消えた。まるで、死んだあの日を再現するように。


…呆然と俺は開け放たれた窓を見つめていた。
改心しよう。もう2度とこんなまねはするまい。
恵子ともわかれ、静香ともわかれ、真紀ともわかれ、美智子ともわかれよう。
おれはこれから、あいつの冥福だけを祈って生きていこう。
そう決意した。
そしておれは、涼子の消えた窓に近づいた。窓から空を見上げる。
「涼子…」
「呼んだ?」
はっと下を見ると、窓の下に…涼子がいた。


「今日はなんの日か知ってる?」涼子が手を伸ばしながら聞いた。
唾を飲み込みながら俺は、必死に考えた。
「時間切れ」すっと手が俺の首をつかむと、そのまま引っ張られた。

俺は落ちながら、涼子の嬉しそうな声を聞いた。
「許すわけないでしょ、ばかね。」

「…今日はエイプリルフールなの」

―END―

402 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/32(土) 14:45:23 ID:9TJYBbr+0
>>394さんとオチがかぶっちゃいますが、許してくださいね。

403 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 15:00:31 ID:6KectWel0
怖くて イイ!

404 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 15:56:32 ID:yLKRObXXO
今日は3月32日だぉ( ^ω^)

405 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/03/32(土) 16:03:39 ID:9TJYBbr+0
エイプリルフールは3月32日ですよw


406 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 20:05:33 ID:BRDS/NETO
いかにもオカルトちっくでGJ。怖いけどよかった。
でも、涼子のツンデレも嘘なんだよな……こえー

この後にほのぼのな話が来ると俺は(^ω^)←こんな顔になるだろう

407 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 00:21:43 ID:jCFK81ax0
1/6
「はぁぁ・・・」
何度付いたか分からない溜息。
高校に入って付き合い始めた彼と些細な事で喧嘩してしまった。
「・・・背が低いからって、子ども扱いすることないじゃん」
わたしは背が低い。最悪小学生に見られる事もあった。
最大コンプレックスであり、引くに引けなくなった理由だ。

今日は土曜日。
いつもなら彼と出かけている時間だった。
わたしは机に突っ伏し、鳴らない携帯電話を眺めていた。
「はぁぁ・・・」
鬱だ、溜息が自然と出てくる。
『なにこのネガティブな部屋!?』
突然の声にビクッと身体を振るわせる。
部屋にはわたし一人だし、両親は朝方から出かけている。
『雨降りみたいにジメジメしてて、なにやってんだか』
空耳じゃなかった。キョロキョロと周りを見渡す。
「誰か・・・いるの?」
”キシッ”
部屋の隅にあるベッドが軋んだ。
視線を向けるが、誰もいない・・・いや、わずかだけど布団のへこみがおかしい。
まるで、誰かが座っているかのよう。
「そこにいるの?」
『まったく子供じゃないンだから、いつまでもメソメソしない!』
子供、子供って、なんでみんな・・・。
「ちょっと、姿くらい見せたらどうなの!失礼だと思わないの!?」
親が留守でよかったと思いつつ、強い口調で問いかける。
わたしの言葉に応えるように2,3度家鳴りがする。
そして、ベッドの周りが霞んだ後、徐々に人の形が浮かび上がる。
ハッキリと分かるまでに1分も掛からなかったと思う。


408 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 00:22:47 ID:jCFK81ax0
2/6
そこにはベッドに腰掛けた少年がいた。
年は小学生の高学年くらい、わたしよりも頭一つ分小さく、かわいいと思える顔立ちだった。
「これで文句無い?」
少年が小首を傾げ訊いてくる。
「あ、うん・・・」
なにこの子・・・なんでほんとに出てくるのよ。
「ボクは見ての通り幽霊だから、あまり真剣に考えない方がいいよ」
幽霊?いままで生きてきて、そんなのを見た事も感じた事も無く、霊感というものはこれっぽっちも無かった。
「そこら辺ブラブラしてたんだけどさ、なんかくら〜い雰囲気に引き寄せられちゃって」
落ちこんだだけで幽霊呼べるなら、そこら中、幽霊だらけだよ。
「まぁ、ヒマだからしばらく厄介になろうと思うけど・・・ねぇ、聞いてる?」
え、厄介に・・・?
「ちょっと、厄介にっていうのは取り憑くとか、そういう意味?」
少年は少し考えるように上を見上げた後、わたしに微笑む。
「そういう意味でいいよ、というかもう取り憑いたから」
「え、待ってよ、わたしに選択肢はないわけ?」
この子は悪い幽霊には見えないけど、幽霊に取り憑かれてプラスになるとは思えない。
「うん、まぁ、部屋に取り憑く事にしたからそんなに焦らなくてもいいよ」
「あまり違いが分からないんだけど・・・」
「早く出て行ってほしかったら、落ち込んでた原因をどうにかしなよ」
落ち込んでた理由・・・ああ、そうか忘れてた。
「なんなら相談に乗ってあげようか?」
少年は笑みを浮かべ訊いてきた。
この子はどう見ても子供だし、絶対面白がってる。
「いや、キミに話すと悪化しそうで怖いからいい」
わたしは疑うような視線を少年に向ける。
「ふ〜ん、じゃ、別にいいよ。ずっと悩んでてくれたら、ボクも長い間居座れるから」
少年はそう言うとベッドに寝転んだ。
わたしは机に置いてある携帯電話を見つめる。
表示されている時計はもうすぐお昼を指そうとしていた。

409 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 00:24:04 ID:jCFK81ax0
3/6
「・・・わたしどうしたらいいんだろ」
一人で考えても答えは出そうになかった。
「いきなり言われても困るンだけど。まず、理由を言ってくれないと」
そうでした・・・。
ベッドに座る少年に彼との事を掻い摘んで話した。
特に彼の方を悪く言ったのは人として当然だろう、うん。
「なるほど、それで仲直りの機会を逃して今に至るってワケか」
少年は軽く頷き、納得したようにわたしを見る。
「バカだね」
一言、そう言った。
前言撤回、この子は悪い幽霊です。
「ボクから言わせて見れば、どっちも子供だよ」
「子供って、キミの方が子供じゃない」
少年は軽く溜息をついた。
「生まれた年を考えるとボクの方が年上なんだけど」
「え、そうなの?」
そういえば幽霊は年取らないのか、考えてなかった。
「そうなの。だから年上の意見は聞くこと」
見た目は子供なのに、なんだか複雑な気分・・・。
「あ、そうだ。ねぇ、わたしの事、お姉ちゃんって呼んでくれない?」
「はぁ?いきなりなに言ってんの?
 さっきも言ったけど、ボクの方が年上なんだよ」
「いいじゃん、見ため的にはわたしの方が年上だし。
 お姉ちゃんって呼ばれてみたいのよ」
少年が呆れたようにわたしを見る。
「却下だ。ボクにそんな義務はない」
「え〜、厄介になるんだから家賃だと思ってさ」
「却下!」
少年はわたしの提案を頑なに拒否する。



410 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 00:24:58 ID:jCFK81ax0
4/6
「よし、霊感のある友達に除霊方法訊くね」
わたしは机においてある携帯を取り、楽しそうに少年を見る。
「ちょっと・・・それ脅し・・・」
「やっぱり、塩とか苦手なの?」
さらに追撃を加える、わたしは決して楽しんでなどいない。
「・・・ぉ・・・ちゃん」
少年は俯き呟いた。
「ん、なに聞こえないよ?」
「お姉ちゃん!・・・これで文句無いでしょ」
「うむ、余は満足じゃ」
わたしは悔しそうにする少年に笑みを向ける。
「そんな性格だから子供だって言われるんだよ・・・」
少年は大げさに溜息をつき、わたしの方を見る。
「容姿はどうしようも無いけど、その性格をなんとかしないとダメだね」
サラリと酷いことを言うね、この子は。
「わたしだって、一応は自覚してるんだよ。
 でも、なかなか直んなくてね」
性格は一朝一夕で変るものじゃないし、わたしは器用な方ではなかった。
「お姉ちゃんはなんとなく諦めてんじゃない?
 ずっと、そういう風に見られてたからかもしれないけどね」
「・・・そう、なのかな」
「それで自然と子供っぽく振舞ってさ、落ちこんでるんだから自業自得だよ」
思い当たる事が多すぎて言葉が痛い。
「じゃ、どうすればいいの?」
「さぁ、どうすればいいんだろうね」
少年は肩をすくめて答える。
この子に相談したわたしがバカだった。
「でも・・・」


411 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 00:26:26 ID:jCFK81ax0
5/6
「でも?」
わたしは少年の言葉を促す。
「諦めさえしなければ結果は付いてくるものだよ」
「要は気の持ちようって事?」
「まぁ、そんな感じだね」
ふむ、この子の言葉も最もか・・・。
「ふふ、キミに言われるとできそうな気がしてきたよ」
「単純だね、お姉ちゃん」
か、かわいくない・・・わたしは引きつった笑みを浮かべる。
「キミねぇ、もうちょっと言い方ってものが」
「これがボクの性格だよ」
少年はいたずらっぽく笑う。
子供っぽいか・・・この子見てると分かる気がする。
わたしもこんな感じなのかな。
「はぁ、わたし、なに悩んでたんだろ。キミのせいでどうでもよくなってきた」
わたしは椅子から立ち上がると、大きく伸びをする。
「一応、励まされたのかな・・・ありがとう」
「べ、べつにそんなつもりで言ったわけじゃない」
少年がそっぽ向いた。
お、以外な反応、ちょっとかわいい。
「ふふ、そんな照れることないのに」
「照れてなんかいないやい。お姉ちゃんの口からそんな言葉が出るとは思わなかっただけ!」
「失礼ね。わたしだって感謝の気持ちくらい持ってるわよ。冗談じゃなくて、ほんとに感謝してるんだよ」
「うう・・・」
少年がくすぐったそうに身もだえる。
「そ、そんな事より、彼氏の方はどうするの?」
「ああ、今のわたしじゃ立場は変らないと思うから、しばらく離れてみようと思う」
それで終わってしまうなら仕方ないよね。


412 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 00:30:02 ID:jCFK81ax0
6/6
「そんな事より」
「そんな事より?」
少年が訊き返す。
「お腹減ったから食べに出てくる」
「お姉ちゃん・・・」
少年が心底呆れた顔でわたしを見る。
「先は長いね」
「まぁ、いいじゃん!」
わたしは満面の笑みで返した。

わたしは自分自身が好きになれなかった。
でも、この子の言葉で変われそうな気がする。
時間はかかりそうだけど、きっと・・・。
そういえばあの子、何時帰るんだろ。
まぁ、いっか、楽しそうだし。



413 :1:2006/04/02(日) 00:56:01 ID:nMRAdmR9O
午前三時
そろそろ彼女がいる頃だろう、僕はコートを羽織ると自然公園へと向かった。
 
咲いたばかりの夜桜が満開の深夜の公園
その中央に彼女はいた。
―やっぱりだ
口に出して約束を交わした訳じゃないが
彼女がここに来ることは分かっていた。
彼女の事なら何でも分かる、僕と彼女は深い絆で結ばれた恋人なのだから。 
 
いや、恋人だったと言った方が正しい。
彼女は一週間前事故で他界している。
 
彼女の名前は桜。名前の通り、彼女は桜が好きだった特に夜桜が。
毎年必ずこの公園へと来ていた。
やはり今年も夜桜とそして、僕に会いに…


414 :2:2006/04/02(日) 00:57:08 ID:nMRAdmR9O
「やっぱり来てくれたんだね」
僕の声に彼女は少し驚いたように振り返った
「な、何言ってんの!?、私、ただ最後に桜を見にきただけよ!
か、勘違いしないでよね!」
あわてて言い募る彼女。
素直じゃない所は生前どおりだと思うと少し悲しくなった。
それっきり彼女は桜を見つめ、僕は彼女を見つめていた。
彼女の姿を焼き付けるために。
「…な、何見てんのよ?」
「綺麗だな、と思って」
「ば、バッカじゃないの!あんたなんかに言われても嬉しくないわよ!」
でも夜桜の下、半透明でたたずむ彼女は幻想的でこの世ならぬ美しさだった。
 
「ねぇ、もし僕もここで死ねば…君のそばにいけるのかな?」
彼女の美しさに酔うあまりつい、思っていた事を口に出してしまった。
 
彼女は一瞬硬直したが
「ばっ馬鹿言ってんじゃないわよ!
あんたなんかが来たって迷惑なんだから!
ぜ、絶対自殺なんてやめなさいよ!」
大声で怒鳴ってきた。
やはり彼女は本当はとても優しい人だった
 
それきり気まずい沈黙が支配した。
「ね…最後に一つ、あなたにお願いしても、いい?」
彼女は頬を赤らめて僕に近づいていった。


415 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 01:57:28 ID:fCBIc6Ch0
ワッフルワッフル

416 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 02:24:37 ID:mgI1GCXwO
「ネェ、ミエテルンデショ?」

そう言われ首に回った手に力が入るのを感じ、意識が遠退いていく・・・

最悪の朝を迎える俺。いつもこんな感じだ。 酔っ払ってこの世の人では無い女に声をかけてしまってからの日常生活。 見えるだけで、お祓い等できない俺は、こうゆう類には関わらないように生きて来たつもりだった。 あぁ、酒の力って恐ろしい・・・
が、不思議な物で人間は慣れる生き物らしい。 今では、首締め、金縛り、ラップ現象にポルターガイスト、なんとも感じなくなっていた。致命傷な事が起きないからなのか・・・
まぁ、慣れるまで地獄の生活ではあったが・・・

417 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 02:26:39 ID:mgI1GCXwO
 それが、最近変化が起きた。  
『ミャア』

「みゃあ?」 俺は嫌な予感がした。 人間、慣れる事は出来ても急激な変化に耐える事は難しい。 しかし、その時の俺はどういう訳かキレてしまった! 今思えば、耐えられない事への防御本能だったと思う。

また、あの時のように怯えて暮らせと?

寝不足な毎日を遅れと?

地獄の生活を再現しろと?

俺は初めて、女の幽霊に怒鳴ってしまった。

「おらぁ! お前なぁ!」

ビクッと肩を震わせ、キョトンとした目で俺を見る女。 俺はかまわず続ける。

「こっち来い! 正座せぇ!!」


418 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 02:33:24 ID:nMRAdmR9O
続きアップするとマズイ雰囲気だったり?後にしたほうが良さげ?

419 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 02:34:33 ID:mgI1GCXwO
「さて、どうゆう事なのか説明してもらおうか?」

仁王立ちの俺の前には、チョコンと正座かました女が一人。
膝の上では真ん丸な瞳で俺を見上げる獣が『ミャア』

「お前は幽霊のクセに、子猫拾ってきてんじゃねーよ!
しかもソレってしっかり死んでるじゃねーか?」

「べっ、別に、か、可愛いから、拾ってきたんじゃないからね! ッテに・・・そう!勝手に付いてきちゃっただけなんだから!!」

「それに、食費だってかからないんだから!!」
『ミャア!!』

おー、最後は逆ギレですか? しかも気が付けば2対1ですか?
んー・・・と正論相手に考え中の俺に対してポツリと
「あなただって、私を拾ってくれたじゃない・・・
死んでから一人で街を彷徨ってた私に声をかけてくれたじゃない・・・
なのに、何しても全然相手してくれないし、寂しかったんだから!!」

そう言われると返す言葉がない。
確かに、俺も恐怖ゆえ、彼女の存在を無視してきた訳だし。
って、勝手に付いてきたんじゃなかったか?
しばらくの沈黙の後に、ハァとため息をつく俺。

「わかったよ、ちゃんと面倒を見る事と、成仏する時には、そのチビも連れていく事! 解ったな?」 と言って振り返ると、獣とじゃれあう女の姿がそこにある。
あー、幽霊って便利ですね、そうゆう時だけ消音モードですか? ハメラレタ感があるものの、不思議と悪い気はしなかった。
まっ、それからは帰って来る度に「おかえり!」ってのと『ミャア!』が追加された位で今のところ、地獄の生活は免れている。


420 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 03:04:18 ID:U/00beV80
最近の作品投下ラッシュは凄いですね
触発されてた自分もやっと書き終わったんですが、
ものごっつ長くなってしまいました
テキストファイルにして32KBって

こういう場合はあぷろだか何かにテキストファイルをうpしたほうがいいんでしょうか?

421 :1:2006/04/02(日) 03:19:58 ID:+UQ2+KOQ0
渇いている。とても渇いている。

体験したことはないけど、戦争のとき空襲にあった人が
水を求めるのと多分同じような感覚。

多分飲んでも何も満たされない。もっと欲しくなる。
それは「生」を欲しているから。そしてそれが叶わないから。

子供の頃読んだ妖怪の本に出てきた「餓鬼」
私は死んで、それになってしまったのだろうか。

でも、それはみんなが悪いんだ。
だって、みんな私のことなんか忘れてしまっている。
一緒に笑いあった友達も、もしかして両親だって。

私はもっと生きたかった。
生きているうちに、もっとやりたいことがあった。
そう、誰とも付き合ったりしたこともなかったのに。
先のある人すべてが、許せない、生きている人みんな許せない。

だからそこのあなた

どうせ死ぬなら、私に命をちょうだい?


422 :2:2006/04/02(日) 03:20:35 ID:+UQ2+KOQ0
通り過ぎる電車の風圧を受けて、僕ははじめて今死に掛けたことを自覚した。
どうして?僕は誰かに背中を押されるようにホームの列から歩を進めていた。

少し遅れてけたたましい警笛がなる。
白線より前に出るなとの注意。怪訝な顔で僕を見る周りの人。
振り返ったときに、その顔がさらに不気味なものを見るように変わったから、
きっと今でも僕はうまく笑えていないんだろうと思う。

……別にいま、死んじゃってもよかったんだけどな。

なんだか最近、こんな風にしか考えられなくなっている。

「ねえ、具合悪いの?」
そう声をかけてきたのは、同じ駅から通学している同じクラスの委員長。
最近、何かとかまってくるのがうざったい。

「別に……なんでもない」
僕は心配げな彼女を振り払うようにして電車に乗り込んだ。
乗り込むタイミングを逃した彼女は、人ごみに紛れ、もう見えない。

誰も彼も、いなくなってしまえばいいんだ。

423 :3:2006/04/02(日) 03:21:07 ID:+UQ2+KOQ0
この人はとても美味しそう。
だけど、大嫌いだ。

彼から感じる死の臭いに惹きつけられて、憑りついてから数日。
彼が自分の通っていた高校の生徒であることには驚いた。
クラスは別で顔も知らないようなやつだし、こんな暗いのとは知り合いにも
なりたくなかっただろうけど。

ただ、これは不幸なことに私の闇を広げてくれる結果になった。
ここにはどうしても生前の私の臭いがするから。
自分の座っていた席は最後方に移動しており、そこにはお情けと
ばかりの花が数輪ささってるだけ。

痛切に自分が無になっていくのを感じる。

私はここにいるべきなのに。
そしてこの人は、ここにいられるのに、ここを嫌っている。
そして、死にたいとさえ思っている。

とても、不愉快。
本当に、早く死んで欲しい。

424 :4:2006/04/02(日) 03:21:42 ID:+UQ2+KOQ0
放課後、誰もいなくなった教室で一人、ぼんやりと考える。

突然いなくなってしまった彼女のこと。
話しかけたこともなく、ただ視線で追いかけるだけで。

でも僕は、ずっと彼女が好きだった。
いつも毅然として、みんなから好かれて、とてもキレイで。

そんな彼女に見合う自分になりたかった。
彼女の存在が、僕の生きる力になってくれていた。
いつか、彼女にこの気持ちを伝えたいと、そう思っていたのに。

今日は彼女がいなくなってからちょうど四十九日になる。
もう、みんな彼女なんかいなかったようになっている。
彼女の友達だって、今日は連れ立ってショッピングに行くとか言ってた。
取り巻きの男子だって、今では他の女子を模索してる。
それは多分普通のことなんだろう。

でも、僕は嫌なんだ。自分の大切に思っていた人が、自分よりも近くにいられた人に、
消すように扱われているのが許せないんだ。

……けど、もっと許せないのはきっと僕自身。
勇気が出なくて、なにも伝えられないままになってしまったこと。

僕は立ち上がり、ふたつ隣の彼女の教室に向かっていた。

425 :5:2006/04/02(日) 03:22:13 ID:+UQ2+KOQ0
彼は、私の席前で泣いてる。

……ああ、そうか。

彼に惹かれたのは、死にたがってたからじゃなかったんだ。
私を今でも想ってくれているから。その想いに惹かれたんだ。

名前も顔も知らなかった人だけど、そんな人の中に私がいるんだ。
そう感じることができて、私の渇きはウソみたいになくなっていた。

ありがとう、できれば、生きているうちに知り合いたかったな。

でも、わかんないね。
きっとあなたみたいにメソメソした暗い人は嫌いになってたよ。
だから、こんなふうにして出会わなかったら、ありえなかったんだから。

私は顔を寄せながら、すごく悲しいファーストキスだと思った。

彼は気づかない、目の前の私に。
体がとても軽くなって、もうすぐ消えちゃうのにな。

でもそれでいいと思った。
多分彼を幸せにしてあげられるのは、教室の外で彼を見てるあの子だから。
繋がらないロマンスは、ここでおわり。

「……ちぇ」
最後の未練を舌打ちで振り切ったとき、私の意識は遠く空に昇った。


426 ::2006/04/02(日) 03:23:04 ID:+UQ2+KOQ0
窓から吹き込んだ風に、一瞬目がくらんだ。

「……泣いてるの?」
急に後ろから声をかけられたことに驚いたが、なぜだかそれが
委員長だとわかってしまった。

「ち、ちげえよ、風で埃が目に入ったんだよ!」
とっさにしては良いいいわけだったんだろうか。

彼女は、何もかもわかっているかのように、苦笑の中に少しの悲しさを
含んだような表情を見せた。

僕は、それが気に入らなくて、彼女を無視して教室を駆け出た。

でも、その足取りはいつもよりちょっぴり軽くなったような気がしていた。


427 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 07:00:08 ID:nMRAdmR9O
>>413>>414の続き
「お願い?」
 
息がかかるほど接近してきた彼女にドキドキしながら聞いてみる
 
「そう、とっても
大事な大事なお願い」
 
彼女は瞳を潤ませて言った 
「私と…
ファイトしなさい」
 
ガッツーンと両の拳を打ち付けると彼女は僕に飛び掛かってきた。
カニばさみで引き倒され
あれよあれよと言う間に馬乗り状態に持っていかれる。
「拳は強く強く握りこむのよ、でないと骨を痛めてしまうわ」
ビキビキと筋を浮かべた拳をつくりながら彼女は言う。 
「ちょ…待っ」
「ジェノッサァーイ!」
オタケビをあげながら何度も何度も何度も僕の顔面に鉄拳を叩きこむ。
「キモいんだよ!ストーカー野郎が!人が死んでまでつきまといやがって!」
薄れゆく意識の中で僕は (幽霊相手ならストーカー規制法にも引っ掛からないと思ったのにな…残念)
などと考えていた。


428 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 09:21:57 ID:WacBCGrbO
>>427
氏ね!

429 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 09:24:02 ID:bhJlENlN0
>>420
推敲して短く詰めてみるとか、章毎に分けるとかはどうかな。もちろんうpロダに上げても良いと思うけど。

>>421-426
GJ!青春の1コマという感じで綺麗ですた。

>>413・414・427
そういうオチかYO!ワロタwww

430 :420:2006/04/02(日) 14:49:09 ID:SmllTFx10
電波の調子がよくないので、連投失敗を回避するため
うpロダにあげることにしました。
ttp://www.uploda.org/uporg353975.txt.html
Passはtundere

このスレの繁栄のこやしになれば幸いです。

431 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 16:23:54 ID:bhJlENlN0
>>420
G━J━!!!
長さは全く気にならなかったですよ〜。一気に読んでしまった。
せつねぇYO━━━。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン

432 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 17:24:50 ID:1zco0dh60
>>430
GJいい感じでしたよ!
個人的にはもっと読みたいですね

433 :本当にあった怖い名無し:2006/04/02(日) 17:45:05 ID:JAQ5wxoWO
>>430
読みやすくてよかったよ〜
このスレに投下するのはちょっと長い感じでしたが…

不覚にも涙しそうになったじないか!

434 :運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q :2006/04/02(日) 19:19:17 ID:XtZe8wDZ0
>430
展開もさることながら、異常者の描写あたりがリアルに怖くて良いと
思うのですよ。お見事。

435 :420:2006/04/03(月) 14:58:33 ID:dwIrmdGj0
よかった、実は叩かれやしないかとビクビクだったのです。
ありがとうございます、これからも精進しますね

ツンデ霊ばんざーい

436 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/03(月) 17:53:52 ID:6GSzNDmq0
>>420さん
すごくよかったです。
他の方のも、あっという間に読んじゃいましたよ。

ちなみに、>>427さんのすごく好き。
ちゃんとツンデ霊してるし、オチも納得できるものでしたし。

ストーカー野郎の妄想っぷりが切なくて…
…ジェノッサーイ!w

437 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/03(月) 18:10:02 ID:6GSzNDmq0
幽霊になって、もう、ずいぶん、たつ。
最初の頃は部屋の住人を驚かしていた。ものを動かしたり、音を立てたりして、楽しかった。
驚きっぷりが楽しくて、一週間連続で、驚かしてやったっけ。その住人は2週間目に引っ越したけど。

次のやつはなかなか、肝が据わっていたな。俺のすることを冷静に、掲示板にカキコしていたっけ。
でも、そいつは仕事に失敗して、首つった。それでもそいつは成仏した。最後のせりふは俺に「ありがとう」だった。
こんちくしょう、幽霊にいうせりふじゃないだろ。
そいつは首をつる直前に、ビールを飲んだんだが、俺の分まで缶を開けてくれたよ。
それがすごく切なかった。

それからの住人は肝のちいせえやつらで、すぐ引っ越しちまう。
俺はそのうち、驚かすのをやめた。立ち代る人間をじっとクールに観察する日々。
最近のやつらって、どうしてこう、つまらないんだろうな。みんな、重いものを抱えて、閉じこもってるんだ。自分の殻に。
相手するのも馬鹿らしいから、俺はじぃっと見てるだけ。退屈、退屈、退屈。ああ、成仏してぇ。


ある日、女が入居してきた。俺はぼんやり見てたんだ。
するとその女、「なに、見てんのよ」と俺を振り向いた。
俺は、あわてた慌てた。
「ふふ、見える人、初めて?」と楽しげに俺を見る。
『そんなことねぇ…俺は百戦錬磨の大悪霊だ』と精一杯取り繕った。
「こわいこわい。とりころしちゃいやよ」…てんで信じやしねぇ。
いや、まぁ、見える人は確かに初めて何だがな。
俺はちょっとムカッと来た。

『…みとけよ』と俺は本棚から、本を落としてやった。
「見たけど…落としたのはちゃんと拾うのよ」と冷静に俺に忠告した。
「見えないと不気味だろうけど、私、あなたが落とすのみえるから」
なるほど…、俺は傍から見れば、“本棚から本を落とす男”でしかないわけか。
がっくりとうなだれる。その日から、俺と女の戦いは始まったわけだ。

俺は様々な驚かし方を試みて、女を怖がらそうとしたんだが…

438 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/03(月) 18:12:42 ID:6GSzNDmq0

結局、俺は負けを認めた。
あいつは何でも喜んでしまう。
「ねぇ、今日はもう何もしないの?」ついには女から催促がくるほどだ。
女を喜ばすのも癪なので、大人しくすることに決めた。
「ねぇ、ねぇ、今日はね…」そのうち女は、俺にその日のことを語りだすようになった。
俺は『…』と憮然の表情で無視をきめこむ。
「まったく、無愛想ね」と、それでも女は俺に楽しそうに語りかけてくるのだ。
そうして、幾日が過ぎたある日。
女は涙を浮かべて帰ってきた。

「母さんが死んじゃった」
「私、一人だよぅ。どうしよう」どうしようといわれても…。俺は無表情を装いつつ、慌てた。
いつも、楽しそうな女が泣きじゃくっている。俺の生前もこんな経験はなかった。
慰め方がわからない。
『…葬式いってやれよ』俺はようやく、言葉を見つけ言葉少なく声をかけた。
「私…いっちゃだめなの」と女は泣きじゃくりながら話し出した。

女の話を要約するとこうだ。
女は父親とけんかして勘当されたらしい。で、家をでて生活していたわけだが、女一人で何ができるわけでもない。
母親は父親に黙ってこっそり仕送りやら何やらしてくれていたそうだ。
だが、当然、その間、母親に会うことはできない。メールでやり取りしていたそうだ。
そしてその母親が死んだ。訃報は親戚が届けてくれた。
女は、訃報を聞きすぐに実家に戻ったそうだ。だが、父親は女をゆるさず、敷居もまたがせてくれなかったそうだ。

「もう、私はいない人間なんだって…」女はうつむき肩を嗚咽で揺らす。
「あなたと一緒ね」俺はそういう女に語る言葉もなかった。

女は毛布にくるまって一晩中嗚咽をもらしていた。



439 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/03(月) 18:15:54 ID:6GSzNDmq0

翌朝。
俺は不穏な気配を感じ取った。幽霊になるとそういう感覚が敏感になる。
『は、はいるぞ』女は風呂にいた。俺は声を掛け、ドアを開け放した。
浴槽には蛇口から水が絶えず流れている。その中に女はいた。手首から血を流して。

俺は頭が真っ白になった。
幽霊ってのは、本とかそういったものは落とせるくせに、人間を持ち上げるほどの質量を持っていない。
風呂から出そうとしてもぐっと力を入れるとそのとたん、すり抜けてしまう。
だから、前の首をつった男も助けられなかったのだ…。無力さをかみ締める。

だが、俺はひらめいた。確かに、体全体は無理でも、腕なら?
結果は成功だ。腕は持ち上がる。まず、風呂の蛇口をとめ、栓を抜く。女の腕は心臓より高い位置に掲げ、女の脇に手を回す。
そこっ、止血のためだ。エロスじゃねぇ。勘違いスンナ。
俺はバスタオルで女をくるみ、タオルで腕を止血する。
気づくのが早くてよかった。失血量はさほど多くないらしい。睡眠薬のビンも転がっていたが致死量を飲んだ様子もない。

『馬鹿なやつ…』俺は眠ったままの女を風呂に残し、外にでた。だが、このままだとこいつは同じ事をするだろう。
どうすればいいのだろうか…?



440 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/03(月) 18:18:11 ID:6GSzNDmq0

「っくちっ!!」くしゃみが聞こえた。おきたな。
俺は風呂場に行った。

『おい、馬鹿娘』
「私もお化けになったの?」『アホか、お前ごときが幽霊になれるわけないだろう』
「…生きてるの?…」また嗚咽を漏らし始める。
「死なせてよ、生きているのつらいの、おねがい、邪魔しないで」その言葉が耳に痛い。
『馬鹿娘、俺の隣を見てみろ』「え…なにもないよ」
『…みえないのか。お前の母親だ』「え…うそ」
『おい、おばさん。こいつの質問に答えてやれよ。イエスなら、二回、風呂のドアをたたいて、ノーなら一度だ。』

こんこん。

『ほら。ちなみにお前が見ているように、俺は何もしていないぞ』
「か、かぁさんなの?」こんこん。
「かあさん、かあさん…」大声で泣き出した。風呂場だから声が響く。
俺はタオルを差し出してやった。

『お前のためじゃないぞ…おばさんがタオルをあげてくれっていうから』と同時にドアがこんこん。

「わたし、もう生きていたくない。母さんのそばにいっていい?」


こん…音はそれっきりだった。




441 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/03(月) 18:22:45 ID:6GSzNDmq0
『だめだとよ』
「でも、でも…」

ごん。
がしゃん。

風呂のガラスが割れた。力入りすぎたな。
『すげー顔で怒ってるぞ。おばさん。…ん、なになに…ば、馬鹿、そんなの自分で言えよ』
「…なんていってるの母さん…」
『自分で死んだら、もう私の子じゃない=x
女ははっとした表情を浮かべた。

『そのかわり、結婚して、子供生んで、育てて、寿命が来たら…迎えに来て上げる≠セとよ』
女は泣いた。先ほどまで以上にないた。ワンワンないた。
「かあさん、まだいる?」『残念だな。おばさんは俺が死神に無理言ってつれてきたんだ。時間切れだよ』
「そう…ありがとう、母さんに会わせてくれて」『ば、馬鹿、お前のためじゃねぇよ、もういやな思いをしたくなかっただけだ』
女はようやく浴槽から立ち上がった。俺は慌ててバスタオルを放る。
『ま、丸見えだろうが!!』「…えっち」といって女は自室に戻っていった。

さてと、俺は後片付けでもするか。俺は割れたガラスを拾い、ドアに仕掛けたオモリをはずす。
まぁ、ちゃちな仕掛けだが、風呂のドアくらいは気づかれないようにたたけるさ。
ガラスが割れちまったときは驚いたが、気づかれなかったから良しだ。

それから、女はまたいつものように明るくなった。
最近、彼氏ができたらしい。今度俺に会わせてくれるそうだ。
「すっごい、びびりやさんなの。きっと驚かせ甲斐があるよ」そう言う女の表情がまぶしい。
「ふん」俺は憮然としてそっぽを向いた。
…ま、まぁ、退屈だし驚かせてやってもいいかな…。

―END―



442 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/03(月) 18:23:40 ID:6GSzNDmq0
む、むちゃくちゃ長くなってしまいました。すいません><

443 :本当にあった怖い名無し:2006/04/03(月) 18:39:41 ID:I5cg630FO
GJ

444 :本当にあった怖い名無し:2006/04/03(月) 18:39:48 ID:1kdtlIoq0
GJ!
やっぱりハッピーエンドはいいもんだ。


445 :本当にあった怖い名無し:2006/04/03(月) 18:53:41 ID:2LPSaBZt0
めくるめくGJ
男のツンデレか。いいな。

446 :本当にあった怖い名無し:2006/04/03(月) 19:30:32 ID:K9AkWp1zO
いつもどおり話しの組立方ウマイね。GJ

447 :ゴー!ゴー!祟り神様@:2006/04/03(月) 23:12:21 ID:xp5Z0C3eO
完全に迷ったようだ。
山に入ってから既に16時間以上経過しているが、未だ街の方向さえつかめない。 
山を舐めてピクニック気分だったので食料も持っていない。
(このまま、誰にも知られずこの山中で朽ち果てるのか…)
そう思わざるを得ない程状況は絶望的だった。
精神的なストレスに加え、疲労と空腹でもう思うように足も動かない。
 
ふらつきながら茂みを掻き分けて進むとおかしなモノを発見した。
 
大福餅が三個、ちょこんと岩の上に置かれている。
 
幻覚まで見えるなんていよいよ末期的だ。
しかし触ってみると弾力を感じる、どうにも本物っぽい。
なんでこんな山奥に?
他に人がいるのだろうか?
などと思いながら大福餅を平らげた。
しばらくそこで休んでいるとそばの茂みががさがさと揺れる。
(やはり人がいる?)


448 :ゴー!ゴー!祟り神様A:2006/04/03(月) 23:15:21 ID:xp5Z0C3eO
同時に辺りに凄まじい悪臭が沸き起こった。
 
魚と果物と排泄物を腐らせて混ぜ合わせ、そこに科学薬品を注ぎ込んだような刺激を伴う…腐敗臭
 
そして姿を現わしたのは
 
一言で言えば巫女服を着た、ゾンビだった。
 
鼻と下顎は腐り落ちたのだろう。鼻孔からは真っ白の蛆虫がひしめきあっているのが見え
暗紫色に爛れた舌がだらりと喉元まで垂れ下がり呼吸に合わせて揺れ動いてる。
 
皮膚は腐敗し、所々ピンクの筋肉組織や血管束が脈動しているのが露呈していた。
全身に飴色の膿が浮き出て粘度の高い脂肪膜が粉吹きながらそれを縁取っている。
 
目視しただけで発狂しかねない名状しがたい程の醜悪さに
思わずその場にしゃがみこみ嘔吐した。
 


449 :ゴー!ゴー!祟り神B:2006/04/03(月) 23:16:47 ID:xp5Z0C3eO
だがゾンビはこぼれ出た腸をずるずる引きずりながら近づいてくる。
悠長に戻している場合じゃない、俺は即座にヤツから逃げ出した。
 
道なき道を必死に走る。
ヤツはその緩慢な速度にかかわらず、時折先回りしては俺を待ち伏せし
その都度俺は道を変えて走った。
 
どれだけ走っただろう、突如視界が開けて平地に出た。
何やら地祖神を祭ったらしきホコラの境内だった。
ふもとの方には煌びやかな街の明かりが見えた。
 
俺は助かったのだ!
文明の象徴たる街の光に向けて俺は走りだした。
 
きっとこのホコラの神様が俺をあの悪魔から守ってくれたのかも知れない。
今度、お参りに行こう。
不神論者の俺だったが、この時ばかりは名も知らぬ神様に感謝していた。
 


450 :ゴー!ゴー!祟り神様C:2006/04/03(月) 23:18:18 ID:xp5Z0C3eO
どうやら何とか誘導できたようだ。
彼は崖や谷の危険な方にばかりに走るのでそのたびに先回りして骨が折れたが。
 
―ともあれ無事に街まで帰す事が出来て良かった。
 
彼女は安堵の溜息をつきながら住みかのホコラに向かう。
お供え物の大福も持っていって良かった、あれがなければ衰弱した彼は街まで辿り着けなかっただろう。
 
―しかし、何も人の顔を見るなり吐くことは無いじゃないか、失礼極まりない!
 
彼の反応は彼女の繊細な乙女心に少なくないダメージを与えていたが。
 
―あいつ、きっと山で化け物に追い掛けられたなんて吹聴するんだろうな…
 
これでまた人が寄り付かなくなるかも知れない。
 
―ふん、別に…淋しくなんかないわよ…
 
彼女の名は祟り神様。
孤高のツンデレ神。


451 :本当にあった怖い名無し:2006/04/03(月) 23:54:59 ID:fyyTqYCeO
>>450
まさに

452 :本当にあった怖い名無し:2006/04/03(月) 23:56:11 ID:fyyTqYCeO
>>450
まさに、なにそのツンデ霊。

453 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:14:28 ID:xt9UL1Dp0
「あー……さっぱり意味わかんねえ」

タバコの煙と共に、天井に向けて投げやりな言葉を吐き出した。
もともと深くものを考えるようには出来ていない頭は、既にオーバーヒート気味だ。
溜息混じりにガシガシと頭を掻き、手の中に在るちゃちな文庫本を眺める。

〜たったひとつの冴えたやりかた〜 J・ティプトリー・Jr /ハヤカワ文庫

なんでも有名なSF小説らしいが、漫画くらいしか読まない俺にとってそんなことは
大した意味を持たない。可愛らしい少女のイラストが表紙を飾っているこの本を
俺が読んでいる姿などは、悪友連中が見たら噴飯ものだろう。一生からかいのネタに
されるに違いない。

「なんだってんだあの女は……俺にどうしろっつうの」

かつて、この本を俺の手に押し付けた女。
地味で口数が少ないくせに、時折口を開けばえらく攻撃的だった。
俺のような不良を心からバカにしていて、そのくせ自身は友達の一人もいなかった。
そんな女が、ある日の夕方に果し合いでも申し込むような勢いで俺に突きつけたのがコレだ。
呆気にとられる俺を、挑むような目で睨んでから脱兎の如く走り去った。
化粧っ気の無い頬が赤く染まっていたように見えたのは夕陽のせいだったろうか?
……問いたいことは山ほどある。山ほどあるのだが――

「死んじまってるしなあ。なんせ」

翌日のHRで、神妙な顔をした担任が告げた。そいつが信号無視の車に撥ねられて死んだ、と。
ざわめきの中で俺が考えたのは「クイズの答え、どーすんだよ」という埒もないことだった。

454 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:15:21 ID:xt9UL1Dp0
あの女が出したクイズは実に難解だった。
読んだことも無い本の中に挟まれた四枚の栞。
……栞なんか、一冊に対して一枚あれば充分だろう?
78ページと79ページの間に一枚、96ページと97ページの間に一枚。
100ページと101ページの間に一枚、150ページと151ページの間に一枚。
これで計四枚。
「そのページを読め」という意味なのか、それとも数字自体に何らかの意味があるのか。
さらにややこしいのが、その本は表題作以外に二編の作品を収録した短編集であるということだ。
栞の1〜3までは「たったひとつの冴えたやりかた」に。
栞4だけが「グッドナイト、スイートハーツ」に。

「まさか俺のことじゃねえだろうな……“スイートハーツ”ってのはよ」

口に出しながらもそれはないだろう、と思う自分がいる。
そこまで自惚れるつもりはサラサラ無いし、であればそれ以前の栞が意味不明だからだ。
そう、あの女と同じく意味不明だ。ホントにつかみ所の無い女だった。


怪我、してるの?

……見りゃ分かるだろうよ

分かるのは貴方がバカだってことくらいね

だとおっ!? ……痛ッ……てててっ…

バカ。ほら、すこしじっとしてなさいよ

455 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:16:11 ID:xt9UL1Dp0
上級生連中と派手にモメた俺が、痛みと疲労でへたりこんだ芝生。
常緑樹の陰に備えられたベンチに座っていた女生徒が、つまらなそうに話しかけてきた。
それがファーストコンタクト。


お、こないだサンキュな。コレ返すわ

……ちょっと待ちなさいよ。なんなのこれ

なにって、お前が貸してくれたハンカチ

なんでこんなにしわくちゃなのよ

ずっとポケットに入れといたからじゃねえ?

おまけにタバコ臭い……


同じクラスだと気付いたのは、それから少し後のこと。
休み時間にぽつんと一人で本を読んでいる細い背中。
楽しげに談笑するグループのどこにも属していないのはすぐに分かった。
停学や謹慎処分の常連で、最低限しか登校しない落ちこぼれの俺には。

456 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:16:21 ID:Qec4bjb0O
>>450
こういうのが見たかったんだ
オカルトに下手なギャルゲーみたいな会話は寒いだけ
怖い中に最後のデレがいい
一番スレタイにあった話だった
GJ!!

457 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:17:12 ID:xt9UL1Dp0

お前友達とかいねえの?

なんで私に話しかけてくるの? ほっといて

いや、家の方向が同じみたいだし仕方ねえじゃん

離れて歩けばいいでしょ? 頭悪いわね

……なるほど、ハブにされるわけだな

う、うるさいっ!


その頃から、ちらほらと妙な噂を耳にした。その女に関するくだらない噂。
「どこかの社長の愛人の子らしいよ」「母親はお水やってるってさー」
「……だったら娘もお店に出てんじゃないの?w」
成績は抜群に良かったのも悪い方向に働いていた。攻撃的な知性。
一見大人しそうに見えて、つまらないケチをつけてくる相手にはニコリともせずに
辛辣極まりない毒舌を吐く。男女を問わず、人前で容赦なくコキ下ろす。
陰口や誹謗中傷が生きがいの連中は随分と業腹だったに違いない。

458 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:18:18 ID:xt9UL1Dp0

……お前もわりとバカだ。あんな口の利き方してりゃ、こうなるに決まってんだろ?

こうなる、って何よ。貴方がボコボコにされることが“こう”なの?

絡まれてたのはお前だろーがっ!! あ……つっ……いた、たたた……

……人助けしたなんて思わないでよね。勝手に喧嘩して負けて……ホント、ばかだわ

俺は、ああいう奴らは嫌いなんだよ。別にお前を助けたつもりなんかねえ

…………ヘンなの


素行が悪いチンピラ学生と、口が悪い優等生。
接点なんか何一つなかったはずの俺達はいつの間にかごくごく普通に、
それこそ「普通のクラスメート」みたいに話をする関係になっていた。
はぐれ者同士の傷の舐めあい、と笑わば笑え。
それは妙にくすぐったくて心地よい関係だった。

459 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:19:18 ID:xt9UL1Dp0

お前って本ばっかり読んでるよな

貴方は喧嘩ばかりしてるわね


――誰かと一緒に、他愛も無い話をする。


別に気を遣わなくてもいいわよ? 私が愛人の子、っていうのは本当のことだし

愛人の子だろうが皇族出身だろうが、お前が口の悪い女だってことに変わりねえ。よって無問題

……けなされてるのかフォローされてるのか……あははっ……

おおっ? お前の笑ったとこって初めて見たぞ


――互いに笑いあって、家路を辿る。


え、えっと……じゃあ………えっと……その…

おう。また明日、な

………う、うんっ。また、明日……


――分かれ道で、いつもの挨拶。

460 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:20:18 ID:xt9UL1Dp0
そんな日が続けばいいな、と。
ガラにもなくそう思っていたのに。

「…………死んじまうんだもんなあ」

手の中にある文庫本は黙して語らず。
謎の栞ととりとめもない思い出がぐちゃぐちゃと心中をかき乱す。
夕闇の迫る街路で赤い顔のまま鞄を引っ掻き回して、文庫本を取り出す姿が脳裏をよぎる。
クイズだと、あいつは言っていた。
俺みたいなバカにも分かるように、うんと簡単な問題にしてあげたんだ、と。
改めて栞が示す四箇所を眺めてみる。順に開いて、目で文字を追う。

刹那の瞬間、閃くものがあった。

何度も読み返す。苛立ちにも似た焦燥が身体を駆け巡る。
矢も盾もたまらなくなって、家を飛び出した。
この答えが外れていればいいと、そう思った。
でも……でも、もし、この答えが正しかったら?
そんなのはあんまりだ。
もう逢えないのに、そんなのは酷すぎる。

461 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:20:18 ID:bHdvzy2QO
なにこの素敵スレ

462 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:21:18 ID:xt9UL1Dp0
通学路をひた走る。
あいつが事故に遭ってから意識的に避けていた道を走る。
水銀灯に照らされた夜道を駆けて、路側に白い花が捧げられた場所へ。
挿した花が萎れつつある空き缶の横。ガードレールに腰掛けているのは――

「……やっと、分かったの?」
「お前……」

あいつが、そこにいた。
いつものような仏頂面で、足をぶらぶらさせながら。

「さすがおバカさん。こんなに時間かかるとは思わなかったんだけどなあ」
「……バカはお前だろうが。何が“たったひとつの冴えたやりかた”だ」

全く、冴えないやりかたにもほどがある。
あの日にそのまま伝えてくれれば済んだことなのに。

「……だって、恥ずかしいよ、そんなの」
「…………」

ああ、あの日の別れ際と同じ顔だ。
赤らんだ頬、挑むような目つき、消え入りそうな声。

「でも、伝わったからいい」
「……いいわけあるかよ。こんな終わり方が……」
「ゴメンね。でも、来てくれて嬉しかった。……消えちゃう前に来てくれて、よかった」

463 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:22:18 ID:xt9UL1Dp0

言わなくちゃ。
今、言わなくちゃ。
もう、言えなくなる。

「俺も、だ」
「……えっ?」
「クイズの答え。……俺も、だよ」

俺が告げた言葉を理解したのか。
仏頂面がくしゃくしゃに歪んで、白い頬を涙滴が伝うのが見えた。
その最初の雫がアスファルトに落ちると同時に、あいつの姿は霞んで消えた。
ヘッドライトに照らされた萎れた花だけを残して消えた。

「…………」

――もう、ここには何も無い。
口を堅く結んで、踵を返す。無理に顔を上げて足早に歩く。
そうしなければ眦の熱が決壊するのが分かっていたから。
ジーンズのバックポケットには、小さな文庫本の感触。
頭は良いくせにてんで要領の悪かった女が、なけなしの勇気で俺に出題したクイズは
実に実に単純明快で、幼稚で、まわりくどくて――

464 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 00:23:18 ID:xt9UL1Dp0
79P
 す」「よしてよ。知らずにやった〜」

97P
「キャスさん。あなたのお嬢さんは〜」

102P
「だったら、それは考えないように〜」

152P
 ょに――あなたは二年〜」



 す

 キ

 だ

 ょ



―――だから、しばらくの間はこの胸を締め付けるに違いない

465 :運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q :2006/04/04(火) 00:24:38 ID:xt9UL1Dp0
終わり。気付けば長くなる。もはや病気か。

466 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 01:05:07 ID:mqQ1x7sp0
なーに、ネタを盛り込めば盛り込むほど話は長くなる
練ってある話は長くてもすんなり読める
まー、何が言いたいかというとGJ。


ネタは在るけど書けないんだよなー文章知らなすぎて
吸血鬼・ゾンビときて後は狼o(ryとか考えたんだけどな

467 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 01:32:01 ID:3eFb0dq1O
>>466
良かったら文章化、しようか?
範馬とかゾンビとかファイトしなさいとかしか書けない異端派の私で良ければ。

468 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 01:33:10 ID:n4TyiOjr0
うまいな。
長いけど、読んでて苦にならなかった。
結構、感動した



469 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 01:36:44 ID:n4TyiOjr0
本当か>>467
範馬書いてた人とゾンビの人が同一人物だったとは!

うはw、実はファンwww
範馬もゾンビも、ちとウケが悪かったようだが、
マイハートには、ピンポイントアタックだったぜ!!

470 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 01:44:05 ID:L/q6Yy2fO
俺は知ってた。改行の仕方が同じだったからw

471 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 01:50:27 ID:3eFb0dq1O
>>469
そ、一般的にはかなり受けが悪いのばかり書きなぐってます。
文章は拙いし、抒情的な表現が不得手だからあんなものばかりに…
あー、でも狼男か狼娘ならたまねぎ氏か守護霊作者の方が向いてるかも?
半魚人ネタとかならなんとかW

472 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 02:48:24 ID:RlfjeJ5lO
範馬は好きじゃないけど腐れ神様の話は好きだぉ( ^ω^)

473 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 04:01:02 ID:Rapsehu70
どっちも好きじゃないけどお前は好きだぉ( ^ω^)

474 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 08:56:53 ID:sp7JPgvT0
どっちも好きじゃないわよ
話はグロいし、読んでてやになるし



で、続きは?新作はいつ?

よ、読みたい訳じゃないのよ。
けなすにも読んでないとけなせないじゃない。
しかたなくよ、しかたなく。











このスレ的には、これで、いいんでしょうか?

475 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 10:35:44 ID:ic6/sMuC0
>>474
そのとーり

476 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/04(火) 11:01:28 ID:bf3MymIW0
ツンデ霊な、狼おとこっすか。
できそうな、できなさそうな…。

>>466さんの作品見てみたい気が…。

文章は自分もうまいとは思いません。
自分が書くときは以下の点に注意しています。

1.状況を限定。
2.登場人物は少なめ。
3.説明をできるだけ、しない。

これだけです。3が自分的には一番難しくて、失敗すると長くなっちゃいます。
>>437->>441は、3の典型的な失敗例です。
参考になるかどうかわかりませんが、試してみてください。

狼男、私もチャレンジしてみます。

477 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/04(火) 12:09:21 ID:bf3MymIW0
「腹ぁ、減ったなぁ」俺は狼男。
ここ最近、人間が山の動物を乱獲するせいで獲物がいねぇ。
まったく、人間ってやつは自分勝手な生き物だぜ。
っと、なら、丸々肥えた人間を食べりゃいいじゃねぇか。これがいわゆる妙計ってやつだな。
俺はほくそえみながら、民家を探した。

都合よく、目の前に一軒家があった。俺はノックする。
コンコン。
「はいはい、どなたですかね」ち、年寄りか。まぁ、腹が満たせりゃそれでいい。
「道に迷って…」「あらあら、それは大変でしょう。夜も遅いし、今日は泊まっていきなさいな」
「い、いや、俺は…」「さぁさぁ、入ってくださいな」有無を言わせず中に通された。
ち、食われるとも知らず、マイペースなババァだ。

家の中は質素だった。あまり、裕福じゃないようだ。
まぁ、そんなことはどうでもいい。俺は早速、本性をあらわそ…
「どこからきなすったかね」ババァが急に振り向いた。
「…遠くから」慌てたせいもあり、とっさに口についた言葉がそれだった。
「あらあら、それは大変。お荷物はどうなさいました?」ぐっ、なかなか洞察力がある。
「…狼に襲われ、必死に逃げたので…」「かわいそうに、いま、食事を作りますからね」
いや、食事はおま…。ふわっといい匂いがした。ま、まぁ、前菜代わりにご馳走になるか。
出されたのは質素なたまねぎスープとかぼちゃのパイだった。
「ごめんなさいね。たいしたもてなしもできないけど」
「あ、ああ」確かに質素だったが、俺は腹のすき具合もあいまって、がっついた。
「ずいぶん、おなかが空いていたのね」ババァはそういいながら、自分の食器を俺の前に出した。
「お?」「私は年だから、あまりたべないのよ」
「…あ、ありが…」ば、馬鹿、餌にお礼を言ってどうする!?
なんか、満腹になっちまった。俺は改めて部屋を見回した。
ババァは一人暮らしのようだ。
「あんた、こんな山奥に一人暮らしなのかよ」「主人が死んでもう、ずいぶんたつからねぇ」
「さみしくねぇのか?」「たまに孫娘が家に遊びにくるからねぇ」
ま、孫!! こいつはいい。孫の方が実が詰まってきっとうまいにちがいねぇ。
俺は寝室に通された。明日が楽しみだ。

478 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/04(火) 12:10:00 ID:bf3MymIW0

夜。
俺はそっと起きて、明日の計画を立てる。まず、居間にいき、間取りをチェックだ。
ふん、隠れるようなところはなにもないな。
なら、ババァを食ってババァに成りすますか。
なかなかいい手だと思った。ババァの寝室に行く。
その途中、台所もチェックだ。料理は味付けが肝心、なにがあるかなぁ?
わくわくしながら、食材のチェックを始めた。…ところが。
材料はほとんどなかった。かぼちゃが二つとたまねぎが4つ。
調味料はまぁ、普通にあったが、こんなので、身が持つのか?
で、なべを見ると、今日のスープが少し。…。
俺は居間に戻った。テープルを見ると日記があった。
何気なく、めくる。

…○月○日
明後日は孫娘が来る。
久しぶりにパイをご馳走してあげよう。
爺さんの形見の時計を売れば、なにか食材が買えるだろう。

…○月△日
今日、旅に迷った男がたずねてきた。
かわいそうに、狼に襲われたそうだ。
食事を作ってあげたが、なにぶん、たいしたものがない。
私の食事を分けたが、おなかは膨れたのだろうか。
明日は、旅の足しになるものを探して分けてあげよう。

ぱたんと日記を閉じる。
………ち、のんきなババァだぜ、明日は孫娘と一緒に俺の腹の中だってのによ…。
ひらりと一枚の写真が日記から落ちた。
ぽわっとしたかわいい女の子をババァが幸せそうに抱いている。
…ふん、ほんとにうまそうな娘だぜ…。


479 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/04(火) 12:11:16 ID:bf3MymIW0

翌日。

こんこん。

俺はドアを覗く。赤い頭巾をかぶった孫娘だ。
「中に」言葉少なく孫娘を通す。俺はというとフードに身をすっぽり包み、手は小麦粉で真っ白だ。
「声、おかしいよ、おばぁさん」こいつ、天然か?明らかにババァと俺は違うだろ。
「手、真っ白だね」「…パイを作っていたからな」俺は粉っぽい手をフードに隠した。
「ああ、すごくいい匂い」そりゃそうだ。お前のために準備したんだからな…。
俺は孫娘を食卓に座らせた。


…さぁ、物語は佳境だぜ。
俺は娘の背後に周り…


「ばぁさん、こっちはおっけーだ」「はいはい、ありがとう」ばぁさんを呼んだ。
「あ。あれ、おばぁさん?」この娘、まだ俺をババァと思っていたのかよ。
「今日はね、この人がいろいろ手伝ってくれたのよ」
食卓には、いのししや、熊、りんごや木の実など、俺が取り得るすべての食材がうまそうに調理され並べられていた。
もちろん、デザートはババァ手製のかぼちゃパイだ。

…あん? ババァたちを食べるんじゃないかって?
今度だ、今度。料理のうまいババァを食べるなら誰がそれを調理するんだ?
めんどくせぇだろ…。
あ、て、てめぇ、しんじてねぇな。そ、その証拠に俺はこれからここを根城にするんだ。
ババァたちは召使よ。俺が食材を取ってきてそれを料理させるんだ。
ほ、本当だぞ、しんじろよぉおおおおお!!

―END―

480 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 12:13:03 ID:ic6/sMuC0
GJ

481 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 12:17:28 ID:vtMnnpVd0
赤頭巾ちゃん・・・

482 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 12:18:06 ID:OmbuXbZ/O
うむGJだ

483 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/04(火) 13:03:01 ID:bf3MymIW0
狼おとこ=狼となると、赤頭巾ちゃんかなと。
赤頭巾ちゃん視点だとおばあさんを先に食べていなきゃいけないから、狼おとこ視点に。
で、食べる前に改心させちゃうと。
これでハッピーエンドルートに。


おばあさんの家を根城にした狼男のその後は

…猟師がやってきて

ジェノッサーイ!!




…にはなりません。あのまま、おばあさんがお亡くなりになるまで手伝ってあげたり、憎まれ口たたいたりしたようですよ。
赤頭巾との恋愛はいつか語ってみたいですね。


484 :人狼:2006/04/04(火) 16:00:32 ID:3eFb0dq1O
 
三月十二日
先週からの正体不明な疫病は未だ鎮静化しない。
既に死者も出ている。
感染元も抗体もよく分かっていない。
村中がピリピリしている。
 
三月十四日
政府から医療団が派遣される。
しかし、すぐに撤退してしまった。
ワクチンを持ってくるといっていたが本当なのだろうか?
 
三月十六日
子供たちが森で狼男に出会ったと騒いでいる。
疫病の不安から集団幻覚でも見たのだろう。
 
三月二十日
隣家の夫婦が感染した。
村人の約三割が病に臥せっている。
そろそろこの村からの退去を検討しなければ。
 
三月二十一日
再び狼男が現われた。
村中総出で銃を撃ち追い払う。
現物は初めて見たが伝承以上の醜さと獰猛さだった。疫病に加え狼男。
もう沢山だ。
明朝村を出よう。
 
三月二十二日
村からの道は全て封鎖されていた。
防疫軍隊に阻まれ家に戻される。


485 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 16:17:04 ID:RlfjeJ5lO
たまねぎGJ

今書いてる方、気になされず続きをドゾー楽しみにしとります

486 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 21:41:52 ID:+q9C/CwDO
>>447-450
べつにゾンビネタでやる必要なかったんじゃない?
気持ち悪いのやめてよ。

487 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 21:53:23 ID:X5P2nJiU0
一日も前の書き込みにわざわざageてまで噛み付くのはどこの基地外だろうと思ったら。
・・・なんだ、いつもの範馬粘着か。ある意味一番のファンだなw
作者は喜べ、書けば確実に読んでくれる相手が一人いるぞ?

488 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/04(火) 21:55:46 ID:EkS7EgTq0
>>484の続きが・・・読みたいw

489 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 22:08:55 ID:+q9C/CwDO
>>487
なんだいつものって?
ゾンビネタで気持ち悪くする必要はないと思ったからそう書いたまでだ。
(ストーリー自体は悪くないし、腐敗臭を漂わせなくても話しは構築できただろ?)

それとこのスレはいつからsage推奨されたんだ?
sage進行しなければならないほど荒れるスレじゃないだろ?

490 :人狼@:2006/04/04(火) 22:17:23 ID:3eFb0dq1O
 
三月十二日
先週からの正体不明な疫病は未だ鎮静化しない。
既に死者も出ている。
感染元も抗体もよく分かっていない。
村中がピリピリしている。
 
三月十四日
政府から医療団が派遣される。
しかし、すぐに撤退してしまった。
ワクチンを持ってくるといっていたが本当なのだろうか?
 
三月十六日
子供たちが森で狼男に出会ったと騒いでいる。
疫病の不安から集団幻覚でも見たのだろう。
 
三月二十日
隣家の夫婦が感染した。
村人の約三割が病に臥せっている。
そろそろこの村からの退去を検討しなければ。
 
三月二十一日
再び狼男が現われた。
村中総出で銃を撃ち追い払う。
現物は初めて見たが伝承以上の醜さと獰猛さだった。疫病に加え狼男。
もう沢山だ。
明朝村を出よう。
 
三月二十二日
村からの道は全て封鎖されていた。
防疫軍隊に阻まれ家に戻される。


491 :人狼A:2006/04/04(火) 22:19:22 ID:3eFb0dq1O
 
三月二十四日
村中の牛が姿を消した。
この村は呪われてでもいるのだろうか?
 
三月二十五日
森で牛の死体が見つかる。
傷跡から判断するにあの狼男の仕業に間違いないだろう。
喰うわけでも無しにただ殺すだけというヤツの残忍さに戦慄した。
 
三月二十七日
ついにあの狼男が人を襲い始める。
向かいの末娘と靴屋の息子がヤツに噛まれた。
幸い軽傷だが疫病とほぼ同時に出現したあの悪魔。
感染元はヤツなのではないか?
 
三月二十七日
狼男の被害がさらに増える。健全者のみを狙っているのを考えるとヤツが疫病を広める意志を持っているのは間違いないだろう。
村の男達で山狩りするも不発。
 
三月三十日
政府より通達が届いた。
医療の為防疫部隊を明日派遣するので
村人は全員待機しておくようにとの事。
狼男の駆除を要請するも一笑に付される。
とにかくこれで疫病の方がなんとかなりそうだ。


492 :人狼B:2006/04/04(火) 22:22:54 ID:3eFb0dq1O
 
三月三十一日
いつまで待っても防疫部隊は到着しない。
我々は見捨てられたのだろうか?
 
四月一日
村に続く道の途中で防疫部隊が壊滅しているのが発見された。
傷口を見ればあの悪魔の仕業なのは一目瞭然だった。
再び山狩りの準備をする。
 
四月二日
ついにあの狼野郎を仕留めた。
昨日の戦闘で傷を負い動けなくなったヤツが森で見つかる。
全員で鉛玉をブチ込んでやったがなかなか死なないので火を放ち灰にしてやった。
 
四月三日
政府と連絡し明日再び防疫部隊が来る。
これで災厄の日々も終わる事だろう。

 ―四月四日、某所
 
C「出立準備、整いました!」
A「ご苦労、ではこれより滅菌作戦を開始する。各自、持ち場に戻れ」
B「火炎噴出機の数は大丈夫かね?」
 
C「問題ありません。しかし少佐…村人は全て処置…しなければならないのでしょうか?」
A「止むを得んのだ。あそこまで感染が広がってはな」


493 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 22:24:46 ID:W4jq7VND0
四月五日
かゆ…
うま……

494 :人狼C:2006/04/04(火) 22:25:51 ID:3eFb0dq1O

C「…はい」
 
A「…」
B「まぁ、我々の研究室から漏疫したウィルスが原因とは言えんわな」
A「マスコミもうるさい。村ごと無かったことにするのが一番いい手段だ」
 
A「で、隊員に射つ予防ワクチンの方は?」
B「なんとか間に合ったよ。陰性質のフォロノギアから期成できた」
A「?」
B「極軽微な狂水病の元体だよ、極端に言えばその辺りの犬に噛まれれば抗体が出来て疫病への免疫が強まるって訳だ」
A「もっと早く分かっていれば!」
B「仕方なかろう時間が無さすぎた」
 
B「ああ、それと少佐。あのウィルスは畜牛を媒介として感染しヒトウィルス化する。予防しているとは言え、あの村の牛には近寄らん方がいい」
 
A「ご忠告どうも。ところで、四日前の滅菌作戦を阻害したあの人型生物もまさか…?」
B「いや、あれは知らんよ。出来たら死体を回収してきてくれんかね?」
A「出来たら、な」


495 :本当にあった怖い名無し:2006/04/04(火) 22:37:43 ID:X5P2nJiU0
>>489
アレとは別人なのか、それは悪かった。
範馬ネタ好きだったんだが、毎回あのネタ投下された直後に
「もう書くな」と書き込みする奴が必ずageだったんでなあ・・・    
てっきり 同  一  人  物 かと思ったよ。

それと>>486だけで終わってたら>>489の意図は伝わらないと思うが?
徹底的に言葉が足らんよ。

496 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 00:21:09 ID:/CEQSGzb0
えーっと人狼1〜4にはどこにツンとデレがあるのかな。。。
普通にアウトブレイク系のお話のようですが。。。

497 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 00:21:40 ID:cHkz7jVZ0
>>495
俺も>>489と同意見だな。
普通に見て 同 一 人 物 だろ。

無意味にマンセーするのもいかんけどただ批判するだけじゃゴミほどの価値もないぞ。
あと祟り神がゾンビってのは何かびみょーに偏見が入ってる様な…語源は立止る(たたる)だった気がする。
普段なら通り過ぎる精霊が物に住み着くと人に害をもたらす様になる。そんなだったかな。
恐怖、畏怖の象徴として腐敗した人体を出してるのは分かるんだけどね。
確かに内蔵べろーん脳みそぐっちょり目玉びろーんじゃなくても良い気がする。
それでツンデレが「それがまたいい」って人もいるだろうし、俺自身分からんでも無い。
かくやツンデレとは深い物よの。

498 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 00:27:10 ID:cHkz7jVZ0
あと人狼の人に一つ。バイオハザード系の創作を見て書いたんだと思うけど
広範囲に広がった空気感染の恐れのあるウイルスを火炎噴出器(まぁ火炎放射器と言いたかったんだろうが)で
滅菌するのは無理。昔バイオハザード系のサイトで創作小説投稿を扱ったサイトを見たがひどいもんだったなぁ。
考証とか、知識のかけらも感じられないのがほとんどだったよ…
それにくらべてここのSSのなんといいものか。

499 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 00:51:58 ID:axFPbJ28O
祟り神様の由来
>>149


500 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 01:10:37 ID:cHkz7jVZ0
祟り神ではなく「祟り」の由来ね。間違いを招きやすい書き方だった。すまん。

501 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 02:06:42 ID:P6lAtZvz0
僕は、後悔している……何故、此処に来たんだろう

 「裏山の幽霊病院に行って見ようぜ」
  唐突だった。
  無論、僕は行きたくなかった。
  断固として反対だった。
 「幽霊とか捕まえたら面白そうじゃね?」
  即決だった。
  残念なことに、僕には異議を唱える権利さえなかった。

502 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 02:08:18 ID:P6lAtZvz0
僕は、後悔している……何故、こうなったんだろう

 『デテイケ…』
  僕だって、出来るならそうしたい。
  でも、体が動かない
  膝が震えている
 『デテイケ…』
  僕を此処に連れてきた悪友達はとっくの昔に逃げ出している
  独り置き去りという状況が恐怖に更に拍車をかける
 『ココハ、ワタシノナワバリダ…デテイケ!』
  もう、僕の頭はこの場から逃げる事しか考えられない
  逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。
  逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。
  逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。
  逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。

                 でも、ドコヘ?

503 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 02:10:02 ID:P6lAtZvz0
僕は、後悔している、廃病院の屋上から落ちている間に

何故、一言「いやだ」と言えなかったのだろう
何故、屋上なんかに逃げたんだろう
何故、声の主は必死に僕を追いかけてきたんだろう
              何故。
              何故。
              何故。
              何故。
                ・
                ・
                ・


       何故、僕は生きているんだろう?

504 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 02:11:10 ID:P6lAtZvz0
『あ、気が付いた?べっ別にアンタを助けたわけじゃないからね!私の縄張りで自殺なんかされたくなかっただけだからっ!』
 さっきとは、別の必死さで助けた理由を並べる彼女は何と無くかわいくて、
 月明かりに照らされた、銀の毛並みが綺麗で
『・・・?・・・・・・・!・・・』
 ああ、なんかとても眠い…何か聞こえるけどもうよく解らない…でもこれだけは言っておかないと…

「うん、大丈夫…ありがとう…」




ダー、勢いで書いてみたけれどダメだー、狼(ryでてこねー
オチが意味不明ー内容も意味不明だー

505 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 02:29:33 ID:dUzXEu4DO
うん、意味不明ー

506 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 02:46:14 ID:Ax+kbR4x0
>>501-504
続き読みたいYOヽ(`Д´)ノ

507 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 02:54:29 ID:axFPbJ28O
決して悪くはないけどまだツンデレ三人衆(たまねぎツンデレ・運動場整備隊・範馬)にはおよばないね


508 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 03:09:12 ID:150Jj7mpO
いろんな個性があってこそのツンデ霊スレだと思うのですよ。

つまり何が言いたいのかというと、GJ(* ´Д`)

509 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 03:13:27 ID:QymcT8Ch0
こうして格付けを始めた頃からどのスレもおかしくなるのである

510 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 03:25:39 ID:axFPbJ28O
スンマせんっした!
なまいってスンマせんっした!

511 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 07:21:26 ID:WtQySdy20
ある日の夕方のことだ。
ある男が道を歩いていると、赤いコートを着て白い大きなマスクを口につけた女性に出会った。
女は男に近づくと一言、こう尋ねた。

「私キレイ?」

マスクで顔の下半分が隠れていたのではっきりとはわからないものの、その女性はなかなかの美人であるようだ。
男は素直に答えた。

「ええ、綺麗ですよ」

するとその女性は、マスクを取り、耳まで裂けた口を見せ、こう言った。

「これでも、キレイか!」

恐怖に歪んだ顔ではなく、男は冷静に彼女を見てこう呟いた。

「ムウ、口蓋裂だな(ぎらり)」

いつもと違ったリアクションにあっけにとられる女。男は女の手を取り、ずんずんと歩いていく。

「ちょっと!何よ!離しなさいよ!・・・・何よ・・・。」

512 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 07:22:07 ID:WtQySdy20

「・・・ムウ・・・流石はスーパードクターl<・・・。」

3ヶ月後、ふっくらとした頬と、瑞々しい唇をたたえた、治療を終えた女がいた

「・・・なによ!これじゃあ口裂け女のアイデンティティーぶち壊しじゃない・・。」
鏡の前で、涙を流す女。
「なんで・・・・どうして・・・信じられない。」

満足そうに女を見つめ、男はマントを翻し、病室を出て行こうとする。
「あの・・・・その・・・先生・・・。」
男は優しい目をして、彼女に伝える。
「言っただろう。きみは綺麗ですよ、と」

男は微笑み、ドアが閉じられる。

513 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/05(水) 09:54:11 ID:/CEQSGzb0
>>512スーパードクター、かっけええええ!!
他の人もGJ!!

惜しむらくは、人狼が途中でぶった切られたことかなぁ。
多分というかほぼ間違いなくあれ、途中ですよね。
文章の雰囲気がかっこよかったから完結まで見守りたかったっす。


514 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/05(水) 10:14:05 ID:/CEQSGzb0

わたし、めりーさん
いま、あなたの…


『めりーさんがやってきた!!』


私がドアを開けるとそこは…宴会場だった。
「めりーさん、いらっしゃーい!!」のっぽ男がほえた。
「いらっさーい!!」めがね男もほえた。
「いらっしゃーい、べいべー」ツンツン頭男もほえた
「うひゃ、萌えーw」丸い男がもだえている。
「かわいいーーーー」ソバージュの女が絶叫した。
思わず、ドアを閉める。

ドアの向こうから声が聞こえる。
「おいおい、お前の声が大きいからびっくりした見たいだぞ」
「えー、お前の方が声大きかっただよ」
「俺は、お前ら二人だと思うぞ、べいべー」
「「お前もだよ」」
「萌えー」
「やーん、早く来ないかなぁ」

…私、めりーさん。帰ろうかなと思っている。


515 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/05(水) 10:14:36 ID:/CEQSGzb0

がちゃりとドアが開いた。

「ごめんね」のっぽだ。手にはろうそく。
なぜか、部屋の電気は消えていた。
「ごめんのぉ」めがねは花のくびかざりをかけてくれた。
おい、ハワイかここは。
「はいこれ、べいべー」ツンツン頭はコップをくれた。
??
「どぞどぞ」丸男がコップに何かを注ぐ。

「まってたのよぉ」とソバージュが私を席に座らせた。
……

テーブルの上には料理が大量にあった。
「いやぁ、のっぽ、お前の彼女かわいいだな」とめがね。
な、何を言っているのだこいつは。
「えへへへ」こら、頬を染めるなのっぽ。
「めりーたん、あれだって? いわゆるメル友…もとい、電話だからテル友か」
うまいことを言ったつもりかこの丸男は。
「ささ、のんでのんで、たべてたべて、べいべー」とツンツン頭が料理を勧める。
「話はお姉さんがゆーくり聞いてあげるわよ」
なんだそりゃ、ソバージュ。
思考がぐるぐるして、私は一言も発せない。
一気に宴会モードだ。

…私、めりーさん。状況が飲み込めないの。


516 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/05(水) 10:15:58 ID:/CEQSGzb0

ごくり。と飲み込めない状況の代わりに、コップの中身を飲み干し…ら。

「やーん、やるぅ」ろ、ソバージュ。
「べいべー、お前もまけんなよ」ツンツン頭がろっぽを焚きつける。
「よし、俺が飲むだ」めがれ、ちょうしにのる。
「よっしゃぁ、勝負だ」うるさい、ろっぽ。
「ああ、めりーたん、かわいい」丸男。

…ぷちん…、ろ、何かがきれるおろがしら。

「調子にろるらー!!!あらしがらにしにきたろおもっれるろら!!」
「のっぽにあいきたんでしょ、めりーたん?」
「のっぽと交際しに来よったんでしょ、めりーさん?」
「のっぽとにゃんにゃんかしら? めりーちゃん」
「のっぽのハートをつかみにだろ、べいべー」
「俺ならいつでもおっけーだぞ、めりーさん」
「わ、わらしはそんらつもりれ、来らんじゃらいろ。わらしは、わらしは…」なぜか頬が赤くらる。

ん? わらしは電話した相手になにするんらっけ?
わらしは、一生懸命あらまをなやまし…

…わらし、めりーさん。いまみんらろ、飲んれまる。
楽しくなんれ、無いんらから…

=えんど=

517 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 11:28:08 ID:Hch8vPKP0
こっち向けかも
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1141469977/

518 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/05(水) 11:50:52 ID:/CEQSGzb0
…確かに。

暴走しました。


519 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 11:57:01 ID:3g19xHSy0
>>489
なんつーか・・・必死な奴だよな、お前

520 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 13:14:11 ID:VekpD3+60
>>516
いやいや相変わらずGJ!
毎度新鮮な切り口でやってくれますね。
文章もテンポよくて、分かりやすくて、見事。

いやこっちのスレでもOKだと思うけど、
なんだったらメリーさんスレにも貼ってみたら?

521 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/05(水) 14:23:02 ID:/CEQSGzb0
>>520
いやぁ、2ch初心者としては、他のスレにまで進出というのはちょっと冒険気味なのです。

ま、まぁ、気に入ってくれたんなら他所にも張ってみようかな、なんて思ってなんかなかったりしないんだから


522 :うさぎ劇場支配人:2006/04/05(水) 16:29:49 ID:2Xe0jhOL0
まただ・・・恐ろしい負の磁場が働いているのだらうか
それとも所謂死霊というモノが存在するとでもいうのだらうか
カタカタカタカタ
音は徐徐に大きくなり、寝ているボクの耳元でぴたりとやんだ。
「好きじゃないですぅ。話はいーみ不明だし、読んでてやーになるし
べつにうp汁必要なかったんじゃないですぅ? いーみ不明なのやめろですぅ」
ひいっ!
ボンボンボンボン
今度は天井からラップッ音が鳴る。
「それとこのスレはいつからsage推奨されたのかしら?
sage進行しなければならないほど荒れるスレじゃないかしら?
かしらかしらそうかしら」
うわああああああああああああああ
部屋を飛び出て廊下を走る。が、まるで何かがへばりついたかのように
足は多大なる重力を帯び、更に廊下がどこまでも伸びていく・・・
「それだけで終わってたら意図は伝わらないと思うが?
徹底的に言葉が足らんよ。
↑ただ批判するだけじゃゴミほどの価値もないぞ↑」
wwwwwっうぇwwwwwwwwっうぇwwwwww
怖すぎて嗤いが止まんねええええええええええ
「うん、いみふめーい
たまねぎつんれれ・うんどーじょーせーびたい・よめないおにはおよばないのー」
ふにっくる一輝と顔に何かが当たった。
ぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
白いよ!甘いよ!なんなんだよおおおおおおお

「もうあんたなんか文芸板にいっちゃぇばいいんだから・・・」

目を覚ますと、ボクハ廊下に寝ていた。
なんだか酷い夢を見た気がするがもうあまり憶えていない。
その日を境にあれほど熱心だったオカルト熱が冷めた。
それから本来すべきはずだったことをしっかりと認識し、ボクはオカ板ブラウザを閉じた

523 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 17:39:07 ID:BDIllilf0
<初日>
格安物件が見つかったので、念願の一人暮らし。
興奮のためか、夜中に生まれて初めての金縛りに遭った。
ノンレム睡眠がどうとか、ってやつだっけ?

<2日目>
明け方にも金縛り。
引越祝いだと言って、友人達が酒を持ち寄ってきた。お前ら、飲みたいだけだろ。
しばらくすると、一人が気分が悪いと言って帰り支度を始めた。
泊まっていくように言ったが、この部屋は絶対に嫌だとゴネだす。
挙げ句に、すぐに引っ越すように言ってきた。どうも悪酔いしてるらしい。
何となく場がしらけて解散となる。

<3日目>
明け方に金縛り。人の声が聞こえるというのは本当だった。脳の働きは面白い。
夜、部屋の電気が突然に点滅しだす。困っていると、程なく復帰。
一安心した瞬間に、ぷつんと切れた。することも無かったのでそのまま就寝。

524 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 17:40:22 ID:BDIllilf0
<4日目>
四日連続金縛り。胸に圧迫感。幻聴。生活リズムが崩れたせいか?
真新しい壁紙に、人間大のシミが浮き出してきた。格安物件だから仕方ない。
買い換えた蛍光灯もすぐに点滅→切れる。どうも配線に問題があるようだ。
暗闇の中、女性のうめき声が聞こえる。壁が薄いのだろうか。
隣人が病気でないことを願いつつ就寝……
──しようとした瞬間に、耳元ではっきりとした声で「出て行け」
起きて周りを見回すが、当然誰もいない。幻聴が酷い。ホームシックか?

<5日目>
金縛りも5日目。幻聴にもいい加減に慣れる。
業者に蛍光灯の配線を見てもらったが何も問題ないという。手痛い出費。
夜に地震。茶碗が割れる。
NHKは何も言わなかったので、近くで工事しているのかもしれない。
携帯に非通知着信が続く。出ようとする瞬間に切れる。俺もキレて電源を切る。
今日も幻聴。バイトで疲れていたので、そのまま就寝。

525 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 17:41:20 ID:BDIllilf0
(中略)

大家が菓子折をもって訪ねてきた。何も問題ないと言うと驚いた顔をする。
引っ越したばかりの頃は、慣れない部屋のせいか、
やたらと物が壊したりしたが、最近はいたって平穏。
ただ幻聴は以前にも増して酷くなっている。
内容も「バカ」「グズ」「いい加減に気付け鈍感!」という罵倒系が中心に。

(中略)

「……何で、ずっと……無視するのよ……」
初めての弱気な幻聴。思わず返答をすると、
「──っ、バカっ! 聞こえてるなら最初から反応しなさいよ!!」
と怒られた。その日は金縛りもなく、よく眠れた。

以後、気の向いた時や、煩くて仕方がない時には幻聴と会話をする。
無視していると怒るくせに、返事をしても怒る。どうしろと?
何だかんだで、一人暮らしの良い気晴らしになる。
隣人に黄色い救急車を呼ばれないか不安なこの頃。

追記:テレビの心霊特集を馬鹿にしたら、もの凄い剣幕で幻聴に怒られた

526 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 19:54:28 ID:r+eGP9L/0
なに、その鈍感ぶりwwwww

527 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 21:40:14 ID:axFPbJ28O
GJですね

528 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 21:41:45 ID:zroyrA9Y0
>>523-525
GJ!!!

ツンデレ側視点のヴァージョンも、書いてみてよ

529 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 21:55:02 ID:nXUOd3HJ0
うわあい
酔いどれメリーさんGJです

>>523
イイヨイイヨー

530 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 22:46:41 ID:teN2Ln6cO
>>522それ何て薔薇乙女?

531 :近所のかみさま事情1:2006/04/05(水) 22:52:30 ID:IVb+Zmva0
「待て、少年」
背後からの声に、ぎくり、と身体が硬直する。
オーケー。ちょっと落ち着いて整理してみよう。
ここは近所の森の、良くない噂でもちきりの廃神社の中です。
今僕は、肝試しと称してガキ大将にむりやり神社の中に入らされ、
一番奥にあるはずのお札を証拠に取ってこいとか言われてます。
おっかなびっくり中を進んで、いまようやくそれらしきお札を
手に取ったところで、後ろから声をかけられました。
どうも女性っぽい声ですが、だからといって安全ではありません。
状況から鑑みるに、声の主は次のうちどれでしょう。

A.ホームレスの類。
B.変質者の類。
C.不良高校生の類。
D.妖怪変化の類。

「オーディエンス」
「は?何を言っておるか。こっちを向け少年」
………声が、少し怒気をはらんだものになる。
ドロップアウトとかだめですかそうですか。
観念して、ゆっくりと振り返ると―――
果たしてそこには、なんていうの、着物?を着たお姉さんがひとり。
正直なところ、かなりの美人………だが僕はだまされない。
だってお姉さん、アナタの頭についてるソレ、どう見たってどーぶつのみみです。
僕は知っているのだ。それっていわゆるアレだ、こすぷれとかいうやつ。
こんな郊外の廃屋の中でこすぷれしてる着物美人、という方程式が、
僕の脳裏に文句なしのファイナルアンサーを叩き込む。
「ウワワーッ答えはBだよミノさぁーんーッ!!」
「あっ、ちょ、こら待たんか少年!!」
僕はお姉さんの脇をすりぬけて部屋の出口へとダッシュする。

532 :近所のかみさま事情2:2006/04/05(水) 22:55:02 ID:IVb+Zmva0
しかしその出口は僕の眼前で、
スパーンとか小気味よい音を立てて閉じられてしまった。
「あ、開かねえ!鍵はどこなんだ!!」
「襖に鍵があるか馬鹿者。結界を張ったからもう開かんぞ」
「何そのファンタジートーク!やっぱりBだ助けてミノさ」
「話を聞かんか―――ッ!!」
ぱぐしゃあ。
なんかカッコイイ効果音と共に、お姉さんのチョップが
脳天に叩き込まれるに至って、ようやく僕は落ち着いた。

「D、だったのか………」
「だからなんなのだ、さっきからびいとかでいとかおうでえんすとか。
 最近の人間は妙なことばかり言って困る」
そういって首といっしょに、耳をふにゃりとかしげるお姉さん。
どうもこのお姉さん、この神社にお住まいの神様らしい。
妾はこの神社を統べる稲荷大明神の眷属にあるぞぉ、とか偉そうに言ってた。
どうにもうさんくさくて仕方が無かったが、
あの「結界」を体験してしまった後ではとりあえず信じるより無かった。
稲荷ってキツネだよな、じゃああの耳はキツネの耳か。
てゆーか、人間に化けてるキツネが耳出してていいのか?
「それはさておき少年。妾の社に忍び込み、盗みを働こうとはよい度胸だのう。
 本来なら祟ってくれるところだが、妾は寛大なのだ。
 理由如何と誠意の品によっては許してやらんでもないぞ?」
ふふーん、といった感じでのたまう稲荷大明神様。
「いやあ………友達にね、肝試しに行ってこいってむりやり。
 で、きちんと一番奥にまで行った証拠に、お堂にあるはずのお札を
 持ってこいって」

533 :近所のかみさま事情3:2006/04/05(水) 22:56:41 ID:IVb+Zmva0
着物の裾を口元に当てて、なんと、と嘆息する。
「妾の社を肝試しに使うとは不届き千万………
 昔は数多くの人々が参拝し、供物も日を絶やさずして届けられたというに。
 それが今はどうだっ!参拝する者もいなければ朽ちた社を建て直す者もおらぬ!
 全く―――最近の人間は不信心よのう!!」
くうう、とか言って両の拳をぐぐっと握り締める稲荷………
長いからおキツネ様でいいや。
それにしても着物が似合ってるなあ、さすが神様ってところか。
「ああ、なんだか無性に腹が立ってきたぞ………
 なんだその呆け顔は。妾の話を聞いておるのか!?
 やはり許さぬ、そこになおれ少年ッ!」
キツネのくせに豹変してつっかかってくるおキツネ様、
ってやべぇ怒らせた―――!?
「うわぁちょっと待った!!」
「喧しい!お主なんぞ変な顔の地蔵にでも変えてやるわ!!」
部屋の中に、にわかに嵐のような風が巻き起こる。
ざわざわと髪の毛を逆立てて、ビシッと僕を指差すおキツネ様。
「うわあっ!」
瞬間、僕の身体中に電流のような衝撃が走り回る!
まさか、本当にお地蔵様に変えられちゃうのか―――!?
「や、やめろーぶっとばすじょーっ!!!………あら?」
身体を這い回っていたびりびり感が突然消え失せる。
静けさを取り戻した部屋の中で、僕とおキツネ様はしばらく硬直した後―――
「あふん」
おキツネ様ががっくりとへたり込んだ。

534 :近所のかみさま事情4:2006/04/05(水) 22:58:05 ID:IVb+Zmva0
「口惜しや………こんな少年ひとり祟る神通力も残っておらぬとは………」
着物のすそを噛みながら、悔しそうにこちらを睨むおキツネ様。
あ、いつのまにかしっぽも出てる。
「おキツネ様、しっぽ出てる」
「なにをぅひゃあっ」
「ついでに言うと耳も前から出っぱなし」
「うわあああぁ………きゃいん!」
咄嗟に頭を押さえたせいでバランスを崩し、ずっこける。
―――ああ、部屋の隅っこで丸まってしまわれた。
「もう妾は駄目だぁ、こんな子供にまで虚仮にされたぁ。
 もう札でもなんでも持っていけばいいではないかぁ!!」
涙目であっちいけのジェスチャーをやるおキツネ様。
どうやら、僕はおキツネ様のプライドを完璧に破壊してしまった模様。
さすがに罪悪感がこみあげてくる。
「どこから謝っていいかよくわかんないけど、ごめん」
「慰めなど受けとうない!去ねったら去ね!」
完全にへそを曲げておられる。どうしたら………
あ、そうだ、供物!
昔から、機嫌を損ねた神様には供物と相場が決まっている。
通学カバンをあさってみると、残しておいた板チョコが半欠け出てきた。
………なんか、供物としてはありがたさに欠けるアレだが、この際仕方無い。
「あのさ、ほら、供物あげるから機嫌なおしてよ。美味しいよ?」
「………おいしい?食べ物か?」
「うん。ほらコレ」
おキツネ様はジト目で立ち上がると、ぱしっとチョコを奪い取った。
「よかろ。妾は寛大だから、お主の誠意を受け取ってやろう。
 ―――なんだこれは。羊羹?いやさ煎餅?………これは本当に食べ物なのか?」
あ、そうか。チョコ知らないんだ。
「しかしなんか良い匂いがする………
 少年、もし不味かったら今度こそ許さんぞ」
そういいながら、チョコをひとかけ口に放り込んだ瞬間。

535 :近所のかみさま事情5:2006/04/05(水) 22:59:37 ID:IVb+Zmva0
「あっ………甘ぁ――――――ッ!!」
おキツネ様大絶唱。甘すぎて怒ったのかと思ったら、
物凄い勢いでチョコにかじりついている。
「な、なんという甘さ!こんなもの、食べたことが無いぞ!
 ―――少年、もっとないのか!」
「あ、いや、そのそれで最後で」
「な、ないのか―――ああ―――!」
おキツネ様は、この世の終わりが2回くらい来たみたいにがっかりして、
その場にひざをついてしまった。
「………そんなにおいしかった?チョコ」
「………千代子?………は。
 ああいや、まあ大したことはなかったが、
 少年の誠意はしかと伝わったぞ。今までの無礼は許してやることにしよう」
咳払いをしつつ立ち上がるおキツネ様。あんなにがっついてたくせに。
「そんなにおいしかったなら、また今度持ってきてあげようか」
「まことか少年!」
がしっ、と両手で頭を握られる。やめて揺すらないで揺すらないでやめて。
「………は。な、なんだその目は、笑うでない!」
「やっぱりおいしかったんじゃん」
くう、と悔しげにうめいて手を離す。
「―――仕方なかろう、本当に久しぶりの食事だったのだから。
 そこにきてあのような甘いものを食べたりしたら、誰だってああなろうよ」
「えぇ?じゃあ今まで何も食べてなかったの!?」
「供物が途絶えた、と言ったであろ。
 妾は神だから飢えることは無いが、供物と信仰はすべからく神の力の源なのだ。
 当然途絶えればその神の力も弱くなる………」
おキツネ様はそこで言葉をいったん切り、ため息をついた。
「信仰を失った神というものの末路は………最後は野に下るか、消えるかだ」
無表情な横顔には、隠しきれない寂しさが漂っているように思えた。
「―――ねえ。このお札、借りちゃダメかな。後で必ず返しに来るから」

536 :近所のかみさま事情了:2006/04/05(水) 23:00:54 ID:IVb+Zmva0
「え?あ―――うむ………まあ、返しにくるというのであれば、特別に許してやる」
「ありがとうおキツネ様。絶対、必ず返しにまた来るから」
「待て、何だそのおキツネ様というのは。妾にはれっきとした、六禅という名前がある」
「りくぜん、ね。僕は晴明っていうんだ。
 またね六禅、こんどはチョコ、いっぱい持ってきてあげるね」
どうしても開かなかった襖は、嘘みたいに軽く開いた。
「こらはるあき、様をつけんか、様を―――!!」
悪態をつきながらもぶんぶんと手を振る六禅の声を背に、僕は神社を後にした。
チョコだけじゃない。
今度来るときは、もっといろんな面白いものをたくさん持っていって、
いまだにこの地を守り続けるかみさまをよろこばせてあげるんだ。
いつかこの神社を、また人がたくさん訪れる神社にするんだ。
町の小さな寺に住むいじめられっ子の僕にも、できることがあったんだ―――

「おそかったじゃねえか、途中でビビって逃げたのかと思ったぜ」
「ぜんぜん怖くなんかなかったよ。ほら、これが証拠だ」
「すげえ!本当にあったのかよ。すこし見直したぜ」
「コレくらい簡単さ、このお札は記念に僕がもらってもいいよね―――」

それから、長い年月が過ぎて。
森の奥の稲荷大明神を祀る神社に、ひとりでそこを管理する青年神主の姿があった。
訪れるものを優しく包み込むような森の静かな神社に、参拝客は絶えない。
参拝客のひとりは見たという。
落ち葉舞い落ちる境内で、青年と着物姿の美しい女性が寄り添う光景を―――

END

537 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 23:06:34 ID:IVb+Zmva0
なんかものすごいベタな話になってしまいますたorz
たまねぎ氏や運動場整備部隊氏のように短くまとめる才能がホスィ………

538 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 23:09:23 ID:4T7AnHKO0
>>537
いやいや,良い仕事です.
まことに神話や伝承の原型のような趣がありますね.

539 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 23:23:38 ID:4T7AnHKO0
>>523-525 さんも良いお仕事です.

このコンビ,中々面白そうですね.
もっと,続きを書いて下さいませ.

540 :一人暮らし(ツンデレ側視点):2006/04/05(水) 23:24:43 ID:BDIllilf0
<初日>
久しぶりの入居者。さえない男だ。ひょろりとしていて、頼りがない。
5日も保てば良い方だろう。早く出て行け。ここは私の部屋だ。
夜中、寝ている男を踏みつける。うう、と苦しそうに呻く。いい気味だ。

<2日目>
すやすや寝ているのがムカついたので、明け方にも踏みつけた。
夜になって喧しいのが増えた。男の知り合いのようだ。不愉快だ。
一番気の弱そうな奴をビビらせて、まとめて追い払う。

<3日目>
明け方に踏みつける。早く出て行くよう文句も言う。
しかし、目を覚ました男は、何事もなかったかのように
普通に朝食を取ると出かけてしまった。ムカつく。
夜、腹癒せに蛍光灯で遊ぶ。しかし、そのまま寝る男。ムカつく。

<4日目>
明け方、胸元に座り込む。意外としっかりとした体付きをしている。
耳元でシュプレヒコール。鈍感なアイツはどこ吹く風。
他にも色々と試したが、まったく気にしていない様子。ムカつく。
業を煮やし、はっきりと耳元で言ってやった。「出て行け」
アイツは慌てて部屋から飛び出し──たりなどせず、
周りを見回し、首を傾げると、再び寝てしまった。何なのよ、もうっ!

<5日目>
ムカついたので、ぐいぐいと押し潰す。早く出て行きなさいよ。
ポルっても、ガイっても一向に気にしない。どこまで鈍感なのよ。
挙げ句、耳元で喚くのを一顧だにせず眠りやがった。とことんムカつく。
こうなったら、徹底的に叩き潰してやるんだからっ!

541 :一人暮らし(ツンデレ側視点):2006/04/05(水) 23:26:04 ID:BDIllilf0
(中略)

バカバカバカ! 何で平然としてるのよっ!!
こっちがこれだけ必死にやってるというのに、飄々としてっ!
鈍感にも程があるってのよ! ホント腹が立つ!!
そんな平気な顔して、本当は怖がってるんでしょ!
……でも、これだけやって何も反応しないなんて、
もしかして、本当に私の存在(こと)に気付いてないんじゃ……
──そ、そんな訳ないわよっ! コイツが強がってるだけよっ!
まったくもうっ、いい加減に気付け鈍感!

(中略)

いくら声を掛けても、まったく反応してくれない。
そりゃ確かに気味の悪い存在かもしれないけど……
「……何で、ずっと……無視するのよ……」
思わず泣き言が漏れてしまう。格好悪い。
それもこれも全部コイツのせいだ。ムカつく。

突然、男が見当外れの方に向かって一言、ごめんと謝った。
「──っ、バカっ! 聞こえてるなら最初から反応しなさいよ!!」
予想外の出来事に、あるはずも無い心臓がバクバクと騒ぐ。
だ、だいたい謝るんだったら、ちゃんと相手の目を見なさいよ!
ようやく喋ったと思ったら、ホント、ムカつく奴!!

それから──男は相変わらず私の部屋に居座っている。
相変わらずムカつく男で、いまだに平気で私のことを無視する。
かと思うと、調子に乗って話し掛けてきたりもする。ムカつくので邪険にする。
ここ数日、レポートの作成で忙しいようだ。
徹夜疲れの奴を怖がらせても張り合いがないので静観してやっている。
提出が済んだら、今度は本気で追い出してやろうと思う。
まあ、ムカつくほど鈍感な男なので、そう簡単には出て行かないだろうけど。

542 :本当にあった怖い名無し:2006/04/05(水) 23:32:02 ID:BDIllilf0
初投稿でビビってましたが、一安心。
反応下さった方々、どうもありがとうございます。
調子に乗って>528のお題で書いてみました。
前作とセットで読まないと分かりづらいやも。

>531-536
前半笑った後半悶えた。狐耳最高。GJです。

>539
何か思いついたら、また書かせていただくやも。

543 :運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q :2006/04/06(木) 00:13:22 ID:dP2AnS3C0
>537
>キツネのくせに豹変
こういう小ネタを織り込む文章、凄く好きだー。
あと「晴明」とか。あれは確か母親がキツネでしたか。

544 :エロエロ!地縛オネェさん@:2006/04/06(木) 00:32:06 ID:pXNO8ccUO
両親が事故で急死した。
そして親の経営していた会社の莫大な借金だけが僕に残された
家を売り払いなんとか返済したがこれからの衣食住はどうしたものか?
とりあえず住み込みのバイトを探してみると
幸運にもぴったりのバイトを斡旋された。
倉庫管理の仕事だ。
食事つき
簡易寝台つき
シャワーつき
そして、いわくつき
次々とバイトがよく怪死する為時給はかなり破格。
背に腹は代えられないとさっそく今日から働く事に。
深夜、三時
やはり出た。
見回りしていた僕の目の前には
ちょっとシースルーなオネェさんが立っている。
「何?あんた新しいバイト?」
いきなり詰問ですか?
「どこも人手不足ね、あんたみたいな坊やまで駆り出されるなんて」
ちょっとつんとした美人の見た目に相応しい刺のある物言い。
少しソフトM入ってる僕のハートはワクワクテカテカ。
「ぼ、僕と友達になってくれませんか?幽霊なんて気にしません!」
とりあえずコクってみた。
オネェさんはちょっとびっくりしたように僕を見たが「かわった子ね。別に構わないけど?」と
答えてくれました。


545 :エロエロ!地縛オネェさんA:2006/04/06(木) 00:35:56 ID:pXNO8ccUO
それから一週間
僕とオネェさんは暇なときにはよく話をするようになっていた。
オネェさんは地縛霊だけど別に何かに恨みがあるわけじゃないらしい。
「成仏するのもめんどいしぐだぐだ幽霊してる方が気楽なだけよ」
とは本人談だが結構ダメ人間だ。
そんなある夜
僕が寝台で寝っ転がっていると
オネェさんがすーっと入ってきた。
「あら、起きてたの?」
「うぃ、何の用ッスかぁ?ま、まさかヨバイ?」
「そんなようなものよ」
冗談に素で返されてんですけど!
「ちょっとね、お願いがあるのよ坊や」
「な、な、な、何ッスか」
「あんたの精気を分けてくれない?」
精気!
古より牡丹灯籠の例を出す迄もなく!
女幽霊が男からエチーに吸い出すアレっすか!

オネェさんいわく、恨みパワーを持たない霊が現世に留まるには定期的に男の精を補充しなければならないとか。


546 :エロエロ!地縛オネェさんB:2006/04/06(木) 00:36:50 ID:pXNO8ccUO
「ぼ、ボク初めてなんスけど…」
「そう、大丈夫よお姉さんに全部任せなさい」
 
ああ、念願の初体験…
うっとりとしている僕の胸にしなやかなオネェさんの手が伸びて…
 
そのままずぶずぶと入り込むと心臓を鷲掴みに。
「えー何か思ってるのと違うんスけど」
「大丈夫、みんなやってる事だから。じゃ、いくわよ」
ズギュン!ズギュン!ズギュン!
なんか嫌な擬音と共に僕の体から水分と生命力が急激に吸い取られる。
 
オネェさんはガクガク痙攣する僕の頭に顔を寄せて囁いた。
「本当はね、他の奴らみたく死ぬまで吸い取ろうと思ってたのよ?
でも少しだけ残してあげるだって私たち…
友達だもんね?」
 
大人の仲間入りは無理だったけど
死人の仲間入りしなくてラッキー!


547 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 00:49:17 ID:r7AwDMAVO
>>537
「我が家のお稲荷さま。」思い出した。

548 :1:2006/04/06(木) 01:45:38 ID:ih5LScBA0
「青山ぼ……」
「き、君!!どうしたんだこんな夜更けに!?しかもずぶ濡れじゃないか!
 話はいいから早く乗りなさい!」

決まり文句も言わせて貰えず、私は強引にタクシーに乗せられた。
ううっ、幽霊になったばかりだというのに前途多難。
「送ってあげるから、どこまで行けばいいんだい?」

親切そうな運転手を怖がらせるは気が引けるけど、さっき言えなかった
台詞を言うチャンスだ。よし、思い切りタメをつくって……
「……あおやまぼち、まで」
「あーはいはい青山ね、ちょうど帰り道なんだ」

なんの不信も抱かれずにスルーされた。なにこれ。
さすがにちょっとムカっとくる。よし、私だってまがりなりにも幽霊なんだから。
できるだけ意識を希薄にして……えいっ
「………」
「………」
「……ちょっと」
「ん?何か言ったかい?」
「なんでバックミラー見ないのよ」
「ああ、私は夜はほとんど前にしか注意してないんだ、車が後ろから来れば
 ヘッドライトでわかるからね、それよりもこういう暗い道は前を見てないと 」

理屈はわかるけれども、ずぶ濡れの女の子を乗せて、様子を気にしないなんてあるのかしら。
「ああ、そういえば君が見えなかったような……」
「そ、そう、それよ!何か怖くなかった?」
「いや、失礼だけど君ちっこいからさ、それで見えないんだと思った」

運転手は笑った
私はキレた

549 :2:2006/04/06(木) 01:48:29 ID:ih5LScBA0
ただ、ここで 『私は幽霊なんですー』 なんて言うのはプライドが許さない。
この人には、それとなく雰囲気で自分が幽霊だと理解させなければいけない。
そして怖がってくれないとアイデンティティが崩壊する。
まばらにある街灯と、自動車のメーターの放つ光だけがぼんやりと車内を照らす。
あれから一言も言葉を交わさない二人。よし、いい雰囲気だ。

「ねえ、運転手さん、あなたはすごく無念なことってない……?」
「うーん特にないねえ、娘も結婚したし、カミさんはうるさいけどよくやってくれてると思うし」
「そ、そう、でも私にはあるの、この世にやり残したことが……」
「君はまだ若いんだし、これからじゃないか」
「若い?ふふ……若さなんて関係ないのよ、そう見えるだけ」

よし、いい流れだ。ここらで察するのだ運転手。

「へえ……高校生くらいに見えるけど、実は ピー 歳とか?」
「んなっ…!?」

なんて失礼…っていうか鋭い奴!?若く見えるのは自慢だったけど、
実年齢を当てられたことは今までなかったのに!
いや落ち着け私。年齢なんて関係ないって言ったのは自分でしょうが。

「ふ、ふふっ 運転手さん、私がどんな人生を送ってきたか、知りたい……?」
「人の過去を知りたいとは思わないけど。むしろ君が私に話したいんじゃないの?」
「…………」
「どうしたの?聞くけど」

やっぱりこの人相手だと調子が狂う。でもここで私が生前どれだけ苦しい
目にあってきたのかをうらみ混じりに語らないと。

「……話しづらいんだったらさ、私から自分のこれまでを話してみようか……」

運転手は唐突に、これまでの自分の人生を語りだした。

550 :3:2006/04/06(木) 01:50:09 ID:ih5LScBA0
結婚したのは2番目の子供。彼と奥さんの間には、最初男の子が授かったが、
その子は自動車に轢かれて幼くして命を失った。

そして、轢いたのは自分自身。

深夜に帰宅した自分は疲れていて、車庫に入れるときに後ろばかり気にしていた。
そして、ちょっと姿勢を直そうとギアを戻して踏んだとき……
はしゃいで飛び出してきたわが子に、気づかなかった。

「……それは、無念じゃ、ないの?」
「それは無念さ、決して拭いされることじゃない。カミさんも私をなじった。
 私も死のうと思ったことだって何回もある。いや、あの時実際死のうとしたんだ」

息子を轢いたその車で、崖から落ちて死のうと考えた。
でも、そのとき息子が後ろからヒョイっと顔を出してきたんだ。
死んだはずの息子がね。

「思えば、息子は車に乗るのが好きだった。こういう客のいない夜に走らせてると、
 たまにそこにいるのさ」

そういって、運転手は私の横を後ろ手で指差す。
そこには、小さい子が、いた。今まで気づかなかった。

その子はニカっと笑って私を見て
『ねーちゃん、素人だな』と抜かして消えた。

「……私は、息子が私を恨みに思って出てきたんだと思った。でも、それは違った。
 驚いた私はブレーキを踏んで、ギリギリで止まることができた。」

でもそれから、運転手さんの人生が急に良くなったということはなかった。
息子さんへの後悔も、奥さんとの仲も、苦しんで、償って、そして今があるのだと。


551 :4:2006/04/06(木) 01:50:56 ID:ih5LScBA0
「さ、そうこうしているうちに青山墓地だ」

車はいつの間にか目的の場所についていた。
しまった、ここは姿を消してないとまずいのに。
あわてて集中する私を、運転手さんは振り返って見たりはしない。

「消えるんだろう?」
「え?」

「私も長いからね、君みたいなのはこれで5人目さ。
 また失礼なことを言うようだけど、君は飛び切りに下手な幽霊だったね」
「な、なっ……」
「生きていれば、息子は君と同い年くらいだろうね。そう思ったら、
 たまにはこういうのもいいかと思った。」
「……」

「死んじまったのは仕方がない。私もやってしまったものは仕方ないと思える
 様にはなれなかったけど、そう思おうとすることは大事だよ」

多分、君を待ってる人はいるはずだよ

そういって、運転手さんは空を指差す。

運転手さんは、私が消えて車から降りるまで、後ろを見ようとはしなかった。
でも、降り際に

「御代は結構、いつも貰ってないから」

といわれたのは、なんともはや……

552 ::2006/04/06(木) 01:51:31 ID:ih5LScBA0
私は、去り行くタクシーを見送りながら、なんともいえない思いだった。

これで、感動して、成仏?
ありえない、私の恨みは消えてないんだから!
そ、そうよ、たまたまあんなのが最初に当っただけで、
私だって立派に幽霊できるはずなんだから!

でも、この涙は何……?

道路に落ちたしみをみて、思い出した。

「シート濡らすの、忘れた……」


553 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 03:20:15 ID:Qhz6ruPF0
すばらしいね。面白かった。
するする読める感じ。
けど、もうちょっと推敲して、短くしてくれた方が
ありがたかったかな。

554 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 07:05:40 ID:2SgcgJ/3O
なんか短くするのにこだわる奴多いな。

555 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 11:34:22 ID:PVYFcLWpO
長文を書き込み過ぎると1000へ届かない内に512kbを越えるから、とか?

556 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/06(木) 13:48:18 ID:eeYIeFT90
単に見た目がきれいだからじゃないでしょうか?

でも、ルールじゃないですよね。

557 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 13:50:43 ID:JGmeXtyM0
普通に泣けた。
ていうかシートの幽霊萌えwww

558 :臭うスレに投下:2006/04/06(木) 15:25:27 ID:vitqJXjk0
Q.どうして韓国人は日本に対して素直に負けを認められないの?
Q.どうしてこの手のニュースは日本のテレビで扱わないの?

  ↓

A.理由があります。こちらのサイトをご覧下さい。

韓国は “ なぜ ” 反日か?
http://3.csx.jp/peachy/data/korea/korea.html


東亜で最も有名なサイトのうちの一つですが
まだ読んでない人がいたらぜひ読んでみて下さい。

たぶん面白いと思います。

559 :ティッシュ ◆toilet.5jc :2006/04/06(木) 15:37:08 ID:CZljFgW5O
>>558
だまれ在日!!
こんなとこに姦国ネタ投下すんじゃねぇよ!!
お前がいるとキムチ臭いんだよ!!
半島に帰れ!!

560 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 15:40:40 ID:ZQ4S/CCM0
>>559
ま、スルーしようぜ。語り部さん達のペースが乱れるだけだ。

561 :ティッシュ ◆toilet.5jc :2006/04/06(木) 15:43:13 ID:CZljFgW5O
>>560
スマソ

562 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 16:06:49 ID:MbxmLMtR0
ねぇ突然だけど、このスレの作品勝手にフラッシュとかにしたらまずい?

563 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 16:23:59 ID:uFjuLqVzO
>>559
お前の反応・・・
在日っぽいんだが?

564 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/06(木) 16:24:47 ID:eeYIeFT90
ごめん、私在日。

すれ違いの>>558を擁護はしないが、>>559みたいに言われるのは心外ですね。

ちょっと、落ち込みますよ。

565 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/04/06(木) 16:30:31 ID:eeYIeFT90
>>562さん、私の作品は全然かまいませんよ〜

566 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 16:55:30 ID:zPO0yqJWO
もう! そんなの全く見たくないわ・・・


すまん、この際どーでもええわ!
見たいねん! ぜひ頼む!

567 :ツンデ霊能力者 ◆HGX4PAhpnA :2006/04/06(木) 18:08:26 ID:0uQvLz3e0
稚拙な文だけど投下

568 :ツンデ霊能力者 ◆HGX4PAhpnA :2006/04/06(木) 18:17:43 ID:0uQvLz3e0

俺は幼い時に家族で旅行した。
旅行先の旅館は木々が深々と生い茂っている森の手前にあった。
昆虫などの生き物が豊富なその森を見た時に都会育ちの俺の血は好奇心で騒ぎ、親の目を盗んで森へ一人で探検に出た。
そして、迷子になった。半泣きになりながらも必死で出口を見つけようとするが一向に旅館へは帰れない。
体は疲れ日も暮れ始めあきらめかけたとき、木が生えていない開けた場所に出た。
その場所は小高い丘になっており、そこから下を眺めると比較的近い距離に旅館が見えた。
旅館に戻れることがわかった俺はその丘で座り込みホッと一息ついた。
座ったときズボンの後ろポケットに違和感があった。
ポケットの中のモノを取り出すとそれは旅館の近くでひろった栗の実だった。
記念にその栗を丘に植えた。その後、少ししてから俺は無事森を抜け出した。
その丘はかつては底辺階級の者の墓場だったそうであまり木は育たない土壌だったようだが、
その栗は芽が出てやがて立派な栗の木になった。
しかし、その丘は心霊スポットとして雑誌でとりあげられたことをきっかけに肝試しをする人々が数多く訪れるようになった。
その木は肝試しの目印に使われるようになり、そこを訪れたものは木に記念にメッセージを彫るようになった。
やがてその木は墓場の霊気を吸い、木の魂が精霊化し、今まで傷つけられた恨みを晴らすべくそこに訪れた者を不幸に陥れるようになった。


569 :ツンデ霊能力者 ◆HGX4PAhpnA :2006/04/06(木) 18:24:40 ID:0uQvLz3e0
俺は30年振りにその木のもとへ来た。
俺は木にもたれながら酒を飲んだ。
「まさかこんなに立派に育っているなんてな」
するといつの間にか目の前に高校生くらいの少女がいた。
整った顔をしていて黒く長い髪が印象的だった。少女は鋭い目をこちらに向けている。
「許さない…あなたは許さないから……」
少女の顔に見覚えはない。
「あれ、どこかであんたにあったかい?」
すると、少女は木の中に溶けるように消えて行き「あなたは絶対ゆるさない」という声が辺りに響いた。
俺は少し動揺し「死ぬ前の幻覚か?」などと自問自答した。
だが、酒のおかげか動揺はすぐ止み、俺は話を始めた。
「俺、ここに自殺しに来たんだ。俺に何の恨みがあるか解らんが俺がこの世から去ることで許してくれ」
と言うと木の枝にロープをかけ始めた。
そして、首をロープに掛け始めたその時「待って!」という声が響いたかと思うと目の前にさっきの少女が再び現われた。
「自殺…するの?」
「ああ、そうだ」
「どうして?」
「…中学、高校といじめられ、その後は半引きこもりのアル中ニートでいたんだが
親が死んじまって金も居場所のなくなったんだ。
今までロクな生活をしていなかった俺が働けるわけがないし、
かといって国のお情けでただ生かされて行くのもごめんだ。
だから思い出の場所で安らかな死を選ぼうかと思ったのさ」
「………私だけが不幸だったわけじゃなかったんだ…」
「…え?」
「な、なんでもない!」
「とにかく、俺は今から死ぬから止めないでくれよ。
……俺を恨んでる人間が止めるわけないか。はは、酔いすぎだ」


570 :ツンデ霊能力者 ◆HGX4PAhpnA :2006/04/06(木) 18:26:53 ID:0uQvLz3e0
「な、なに?!勝手に植えつけてといて自分だけ勝手に消えるわけ!?」
「…え?…なんで俺が木を植えた事を知ってんの?」
「………それは…」
「…ま、いいや。……あのさ…できれば俺の頼み事を聞いて欲しいんだ。
…俺が死んだあとこの木の世話を頼みたい」
「え!?」
「ふもとの村で噂を聞いたんだけど、この木って呪いの木っていわれてるんだってな。
そんで、肝試しに来たやつが肝を試すためにこの木に彫り物をしたり、枝を折ったりして帰るそうだ。」
「………」
「こいつは俺と同じく傷つけられて生きてきたやつなんだ。
勝手に俺が植えたのにこいつがみんなから傷つけられるなんて理不尽だろ?
傷つくのは俺だけで十分だ。あんたに恨まれている俺が言うのがおかしいのはわかっている。
だけど、たのむ!この木を守ってくれねーか!?」
「…………」
少しの沈黙の後
「……わかった。でも、こんなところで死んだら転生なんかできないんだからね!!」
「…そっか。転生とかよくわかんねえがありがとな。これで安心して逝けるよ。この木をよろしくな」
俺は満足した。この世でのやり残しがすべて消えた気持ちだった。
俺はためらうことなくロープに首をかけ、程なくして絶命した。
少女は男の死体の傍らでつぶやいている。
「…絶対、転生なんかさせないんだから……。
この場所に、私のとこの縛り付けて離さないんだから………」
そういう少女の顔は赤く、とても嬉しそうだった。
その後この木は男女の話し声が聞こえる木として有名になった。
また、木のまわりは狼の住処になり人々が足を踏み入れることはなくなっていった。


571 :ツンデ霊能力者 ◆HGX4PAhpnA :2006/04/06(木) 18:28:09 ID:0uQvLz3e0
終了です。

572 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 18:28:43 ID:mjKWgFGz0
おもしろかったよ〜

でもあんまりツンデレ要素なかったな

573 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 18:34:14 ID:D7i4L5ip0
「……何空気と格闘してるの?」
「いや、この辺が足の裏だろ?くすぐったいかな〜って思って」
「はぁ?そんな馬鹿なことあるわけ……ヒャンッ!?」
「おっ、すげ〜感覚有るん」(バキッ)
「バカ!死ね!死んじゃえ!そんでこっちに来なさい!!」
すげー。見えないにも関わらず触れられるのか。
俺はその後数十分、不可視の蹴りを喰らい続けた。

574 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 18:34:46 ID:D7i4L5ip0
リンクから来た
過去ログ読んでない
空気も読んでない


575 :ツンデ霊能力者 ◆HGX4PAhpnA :2006/04/06(木) 18:39:01 ID:0uQvLz3e0
>>572
感想サンクスです。ツンデレ精進いたします。

576 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 18:54:42 ID:vitqJXjk0
>>559
よく読めよ。韓国を批判するサイトだよ、コレ。
お前の行動は一見>>558を韓国派が日本を叩くサイトのように見せかけようとしてるようだが

577 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 19:10:18 ID:ZQ4S/CCM0
>>576
指摘したい気持ちもわかるが、このスレでは嫌韓も在日も関係ないんだよ。
そういう事を語りたいひとは、どうぞ東亜なりハン板で思いっきりやってくれ。
ここは語り部が静かに競い、住人が燃えるなり萌えるなりする所だ。
こんな事は二回も言いたくない。

578 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 20:34:35 ID:1kZEe9Gz0
だな。次の投下待ってるぞ、職人さんたち!!

579 :573:2006/04/06(木) 20:41:38 ID:D7i4L5ip0
今ログ読み終えた
訂正推敲無し一分で適当に書いて
冗談半分で投下したことを半ば後悔した

でも次の書き始めてる

580 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 21:02:37 ID:D7i4L5ip0
俺が学校のトイレで大きい方をしていたときのことだ
「赤い紙欲しいか〜?青い紙欲しいか〜?」
ああ、あれか。学校の怪談とかでよくある。
まあ悪戯する奴が居ることは別におかしくない。
だおかしいのは、その声は女のものだということ。
「う〜ん、赤……って結構古風なのはいてるな」
「えっ、ちょっ、ばっ、ばか!!何見てるのよ!!」
俺は取り敢えず床に置いた手鏡を引っ込める。
「そんなことより、そういう悪戯は程ほどにしとけよー」
「そんなことって何よ!大体、年上に説教しないで!!」
性格ひねてるな〜。オマケに上級生かよ。たちわりー。
「恐がってンコ出来ない奴かわいそーじゃん。俺は別にいーけどさ」
「……そうね。そうよね。ええ、私が悪かったわよ」
と、戸の上から振って来る赤い何か……紙?
紙には、またもや古風なことに毛筆で「変態」と二文字。本当にひねてる。

俺はその赤い紙、しかも文字の書かかれた方でケツを拭いて外に出た。
不思議なことに、扉が開いた音もしてないのにトイレに女の姿は無かった。

581 :BAR 1:2006/04/06(木) 22:45:18 ID:Q2xOO/Xd0
かろん、とタンブラーの氷が音を奏でる。
「マスター」
彼女は空になったタンブラーを軽く持ち上げて、左右に振ってみせた。
「飲みすぎなんじゃないですか?」
「まだ3杯目よ」
私が心配しているのは、そういうことではないのだが。
そんな私の思惑をよそに、彼女はタンブラーを振り続けている。
「仕方ない。今夜はコレで最後ですよ」
私は肩をすくめながらそれを受け取ると、
棚から新しいタンブラーを取って氷を入れ、酒を注いで出した。
「ありがと」
―――店内は暗い。
光量を抑えたムードライドが、カウンターをほのかに照らし出している。
まあそれは当たり前、ここはBARだ。
静かに、優雅に、夜に酔うための場所である。
私はこのBARのマスターなどをやって、糊口をしのいでいる。
店内の客は、彼女ひとりだ。
これは、決して私の店が流行っていないからというわけではない。
いや、確かにカラオケもないし中は狭いし、わずかな常連さんぐらいしか
めったに訪れないのだけれど。
ふと彼女のほうに目をやると、すでに酒は半分くらい無くなっていた。
「はぁ………」
彼女はタンブラーをコースターに置いて、大きなため息をついた。
「いいかげんに、吹っ切ったらどうです」
「………何の事よ」
「わかっているでしょう。彼のことですよ」
「別に、あたしはアイツのことなんか気にしてないわ」
「じゃあ、なんで今日もこうやって待ち続けているんです。
 とっくに閉店時間はすぎているんですよ」
「待ってなんかいないってば。あたしはただ、
 お酒が飲みたいからここに来てるの」

582 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 22:47:05 ID:Q2xOO/Xd0
「………じゃあ、質問を変えましょう。
 なぜあなたは、そのお酒しか飲まないのですか?
 あなたの好みは、本当はもっと強いお酒でしょう」
「………」
「彼が、きっと君も気に入ってくれると、
 すすめてくれたお酒だからではないですか?」
「うるさいわね。グラスでもみがいてなさいよ」
強引に話を断ち切ると、彼女は酒をくいっ、とあおった。

―――あの夜のことが、脳裏に蘇る。
実直そうな青年と、この女性が並んでカウンターに座っていた。
青年と女性の会話は、まるで説教のようだった。
はたからすれば、ば、青年の言葉をにべもなく切り捨てる彼女は
さぞ冷徹に見えたことだろう。
「でも、こういうお酒だっておいしいんですよ」
「あんた、そんな甘いのはお酒って言わないの。
 男だったらもっと強い奴が飲めなきゃだらしないわよ」
「きっとこれなんか、先輩も好きな味だと思うんですよね」
「………ふん、まあまあね。
 でもねえ、これやっぱりちょっと甘すぎるわ。
 あんたやっぱり酒に関してはダメね」
始終強気な女性だったが、そのきつい言葉の端々に、
青年への好意をのぞかせていることに私はちゃんと気づいていた。
―――それからしばらく経った、雨の夜。
相変わらず閑古鳥の鳴く店内に、青年が独りで訪れた。
彼は暗い表情のまましばらく酒を嘗めていたが、やがて重い口を開いた。
「マスター。先輩、死んじゃったんです。
 ―――交通事故です。
 あんなに強そうだった先輩があっさり死んじゃうなんて、
 いまだに信じられません。
 ………好きだったのに!
 先輩のことが、好きだったのに………!」

583 :BAR 3:2006/04/06(木) 22:51:40 ID:Q2xOO/Xd0
店を出る際、彼はこうつぶやいた。
「ごめんマスター、僕、もう来ないかもしれません。
 ―――思い出してしまって、つらいんです」

「………本当は、気づいているんじゃないですか」
彼女は、大きなため息をつくと、―――苦しげに、ひとつ頷いた。
「わかってたわよ。本当に、おせっかいなマスター」
苦笑いする彼女の頬を、つう、と涙がつたう。
「とっくにわかってるわよ、もうアイツとは逢えない事ぐらい。
 だからせめて、酔っ払って吹っ切っちゃおうかと思ったんだ。
 でも―――酔えないのよ、このお酒。
 いくら飲んでもぜんぜん酔えやしない。甘いうえに弱いのよ。
 まるでアイツみたいで―――」
言葉を詰まらせると、彼女はカウンターに突っ伏してしまった。
「あたしだって、好きだったわよ―――」
くぐもった声が、漏れた。
私は、彼女がいつも好んで飲んでいたお酒をワンショット、
カウンターにコトリと出した。
「え?………マスター?」
呆然と顔を上げて、不思議そうにする彼女。
「気の済むまで飲んで泣いて、吹っ切っちゃいましょう。
 ―――お酒を飲むというのは、そういうことでもあるんですよ」
ふふ、と彼女が笑う。ああ。この気丈な笑顔は、とても彼女らしい。
「ありがとうね、マスター。乾杯、してくれる?」
「喜んで」

ここはBAR。
さまざまなお酒と、お話と。
出会いと別れが、生まれては消えていく場所。

END

584 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 22:53:53 ID:mjKWgFGz0
泣いた・・・



585 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 22:56:25 ID:Q2xOO/Xd0
改行規制との戦いだった…orz
今回はぐっと短くしてみたんですがどうでしょう。

>>580
なんか妙に笑えて仕方がなかったですw

586 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 23:14:04 ID:qzhVA7UV0
うるっと来た。GJ!

587 :580:2006/04/06(木) 23:17:49 ID:Q+/2b14v0
>>581-583
やっぱ長編は作りこめていいな〜

といいつつ続き書いてみてけど上げておk?
いいよね。いいさ、さあいこう俺。

588 :580続き:2006/04/06(木) 23:24:11 ID:Q+/2b14v0
今日も放課後の学校のトイレの扉を開く。
昔は怪談なんて流行ったらしいが、今じゃ生徒の喫煙所。
誰も片付けない吸殻をゴミ箱に投げつつ個室に入る。
「あれ?紙無いじゃん」
昨日は有ったぞ?そんな人気のスポットかここ?
「赤い紙欲しいか〜青い紙欲しいか〜」
「ん〜どうしよっかな〜」
ガサガサ
「まあティッシュ持ってるんだけどね」
「……ッ!!何よ、人が親切に」
「じゃあ次からは最初っから補充しといてくれ」
「…………バカぁ」
今日はヤケに気合が足りない。ヤなことでもあっただろうか。
「じゃ、青ちょーだい、青」
「知らない!!」
反応が無いので外に出てみようとする
と思いっきり滑って転んで頭を打った
床には大量にトイレ用洗剤がぶち撒けられてた。しかもちゃんと青いの。
律儀なやつだ。やっぱひねてるけど。

取り敢えずさっさと掃除して俺は家に帰った。

589 :ノリで続き:2006/04/06(木) 23:42:07 ID:Q+/2b14v0
殴られた腹が痛い。つーかリバースしそう。
慌てて個室に駆け込んで便器に向かう。発射用意、以下自主規制。
「赤い紙欲しいか〜青い紙欲しいか〜」
「……ん。愛のある言葉が欲しい」
「負け犬」
「うわひど」
まあ一方的に殴られてたのは事実。どこで見てたかは知らないけど。
「……なんでやり返さないの?」
「殴るよりは殴られた方がいいや。俺Mだし」
「変態……」
「ひど」
しばらく女は黙り込んでいる
と、青色の巻紙が投げ込まれた
「それで顔拭きなさいよ。じゃ」
「ん。あんがと」
そういや昔、イジメが原因で飛び降り自殺した女の子が居たらしい。
まあ、どーせ俺には関係ない話。さっさと外に出る。

よく見たらその紙は青色でなく藍色だった。
意外に可愛い奴かもしれない。とびきりひねてるけど。

590 :本当にあった怖い名無し:2006/04/06(木) 23:43:47 ID:xK7cLTRu0
>>581
>かろん
にワロタ

591 :即興で最後:2006/04/07(金) 00:08:19 ID:l+i1SLPM0
卒業式、この学校ともお別れ。
いい思い出は無いが、思い入れはあった。特にこのトイレ。
「行かないの?皆写真取ってるわよ?」
そういやこいつ年上って言ってたよな。まさかダブリか?
「いつものやつ、やんないの?」
「飽きちゃった。アンタじゃ張り合い無いもん」
「そうだよな〜。毎回同じ下着だと俺も飽k」
上からバケツが降ってくる。金属製の。
「死んじゃえ」
「死なないよ。アンタに会えなくなるじゃん」
まあ顔を会わせたことは無いが
「……もう会えないわよ」
「会いに行くって。どうせいつもここでしょ?」
扉越し数十センチ。開ければ消える遠い数十センチ。
最初のときに比べてほんの少し、距離は縮まった気がする。
「最後にアレやってよ。いつもの」
「……コホン」
女は丁寧に咳払いして、いつもの不気味な調子で言った
「赤い紙欲しいか〜青い紙欲しいか〜」

「……お前が欲しい、なんてな」

しばし無反応。
と、窓から入ってくる桜の花びらに混じって桃色の紙が一枚。
見てみると、「バカ」なんて書かれた紙だった。
ほんと、ひねたやつだ。

紙は可愛気のあるハート型に切り抜かれていた。

592 :Hello again Vietnam. 1972 1/3:2006/04/07(金) 00:11:54 ID:ovm/88ug0
荘厳なファンファーレが鳴り響く。空砲が鳴り響き、棺が兵隊に抱えられ、地面に消えてゆく。
抜ける様な青い空。どこまでもどこまでも、無慈悲に青い空。
こんな空を、彼は最後に見ていたんだろうか。

「まぁ、行ってくるわ。ベトコンどものケツを明かしてきてやるよ」
彼はそういって、飛行機に乗った。B-52''ストラトフォートレス''爆撃機。
沢山の鉄の雨を降らし、沢山の人を焼き殺す為の「道具」を積んだ大きな飛行機。
彼は行く前に雄弁に語った。
「俺が乗る飛行機はな、新型ですんげぇデカイんだ。沢山爆弾積んでな、一気に落とせるんだ。
 なんだったらソ連にまで突っ込めるぜ?」
その時、私にとってはそんな事はどうでも良かった。
「あんたさ、分かってんの?あんた人殺しに行くんだよ?マジ死ねば?あんたが落としただけ
 人が死ぬんだよ?マジ、地獄いき決定じゃん。ガキなんだから。」
戦いに赴く彼に、私はそんな言葉しか掛けなかった。
彼は少し悲しい顔をした。でも私はそんなことに気づけるほど大人じゃなかったし、
その時の反戦体制はそんな事を消し飛ばすものだった。
そして私は空元気だとも知らず、満面の笑顔で話すその態度にどうしようもなく腹が立っていた。
そして3ヶ月後。彼はホーチミン・ルート上空でミサイル攻撃を受けて粉々にされた。
遺体すら戻ってこなかった。
遺体の無い国葬。ここにこの棺を埋める事になんの意味があるんだろうか。
視界が揺れる。泣いてる?
「だめだ、また泣いてる。あんな事言ったってのに…」
どことなく一人ごちる。
ツライ。寂しい。どうしようもなく自己中心的だと思うけど、私にとっての彼の命は
地球より重く、何千人のベトナム人の命よりも重かった。今更になって分かるなんて、皮肉なものだ。
今の私の心は重く、未来は深海よりも暗く、濁っている様にしか見えない。
涙をこらえようと、白い太陽を見上げようとした。
とーーーーーーー
彼が目の前にいた。いつもの顔で、いつものまなざしで。満面の笑顔で。

593 :Hello again Vietnam. 1972 2/3:2006/04/07(金) 00:13:32 ID:ovm/88ug0
「やぁ」
「…うん」
あまりにあり得ないことに、私は間抜けな声をだしてしまった。
「久しぶり。」
「ひ…久しぶり。死んだんじゃなかったの?」
「うん、死んだ。最後に顔、見に来たの。」
あっさり認める彼。
「そ、そう。さっさと逝けば?さんざん人、殺しておいて自業自得ね。地獄でみんなが待ってるわよ。
 この期に及んでまだ未練があるの?ガキねぇ。」
もっと違う事が言いたい。違う。もっと違うこと。考えてる事はもっとちがうんだよ。でも彼の前だとなぜか言えない。
「あぁ…そうだな。んじゃ、逝くわ。」
あのときと同じ。彼は少し悲しそうな顔をして、きびすを返した。
あの時と同じ…じゃない。私はもう、知っている。あの時、あの場所において来たもの。
でも勇気が出ない。言えない。言えない。素直になれない。どうしようーーーー
だが彼が2歩、踏み出した時、神様は私に最後の機会をくれた。
「いか…逝かないで。お願い。」
「ん?」
彼が振り返る。その表情は光で読み取れない。
「逝かないで。お願い。私のそばにいて。お願いだから逝かないで。そばに居てよ。一緒に居て。素直になるから。
 一緒に居るだけで良いから。私と一緒に居て。おねがいだから。死なないで。一人にしないでよぉ…」
最後の方は涙で声にならない。情けない。さんざん子供だ子供だとエラそうに言ってたのに。
泣きじゃくる私の頭に彼はぽん、と手を於いた。


594 :Hello again Vietnam. 1972 3/3:2006/04/07(金) 00:16:05 ID:ovm/88ug0
「ごめん。それはできない。」
「戦争に行く時、ひどい事ばかり言ったから?だったら謝る。ごめんなさい。お願いだから行かないで。」
「それは違う。君の言ってる事は正しかったよ。俺はたくさん人を殺したし、結果も知ってる。でもな、俺はその結果で死んだ。
 それも変わらないんだ。だから行く。君は一人でやっていける。新しい人を見つけて、幸せになりな。」
「…勝手だね。」
「かもしれないね。」
手を広げ、首をすくめる彼。そんな様子をみて何故か私の涙は引っ込んだ。
「あー、もう泣いたりして馬鹿みたい。良いわよ、一人でやってくわ。さっさと行きなさいよ。私は一人だって寂しくないんだから。」
涙を残したまま、かろうじて憮然とした表情を作りながらそういうと、彼は少しだけ笑ってこういった。

「さっきと言ってる事が違うね。でもその言葉が聞きたかった。戻って来て、良かったよ」

空砲の発砲音で現実に引き戻された。彼はもう居ない。
やれやれ。一番ガキだったのは、私だって事か。最後まで世話を掛けたみたいだ。
見上げると、馬鹿みたいに青い空は変わらなかったけど、何か違って見えた。

ーーまぁ、彼が居なくても、がんばってみるかな。大人に、なろう。


ベトナム戦争ではアメリカ軍、北ベトナム軍双方に甚大な被害が出た。爆撃機パイロットも多くの被害を出し、
親族や恋人を残したまま死んだ者も多かった。ベトナム戦争は「汚い戦争」であり、非戦闘員の死者も多かったが、
兵士個人の愛する人を想う気持ちは何よりも純粋であったと、私はそう思う。だからこそ、人は戦うのだ。

595 :本当にあった怖い名無し:2006/04/07(金) 00:26:30 ID:TRJ0Zjg7O
お、異色な作品だけど良いですね。

596 :本当にあった怖い名無し:2006/04/07(金) 00:27:24 ID:xoK7ScX+0
548-552の人は多分ここまで合計4つ書いてると思うんだけど、
なんでコテ付けなくなったんかな。

597 :本当にあった怖い名無し:2006/04/07(金) 00:30:21 ID:l+i1SLPM0
>>585
遅レススマソ。そしてd。
“書ける”人間に言ってもらえると、ひとしおd。

598 :Hello again Vietnam. 1972 オワリ:2006/04/07(金) 01:05:33 ID:ovm/88ug0
戦争もの2本目。
つーかツンデ霊じゃなかったですね。ツンデレなのは生きてる方ですわ。
書き終わって今になって気づきました。やれやれ。
次はもちっとマシなの書きますです。

599 :本当にあった怖い名無し:2006/04/07(金) 07:36:20 ID:UItwswh40
>>598
ツンデレと霊だからOKかもw

600 :本当にあった怖い名無し:2006/04/07(金) 15:53:14 ID:I+O+iRkvO
GJだからOK

601 :本当にあった怖い名無し:2006/04/07(金) 18:26:04 ID:nwyPF9fl0
OKだからOK

602 :本当にあった怖い名無し:2006/04/07(金) 21:29:57 ID:x89a08sO0
All CorrectだからOK

603 :あの映画のあのシーン:2006/04/07(金) 21:36:51 ID:10jzrQGb0
ろくろを回す私の手に、見えないだれかの手が優しく添えられる。
「―――ああ」
胸の中に、暖かい気持ちが満ちていくのが分かる。
この手は彼だ。
不幸にも暴漢に襲われ、命を落とした私の最愛の人。
彼は、幽霊になってもなお、私の傍にいてくれるのだ―――

とかうっとりしていたら、
彼の添えた手のせいでろくろがうにょおぉぉああああと曲がった。
「ウホッ!」
「やらかした」
「氏ね」
「氏んでる」

ムカついたのでそれをそのまま焼いて出品したら、
ゲイジュツだとか言われてむっちゃ高く売れやがった。
彼が出てきてこう言いたれた。
「べ、別にお前を幸せにしようとしたんじゃないんだからな!」
「貴様それでツンデレと言い張るつもりかァ!!!!」

彼はジェノッサァーイッされニューヨークの空に消えました。

おわれ

604 :本当にあった怖い名無し:2006/04/07(金) 21:41:55 ID:qMwP4iZL0
彼が出てきてあたりからわからないなった

605 :本当にあった怖い名無し:2006/04/07(金) 22:47:33 ID:lCuWYjmsO
それ、何て裸の銃を持つ男?

606 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 00:35:03 ID:uJ3yJOO+0
夜中の12時ちょうどに、洗面器に水を張り、明かりを消して
口に剃刀を咥えながら覗くと、水面に未来の恋人の姿が映る。
嬉しそうにそう話している幼馴染みを馬鹿にしておきながら、
気になって夜中にこっそりと、期待と不安を胸に部屋で試した。
12時が近づくが、当然水面は何も映さないまま。
目覚ましの秒針の音だけが規則的に時を刻む。
あと8秒……7、6、5──!? 水面が揺らぎだした。
ぼんやりとした像が、女性の顔を結び出す。あと3、2、1──っ!!

「──あっ、!」

思わず声を上げる。口から落ちる剃刀は水面を乱す。
まるで血のように、真っ赤に染まった水。
──そこで突然、意識が途切れた。

翌朝母に叩き起こされた俺は、こっぴどく叱られた。
部屋の真ん中で、洗面器の水をぶちまけて寝ていたせいだ。
服も濡れていたせいで、そのまま熱を出し、2日間寝込んだ。
そのせいか、水の向こうの女性の顔は記憶から消えてしまった──

607 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 00:35:38 ID:uJ3yJOO+0
──とまあ、子供の頃の、そんな恥ずかしい思い出を語る。
「何つぅかね、俺も若かったわけよ。いや、今でも十分若いつもりよ?」
「……ふぅん」
興味があるのか無いのか分からないような相づちを打つ幼馴染み。
よくこうした馬鹿話をする間柄だが、こういう反応はいつものこと。
比較的クールな奴である──ただ、いつもと違い、俺を睨む右目は酷く険しい。
「……あれ? ……怒って、ます……か?」
危険(アラート)、危険(アラート)、緊急事態(エマージェンシー)!!
やばい、何だか分かりませんが、マジでヤバイ!
幼馴染みとして長く付き合ってきたが、こんな顔を見るのは初めてです!
まるで獲物を狩る肉食獣のように、右目が鈍い光を放つ。
上気した頬に、荒い息づかい、吊り上がる口元……
「ううん、そんなこと無いわ。むしろ喜んでるの」
言葉通りにっこりと笑う──怖い。笑顔が逆に怖い。マジ怖い。
「まさか“運命の人”が、こんな近くにいただなんて、ホント、驚いちゃったな」

すっ、と頬に伸びる白く細い指。
トレードマークともなっている、左顔を覆う髪の毛に指を絡ませる。
……そう言えば、彼女がこの髪型にしたのは、何時頃からだっただろうか。
幼馴染みの俺にも決して見せようとしない左顔。パンドラの匣。禁断の実。
「嬉しいな──まさかアンタだったなんて……」
どくん、どくん、どくん──心臓が警鐘を鳴らす。
見てはいけない。開いてはいけない。なのに瞳を逸らせない──!!
ゆっくりと髪をかき上げる。徐々に露わになる聖域。

「この傷を付けたのは──お 前 か っ ! ! 」

608 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 00:36:44 ID:uJ3yJOO+0
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、ごめんなさぁぁぁい──って、あれ?」
……傷?
…………どこに?
まっさらな白い肌。綺麗な黒瞳を持つ左顔には、どこにも傷など見あたらない。
「……えーっと、傷なんて見あたらないんですが」
「何言ってるのよ! ちゃんと見なさいよ、ほら、ココ!!」
そう言って顔を超至近距離まで近づける幼馴染み。あわや衝突事故。
「──っっ! ばかっ、お前、いくら幼馴染みだからって近過ぎだって!」
「うるさいっ! よく見なさいよ、ほら、ここのとこ!!」
そう言って左の目尻を指さす幼馴染み。
よーく見ると、確かにそこには小さい切り傷の痕のような物が見える。
「──って、これかよ!!」
「これかよじゃ無いわよ! 女の顔の傷は一生物なのよ!!」
普段からは想像が付かないほど激しく捲し立てる彼女に、思わずたじろぐ。
「──お、女の子の顔に傷を付けたら、せ、責任を取らなくちゃいけないんだからね!!」
真っ赤な顔で叫ぶ幼馴染み。ヤバイ。何か無性に可愛い!

609 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 00:38:19 ID:uJ3yJOO+0
──ふと思い出すのは、彼女のおばさんが子供の頃に語ってくれたこと。
幼い頃、遊び中に、何かの拍子に俺の肘が彼女にぶつかった。
怒る彼女に、そんなに怒らなくてもと反論する俺。それを窘めるおばさん。
『だめよ。女の子の顔に傷が残ったりしたら、ちゃんと責任をとらなくちゃ』
『せきにんをとるって、どうすの?』
『結婚して、一生幸せにしてあげなくちゃいけないのよ──』

「こらっ、聞いてるのか馬鹿っ!」
「は、はいっ!! 責任をもって、幸せにしますっっ!!」
「────っっ!!/// ///」
って、何言ってるんだ俺ぇぇぇぇぇぇっ!
「……お、覚えてたの? あの約束──」
ぼそり、と呟いた言葉は、混乱していたせいもあり、よく聞き取れなかった。
「え、悪い、何て言った?」
「う、うるさいうるさいうるさいっ! と、とにかくっ、責任取ってもらうんだからね!!」


──とりあえず罰として、次の日曜日に遊園地に全奢りで連れて行くことになった。
かなりの手痛い出費になるが、
「馬鹿、この程度じゃ許さないんだから。一生アンタから毟り取ってやる」
などと恐ろしいことを言う。何が恐ろしいって、やると言ったらホントにやる。

「アンタで良かった。誰に付けられたか分からなくて、本気で悩んだんだからね」
「え? うしろの、絶叫がっ、うるさくてっ、聞き取れない!!」
絶叫マシンの上、少しも怖がらない彼女は可愛くない。
「だーかーら、次は、アレに乗ろうって、言ったの!!」
そう言って笑顔で観覧車を指さす彼女。
風圧で流される髪、その下に隠れていた二つの黒瞳が、きらきらと輝く。

610 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 05:26:49 ID:UjjUUopXO
えっと…どのへんが…霊、ですか…?

611 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 05:59:52 ID:y46pkou40
>>610
水面に映ったのは、運命の人の生霊・・・とかフォローしてみる。

612 :2−1:2006/04/08(土) 14:27:28 ID:+uhmBfyG0
定年を迎え、唯一の趣味だった山登りを続けていた昨年。
山の怖さは知っていたつもりだったが、急変した天候にまかれ遭難した。
薄れゆく意識、暗転する雪山の中に・・・私は確かに見た。

そして今、夏になり再び山に登る。

夏山の日差しは幾分おだやかで、風が心地よい。山野草も緑づいて美しい。
あの出来事は謎が多かった。何故私はふもとの民家に助けられたのか。

つい気がはやり奥深く入り込んでいたのだ。
白雪のけぶる向こうにいた・・・白い着物、風に舞う柳のような黒髪。

雪女・・・失笑ものだ。助かった後も誰にも言っていない。
だが・・・私の祖父の代では、普通に山には雪女(ゆきめ)がいると継がれていたそうだ。
切れ長の眼差し。白い肌・・・美しい女性だった。

青く高い空。白い雲が風に流されていく。
少し疲れを覚えたところに、山合いに設けられた茶屋をみつけた。

613 :2−2:2006/04/08(土) 14:28:00 ID:+uhmBfyG0
日差しをしのぐ傘のした、彼女はいた。

「あ・・・」
「ん・・・?んっ」

黒く長い髪・・・切れ長の眼差し。小麦色の・・・・肌。白いTシャツ・・・

「・・・その節はどうもありがとう」
「かっカキ氷食べてるだけよっ」

「夏ですからな」
「ゆきだるまじゃないんだから、溶けてなくなる訳じゃないしねっ」

「本当になんとお礼をいっていいか・・・お会いできてよかった」
「な、夏だってここは私の山なんだからそりゃいるわよっ」

店内にいたわずかな客たちは、私たちを奇異の眼差しで見つめていた。
後になって思うと、確かにかみ合わない会話だったと思う。

「・・・食べたら?かき氷。ここのはおいしいわよ」
「いえ、私はお茶で結構」

その後、四季折々の暮らしを話し、雪山には気をつけなさいと諭され別れた。
聞くところによると私の父も、子供の頃世話になったそうだ。
まったくお恥ずかしい話だ。

614 :望郷 1:2006/04/08(土) 14:37:44 ID:Mu2WhHy70
しんしんと雪が降る。
見渡す限り白い平野に、僕はひとりで立っている。
雪の降る音がする。
冬の空のにおいがする。
すべてが凍てつくような、純白の世界。
僕はそこに、どうしようもない懐かしさを感じていた。

携帯の目覚ましで目が覚める。
無機質に繰り返されるアラーム音を止めて、僕はベッドから起き上がった。
「―――夢か」
カーテンを開け放つ。
窓の外に見えるのは、朝もやに煙るビルの群れだ。
ここは、雪が降ることも稀で、代わりに降るものは冷たい雨で。
排気ガスと、他人のにおいがする。
思い描いていた『都会』とは、全く別物の街だ。
「仕事に、行かなきゃ」
くたびれたスーツに袖を通し、朝食もとらずに玄関をくぐる。
また、いつもの繰り返しの日々が始まるのだ。

615 :望郷 2:2006/04/08(土) 14:38:36 ID:Mu2WhHy70
しんしんと雪が降る。
見渡す限り白い平野に、僕はひとりの少女と歩いている。
雪を踏みしめる音がする。
「綺麗だよね」
「雪がか?こんなの見飽きたよ」
「―――噂、聞いた。本当なの?」
「ああ。僕はこんな田舎さっさと出て、もっと大きなことをやるんだ」
「大きなことって、なによ」
「そりゃ………とにかく、大きなことさ。
 都会には、そういうチャンスがいっぱいあるんだぜ。知らないのか?」
「知らないわよ。―――この村、嫌いなの?」
「ああ、嫌いだね。なにもかも雪に埋もれてて、いやになる。
 寒いし、不便だし、古くさいし。時間まで凍り付いているような気がする」
「そう。早く出られるといいわね」
「そうだな。ああ、また靴の中に雪が入りやがった。
 ったく、雪の無いところに早く行きたいぜ」
僕と少女は、そんな話をしながら雪の平野を歩き続けた。

ふと、目が覚める。
携帯のアラームは、とっくに止まっていた。
遅刻だ。走らなければ、間に合わない。
適当に身支度を済ませて玄関を飛び出る。
身を切るような突風が、僕の体温を容赦なく奪っていった。
雪も降らないくせに、ここの風は冷たすぎる。
一面雪に囲まれたあそこのほうが、ずっとずっと暖かかった。
そんなことを考えながら、僕は駅へと走っていった。

616 :望郷 3:2006/04/08(土) 14:39:44 ID:Mu2WhHy70
しんしんと雪が降る。
見渡す限り白い平野に、僕はひとりの少女と歩いている。
吐き出す息が、白くきらきらと輝いた。
―――ああ、いつもの、夢だ。
でも、今日の夢はいつもとちょっと違っていた。
「それで、どうなの? あこがれの都会の暮らしは」
「―――順調だよ」
おかしなものだ。
これは、昔の故郷の夢のはずなのに。
彼女は、今僕が暮らしている空虚なビル群のことを聞いてくるのだ。
「嘘つき、とても寒いくせに。意地っ張りなところ、昔と変わらないね」
「意地なんか張ってない。僕の故郷より寒いところなんて、あるもんか」
「―――また嘘ついてる。耐え切れないのなら、帰ってくればいいのに」
「―――」
もう、帰れないんだ。
僕の故郷は、大雪崩に呑み込まれて、村人ごと地図から消えたのだ。
あこがれた都会の暮らし。だが、そこに望んだものは無かった。
明確な覚悟も持たずに飛び出してきた田舎者を受け入れてくれるほど、
そこは生易しいところではなかったのだ。
自分の思い上がりにようやく気がついたとき、僕の故郷は一夜にして失われた。
母さんも父さんも、―――この少女も。僕は逃げ帰る場所さえ失ったのだ。

617 :望郷 4:2006/04/08(土) 14:42:30 ID:Mu2WhHy70
「ねえ。無理していないで、帰ろ?」
彼女がそう問いかける。
だがこれは夢だ。僕の望郷の念が生んだ、叶わない願望の夢。
「―――帰れない。僕は―――僕には」
もうかえれるところがない。
「―――帰ろうよ。私、あなたがいないと寂しい」
「!」
彼女がその言葉を口にした瞬間、周りの風景が一変した。
雪原にまばらに建つ、雪に埋もれかけた家屋。
降り止まぬ雪にかすむ、そびえたつ山脈。
幼いころ、よく遊んだ雑木林。
「ああ―――………!!!」
視界が、あふれ出した涙でたちまち滲む。
僕の村だ………僕の故郷がここにある―――!
足の力が抜け、がくり、と雪の上に倒れ込む。
その雪の感触は夢のクセにひどくリアルで、心地よかった。
「ああ、雪が、―――暖かい」
倒れたままの僕の上に、雪がどんどん降り積もる。
世界が、意識が白く染まっていく。
「―――おかえりなさい」
最後に、そんな彼女の言葉を聞いた気がした。

「あれ?あいつ、今日は出勤してないのか?」
「ああ、電話をかけてもつながらないんだ。珍しいよな」

END

618 :ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o :2006/04/08(土) 15:40:16 ID:+uhmBfyG0
>>614
俺の与太話もかすむほどGJ!

だが意外やブラックなオチ・・・

619 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 18:40:26 ID:nfp8Ker0O
いまいち。

620 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 21:19:11 ID:I1pZPGb50
雪女系にありそうな面白い話ではあったけど、
ツンデレ分がちょっと不足かも。

621 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 22:48:45 ID:uJ3yJOO+0
>610
ツンデレを意識するあまり本質を忘れてました。スイマセン。
>611フォローthx

んで反省もせずに長文投下。IDをNG指定推奨。5レス予定。

622 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 22:49:58 ID:uJ3yJOO+0
初めは、ただの錯覚かと思った。
押し入れを開けると、どこまでも続く一面の花畑が広がっていた。
思わず襖を閉め、目を擦り、深呼吸の後、怖々と襖を開ける。
やはりそこには、押し入れの面積を無視した、白い花畑が広がっていた。
まあ、キノコやカビが生える場所だから、花畑だってありえるのかもしれない。

以来、気晴らしに押し入れを開けては花畑を眺めるのが日課となった。
何度か花畑に入ってみようと試みたが、それは叶わなかった。
手を突き入れることは出来ても、脚を踏み出すことは出来ない。
ルールが分かれば、別に無理をする必要はない。ただその景色を眺める。
そんなことを続けたある時、遠くに何かがあることに気が付いた。

それは人影で、押し入れを開ける度にこちらに近づいているように思えた。
一度気付いてからは、開ける度に必ずそれに目がいくようになった。
初めはかろうじて見える程度だったのが、徐々にその姿がハッキリとしてくる。
人影は髪の長い少女で、赤い服を着ていて、手に細長い何かを持っていた。

日ごとに、彼女との距離が縮む。
少女が近づき、手に持っている物が大振りの鉈だと分かった。
少女が近づき、ギラギラと輝く瞳と吊り上がった口元に気が付いた。
少女が近づき、それが獲物を狩る貌であることに気が付いた。
少女が近づき、彼女の赤い服が誰かの返り血であることに気が付いた。

少女は鉈を手に、襖を開ける度に、一歩ずつ、こちらに近づいてくる。

──ぴしゃん!!
襖を閉める。花畑は消え去り、少女もいなくなる。少女まではあと十メートルほど。
血濡れた鉈、血染めの服、血に飢えた貌。もし彼女がここに辿り着いたら……
脳裏に俺の返り血を浴びた彼女の姿が浮かんだ。

623 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 22:51:02 ID:uJ3yJOO+0
…………しゅっ
襖を開ける。白い花畑の中、赤い少女がいる。
──ぴしゃん!!

──しゅっ
襖を開ける。白い花畑の中、赤い少女が少しだけ近づく。
鉈を振り上げ、狂気の瞳は遠くからもはっきりと窺える。
──ぴしゃん!!

──しゅっ
襖を開ける。白い花畑の中、赤い少女が律儀に少しだけ近づく。
──ぴしゃん!!

──しゅっ
花畑、少女、
──ぴしゃん!!

──しゅっ、花畑、少女、ぴしゃん!!
──しゅっ、花畑、少女、ぴしゃん!!
──しゅっ、花畑、少女、ぴしゃん!!
連続で開閉。近づく彼女。おお、何かパラパラマンガみたいだ。

しゅっ、ぴしゃん、しゅっ、ぴしゃん、しゅっ、ぴしゃん、しゅっ、ぴしゃん、
……むむ、さっきまであんなに嬉しそうだった貌が、だんだん不機嫌に。
しゅっ、ぴしゃん、しゅっ、ぴしゃん、しゅっ、ぴしゃん、しゅっ、ぴしゃん、
あ、鉈を降ろした。あと不機嫌通り越して怒ってる。怒りマークが見え隠れ。
何かお気に召さないことがあるらしい。むむ、どうしたというのだろう。
しゅっ、ぴしゃん、しゅっ、ぴしゃん、しゅっ、ぴしゃん、しゅっ、ぴしゃん、
少女まであと5メートル
しゅっ、ぴしゃん、しゅっ、ぴしゃん、しゅっ──

「──って、 ち ょ っ と 待 ち な さ い ! ! 」

624 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 22:52:31 ID:uJ3yJOO+0
──ぴた
襖を閉めようとした手を止める。
少女はもう手を伸ばせば届く距離。肩を震わせていることすら見て取れる。
「……えっと、なに?」
制止の理由を問う。
「何じゃないわよ! これが目に入らないの!?」
ひゅん──鉈が鼻先数センチに突きつけられる。近すぎて逆に見えにくい。
「鉈よ、NATA! いっつぁ凶器!! それを持つ私は明らかに危険!!」
そうでしょう? と確認を取ってくる少女に、素直に頷く。しーいずでんじゃー。
町中でこんな人物にあったら、しっぽを巻いて逃げ出す。それくらい危険だ。
「なら、なんであんな勢いよく開閉するのよっっ!!」
少女爆発。唾が顔に吹きかかる。不思議とあまり不快ではない。
「それとも何、あなた死にたがり? 自殺志願者? NEETなの?」
「いや、NEETでは無いけど……」
「なら、なんであんな勢いよく開閉するのよっっ!!」
再度爆発。再度唾が顔に吹きかかる。──別に快感ってわけじゃないよ?
「うーん、何でと言われても……」
「言っておくけど、ポーズなんかじゃなくて、殺す気満々よ。斬殺で惨殺」
その心意気は見て取れた。完全に理解できていたし、覚悟もしていた。
彼女がここに辿り着いたら、確実にあの凶器でメッタ斬りにされて殺される。
「なら、なんで────」
「そっちこそ、何で殺さないの?」
三度目の爆発を回避。同時に疑問を投げかける。
さっきから殺すチャンスはずっとあるのに、一向に振るう気配がない。
「なっ──! し、質問を質問で返すなっっ!!」
真っ赤になって三度目の爆発&唾。ごもっとも。
「うーん、何でかなぁ……」
当然、殺されるのは嫌だ。死にたくない。それなりに生きていたい。
それでも殺されると分かっていて、襖を開閉したのは……

「もっと、近くで見たかったから──かな」

625 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 22:53:58 ID:uJ3yJOO+0
「──はぁ?」
思いっきり怪訝な顔。事と次第によっては斬る、と言わんばかりの雰囲気だ。
「いや、だからキミをもっと近くて見てみたかったから」
言葉にして、すっきりした。一人頷く。そうか、俺は彼女を近くで見たかったんだ。
「何て言うか……生き生きとした表情が良いなって思ったって言うか……」
さて、どうしよう。続けるべきだろうか。少女を見る。その目は続けろと促す。
「──ぶっちゃけ、可愛いと思ったから」
「────なっ!?」
少女の顔が服と同じ色になる。自分では見えないが、俺の顔も真っ赤のはずだ。
「な、なっ、ば、馬鹿にしてるのかっ、殺されたいのかっっ!!」
「いや、本当に殺されてもいいと思っちゃったのよ、マジで」
彼女を近くで見られるなら、それでも構わない。天秤は滑らかに傾いた。
驚きな事に大マジ。ハッキリ言って一目惚れだ。小学生もびっくりの純情感情。
「〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!」
目の前の少女は、大きく息を吸い込むと
「…………はぁ」
呆れたように大きな溜息を吐いた。
「もういい。閉めて」
「え?」
「興が削がれた。見逃してあげるから、早く襖を閉めて」
むむ、何だか知らないが許してもらえたらしい。
「安心しなさい。次に開けるまでに、別の場所に移るから」
「…………えっと」
「早く閉めなさいよ! 帰れないでしょ!!」
──ふむ、よく分からないが彼女には彼女のルールがあるようだ。
開閉の度に、律儀に一歩ずつ近づいていたのも頷ける。
襖に手を掛け──彼女の顔を見る。睨むような視線が、つい、と逸らされる。
「……早くしなさいよ。あんまりトロいと、また気が変わって殺すわよ」
──覚悟を決めて、襖を握る手に力を込める。
「……あ、」少女の視線がこちらに戻り、初めて、寂しそうな貌を作った──

626 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 22:55:38 ID:uJ3yJOO+0
「──ほら、早くお茶を寄越しなさい。殺すわよ」
慌てて彼女専用の湯飲みにお茶を入れ、境界越しに差し出す。
白い花畑の中で煎餅を食べる少女。どうにも不釣り合いである。

襖を取り払った押し入れの向こうには、相変わらず花畑が広がる。
あの時──俺が襖を外すと、少女は驚いた顔をし、猛烈に抗議をしてきた。
『バカッ、何やってるのよ! 殺されたいの!?』
それも覚悟の上と言うと、間髪無く鉈が振り下ろされた。
ドスっ、と深く畳に突き立つ凶器。身体に当たれば致命傷は間違いない。
『次は本気で殺すからね』
──それでも俺は躊躇うことなく、もう一枚の襖も外した。

そして俺は未だ奇跡的に生きている──
許されたのではなく猶予期間。死に怯えながら暮らせと言われた。
襖を閉めなくても、俺を殺せば彼女は次の場所へと移動出来るらしい。
それでも彼女がそうしないのは
『私を侮辱した罰として、最低最悪のタイミングで殺してやる』ためだそうだ。

いつ殺されてもおかしくない、今この瞬間にも殺されるかもしれない。
──が、それでいいと思っている。俺は彼女の近くにいることを選んだ。
「……なに見てるのよ。殺すわよ」
ぷい、とそっぽを向かれる。その頬が赤い。それだけ怒っているのだろう。
慌てて目を逸らす。彼女になら殺されてもいいが、殺されたいわけではない。
いつか殺されることは分かっていても、それは出来るだけ先延ばししたい。
少しでも長く、彼女の近くにいたい。少しでも長く、彼女のそばにいたい。

「──っ! だ、だからこっちを見るなっ! 殺すわよっ!!」

627 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 23:14:04 ID:P2d66pgV0
>>622-626
おもしろい!!GJ

ところで、双子のツンデ霊の話はないの?

628 :本当にあった怖い名無し:2006/04/08(土) 23:50:50 ID:x6g6f0jp0
アイデア賞だね
GJGJだよー

いっつぁ凶器! にワラタw

629 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 00:33:18 ID:Za8hBnNQ0
その話しに似た絵を他所で見付けちまった……。orz
いや、場所も花畑じゃないし、得物も斧っぽいんだけどね。
うpして欲しいなら、『うpして下さい』って言ってみれば?

630 :受け継がれる技 1:2006/04/09(日) 00:38:10 ID:1ecAp0rv0
「うわああああああ!!!」
俺は持っていたカバンも放り出して、無我夢中で走り出す。
ちくしょう、勘弁してくれ!
俺が一体何をしたっていうんだ。
俺はただ、こんな夜中に道端にしゃがみこんで泣いている
女の子が心配で声をかけただけだって言うのに!!
萎えそうな足腰を奮い立たせて、真っ暗な坂道を駆け上がる。
足を止めたその瞬間、さっきの化け物に追いつかれそうな気がする。
「だれか―――誰か、助けてくれ!」
視界に、突然ほのかな灯りが飛び込んでくる。
見ると、それは古風な屋台の蕎麦屋の灯りだった。
人がいる!助かった!!
俺は息も絶え絶えになりながら、その蕎麦屋に駆け込んだ。
「たっ、助けてくれ! 化け物を見たんだ!!」
取り乱す俺とは対照的に、背を向けた屋台の主人は至極冷静に、
「なんです、やぶからぼうに。一体何を見たって言うんですか」
と答えた。
「みみみ見たって、そりゃ、化けモンだよ!!
 信じられねーかもしんねえが、アレだホラ、
 顔が、顔がっ」
必死に説明しようとするが、舌がうまく回ってくれない。
「顔がどうかしたんですか?
 ………お客さん、もしかしてその化け物というのは―――」
主人がゆるり、とこちらへ振り返る。
「こんな顔じゃなかったのですか―――」
そういう主人の顔は。

631 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 00:38:21 ID:Za8hBnNQ0
あぁ……、服は赤だった………。
吊ってくる……………。

632 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 00:39:02 ID:F8EyZ09G0
まさか、それって『ひぐらし(ry』?

633 :受け継がれる技 2:2006/04/09(日) 00:39:20 ID:1ecAp0rv0
「………違ぇ」
「は?」
「違ぇよ! アンタみたいな別嬪さんな顔じゃなくて!
 なんていうのホラ、ほらアレだよアレ!
 顔が、ていうか目も口も鼻も無い女が道端にさぁ!!」
「ちょ、ちょっと待ってよ。
 よく見なさいよ、あたしもそうでしょ!?
 なんでアンタ全然驚かないのよ!!」
「だから何言ってんだよ、
 アンタにはめちゃくちゃ奇麗な顔がきちんとあるじゃねーか!」
「は―――!?
 うそ、あたしもしかしてのっぺらぼうになってない!?」
「そうそれだのっぺらぼう!
 ………ていうか、ホントにアンタ奇麗だな。
 ああ、なんか落ち着いてきた。
 電話番号、教えてくんねえ? めっちゃタイプだわアンタ」
「ききき、奇麗ってやだそんな急にそんなこといわれても!
 携帯だって持ってないし困るじゃない―――!」
真っ赤になって身をよじらせる蕎麦屋の女主人。
そこに、雷鳴のような怒鳴り声が響き渡った。

634 :受け継がれる技 3:2006/04/09(日) 00:40:09 ID:1ecAp0rv0
「くぉらぁぁーーーー!!アンタはまた失敗してーーー!!」
「ふぇ? あ、や、きゃああごめんなさいーーーー!!」
「うぇ? う、あ、どわああああああああーーーー!!」
後ろを振り返ると、そこに立っていたのはさっきの道端の女だった!
絶叫しながら腰を抜かす俺と女主人。
女は俺に目もくれず、女主人を引っつかんでずるずると引きずっていく。
「せっかく私が盛り上げたのに、また性懲りもなく失敗したね!?
 のっぺらぼうぐらい化けられないのかい、ご先祖様に申し訳がたたないよ!!
 しかもアンタはいっつもいっつも標的に口説かれていいご身分だね!?
 今日はみっちりお仕置きしてやるから覚悟しときなよ!!」
「いやあああああ、ごめんなさいお母様あああああああ」
ずるずる、ずるずる。
ああ、のっぺらぼうに女主人がひきずられていく。
これは現実の光景なんだろうか。
ひきずられながらも、女主人はビシッと俺を指差して、
「あ、アンタのせいなんだからねぇ!次は覚えときなさいよぉ!!」
「ムダ口叩くんじゃないよこの無能娘っ!!」
「ひええええええ、かんにんしてええええええ」
そんなことをわめき散らしながら、二人は夜の闇に消えていった。
気づけばあたりは真っ暗で、蕎麦屋の屋台も灯りも見当たらない。
ただ、坂の下に置いてきたはずの俺のカバンが、転がっていた。

END

635 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 00:44:46 ID:F8EyZ09G0
>>630
ムジナGJ
ぶった切ってしまってごめんなさい



いつ、バキネタが出るかハラハラして見ていたのは内緒です…

636 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 00:44:56 ID:Za8hBnNQ0
『ひぐらし(ry』に金髪ツインって居たっけか?

637 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 00:49:06 ID:Za8hBnNQ0
>630
出端折ちゃってすいません。orz

しかしこんなのに遭遇してみたい。

638 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 00:50:19 ID:1ecAp0rv0
>>635
いや、更新して確認しなかった私も不注意ですた
やっぱし酔ってるとダメだなひっく

ああ、多分隠れ家でジェノッサーイしてます

639 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 01:05:13 ID:GoMRzcwf0
萌えボイス 作品購入ページ

ttp://www.moe-v.net/shop_detail.php?id=8

基本は声優に希望のストーリーを読んで貰うHPらしいんだけど、
ツンデ霊ボイスの既製製品の紹介があったので紹介してみるテスト。


640 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 01:13:53 ID:23GnB7gn0
>630
ツンデレ×ドジっ娘=破壊力!!

>629
特にイメージ無く書き始めたが、鉈を持たせたことで「嘘だ!」に引きずられた。


とりあえず、書きためたのは次のでラスト。またネタ探してきます。
IDをNG指定推奨。4レス予定。

641 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 01:14:41 ID:23GnB7gn0
──無限階段
うちの学校の七不思議のひとつ。
屋上へと続く階段は、夜中の12時に異次元に繋がり、
そこに取り込まれた人間は無限に続く階段を彷徨い続けることになる。

何ともベタな設定で、よくある矛盾した怪談だ。
彷徨い続ける、と謳っておきながら、異次元の中身まで描写されている。
もし仮に異次元に取り込まれるとしても、それは単なる神隠しに過ぎない。
無限に階段が続いている、なんてことは分かりようが無いはずだ。

だから嘘。こんなのはつまらない作り話。怖がる必要なんて無い。
怖くない怖くない怖くないったら怖くな……ゴメン、嘘。怖い。マジ怖い。
どうして夜の学校というのは、こうも怖いのだろうか。明らかに設計ミスだ。
現代社会に対応した、24時間照明サービスを早急に実施すべきだ!

──うう……何でこんなことに。

夜中に学校に忍び込んで肝試し。
ルールは簡単。一人ずつ屋上まで行き、壁に証拠の書き込みをしてくること。
順番に行われ、俺が最後の一人。時刻も順調に過ぎ、現在23:58。
屋上の階段に着くのは、ちょうど例の夜中の12時ごろだ。何て間の悪い。
しかも使い回した懐中電灯は途中で切れ、仕方なく携帯のライトを代用。
ぼんやりと照らされるは、すぐ足下だけ。一段ずつ、ゆっくりと上る。
コツコツ、と暗闇に俺の足音だけが響く。自分の心音すら聞こえそうな静寂。

コツ、コツ、コツ、コツ……コツ、
脚を止める。四階まで上りきり、ついに“例の”階段である。
ごくり。思わず唾を飲み込む。その音の大きさに驚く。周りは驚くほど静か。
そして──

──コツン、
無限階段への一歩を踏み出した。

642 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 01:15:42 ID:23GnB7gn0
四階から屋上までは30段。書き込みをしても2分もあれば戻ってこれる。
──だと言うのに……

(──何で、屋上に着かないんだよ)

コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、
コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、
足音は既に三桁を超える。にもかかわらず一向に終わりが見出せない。
どこまでも続く階段──無限階段──そこに取り込まれた人間は────

「……うう、」
思わず呻き声を上げる。歩調は落とせない。機械のように上り続ける。
もし立ち止まったりしたら、何かとてつもなく恐ろしい事態が起こりそうで──
馬鹿げている。もう既に、取り返しの付かない事態が起こっているというのに。
現状維持が精一杯。ああ、なるほど。これは彷徨い続けるしかない。
死刑執行台の方が、どれだけ良いだろう。あれには確かな“終着”がある。
終わらない悪夢。永遠の循環。メビウスの輪。騙し絵の水路。尾を咥えた蛇。
俺は上っているのだろうか。それとも下っているのだろうか。それすらも曖昧。
やがて携帯も充電も切れ、俺の足音だけが永久に続く世界になるのだろう。

コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、
コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、
                               ────カツン、
──!?

コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、
  カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、

俺の後ろに、足音が──増えた

643 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 01:16:36 ID:6p1wEY+QO
鉈でいちいちひぐ(ryを連想するなよ、想像力無さ過ぎ……と、ひぐ(ry自作サントラを聞きながらスレ読んでる俺が言ってみるテスト(ボソボソ)

ちなみに金髪ツインは皆殺し編までいません。ツンデレキャラもいません。

つか鉈の人大変GJです。美味しく頂きますた。続きマダー?(AAry



644 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 01:16:43 ID:23GnB7gn0
コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、
  カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、

俺よりもわずかに遅れて、小柄な足音が一つ。ぴったりと俺のすぐ後ろ。
つかず離れず、一定の拍子で、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、
気配は無く、ただ足音だけが響く。じわじわと締め付けるような存在感。
一歩下がれば──否、ただ立ち止まるだけで追いつかれる。
そうすれば──そうすれば──……どうなる?
いやだ。もういい。どうなってもいい。止まろう。このままよりずっといい。
立ち止まった先に何があろうとも、“現状(いま)”よりはずっといい!

「──そのまま。止まらないで」
静かで優しく冷たい命令。まるで心を読んだかのようなタイミングでの制止。
夜の校舎を突き通す少女の声。背中のすぐ後ろから、至近距離での発声。

────コツ、
   ────カツ、

静止しかけた足音が──再開する。

「──お、俺を──どうするつもりだ?」
喉に張り付いた粘膜を剥がしながら、後ろの存在に問い掛ける。
「さあ、知らないわ」
抑揚のない声は確かに嗤う。ハーメルンの笛吹男。マリオネットは無様に踊る。
「貴方はただ、黙って上り続ければいいの」
コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、
  カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、
それは眠れぬ夜の秒針のように、久遠の時を刻み続ける。
倒れては起きあがる円環ドミノ。条件を満たせないループプログラム。
俺は何処で間違えてしまったのだろう。何故こんな目に遭わねばならないのか。

────何故、こんな悪夢に、気に入られてしまったのだろうか……

645 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 01:17:25 ID:23GnB7gn0

「ば、ばっかじゃないの! 誰がアンタのことを気に入ったってのよ!!」

──ばきん
後頭部に衝撃。思わずよろける。
「自惚れるんじゃ無いわよ。アンタの事なんて、どうでもいいんだから!」
階段を駆け下りる足音。歯車は欠けて、12時の静寂が戻る。

どれだけそうしていただろう。急に静寂が怖くなり、階段を上──
「──って、うおっ!?」
右足は空を踏み、三半規管が悲鳴を上げる。
予想していた段差は無く、よろめいた先は踊り場となっていた。
「────抜け出せ、たの、か──?」
携帯で照らすと、ぼんやりと踊り場の全体が見渡せる。
先程までの無限階段が、まるで夢のように──……というか……夢?
冷静になってみれば、よく分かる。一人で勝手に狂っていただけだ。
脳内で枯れ尾花が月に照らされ、糸で吊したコンニャクが乱舞する。
トドメとばかりに、脳内BGMが、寝惚けた人間の見間違えを嘲笑う。
「は、はは……はははっ!」
深夜の校舎の最上階で笑う男──新たな七不思議が出来そうだ。
とっととやることを済ませて、あいつらの所に戻ろう。
肝試し成功の証拠として、指定の位置に書き込みをする。

──ぴた、
シャープペンを持つ手が止まる。
先発隊の書き込みとは明らかに違う、丸っこい女の子の字。

      『勝手に人を幻覚にするな、バカ!』

──直後、すぐ後ろの階段を、笑い声と共に駆け下りる足音が響いた。

646 :ツンデレエロ妹:2006/04/09(日) 01:17:28 ID:lAJ07s5/O
「バ、バカ!やめなさいよ!汚いよ!
ダメ!そ、そこはおしっこするところよッ!
や、やめて…お兄ちゃん!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
妹は泣きながら俺を止めたが
俺は構わず便器を舐め続けた。


647 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 01:22:49 ID:6p1wEY+QO
神隠し…鬼隠し→ひぐら(ry

ついてくる足音→ひぐら(ry

どうみてもひぐら(ry



でもGJ

648 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 01:24:08 ID:Za8hBnNQ0
取りあえず貼っとく。
ttp://blog.nettribe.org/user_images/41/bd/cb0b8b64fcfdc04af373f8e4376d7975.jpg

649 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 01:37:00 ID:JIoFX+uL0
>>646
ははあ、妖怪あかなめだな

650 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 02:35:03 ID:l5EF9TgSO
ひぐ(ryのお次はスク(ryでお願いします。

651 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 02:56:08 ID:nPBNbZhu0
これは私がサークルの仲間三人と、N県にあるT山に山登りに行ったときの話です。

当時、私たちは長期の休みのたびに全国各地の山に登りに行って、登山には慣れているつもりでした。
そのため油断もあったのでしょう。その日、私は途中で仲間とはぐれ、山道で迷ってしまいました。

やがて日も暮れ、辺りに霧が漂いはじめて私はいよいよ焦りました。
しかし、このような状態で闇雲に動き回ることの危険を知っていたので、
その日のうちの下山は諦め、横になれる場所を探し、夜を乗り切ることにしたのです。

念の為に持ってきていた携帯食で空腹を満たし、いざ寝ようとしたとき、
ふと誰かに見られているような気がして顔を上げました。
すると私のいる場所からほんの4、5メートル先の繁みに一人の女が立ってこちらを見ていたのです。

私は思わず出そうになった悲鳴を必死でこらえました。
どう考えてもおかしい状況でしたが、万が一ということもあり彼女を無視することもできません。
仕方なく女に声をかけました。

しかし、女は私の言葉を無視するかのように私に背を向けて歩き始めました。
下手に動き回ってはいけないということはわかっていたものの、
女一人で山の中に入っていくのを黙って見ているわけにもいかず、私は慌てて後を追いました。

女は時折私の方を振り返りながらどんどん先に進んでいきます。
このときには私はもう完全に彼女がこの世の存在ではないことを確信していました。
女は足音ひとつ立てず、辺りを覆う霧は1メートル先も見えないほどなのに、
彼女の姿だけはやけにはっきりとそこに見えていたのです。

652 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 02:56:48 ID:nPBNbZhu0
どれほどの時間が過ぎたのか……私はこんなところまでついてきたことを後悔しはじめていました。
どうしよう、今からでも歩くのをやめて少しでも休息をとろうか……
そんなことを考えはじめたとき、女は不意に歩みを止め、私の方に向き直りました。

どうしたんだろう? そう思って私も立ち止まり様子を伺っていると、
それまで辺りを包んでいた霧が急に晴れ、月明かりに周囲の様子が浮かび上がってきました。
そして私の目に、この山に入ったときに見た立看板が飛び込んできたのです。
助かった、私は安堵の溜息を漏らすと、登山道を下り、
夜も明けかけた頃になってようやく麓の町に辿り着きました。

町では私の捜索に消防団が集合し、これから山に入ろうかというところで、
無事帰還した私は恥ずかしい思いをすることになりました。
そして、宿に帰った私は仲間たちにその夜の出来事について語って聞かせました。
その話を聞いた宿の主人から、私たちはあの女について聞かされることになります。

10年程前、ふらりと町にやってきた一人の女がいたこと。
10日程町に滞在した女が急に姿を消したこと。
最後に女を見かけた者の証言によると、女がT山に入山するところを見たということ。
そして、それ以後女を見た者は一人もいないということ。

翌日、私たちはもう一度女と出会った場所に向かうことにしました。
無事に私を山の入り口に導いてくれたことの礼を言いに行くつもりでした。
しかし、そこで私たちは思いもよらぬ光景を目にすることになります。

女と出会った場所までは、途中途中に残した目印を頼りにして辿り着くことができました。
そんなものは気休めにもならないと思いつつ、万が一を考え残したものが思わぬ形で効果を発揮しました。

653 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 02:57:56 ID:nPBNbZhu0
そして、女が現れた繁みを発見した私は、花と線香を供え、彼女の冥福を祈りました。
しかし、下山するために昨夜女の後を追って歩いた道を進むために繁みを越えた私たちは、
その先の光景にすっかり血の気を失ってしまうことになるのです。

昨夜私が歩いてきたはずの道は、とても道と呼べるような代物ではなく、
1メートルあるかないかという幅しかない上に、一歩足を踏み外せば
急斜面を真っ逆さまになるような、そんな危険な場所だったのです。

さらに、山を降りるにはそこしか道がないわけではなく、
少し遠回りをすればもっと安全な登山道に出ることができる場所でもありました。

私たちは急いで山を降り、その足で帰ってきました。

あれから三年が経ちますが、あのときの仲間内でこのことが話題に上ることはありません。
ただ、こんなことを言うと変に思われるかもしれませんが、
私は彼女に対して怒りとか恐怖といった感情を持ったことがないのです。
無事に助かったから言っているわけではありません。
上手く言えないけれど……あの夜、別れ際の彼女の瞳の中に
深い哀しみを見たからかもしれません……。

654 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 04:04:24 ID:F8EyZ09G0
それなんて紫龍?

655 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 11:17:17 ID:GoMRzcwf0
>>654
んじゃ651さんはクロスの修理に山に向かったとでも?

656 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 14:40:12 ID:YH0ZNS7jO
今日はあちこちで聖闘士ネタに遭遇するなwwいや、こっちのはなs(ry

657 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 16:50:13 ID:KiP63QrZO
タイの国王のプミポン国王って、ポン介が名前つけたの?

658 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 16:57:30 ID:6p1wEY+QO
それはツンデ霊界の常識。

レイポンに会いたい…orz

659 :ベトベトさん:2006/04/09(日) 17:13:01 ID:sGD+b93Y0
スタ、スタ、スタ・・・
ベト、ベト、ベト・・・

「・・・べとべとさん、さきにおこし」
「べ、別にあんたについてってるんじゃないわよ!
 自意識過剰なんじゃない!?」

660 :置いてけ堀:2006/04/09(日) 17:13:36 ID:sGD+b93Y0
「おいてけ〜おいてけ〜」
「あっ、そ、そんなにおいてかなくてもいいわよ!
一人でそんなに食べられるわけないでしょ!?少しは想像力きかせなさいよ!
そうそう、ほら、そこの大きな奴とかももってっていいから
・・・子供もいるんでしょ?腹いっぱい食べさせてやんなさいね?」

661 :蟹坊主:2006/04/09(日) 17:14:41 ID:sGD+b93Y0
「両足八足大足二足横行自在両眼は天に通ず」

「ううむ、全く分からん だがこの美しい化け物に殺されるのならあきらめもつくか・・・」

「えっ?う、美しいって、私が?も、もうっ、そんなこといってもごまかされないんだから!

コホン、ええと、ヒントその1『水辺の生き物でブクブク泡を吐きます』」




662 :饅頭恐い:2006/04/09(日) 17:16:35 ID:sGD+b93Y0
「てめえ、騙しやがったな!?いったいぜんたいお前の本当に恐いものは何なんだ!?」

「・・・あなたの笑顔」

663 :レイポン ◆ZMp2Jv9w5o :2006/04/09(日) 17:34:06 ID:JJPwprGP0
>>657
なっバッカじゃないのっ・・・あれがポン介よっ(エエーッ

>>658
んー?なぁに?聞こえなかったよwもう一度いってごらん?んーw

664 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 17:35:15 ID:JJPwprGP0
>>659-662
百鬼夜行系ツンデレGJ!

665 :3−1:2006/04/09(日) 18:05:31 ID:JJPwprGP0
都会の学校も少子化が進み、一クラスの生徒の数は随分と減った。
私は危惧されていた、過疎地の分校へ転任を願い出た。

過疎地では逆に教員が足らず、遠くの学校へ行かねばならない生徒もいると
聞いたからだ。
教育は誰もが平等に受けられる恩恵であり、子供の主張できる数少ない権利だ。
こんな考えも今はもう古く、私は正直若い教員の間で勤めるのに疲れたのもあった。

山間の分校。生徒は片手で足りた。
村役場は来年は統合され町になる。そんな寒村に私は来た。
だが・・・純朴でまっすぐな瞳の生徒たちの歓迎は私を熱くした。
残り少ない教員生活。ここで終わるのに、なんの悔いがあろうか。

「せんせーっさようならーっ」
「はい。さようなら。気をつけてお帰り」
「せんせーっ明日も遊んでねーっ」
「はい。遊びましょう」

三々五々帰っていく生徒たち。全員ときちんと挨拶ができる。満ち足りた職場だった。
足るを知る。今の時代は私のようなロートルにはありがたいような職場だった。

生徒たちが帰った教室。平屋の校舎、木造の校内を見て回る。
来年の統合で取り壊されるかも知れない。村長から聞かされていた。
学び舎として十分な建物なのに。

666 :3−2:2006/04/09(日) 18:06:04 ID:JJPwprGP0
今は使われていない教室に、小さな影を見つけた。

「おや・・・?」

並べられた使われていない机に座る幼子。この学校では学年別では
成り立たないので、みんな一クラスで授業を行っている。別のクラスはない。
何より、生徒全員の顔は私の頭に入っている。
来年入学する子だろうか?

「どうしました?」
「・・・・っ」

話しかけると、びっくりしたようにこちらを見つめた。誰かの妹だろう。

「ここは誰も使っていない教室です。あちらに行きましょう」
「・・・いきたくない」

おかっぱ頭の少女はふいと横を向いた。今時は珍しい着物姿だ。
どちらの子だろう。拗ねたような顔が赤く色づいていた。

「ふむぅ・・困りましたねー。どうすればいってくれますか?」
「・・・・・・」
「はい?」
「・・・字を教えて」



667 :3−3:2006/04/09(日) 18:06:36 ID:JJPwprGP0
「字・・・ですか。いいでしょう。あいうえおですね」

こういってはなんだが、この地では兼業農家も多い。たつきのため
子供にかける時間が取れない家庭も多かった。
私に親を責めるつもりはない。だが子供が学びたいというなら、教えない訳はない。
私は教師なのだ。

「そうです。うまくかけました」
「・・・・・」

うつむいたまま、頬を染め黙り込む少女。あいうえおと書かれたノートを辿る指が
誇らしげだ。何度も何度も辿る。愛らしいものだ

「・・・兄さまに手紙を書きたい」

ぼそりという少女。
「いいですね。書きましょう」

「兄さまは戦争に行くの。お国のために戦うの」
聞いた事がある。この学び舎は戦前からあり、戦中は特別攻撃隊の宿舎であった
そうだ。なるほどそうか。

「それはとても立派なお兄さんですね。じゃあ先生は平仮名を教えてあげましょう」

私は教師。学びたい意志があるものを、教えることになんのためらいがあろうか。

668 :3−4:2006/04/09(日) 18:21:11 ID:JJPwprGP0
幾日が過ぎたろう。放課後まではじっと教室の隅で待ち、
放課後に私と彼女の授業が続いた。
そして彼女は平仮名が書けるようになり、私の用意した便箋に
手紙をしたためた。

『にいさま。せんそうにいってもげんきでいてください。おくにのために
がんばってください。かずはまっています。にいさまがおやくめをおえるのを
まっています』

「書けましたか?封筒はこれですよ。先生は添削しません。いれてください」
「・・・・・・」

丁寧に畳まれた便箋を、そっと封筒に入れるかず。
この子のお兄さんもかの戦争で・・・。
そしておそらくこの子も。

「では私が投函します。お兄さんに届くといいですね」
「・・・・・・」
「はい。いいんですよ、かずさん」

聞こえないほどに小さなお礼。そして・・・彼女の後ろに見える青年。

「さようならかずさん。想いは届きます。お迎えが来ましたよ」

兄の手を取り、席を立つ私の生徒。いざ、さらば。

669 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 18:55:33 ID:54DuZDQ60
どのあたりがツンデレなのかと

670 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 19:01:06 ID:JJPwprGP0
えーっすごいツンとデレがあるかとっっ


俺の基準というか価値がずれてるのかorz

671 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 19:08:19 ID:ZlKeIYGqO
お礼を言いたくても言えない所じゃない?
間違ってたらスマソ。

672 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 19:37:15 ID:JJPwprGP0
>>671
いや。それですよ。
ツンとデレの定義が皆と違うのかも知れん。
ツン二人の間に第三者がいる場合。デレは二人きりの場合。
故にレイポンはデレばかりだったと。間違ってたら俺こそごめんだ。
ハムポンシリーズは二人の描写が多かったでな。

673 :658:2006/04/09(日) 20:04:10 ID:6p1wEY+QO
>>663
(ぅぁ…レイポンにいじられたッ!)

何でもないって!ば


(今会えたから…ボソボソ)

674 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 20:41:11 ID:MbsyY7+k0
ここって解凍系もおk?

675 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 21:01:07 ID:aTqFzgYB0
なんだ解凍系って。冷凍マグロの霊でも出すのか?

676 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 21:04:43 ID:ZlKeIYGqO
>>672
あとは二人でいて内心はデレデレなのに言動や行動はツンツン。
でも隠しきれてないからバレバレ、とか。

677 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 21:30:22 ID:Z7dFqenDO
>>675
不覚にもワラタ

678 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 22:26:55 ID:GykQnFdo0

               /!
             ______,イ//論____________イi
        _, r '' " "      _,._,._,._,._,._,_,._, ~`''ー-.、          //
     _,r''""◎  ヽ     _,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._~`''ー-.、    / /
      ゙ヾ,,      |   _,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,..  ~`''=´  |
     ∠´___     ノ_,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,.  _..-‐''' "  \ ヽ
          ~`''ー-.、、  ______________________  ,,...-‐'''"         \ヽ
              \ |          \|              ``


何よ! 馴れ馴れしく温塩水解凍しないでよっ!







      ∧/!゙ヽ
      /;: レ' :;;l
     ,/爻: :◎;|
    ,r'/爻::  :::;:;;;!ヽ、
   ヽ、`ー‐--―''" ノ
      `ー====‐'


バカなアンタにDHAのお裾分けよ……は、早く食べなさいったら!

679 :運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q :2006/04/09(日) 22:28:31 ID:GykQnFdo0
……これで合ってる?

680 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 22:34:16 ID:suwaGozy0
wワロス

681 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 22:38:51 ID:oVNbeySQ0
j3いわゆるマグロという奴ですわ・・・る

682 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 22:40:40 ID:ZlKeIYGqO
何処差屁木佐円さん…寺川椅子

683 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 22:51:48 ID:W0dQALir0
>>678
ツンデレまぐろワロスwww

684 :本当にあった怖い名無し:2006/04/09(日) 23:15:37 ID:6p1wEY+QO
愛だ。相手の頭の悪さのために命を捨ててまでDHAを提供する、これはまさしく愛。純愛。

って誰に頭部切ってもらったんだよwww

685 :運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q :2006/04/09(日) 23:36:01 ID:GykQnFdo0
ひとつ謝らなければならないことが。
下のAAはともかく、上のAAはカツオらしいんだ……しかし……しかしだよ?

何よ……口を開けばマグロマグロって
あたしにだって……あたしにだってDHAくらいあるんだからっ!

親友であるマグロへの対抗心と嫉妬から主人公にその身を差し出すカツオ
というのもなんか、こう、そそるというか。
うん……霊関係ないね、ごめん。

686 :落武者:2006/04/09(日) 23:43:30 ID:Za8hBnNQ0
>684
我が介錯仕る。

687 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 01:28:44 ID:+zWmd+JGO
>>681
それはもう知らない人もいるかと…る

688 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 01:29:26 ID:RU566hPk0
>685
ここで魚は脚がないから幽霊だという新説を打ち立てる。


IDをNG指定推奨。7レス予定。駄長文スイマセン。

689 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 01:30:03 ID:RU566hPk0
一人暮らし初日、シャワーを浴びようと風呂場のドアを開けると、

────先客が居た

さも当然のようにお風呂に浸かり、気持ちよさそうに鼻歌など歌っている。

薄い湯気の向こうの女性。入り口に背を向けていて、顔は見えない。
代わりに目に入るのは、濡れて艶やかに光る黒い髪だったり、
鎖骨のラインが眩しい白く細い肩だったり、お湯を梳く長い指だったり……

──そのどれもが、あまりに女性的で、
────そのどれもが、うっすらと透けていた。

侵入者に気が付いたのだろう、あれ、と言うように女性が振り向く。
ばっちりと目が合った。
女性というよりも、少女と描写したくなる顔が、きょとん、とする。
小さな顔に、猫のような黒く大きな瞳。線の通った鼻に、肉の薄い唇。
上気して淡く染まった頬に、濡れた髪の毛が一筋、艶めかしく張り付く。

「……あ、……えっ、と……」
どちらが発した言葉だろう──それ以上続かず、無言で見つめ合う。
時間が止まり、沈黙が流れる。処理量オーバーで脳がシステムダウン。
凍り付いた時間の中、唯一まともに働いているのは視力だけ。
振り向いた少女の細い首筋や、その下の緩やかな膨らみが視える。
その造形は美しくて、ほんのりと染まる肌は、お湯を弾く滑らかさ。

ぱさ、とタオルを取り落とす──それが状況打破の合図となった。

「──き……きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」

入居初日、男一人暮らしのアパートに、乙女の悲鳴が響き渡った。

690 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 01:31:27 ID:RU566hPk0
「イヤぁぁぁぁっ! この痴漢、覗き、変態、出て行ぇぇっっ!!」

叫ぶ少女。風呂場にガンガン響く──いや、近所中に響いているはずだ。
このままではご近所様から通報されかねない。というか、される!
冗談じゃない。まだ敷金礼金を払ったばかりだ。退去させられて堪るか!
とにかく黙らせることが先決。口を塞ぐため少女に飛びかかった。
「きゃあぁぁぁぁぁぁっ、来るなぁぁっ! 出て行ぇぇぇっっ!!」
「うるせぇぇぇぇぇっ、出て行くかっ、ここは俺の部屋だ!!」

頭を押さえつけ、右手で彼女の口を────スカッ、

「…………え?」

──スカッ、スカッ、スカッ
少女をすり抜けて、空を切る両手。何度試してもすり抜ける。
冷静になる──と言うよりも血の気が引いていく。改めて少女を見る。
白い肌は、比喩ではなく透き通っていて、向こうの壁が透けて見える。
──そもそも何で少女が俺の部屋にいるのか。
鍵を閉めていたこの部屋に、彼女が入ってこれるはずがない。
少女も俺の様子に気付いたのか、叫ぶのを止め、状況を静観している。
脳裏にある単語が過ぎる。いやまさか。でも、そんな。うわ、え、おい……

「……──ぎゃあ゙あ゙あ゙ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」

絶叫──直後、

   「  う る せ ぇ ぇ っ !! 」

──ドガンッ。隣の部屋から、怒声と壁を殴る音。
驚いた俺はバランスを崩し、湯船に頭から突っ込んだ。ぼっちゃーん。

691 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 01:32:34 ID:RU566hPk0
「こっちを向いたら殺してやるからね!」
とりあえず一時停戦。狭い湯船に、背中合わせで座り込む。
背中合わせと言っても、寄りかかる先には支えがない。すり抜ける彼女。

「まず状況を確認しよう。お前は幽霊」
「まあ、そうね。いわゆる幽霊よ。──で、アンタは変態」
「まあ、そうだ──って、違うっ!!」

とりあえずあれから分かったことをまとめる。
 ・彼女は幽霊である
 ・彼女を触ることは出来ない(彼女からも触ることは出来ない)
 ・彼女の声は周りには聞こえない(彼女がいくら叫んでも隣人は無反応)
 ・彼女はすぐ怒る

「って言うか、何で一緒に入ってるのよ! 早く出て行きなさいよ!」
「嫌だ。ガス代、水代が勿体ない」
一人暮らしにあたり、節約のため、風呂はシャワーだけと決めていたのに。
なみなみと張られたお湯を使わないなど勿体ない。金を払うのは俺だ。
補足。彼女は何故か蛇口や湯船、お湯などお風呂関連の物は触れる。

「と言うか、ここは俺の部屋だ。むしろお前こそ出て行け」
「────っっ」
てっきり何かしらの反論が飛んでくると思ったが、息を飲んだまま黙り込む。
気になって後ろを振り向────!? ぶほっ!!

「こっちを見るなって言ったでしょ!!」
浴びせられたお湯に視界を塞がれる。鼻にも少し入ったらしく、つんと痛い。
「てめ、何しやがる!」
「────出られないのよ」
ぽつり、と呟くように。先程までとうって変わり、急にしおらしい声になる。

「──私、自縛霊だから、“お風呂(ここ)”から出られないの」

692 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 01:33:46 ID:RU566hPk0
「…………ふーん」
なるほど大変なことだ。トイレにも行けない──って、行く必要ないのか。
「ふーん、ってアンタ、もっと他にないの?」
「他にって、例えば?」
「え、そりゃ……どうして幽霊になったのか、とか、どうしてお風呂に、とか」
「いや、別に興味ないし」
「────なっ!!」
別にウルサイだけで、実害は無いと分かったので、これ以上は気にしない。
「それとも何? 気にして欲しいわけ?」
「──なっ、ば、バカなこと言うんじゃ無いわよっ!!」

後ろで、ぎゃあぎゃあと叫ぶ少女を無視して、お湯を掬い、顔を洗う。
特に目元を重点的に。強く強く、擦るように、抉るように、掻き毟るように。
一刻も早く、網膜に染みついた“赤色”を洗い落としたい────

先程、お湯に視界を塞がれる寸前に見えた、彼女の“手首の傷”。
深く裂けたそれは、血こそ流していないものの間違いなく致命傷だ。
────いや、それが“致命傷”だったのだろう。

「……なんともベタだねぇ」
「ん、何か言った?
「いや──身体洗うから、あっち向いてて。見たいなら別に見てもいいけど」
「だ、誰がアンタの裸なんか──きゃぁっ! か、隠しなさいよ!!」

693 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 01:35:04 ID:RU566hPk0
髪を洗う。剛毛なので、わしゃわしゃと力を込めて洗う。
「そんなにすると、髪を傷めるよ」
湯船の中から言う彼女に、ん、と生返事を送る。
洗髪中で目を閉じているので姿は見えない。気にせずに彼女は続ける。
「ねえアンタ、私のこと怖くないの?」
「どうして? 別に呪い殺したりするんじゃないだろ?」
「まあ、そうだけど……」
先程までの威勢は消え、妙に歯切れが悪い。気にせず洗髪を続ける。
「……私、ここに、いても……いいのかな?」
「いいんじゃねえの? って言うか、ここから出られないんだろ?」
「そうだけど──そうじゃなくて……っ、私、いてもいいの?」
「……何をそんなに気にしてるんだ?」
幽霊ってのは、もっと図々しい物だと思っていたのだが。
「……アンタの前にも、何人か入居者がいたんだけどさ──」
けど何さ。……まあ、妙に安かった家賃がその答えなのだろうけど。
「アンタだって、幽霊と一緒に暮らすだなんて、気味が悪いでしょ?」

シャワーでシャンプーを洗い流す。はぁ、と溜息を一つ。
「よく分かんないけどさ──お前、いろいろ考えすぎなんじゃないか?」
そうでなければ、自殺などするわけがない。
「もっと気楽に生きればいいじゃん──って、もう死んでるのか」
日々もっと楽に考えていければ、彼女だって今の状況にならなかっただろう。

──などと考えるのは、俺の勝手だろうか。彼女に対する侮辱だろうか。

「お前は自縛霊で、この風呂から出られないんだよな?」
「え、何よ急に改めて……うん……そうだけど?」
「ってことは、裸見放題じゃん。お前、性格はアレでも見栄えは良いし」
「──っっ!! このバカっ! 死ねっ!!」

しゅこーん、と軽やかな音を立てて、シャワーで殴られる。
音は軽いが、勢いの付いたプラスチックのヘッドの衝撃は、かなり痛い。

694 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 01:36:29 ID:RU566hPk0
身体を洗い終え湯船に入る。先程とは違い、二人で横に並ぶ。
本来ならば脚を伸ばせるのに、わざわざ縮こまって座る。
本来ならば肩が触れあう距離なのに、肩に触れる感触はない。
────でも、彼女は今、俺の隣にいる。

照明を見上げる。居間の白色照明とは違う、柔らかな橙色の照明。
少女は隣で、ちゃぷちゃぷと水を弾いて遊んでいる。
何か言いたそうにしているが、同時に、決定的な言葉を恐れている。
だから、曖昧な先延ばし──その結果が、自縛霊という現状。
……もう、終わりにしてもいいんじゃないだろうか。

「……いてもいいのか、どうか、って話だけどさ」
あやふやに誤魔化した話を再開する。びくり、と隣で少女が硬くなった。

「いいとかダメとか、そういうの他人がとやかく言える物じゃないだろ」
「────っっ!!」

仮に言える奴がいたら、いったい何様だと思う。
隣で少女が更に硬くなり、俯いているのが視界の端に見える。
まるで何かに怯えているかのような態度を見て、溜息を一つ。

居場所というのは、誰かにもらう物ではなく、自分で作る物だ。
               ────などというのは、恵まれた者の意見。

隣の彼女は、決して弱かったわけでも、ましてや悪かったわけでもない。
本当にたまたま、ちょっとしたすれ違いで居場所を見失ってしまった少女。

「──でもまあ、今日からこの部屋は俺のモノで、いわば俺が王様だ」
この部屋に関する一切の権利は、大家さんを怒らせない範囲で俺にある。
だから、このくらいのことは、まったく問題ではない。至極簡単なことだ。

「その俺が認めてやる。好きなだけ、ここにいればいい」

695 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 01:37:19 ID:RU566hPk0
少女は初めて見たときの、きょとん、とした顔をすると、
「──ああ、そっか」
大切な宝物を見つけたかのように、嬉しそうに笑い、

  ────私、ここにいても、いいんだね?

そう言い残して、すっ、と消えてしまった。
まるで初めからそこには、誰もいなかったかのように。
わずかな波紋だけが彼女がそこにいた証。
それもやがて収まり、静かな水面だけが残った。

居場所を認めて欲しかった。いてもよいと認めて欲しかった。
それが彼女の望みだったのだろう。この世に残した未練だったのだろう。

お湯を掬って、顔を洗う。誰もいなくとも、涙を見られたくはなかったから。





翌日

「きゃあっ、前くらい隠しなさいよ、このバカっ!!」
シャワーを浴びようと風呂に入ると、理不尽に怒られた。
一人で風呂に入るのに、わざわざ隠す奴なんているのか?

……って言うか、お前、何でまだいるの?
────いや、まあ、確かに好きなだけいていいと言ったけどさ。
胸を隠し、鼻の辺りまでお湯に浸かって、ぶくぶくとやっている彼女を見る。
思わず苦笑が漏れる。まあ、いいか。

「ほら、もっとそっちに詰めろ。俺が入れないだろ」

696 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 04:59:00 ID:F7Ojo8JjO
♂としてはGJ
実際話した言葉と思った言葉の「」を変えてくれたらもっと読みやすかったです

NGなんて言わなくていいのに!

697 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 06:56:26 ID:CvDU5Ec20
>>688
天才

698 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 09:31:12 ID:4VO2SQb8O
激しく風呂につかるマグロを思い浮かべちまった。

699 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 13:22:39 ID:RU566hPk0
「何よアンタ、さっきからカツオばっかり頼んじゃって。貧乏なの?」
「うーん、まあ確かに貧乏なんだけど……」
「アンタだって、ホントはマグロとかウニとか食べたいんでしょ」

「──俺さ、高知出身なんだ」

「──え?」
「夢見て東京に出てきたけどさ、最近ちょっと疲れちゃって……」
「…………」
「奮発して寿司でもって、お品書きを見たら、懐かしい文字があってさ」
「……ふん、どうせ田舎臭いわよ」
「はは、確かにそうだよな」
「なっ!!」
「向こうにいた頃は、毎日お前らばっかりでさ……」
「…………」
「東京にいったら、腹一杯にマグロを食べてやろうと思ってたのに……」
「……なら頼めばいいじゃない」
「うん──だけど、気が付いたらお前を選んでたんだ。何でだろうな?
「…………」
「あっ、悪い。これからお前を食べようってのに、こんな話しちゃって」
「……べなさいよ」
「え?」
「早く食べなさいって言ってるのよ! 鮮度が落ちちゃうでしょ!!」
「お前……」
「勘違いしないでよ。私はメソメソしている男が嫌いなの!」
「……ありがとう」
「明日っから、頑張るのよ。あと──私、初めてだから、優しく食べてね」
「…………うん、」


「次は何を握りま──あれっ、スイマセンお客さん、薬味多かったですか?」
「……いや、違うんだ。美味しかったよ。──ありがとう」

700 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 13:31:37 ID:QhLw5ZSx0
ぶった切りでちょっと提案(´・ω・`)

「いいネタ思いついたけど、文才ないから書けないorz」
って人が結構いる希ガス(自分も)。
例えばテンプレで

【思いつきネタ】
[登場人物]孤高な学者、それを支えるメイド的なツンデ霊
[時代設定]19世紀ぐらい
[場所設定]広い洋館

みたいな感じでおおまかな思いつきを提案するのはどうかな。
そうすれば、自分みたいな文才なし夫でもスレに多少貢献できる希ガス。
もちろん既出・スルー・つまらなそう等の理由で放置プレイされても
泣かない&しつこく依頼しない&書いてくれた人にケチつけない&嵐にならないはお約束で(´・ω・`)

長々とスレ汚しスマンお(´・ω・`)

701 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 13:55:00 ID:4VO2SQb8O
>>699
ときめいたw

702 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 14:27:59 ID:JkX1b4nkO
魚類がツンデ霊界に新たな旋風を巻き起こしてる件www

>>700
確かにいいかも。でも文才ない人間の一人としては
ネタがあれば書けるって訳でもないぉ
(´・ω・)

703 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 14:49:10 ID:QhLw5ZSx0
>>702
言葉足らずでスマンお(´・ω・`)

文才ないけど、面白そうなネタがある人。(ROMってる人に多いとオモ)
文才あるけど、新ネタ作りに苦労してる人。

この両者がかみ合えば、これからもいろんな面白い話が読めるようになるかなと。
(今までも実際にいくつかあるけど)

一番の問題点は、スレが荒れやすくなりそうな事。
やっぱり、これが一番難しいよね(´・ω・`)

704 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 15:02:15 ID:JkX1b4nkO
あ、そういう事か。誤解してたぉ…

確かにそれはいい。妄想抱えてるROMは多そうwww

705 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 15:29:01 ID:RU566hPk0
>700
とりあえず思いついたので作ってみた。
ツンデレではありません。ツンデレ版は他の人に頼んでください。

ネタ不足の自分としては、ありがたい側面もあります。
しかし慎重に行わないと荒れる元になりそうで不安。
他の方の意見を待ちます。

IDをNG指定推奨。7レス予定。短くまとめる才能が欲しい……

706 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 15:29:50 ID:RU566hPk0
「旦那様、もうそろそろお休みにならってはいかがでしょうか」

温度も感じさせない冷たい声。
毎晩夜更けになると、私の部屋を訪れる。

またこいつだ。うるさい。邪魔だ。気が散るから出て行け。
研究中は勝手に私の部屋に入ってくるなと、いつも言っているだろう。

名前も知らない女を追い払う。
人の名前など、この世の真理に比べればどうでもよい。
どうせあいつもすぐに辞めるだろう。そうしたら代わりを探せばよいだけだ。

ふと、ペンを止める。
最近、あいつ以外の使用人を見ていないな。

……いかん、そんなことよりも。

再びペンを走らせる。
この世の真理を紐解くために、数式と向かい合う。
これさえあれば、私は他に何もいらない。


──ふと横を見る。
そこにはいつの間にか、良い香りを立てる紅茶が置かれていた。
その香りにに心を和ませる。荒んだ心が落ち着きを取り戻す。

そうだ、焦っても仕方がない。真理は逃げはしない。
紅茶を一口含むて、ゆっくりと数式を見直す。
そしてまた、ペンを走らせた──少しでも、この世の真理に近づくために。

707 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 15:30:42 ID:RU566hPk0
……──いかん、眠っていたようだ。

いつから眠っていたのだろうか、窓の外は宵闇が支配している。
休んでいる暇など無い、一刻も早く、この世の真理を見極めねば──

いつものようにペンを走らせようとして、肩に掛けられた毛布に気が付いた。

…………けしからん

扉の外にいるであろう使用人を呼びつける。
案の定、すぐに扉が開き、控えていた者が出てくる。

「何でございましょうか、旦那様」

勝手に部屋に入ってはならんと、何度も言ったであろう。

「申し訳ございません、旦那様」

まったく感情の色を見出せない冷たい声。
その唇は青白く、微かに震えている。

──そう言えば、今晩はよく冷える。廊下など、さぞ寒かろう。

……紅茶を持ってこい。
それと今夜は空気が乾いている。
私はこれから研究の続きをする。
集中するあまり、火事に気付かぬやもしれん。
お前は暖炉の脇の長椅子で、番をしていろ。

「────、……かしこまりました、旦那様」

708 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 15:32:35 ID:RU566hPk0
研究に行き詰まり、頭を抱える。
ペンを縦横に走らせるが、数式は一向に真理へと向かわない。

「旦那様、お休みになってはいかがでしょうか」

──うるさい、研究中に話し掛けるな。

「今夜の旦那様はお疲れのようです。お休みになってください」

うるさい、お前に何が分かる。

「……そう気負われていると、見える物も見えなくなります」

────っっ!!

だん、と机に拳を叩き付ける。
生意気なこいつは、眉を顰めることもせず、無表情で立っている。


──出て行け! この部屋から──いや、この家から出て行け!!


「かしこまりました、旦那様」

解雇宣告──にも関わらず、顔色一つ変えない。
一礼をすると、いつもの機械的な動きで部屋から出て行く。
最後に、音もなく扉が閉まる。それで終わり。

──そう言えば、今夜はまだ紅茶を飲んでいなかった。

709 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 15:33:43 ID:RU566hPk0
酷く寒いことに気が付き、目を覚ました。
体の芯が凍えるように寒い。まるで氷柱が突き刺さったような寒さ。
暖炉の火は燃えさかり、肩には毛布が掛かっているに、この寒さは何だ。

急に部屋が広く感じた。
パチパチと、薪の燃える音だけが響く。

がらん、としたこの部屋で、私はいったい、何を探そうとしていたのだろうか。

机の上の紙に視線を落とす。
そこに書かれた数式は急に色褪せ、ただの模様へと変わり果てた。
確かにそこには、この世の真理へと続く道がある。
だが、私が欲しかった物は、本当にそこにあったのだろうか?

寒さに耐えきれなくなって、毛布を身体にきつく巻き付ける──

…………毛布?


──おいっ、そこにいるのか!

「はい、何でございましょう旦那様」

当たり前のように扉が開き、彼女が入ってくる。
相変わらず何を考えているのか読めない冷たい表情。

だが、彼女の姿を見た瞬間に、耐えきれぬほどの寒さが和らいだ。

710 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 15:34:39 ID:RU566hPk0
──お前は首にしたはずだ。いつまでここにいる。

「申し訳ございません、旦那様」

悪びれる様子も、出て行く様子もない。

──私は出て行け、と言ったのだ。

彼女は、はい、と一礼すると──

「──それは聞けません、旦那様」

絶句する。まさか反抗されるとは思わなかった。

──なぜだ。なぜお前は出て行かない。
私になど仕えていても不快なだけだろう。
今までの使用人も、すべてそうだった。私の元から離れていった。
私はそれで構わない。私には真理を追究するという目的がある。

──だが、お前は違うだろう。
お前はここにいなくとも良いはずだ。
退職金ならば望むだけやろう。次の働き口が欲しければ紹介してやる。
お前は優秀な人間だ──もっと良い所で働くべきだ。その方がお前のためだ。

「お言葉ですが旦那様」

…………なんだ。

「ここよりも良い職場など考えられません。私は、旦那様を慕っておりますから」

711 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 15:35:35 ID:RU566hPk0
……──何と言った?

「私は旦那様を慕っております、と申しました」

無表情のまま返す彼女。

「身分の違いは存じております。これは私の一方的な想いです」

無表情のまま、信じられないことを語る彼女。

「私は旦那様を慕っているのです。私は、ここに居てはいけませんか?」


それは今まで出遭ったどんな数式よりも不可解で、難題だった。
胸の奥でざわめく感情の名は、いったい何というのであろう。

彼女はいつもと変わらず、無表情のまま、すらりと控える。
それはいつもと同じはずなのに、その姿を直視できない。
どうしてよいか分からず、私は普段の反復行動をすることで逃げ出した。

──紅茶を、入れてくれないか。

「用意してあります」

慣れた手つきで茶器を扱う。流れるような動作。
琥珀色の液体がカップに注がれ、芳醇な香りが辺りに漂う。

「お待たせいたしました、旦那様」

712 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 15:36:43 ID:RU566hPk0
差し出された紅茶を口に含むと、体の芯から暖かくなった。
ふっ、と優しい気持ちになる。こんな気持ちは、いつ以来だろうか。

急に、外に出たくなった。並木道を散歩したくなった。
あの森は、今も変わらず私を受け入れてくれるだろうか。


──私はもう休む。──だから、お前ももう休みなさい。

人形のように動かなかった顔に、初めて表情が生まれた。
注意してみなければ気付かないほどの小さな驚き──そして、

「かしこまりました。お疲れ様です、旦那様」

────笑顔
私は生まれて初めて、人の姿を美しいと思った。


そして、彼女は一礼をすると──、ふっ、と消え去った。

──ああ、やはりそうであったか。
そうなってからも私に使えてくれた彼女に、不器用なお礼の言葉を贈る。

今までありがとう。お前の入れる紅茶が好きだった。


──さて、私も眠るとしよう。

かたん、と机上にペンが落ちる。
傍らには、古いが品の良いティーカップ。
永いこと無人の洋館の一室、窓から朝日が差し込んでいた。

713 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 15:45:44 ID:OLEXOlLS0
GJ

714 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 16:09:51 ID:pKuV7DuM0
これは旦那様がツンデレってことでFA?

715 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 16:17:55 ID:QhLw5ZSx0
>>706-712
こんなに早く書いてもらえるとは露にも思わなかったですよ(´・ω・`)
馴れ合いにならないように評価は他の人に譲ります。
本当にありがとうございました。

「GJだったお(´・ω・`)」ぐらいしか言えなかった俺が、
初めてスレの役にたてた。・゚・(ノД`)・゚・。

ついでに一句

「は、早く食べなさいよ!」とマグロが言ったから4月10日はツンデレマグロ記念日
                                           字あまり

716 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 16:25:46 ID:FANC2j+40
漏れの誕生日が「ツンデレマグロ記念日」になってしまったorz

717 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 16:29:53 ID:F7Ojo8JjO
超GJなのがくやしい


ネタふりすら出来ない無能ぶりにorz

718 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 16:31:18 ID:OLEXOlLS0
>>716
ならケーキの代わりに寿司でも。

719 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 16:56:30 ID:4+fevB0SO
メイドの方はどっちかっつーと素直クールだったな。

720 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 17:24:22 ID:JkX1b4nkO
「ツンデレじゃないなら投下するんじゃないわよっ!」
と言おうかと思ったが大変GJってか、
主人公ツンデレだからモウマンタイ(・∀・)

霊がないけどw

721 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 18:51:55 ID:cJDh7PM80
ある有名な心霊スポットへ、深夜に車で行ってみた。
トンネルを抜けると、そこが有名な心霊スポット。

首なしライダーが現れるっていう・・・
パッシング。来た・・・やつが来たっ
甲高いツーストのエンジン音。べらぼぅに速ぇというそのライディング。

あっという間に、その後塵を受ける事となった。真っ赤なつなぎの背にはエンジェル・・・
マジ速ぇ。次のコーナーで俺は勝負を賭け・・・うぉっっ

アウトから攻めた俺のマシンに被る首なしライダー。ブレーキがロックした俺のマシンは
見事転倒した。だが・・・

「命を的に勝負してるようじゃまだまだ三流ね」

確かにあのタイミングで勝負を続けていたら、俺はマシン毎峠の下に吹っ飛んでいたろう。

「ま・・・死ねばよかったのかな?」
「ふっ・・・吹きやがれっ邪魔しやがって。あのままいてたら俺が勝ってたさ」

憧れだった真紅のつなぎ。エンジェルのエンブレム。峠の女王は、まだ俺の敵う相手じゃなかった。
「ふん。そんな調子で私に勝つのは十年は無理ね、シンジ」
「・・・けっ。また来る」

憧れだったその背中。追い抜くのは俺だ。最速の地位を失うとき、彼女は成仏できるんだ。


722 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 18:52:56 ID:cJDh7PM80
「死ねばよかったのに」

へのリスペクトとして。イケてないかなorz

723 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 19:25:47 ID:FANC2j+40
>>720
主人公も霊だと読めるのだが…

724 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 19:31:35 ID:FANC2j+40
>>718
マグロの鮨って言うと、鉄火巻きになってしまう貧乏なおいらだったorz

725 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 19:33:46 ID:JkX1b4nkO
ごめんなさい、ふっと消えたの一行見逃してた…漏れのバカバカorz

ごめんなさい、ごめんなさい……


ぶぉん、ぐしゃ!

726 :本当にあった怖い名無し:2006/04/10(月) 21:10:41 ID:YLMQtLUz0
>>721
細かい事だけど、峠には、車で行ったんだよね?
マシンは荷台に積んでたんだろうか?じゃ、車ってトラック?

走り屋の用語運用は知らんから、ツマラン突込みだったら失礼。

727 :ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o :2006/04/10(月) 21:13:28 ID:cJDh7PM80
>>726
すまん。前文はコピペだったから直してなかったのorz
バイクと脳内変換希望・・・

728 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 00:25:38 ID:ckZRapNP0
出し遅れの証文みたいだが、俺も書いてみた。

[登場人物]孤高な学者、それを支えるメイド的なツンデ霊
[時代設定]19世紀ぐらい
[場所設定]広い洋館



何をするよりも学ぶことが楽しいんだ、と彼は言った。
その日の食事に困ることの無い方の言い分です、と彼女が返す。
君はもう食事を摂る必要がないじゃないか、と彼は言う。
一般論を私の身の上に置き換えられても困ります、と彼女は返した。


若き経済学者とその屋敷に住まう侍女の霊は、そんな風に毎日言い争っていた。
それはそれは仲睦まじく。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

729 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 00:26:54 ID:ckZRapNP0
街中が胎動するような、生々しい活気に満ち溢れた時代。
紡績工場が一つ増える度にどこかで血が流される。
悪徳と美徳の境界もあやふやなままに、ただ踊り続ける道化たち。
それらが演じるのは“産業革命”という演目だ。


紙の上を逃げ回るだけのようで、好きではありません

君が思うほど学問は無力ではないよ

あら、それでは“学問”が生活能力皆無の御主人様に食事や身の回りのお世話を?

いや、それは不可能だが……

私が以前お仕えしていた方々は、大層学識がございましたが
それでも自らの命を救うことさえ出来なかったのです

そして君はとばっちりを食ったわけだね

はい。因果なものです……その後このお屋敷に来たのが、似たような方だとは

となると、僕もいずれは怒れる労働者に……

その時は私が手引きいたしますのでご安心を

僕を逃がす手引きを?

いいえ、曲者の突入の手引きを

……………君とは一度良く話し合う必要がありそうだ

730 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 00:28:08 ID:ckZRapNP0
探求に耽る学者は、辛辣な侍女がとり憑いた屋敷を手放そうとはしなかった。
死せる侍女もまた、怪異や霊障をもって呑気な学者を追い出そうとはしなかった。
彼は、彼女の歯に衣着せぬ物言いをどこか楽しげに受け止めていたし、
彼女は、彼の知性が他者への攻撃性に結びついていないことを好ましく思っていたから。


もしかしたら、僕の学問が社会の役に立つかもしれない

そう信じるのは御主人様の自由かと

手厳しいなあ。実はね、ある資本家から経済的な側面でのアドバイスが欲しいと頼まれたんだ

……それは、どのような?

主に利益や賃金、地代に関することなんだけど。これはなかなかやりがいのある仕事だよ

……………

浮かぬ顔だね。何か問題が? 
ははあ……君の持論である“学問は役立たず”が揺らごうとしているからかな?w

いえ………そういうわけでは

まあ見ていてくれ。僕は学問でもってこの社会に貢献してみせるから

はい。期待はしませんので、ご存分に力を振るわれるのがよろしいかと

い、いちいち手厳しいな……

731 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 00:29:23 ID:ckZRapNP0
結果から述べるなら、彼の学問はとても役に立った。
悪徳な資本家とブルジョワにとって、とてもとても役に立った。
彼はその知性に似合わぬ愚か者で、自らの緻密な理論が悪用されることによって
どのような結果を生むかという事に対して、甚だ無頓着だった。
巧言令色と高い報酬、名士扱い。
学ぶことが楽しいと無邪気に笑った学者は、少しずつ変質していって。


全く痛快だ。理論を実践に移せばいいだけのことだったんだよ

……実践、とはなんでしょう?

利益の追求だよ。他に何があると?

他には何も無いのですか?

突き詰めれば経済とはそれに尽きるんだよ

御主人様の仰りようは、まるで戯曲に出てくる商人のようです

……ふん。ああ、食事は要らないよ。豪勢なディナーに招かれているんでね

…………畏まりました。お気をつけて

732 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 00:30:20 ID:ckZRapNP0
朗らかな笑みの代わりに酷薄な冷笑が張り付き。
学問への探究心は守銭奴を肥え太らせる悪知恵に様変わりし。
膨大な額の報酬はそれに倍する敵を作った。


この屋敷を引き払う。君は何か不満があるかな?

私は既に死んだ身です。なぜ亡霊に対してそのような言い訳がましいことを?

……なんだかんだで長い付き合いだったからね。一応は、というだけさ

お気遣い、感謝いたします

君はこれからどうするんだ? おそらくこの屋敷は取り壊されることになるが

御主人様は、これからどうするのですか?

君の身の振り方を話しているんだ。僕のこれからなんて……

これから、どうしたいのですか?

…………何が言いたい

どうして、なんですか?

う、うるさいっ! 消えろ亡霊め!!

733 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 00:31:28 ID:ckZRapNP0
もう学ぶことに使われなくなった書斎から飛び出し、肩をいからせて
屋敷の門から出た学者は、門扉の影から歩み寄る男に気付かなかった。
男が腰だめに構えるナイフを視認すると同時に、腹部に熱い衝撃が広がる。
薄汚れた服をまとった労働者風の顔が、引き攣った笑いを浮かべて叫ぶ。

ざまあみやがれ
これが報いだ、犬め
くたばれ

男は狂気じみた笑いを撒き散らしながら走り去り、学者は堪え切れずその場に突っ伏した。
腹部は焼けるように痛む。呼気には血が混じる。視界は徐々に霞んでいく。
おぼろげな視界の隅に、見慣れたつま先が映った。身をよじって顔を上げる。
いつからそこにいたのか。古びた屋敷を背にして侍女が立っていた。


…………僕を、笑いにきたのか

いいえ

じゃあ、恨み言か…?

いいえ

助かる……傷じゃないのは、わかる、だろ? 用があるなら、手短に……

……楽しかったことは、なんですか? それだけをお聞かせください

734 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 00:32:26 ID:ckZRapNP0
楽しいこと。
楽しかったこと。
かつて確かに、それはあった。
新しいことを知る。自分なりの解釈をする。論理の齟齬に気付く。振り出しに戻る。
そんなことをただ繰り返して、飽きることのなかった日々。
……だけど、それだけが楽しかったのか?


と、まあこれが最新の理論なんだ。つまり価値というものは……

御主人様、お茶が冷めてしまいます

価値というものは……ええと……  ああっ! 君が口を挟むから忘れてしまった!

冷めた紅茶に価値はありません。これが不変の真理です


古紙の匂いが漂う書斎に、紅茶とスコーンの香りが割り込んでくる。
思考の海に埋没した僕を、現実世界へ救い上げる皮肉な口調。
何をするよりも学ぶことが楽しいんだ、と僕は言った。
屋敷に越してくる以前、一人で暮らしていた時にはそんなことを言う
相手さえいなかったくせに。

735 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 00:33:32 ID:ckZRapNP0
あの書斎で、学んで、考えて、……君が居て、……うん、それが

……それが?

それが、楽しかったことだ

……私もです

ごめん、僕は、きっと愚かだった

存じております

ははっ……君は、まったく……………………………………………

…………御主人様?


…………御主人様、これからは……


楽しいことだけを、なさいませ。不肖ながらお供させて頂きます


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
利便性の欠ける立地ゆえか、その屋敷に買い手は付かず永く放置された。
持ち主が必ず殺害される屋敷、という風評が立った所為もあるのかもしれない。
ただ、時折奇妙な真実味を持って語られたのは

“夜、書斎に明かりが煌々と灯っていた”

ということのみ、らしい。

736 :運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q :2006/04/11(火) 00:35:10 ID:ckZRapNP0
終わり。これはつまりメイドの土産というry

737 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 01:06:03 ID:YVotpkOEO
うは。相変わらずのGJっぷり。楽しく読ませて貰いますた。
(`・ω・´)


738 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 02:11:15 ID:+iZ6SFLY0
経済学を学んだ者として、一言言わせてくれ。
・経済学は利益を追求する学問じゃない。どちらかというと経営学。

・利益の追求は、労働者を搾取することによってのみ成り立つわけじゃない。
むしろ、利益の追求は、基本的には、経済の発展を促し、生活の向上に役立った。

・工場の建設に伴って、血が流されたことはあったかもしれないけど、むしろ、工場の建設は、
労働者に職を与えるということでプラスになったと思う。特に、イギリスでは、囲い込みによって失業者が街にあふれてた。
もちろん、恨みを買う事が全くないわけじゃないけど、資本家ならまだしも、
学者にまで行き着くことはあるかな?

ケチをつけるようで、申し訳ない。
お話としては大変GJ!とても面白かったよ。

ただ、経済学は、経済の発展を通じて人々の幸福に貢献する学問なんだ
それを誤解している人が自分の周りには多くてね。
思わず書いた。

↓では何事も無かったのようにどうぞ

739 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 03:32:56 ID:YVotpkOEO
念のために聞いておきたいのですが。
改行ウザいと嫌われがちな携帯厨は投下しちゃ駄目?
(`・ω・)

べっ、別にネタがある訳じゃないんだからッ!!

740 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 05:13:21 ID:XmXCeoTb0
改行できない人は改行できるようになるまで改行について勉強してから
改行できるようになったら改行した文章を投稿してください

741 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 05:43:17 ID:2XP7XR5u0
【思いつきネタ】
[登場人物]人斬り、それにまとわりつくツンデ霊
[時代設定]江戸、または幕末
[場所設定]おまかせ

742 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 05:43:52 ID:zMWCyEfYO
>300

743 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 07:23:37 ID:Nhhefdu4O
>>739
1行全角50字以下の3、40字代かつ句読点で改行するとPCの画面で見やすい。
段落では1行ほど行間を開けると読みやすくて親切。

744 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 08:02:29 ID:YVotpkOEO
>>743
50字以下ですね。指導ありがとうございます。ちなみに>>739やこれは
携帯から書いてる訳ですが、まだ見づらいでしょうか?('A`)

745 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 08:54:38 ID:3tMWJFYu0
だいじょうぶ

さあ!投下するんだ!!

746 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 09:23:15 ID:RaZDhbrx0
>>741
時代劇ものは5年くらいは資料研究しないといけないって
おじいちゃんが言ってた。むずかしそうだね。

747 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 09:35:38 ID:Nhhefdu4O
そんなウン百頁の長編小説を書く訳じゃ無いんだから
きっちり細部まで描く必要はないと思うが。
コンクールに出す訳でも、映像化する訳でもあるまいし。

748 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 09:58:00 ID:RaZDhbrx0
いやー>>738みたいなツッコミが入ると楽しく読めないんで。
と防波堤を築いておく。

749 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 10:09:04 ID:ZxYXD6cLO
2ちゃんに投稿する以上映像化は視野に入れておいた方が良いぞ。

750 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 10:38:05 ID:Nhhefdu4O
なーる。確かに。
でも余り固くなりすぎない方が書き込みしやすいんじゃないかなと思ったたけだから気に市内で。

751 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 10:43:05 ID:Nhhefdu4O
でもあの経済学のツッコミは結構勉強になったからあれはあれで面白かった。

752 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 10:49:58 ID:lFl/HrAR0
ていうか
アドバイスを文句としか取らないやつのほうが嫌だよな

753 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 13:04:56 ID:N5IUFD+h0
>>738=ツンデレ。
みんな、この法則を忘れたのか?

754 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 13:14:43 ID:RaZDhbrx0
おk、よくわかった。じゃあそろそろマグロの話に戻そうか。

755 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 15:22:33 ID:YVotpkOEO
マグロかいwww

756 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 16:14:39 ID:+OUbw61zO
昨日、彼女と食べたマグロのカルパッチョは美味しかった


757 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 16:51:16 ID:Nhhefdu4O
ふん!たまたま油漬けになっただけよ!
べっ、別に料理長に頼んで調理された訳じゃないわ!
なんならあんたの隣の素敵な彼女に皿ごと全部あげたら!

どうせ、あたしなんか…まずいんだから…。

いいわよ、早くしなさいよ…。
あんたの顔なんか見たくもないわ!

……あぁ…。

758 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 16:54:59 ID:zwDJQLnA0
仕事終わったし、マグロ食ってくるノシ

759 :レイトウマグロ:2006/04/11(火) 16:56:34 ID:bvkzfdc5O
あんた!! そう、あんたよ!!
…よくも某ゲームで武器として使ってくれたわねぇぇぇ!
スッゴーーーーーっく痛かったんだから・・・

…また…どうしても攻略したいっていうクエストがあるなら、手貸してあげてもいいけど・・・
Σなっ、何よその顔は!!勘違いしないで!
あんたに死なれちゃペットの豚を世話する人がいなくなるから困るのよ!






760 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 19:36:12 ID:6fgnQ7hd0
ごめん、俺やっぱりエビフライの事忘れられないよ。

761 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 20:00:20 ID:YVotpkOEO
ここはそろそろ何でもありなインターネッツですねwww

762 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 21:40:29 ID:N5IUFD+h0
>>761
それは、スレ番2の始めの頃、よく言われた事だ。>>760の発言も、エビフライ
のAAを誘うためのものだしw

763 :本当にあった怖い名無し:2006/04/11(火) 23:48:43 ID:eILgx4HzO
「ねぇ、私とツンデレしない?」
声をかけてきたのは牛頭人身の女だった。件、だっけ?
「いいよ、どんとこい」
「いいわね?行くわよ!」
件は角を突き出して俺に突進してきた。
角は俺の腹部を精確に貫き通し、彼女が角を抜くと俺の内臓がデロリ、とずり落ちる。
「ぐは…」
「ごめんなさい!突んデレじゃなくて突んデロになっちゃったWWW」
「ふふ…ドジッ子だなぁ…君…は」


764 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 00:34:33 ID:2wjYAPwwO
m9(^Д^)プギャー

765 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 01:12:49 ID:8100GiqDO
件は人頭牛身だ。

766 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 05:31:46 ID:HFNx73p0O
霊がいないのが残念
まぁ霊になっちゃったんだが…

767 :携帯厨:2006/04/12(水) 08:20:10 ID:2wjYAPwwO
……な、なによみんなエビフライエビフライってデレデレして!
どうせあたしとの事は全部DHAが目的だったんでしょ!? 判ってるんだからッ!
マグロはねぇ、DHAだけじゃなく色々と体にいいんだから……漠然と!
きゃん、なっ何よ!? いきなり変な液体(注:醤油)かけるんじゃないわよ!
バカ!変態!どこに口つけて…え、悪かった? 仲直りの印、って駄目、そこは違、あ…ん……!

朝から寝不足のノリで変なもの書いてスマン。今は反省している。orz

768 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 10:41:37 ID:JPBckq3v0
悪ノリも二番煎じは糞ツマラン。

769 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 10:43:46 ID:HrTS+WLQ0
お前ら全員死ね

770 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 10:55:33 ID:mQdWo7XG0
             , ...、_  ,., - ''  ̄ ̄ ̄ ̄ '' - 、 _____
          ミ ' ' " 、 /             " ,.. --"',''''-、
          <ヽ / 7                ヽ、"ヽ| /
          丶 、/      、    ,       丶/ | /
           ヽ |     丶  ヽ,, ....... ,' 、  '     ヽ /
             〉     ● /,, ___,..ヽ ●     〈
            |       / (      ) \       |
            l      /   ヽ 、.  ''   ヽ      l
            |      (      Y      )     i  <リアルツンデレは大好物クマ
           /       ヽ, ,..,- '""'-..,, ,, /      丶
           {          ヽ_______ /          }
          /                           丶
          /                            ヽ
         /                             丶
        /                               ヽ

771 ::2006/04/12(水) 13:03:38 ID:hoapPvOk0
昔、アパートに住んだことがある。
その部屋は本当にボロいアパートの二階にあった。
全く人気がなく不動産も怪しげな所だったので、四室あったが俺以外に住民はいなかった。
大家さんもあまりパッとしない人で、一度挨拶に来たきり見ることはなかった。
俺は金がなくやっと見つけた住む家だったので、しょうがなくそこに住むことになった。

荷物を運び終えて、飼っていた金魚を部屋に持ち込むと、突然金魚が暴れだした。
俺は何か、嫌な予感がした。
しばらくすると金魚は収まったが、まるで観念したかのようにピタリと動く事をやめた。

暫くはそこのアパートと大学との往復だった。
アパートには本当に何もなかったので、暇な時はいつも友達と外でフラフラしていた。
アパートはとても薄暗く、疲れて戻ってきた俺を癒してくれはしなかった。

「そのこと」に気付いたのはちょうど一ヶ月経ってからだった。
俺は物を忘れやすく、色々と何かを失くしやすい性格だったが、
それはアパートに着てから余計激しくなった。
いくつもの大事なレポートをなくし、早くも単位取得が危うくなったくらいだ。

ところが、その日はなくしたわけじゃなかった。
お粗末な手作りの机の上に置いたレポートが、一晩経つとばらばらに破かれていたのだ。
ペットは買えないし、玄関は鍵が閉まっている。俺が寝ぼけて破いたのだろうか。

次の夜、どこからかうなり声が聞こえてきた。
かなり眠かったので、俺は夢と混同しているんだろうと思って放っておいた。
朝気付いたら、金魚が水槽の中で変死していた。水は金魚の血で真っ赤に染まっていた。
俺は何かがおかしい、と思い出した。

そして次の日、俺が布団に入ろうとすると突然ガシャーン!という音が鳴り響いた。
俺は跳ね起きて電気をつけた。すると金魚の居たガラスの水槽が落ちて粉々に割れていた。
窓は一つしかないし、きちんと閉めている。落ちる要素は何一つない。
不気味すぎて俺は寝るに寝ることができず、その日はほとんど寝ずに夜をすごした。

772 ::2006/04/12(水) 13:04:20 ID:hoapPvOk0
週末の夜、俺はクスクスという女の笑い声で目が覚めた。
ふと何か不穏な空気を感じて布団から起き上がると、ズシーン!という音が背後から聞こえた。
見ると俺が寝ていた場所にタンスが倒れていた。タンスは相当重く、人が動かさない限り倒れたりはしない。
クスクスという笑い声は消えなかった。
「誰だ!」

俺は息を呑んだ。目の前にスゥッと、女の人が出てきたのだ。
恐ろしいほど真っ白で、現実の物ではない。強烈な美人だった。この世のものではなかった。幽霊だ。
「出て行け」
その声は女が発するようなものではなかった。地面の底から這い上がるようなヘビに似た声だった。
「俺の部屋だぞ」
俺の声は恐怖でうわずっていた。思わず立ち上がった脚がガクガクと震え、ひざをついてしまった。
「出て行け」
今度は女の声で、彼女は繰り返した。

俺は思った。ここで恐怖していたら幽霊の思う壺だ。
「嫌だ」
「何故だ」
何故って、俺の部屋だ。だが、彼女の部屋だったのかもしれない。そうしたら言い訳ができない。
俺は勝手に金を払って住んでいるつもりだったのだ。
「お、お前がくら、きれいだから」
口が震えて舌を噛んだ。
自分が一体何を言ってるのかわからなかった。そうすれば一体どうやって救われるというのだろうか?
「何を言っている」
しかし、このまま調子に乗せてしまえばなんとかなるかもしれない。
インターネットで何度かそういったジョークも見たことがあった。
「お前が美人だから出て行きたくない」
かろうじて正確に言えた。しかし、世の中はそんなに甘いものではない。


773 ::2006/04/12(水) 13:05:41 ID:hoapPvOk0
「ふざけるな!」
女の顔は怒りに震え、照れている様子など微塵もなかった。
窓が閉まっているのにブワッと風が起こり、部屋の中の色んなものを吹き飛ばした。
「出て行け」
「い、嫌だ」
嫌な沈黙が流れた。女はじっと俺を睨み、俺もその女の視線から目をそらしたくてもそらせなかった。

いつの間に俺は寝ていた。
タンスは元の位置に戻っていたし、部屋も荒れていなかった。
あれは夢だったのだろうか。俺はいつもどおり大学にいった。
友達には話さなかった。どうせ鼻で笑われる。

しかしやはりその夜、もう一度彼女は出てきてしまったのだ。


774 ::2006/04/12(水) 13:06:22 ID:hoapPvOk0
「出て行けといっただろう」
その声は相も変わらず怨念に満ちていて、いっぺんの優しさも感じられない非情な声だった。
「俺の家なんだってば」
「私の部屋だ」
「俺、何もしないからさ、卒業するまで住まわせてくれよ。お願いだから」
俺は昨日と違って下手に出る事にした。しかし彼女の態度は変わらない。
「御託を並べるな。さっさと出て行け」
「頼むよ」
「黙れ」
また風が吹いて物を吹っ飛ばした。
それから何時間も、彼女と俺は押し問答を繰り広げた。
彼女はたった一瞬も情を見せず、冷酷に俺を追い出そうと圧迫してきた。
俺は平謝りしながら、自分の身の上話や、実家の話などをしたが、
それでも彼女はただ「出て行け」と繰り返すだけだった。

そのうち、朝になってしまった。太陽の光が閉じた窓の隙間から差し込んでくる。
「今度こそは追い出す」
そういって彼女はスッと消えていった。俺は一睡もできていない。
そのまま大学へ行くと講義中に爆睡し、追い出されてしまった。


それから、俺と彼女の闘いという名の共同生活が始まった。
風呂に入ればいつの間に栓が抜けてお湯が消え、
食事をしていれば食べ終わった食器から床に落とされた。
そのため食器はプラスチック製のものにした。中身があるものは触らない所、部屋を汚すのはやめたいようだ。
夜は俺の睡眠をとにかく妨害しようとした。
いちいち付き合うと睡眠が全く取れなくなることに気付いた俺は、だんだんと相手をせずに眠ることに専念し、
0時間だった睡眠時間も少しづつ伸びていった。
けれども結局、彼女の攻勢は変わらなかった。俺と一つの感情も分かり合えていない。


775 ::2006/04/12(水) 13:06:58 ID:hoapPvOk0
ある日、俺は花と線香を買ってきて、テーブルに添えて手を合わせた。
昼間にも関わらず、次の瞬間テーブルはひっくり返された。
声だけで「余計な事をするな」というのが聞こえた。
「俺はお前に幸せに成仏してもらいたいだけだ!」
なんてくさい事を言ってみたが返事は返ってこなかった。聞いていないのかもしれない。

悪い事ばかりでもなかった。彼女はその部屋にだけは愛着はあるみたいで、汚くされるのがとにかく嫌だった。
俺がその辺に放っておいたゴミは全て綺麗に片付けられ、
ゴミ袋なんて置いておこうものならふと見ると消滅していた。部屋の外にさえなかった。
ただしゴミと一緒にレポートなどを置いておくと容赦なく消えてしまった。
なので管理能力が少し俺にもついた。

俺はそういったことへのちょっとした恩返しか、食事を少し多めに作り手作りの仏壇に添えた。
最初のうちは仏壇も粉々に壊されたりしていたが、根気よく作り直していたら放置された。飽きたんだろう。
俺は毎日手を合わせ、早く彼女がきちんと成仏できるよう努力した。
そしてまた、彼女の部屋を汚くしないよう自ら進んで掃除したりもした。

相変わらず夜は姿を現したり風で妨害したり布団を滅茶苦茶にしたりした。
しかし、俺はそんな中でも眠れる体質になってしまった。
彼女はどうやら、人体に直接影響を与えるようなことは出来ない。脅かすだけだ。
俺は皮肉にもそれに気付いてしまった。でも彼女は諦めず、毎晩やり続けた。

彼女に語りかけると、時々返事が返ってきた。
「そろそろもうやめないか。俺は本当に、お前の事を思って成仏してほしいんだ」
と俺が言うと、
「ふざけるな。お前達はそうやっていつも互いを騙すじゃないか」
という返事が返ってきた。
大抵ここまで長く繰り返していると「強敵と書いて友と読む」のように少しの情もあってもよいのに、
相変わらず彼女の声は冷たかった。


776 ::2006/04/12(水) 13:08:31 ID:hoapPvOk0
そうこうしているうちに、一年が経ってしまった。
ある日俺は友達と遊んで疲れきって、そのまま玄関に倒れて寝てしまった。
目を覚ますとまだ夜中だった。だが、俺は布団の中にきちんと入っていて寝ていた。
「お前がやってくれたのか?」
俺は問いかけた。返事は返ってこない。
「いつもありがとう」
特に彼女は俺のために何かやってくれているわけではないけれど、俺は何となくそういった。
彼女はいつものような冷酷な返事を返さなかった。
「貴様は何故私に恐怖を抱かない」
そう、彼女は言った。
「お前、悪い奴じゃなさそうだし。美人だしさ」
俺は疲れていてかつ眠かったのもあり、本心をそのまま言っていた。まだ酔いがさめてなかったのかもしれない。
「貴様、そうやって私を懐柔しようとするのか」
「そういうんじゃないんだよ」
俺はもう一度寝ることにした。彼女の声は相変わらずだったが、
いつものような怨念のこもったものではない、ただの会話のように聞こえた。
「今年もよろしくな」
そういって布団を被り、横たわった。返ってきたのは
「黙れ。今すぐ出て行け」という返事だった。

大学の成績もあがり、バイトも始め、だんだんと俺は好調になっていった。
アパートのことは未だ誰にも話していなかった。
しかし、俺にも彼女が出来てしまった。全くモテない俺に、奇跡のような出来事だった。
そこから一ヶ月、彼女にふとアパートの事を話してしまった。

「それ、きちんとお祓いしたほうがいいよ」
そう彼女は言った。彼女曰くそういう霊は成仏したくてもその場所に根付いてしまって、
出るに出れない場合があるらしい。
「私が紹介してあげるから、きちんとお坊さんを呼んでね」
俺はうん、とだけ答えた。そして三日後、高い金を払って神社にお願いした。彼女も手伝ってくれた。


777 ::2006/04/12(水) 13:09:36 ID:hoapPvOk0
坊さんが色々な器具を持って家に来た。彼女は出ず、坊さんはなれた手つきで準備を進めた。
暫くお茶を出して少し坊さんと雑談した後、「さて始めますか」ということでお祓いをはじめた。
お経を少し唱えたあと、ハタキをもって坊さんは部屋中をはき始めた。
そのハタキが部屋の隅にあった穴の近くに触れたとき、それは起こった。

ゴゴウ、という音がなって突風が吹き荒れ、部屋中のものがばらばらに飛びかった。
坊さんが持ってきた器具が、狭い窓を突き破って全て飛んでいってしまった。
玄関が開き、俺と坊さんの体は持ち上げられて無理矢理追い出された。
坊さんは何が起こったのか理解できない、という顔をしていた。
「やっぱり裏切ったではないか」
地を這う呪いの声が部屋の中から聞こえてきた。彼女にとってはやはり余計な事だったらしい。

とりあえずひとまずは退散、ということで坊さんは帰ることになった。
坊さんは「移住しなさい」とだけ言った。更に準備してお祓いすることも出来るが、かなりのお金がかかるという。
「あの幽霊とは相容れない。移住したほうが良い」
そういって、坊さんは帰っていった。
ベテランになると、やはり勝てない幽霊もあるのか。そう俺は思った。

778 ::2006/04/12(水) 13:10:32 ID:hoapPvOk0
その夜、俺は彼女に語りかけてみた。
「なあ、俺がいなくなっても寂しくないか」
返事はなかった。よくあることだ。それが彼女に都合が悪いことだからなのか、何となくな彼女の気まぐれかはわからない。
俺は思い切って言った。
「俺、やっぱり出て行く。色々悪かったな」
返事はなかった。俺は続けた。
「でも、俺頑張って働いてこの部屋は持ち続ける。他の人がお前のところにもう住まないように」
シーンとした夜の静寂が響く。鈴虫の声が聞こえる。
「今まで住まわせてくれてありがとう。何か恩返しがしたいんだ」
フッ、と軽い風が吹いた。

「一週間後の今日」
彼女の声が聞こえた。俺は相槌を打つ。
「・・私の誕生日だ」
「そっか」
再び静寂が戻った。辺りを見回したが、彼女の姿はどこにもいなかった。
「祝ってやろうか?」
返事は返ってこなかった。俺は寝た。


一週間後、俺はたくさんの食材とケーキを買い、部屋に帰った。
彼女は何の反応も見せず、部屋は静まり返ったままだった。
こう見えても自炊は得意な俺はご馳走を見事に作り、ケーキを中心にテーブルに並べた。
「ハッピバースデー・トゥーユー」
俺は一人で歌った。他の人から見たらおかしな光景だ。
「ハッピバースデー・ディア・・そういえば名前聞いてなかったな」
返事は返ってこない。教えたくないんだろう。
適当にごまかして、続きを歌った。
ロウソクに火をつけて、彼女が吹き消すのを待った。
しかし一向に火は消えなかったので。俺はご馳走を食べ始めた。彼女の分も取ってやった。


779 ::2006/04/12(水) 13:11:24 ID:hoapPvOk0
食事もひと段落ついてふとテーブルの向こうに視線を向けると、向かいに彼女が座っていた。
その目はやはり冷酷で、じっと俺を睨んでいた。一年前と何ら変わりはない。
「お前、いつ死んだんだ?」
俺はチキンをほおばりながら話しかけた。彼女の綺麗な口が少しだけ開かれた。
「十二年前の昨日」
それだけ言った。昨日・・つまり、彼女は誕生日を迎える前に死んだのだ。
だからそれが無念で成仏できなかった。大切にしていた部屋にも未練があった。
そういうわけで、地縛霊となってここに残っていたのだ。
なんて推理したがどうやら違うようだ。「違う」と無表情で返されてしまった。
「成仏出来るか?」と俺が尋ねると
「関係ない」と返された。
暫くして、俺はテレビを付けつまらないトーク番組を見始めた。
一つのテーマが終わると俺は包丁を持ってきて、ケーキの前に置いた。

「切るぞ。さっさと消してくれ」
彼女は相変わらず俺を睨んでいた。テレビに少しの視線も向けなかった。
「貴様・・・」
すっかり彼女には慣れた俺だったが、その一言にはびくりとしてしまった。
まるで背筋を切り裂かれたかのような、鋭く冷たい声だった。
「ありがとう」
うってかわった口調でそう言って彼女はフッと消えた。炎もフッと消えた。
全く感情のこもっていない声だったが、
怨念がこもっていないということは彼女は少しだけ感情をこめたのかもしれない。


780 ::2006/04/12(水) 13:15:01 ID:hoapPvOk0
数日後、引越しセンターの車が来てダンボールにつめた俺の荷物を作業員の人が持っていった。
荷造りしている間、彼女は一度も声と姿を現さなかった。
一通り住んだところで、作業員はトラックに乗り俺はがらんとした部屋に居た。
「今までありがとうな」
何も返事はなかった。今頃彼女は嬉々として早く俺が出て行くのを心待ちにしているのだろうか。
それとも・・

俺は踵を返して玄関に向かった。ドアノブに手をかけ、この部屋最後の離脱を果たす。
しかし。開かない。強く引いたり押したり、それを何度も繰り返しても一向に開く様子はない。
きっと彼女が何かしているんだろう。
「何するんだよ!」
返事はない。俺は力任せに突進してみたが、ドアはびくともしなかった。
まるでそこが元々壁だったかのように。

荷物は全て外だ。何も道具はない。俺は彼女と話すことに専念をした。
様々な言葉を投げかけたが、何もかえってこない。
俺はふとコートのポケットの携帯電話を思い出し、それを取り出した。
「お前がいつまでもそうしているなら、警察を呼ぶ」
返事は返ってこない。俺は少し躊躇しながらも110にかけ、現住所と出られない旨を伝えた。
「そんなことしても無駄だ」
ぼそっと呟く声が聞こえた。

電話を終えると俺はコートに携帯を突っ込み、玄関のドアにもたれた。
「じきに警察が来るぞ」
「生きて帰れると思ったか」
「出てけといったのはお前だろう」
「黙れ」
彼女が部屋の中心に出てきた。いつもより様々な感情のこもってそうな鋭い顔は、
俺の心をぞっとさせ、そして同時にとても美しかった。


781 ::2006/04/12(水) 13:16:18 ID:hoapPvOk0
「裏切るのか」
静寂を破ったのは彼女だった。
「裏切る?何をだ?」
俺はふいを突かれた質問に戸惑った。
「もういい」
「何をだよ。俺はお前が一人でひっそりと暮らした方がいいと思って」
「もういい」
「聞けよ」
「部屋を売れ」
「売らない。お前はもう誰にも邪魔されないんだ」
遠くからパトカーのサイレンが聞こえてくる。警察が来た。
「ほら、警察が来た」

その時、彼女の顔がゆがんだ。
かつて一度も見せたことのない、人間らしい、弱弱しい、悲しげな笑みを浮かべた。
「お前に迷惑をかけたくない」

ガチャン!とドアがひとりでに開き、俺の体は外へと投げ出された。
二階のフェンスを飛び越え、運良く草むらに着地。いや、彼女がそうなるようにしてくれたのだろう。
俺は立ち上がってアパートを見た。

突然、ズドンという音とともにアパートが燃え始めた。
いくつもの小さい爆発とともに炎は大きくなってゆく。近所の人達もその音に驚いて道路に飛び出してきた。
俺は呆然としてそのアパートをただ見つめていた。
炎は次第にアパート全体を包み、ゆらゆらと夏の空を揺らした。
やがて炎は縮小し始め、煙とともに消えた。
アパートはただの燃えかすとなり、崩れた。

アパートを取り巻いていた暗い空気が消え去っていた。
空はいつよりも明るく光り輝き、あたりを照らしていた。
そよ風が、まるで俺を別の方向へ行かせようとしているかのように吹いた。

782 ::2006/04/12(水) 13:16:52 ID:hoapPvOk0
「生きている内にお前に出会えばよかった」

風と共に彼女の声が、どこからか聞こえてきた。
いつもと変わらない無愛想な声が。

783 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 13:23:40 ID:2wjYAPwwO
おぉ…いい、かなり。怖い幽霊のツンデレGJ!
楽しく読めますた(^ω^)


784 :@:2006/04/12(水) 17:10:13 ID:zgkaOQC3O
今日は佳多奈の命日だ。
義妹の佳多奈が交通事故で死んでもう一年になる。
 
俺は実家の北海道に向かった。
久しぶりの故郷を散策しながら佳多奈の墓へと歩く。
佳多奈は変わった子だった。幼い頃から事故や人死をしばしば予見した彼女は周囲から気味悪がられていて話をする相手は俺ぐらいだった。
 
いつも口数少なめに俺の傍について回る佳多奈の姿がまるで昨日の事のように脳裏に甦る。
「いくら予知能力があっても自分の事故くらい予見できなきゃ…ダメじゃん…」  
墓前で何とは無しに呟く。 
「大事に想う人の未来しか…予見出来ないの」
 
俺の数メートル後ろ、そこに佳多奈が立っていた。
生前と同じく無愛想な顔で。
恐怖より懐かしさが先立った。
「佳多奈…久しぶり」
「久しぶりね、兄さん」
 
「成仏は…出来なかったのか?」
気になっていた質問をしてみる。


785 :A:2006/04/12(水) 17:12:08 ID:zgkaOQC3O
 
「…やり残した事が、あったから」
 
佳多奈はゆっくりと俺に近づいてくる。
「ごめんなさい兄さん、ホントはイケない事って分かってるけど…
もう、止められないの」
 
佳多奈はやんわりと俺の胸にしがみつくと言った。
 
「兄さん、私と…
私と ファイトしなさい」
 
カーン、と何処からかゴングの音が鳴り響くと佳多奈は両拳をガッチーンと打ち付けて俺に組みかかってきた。
 
流れるような小内刈りから背負い投げの連携で俺を地面に叩きつける。
「脇が甘いわ、兄さん。引き手もしっかり切らないと」
するすると俺に馬乗りになる佳多奈。
 
「拳は強く強く握り込むの。でないと骨を痛めちゃうから」
 
「ちょ、佳多…」
佳多奈は俺の制止を傲然と無視しビキビキと筋を浮かべた拳を振りかぶる。
 
「ジェノッサァァーイッ!!」
何度も何度も何度も顔面に鉄拳が叩き込まれた。
― 
入院した俺がテレビを見ていると国内線の飛行機が墜落した、と報道されていた。
それは俺が帰りに乗るはずだった飛行機だった。


786 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 19:04:04 ID:xLGLmMul0
>>784-785
ま  た  お  前  か   w
ツンデレ妹ワロスww

787 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 19:54:03 ID:wVfaABtPO
>>782
うまいな。
完全にプロの領域だ。
文学のレベルに達してる。

788 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 19:57:56 ID:mQdWo7XG0
範馬のナカノヒトキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!

789 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 19:59:49 ID:2wjYAPwwO
>>782
早速萌えコピ保存庫にコピペされててワロタ。コメント書いてる奴も色々考えてるんだな。
霊が爆発させたのか、それとも爆発を知ってた霊が逃がしたのか。
解釈しようによって二度おいしい、と。

790 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 21:08:09 ID:TuFRBdtMO
彼女にツンデ霊が入れば…(*´д`*)

791 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 21:43:02 ID:hWEJDcZe0
諸君 私はツンデ霊が好きだ
諸君 私はツンデ霊が好きだ
諸君 私はツンデ霊が大好きだ

たまねぎツンデレの話が好きだ
運動場整備隊の話が好きだ
バキネタの人の話が好きだ
85pesOZL0の話が好きだ
一スレ目のレプの話が好きだ
濡れおなごの話が好きだ
改変コピペが好きだ
名無しで書き込まれる話が好きだ

樹海で 街道で
塹壕で 山里で
廃墟で 部屋で
学校で 街中で

このスレに投稿される ありとあらゆるツンデ霊が大好きだ

792 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 21:44:12 ID:hWEJDcZe0
家賃の安い引越し先で逢う幽霊が好きだ
照れ屋でおせっかいな性格だった時など心がおどる

死んだはずの幼馴染・兄弟に逢う話が好きだ
バキの中の人がオチを少しずつ変えているのに気づいた時など感動すら覚える

場違いな荒らし達をツンデ霊で斬りかえして行く様などはもうたまらない
チェーンメールすらネタにするこのスレの住人も最高だ

支離滅裂な話でレスが進むのが好きだ
霊に関係ないネタ話にもついGJを送りたくなる


諸君 私はツンデレを 心躍る様なツンデレを望んでいる
諸君 このスレをROMる戦友諸君
君達は一体 何を望んでいる?

更なるツンデレを望むか?
情け容赦のない 鬼の様なツンを望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界のオタ共を萌殺す 嵐の様なデレを望むか?

793 :ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o :2006/04/12(水) 21:57:04 ID:is9sgZpS0
俺は?(;ω;)

黒歴史か?orz

794 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 21:58:22 ID:is9sgZpS0
少佐キターッッw

ウォーモンガーならぬツンデレモンガーッ
ツンデレをっ ツンデレをっっw

795 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 22:18:27 ID:2wjYAPwwO
ドンマイ、ポン介氏!(・∀・)
このスレの原則から考えて、>>791-792はツンデレだから一番ポン介氏が…その…好き(ボソボソ)…なんだよ

なっなんであたしが照れなきゃならないのよバカ!
え、違、照れてなんか(ry

796 :本当にあった怖い名無し:2006/04/12(水) 22:29:13 ID:mQdWo7XG0
【人類総ツンデ霊補完計画】が発動されたと聞いて飛んできました!

797 :運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q :2006/04/12(水) 23:09:59 ID:qyGlem9H0
>>792
>バキの中の人がオチを少しずつ変えているのに気づいた時など

パーフェクトだ、ウォルター。

798 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 00:27:22 ID:zZdrQ9djO
>>792
ツンデ霊!! ツンデ霊!! ツンデ霊!!

799 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 00:52:26 ID:PDaUVSdh0
よろしい ならばツンデ霊だ

800 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 01:44:07 ID:y+3O3i2MO
>800なら漏れが死んでもツンデ霊としてこのスレにとりつく

801 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 01:58:30 ID:BP3eczflO
ならば早速死んで貰おう。

ジェーノッ(ry!!!

↑ちなみにこれ見ると、いつもサガットのタイガージェノサイドを思い出す俺ガイル

802 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 04:35:43 ID:56lyQI/rO
>350

803 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 07:22:31 ID:Z9Fqh2anO
>>780
>>781
夏なのにコート着てるんでつか?
あんか揚げ足取るみたいだけど、気になったんで…
でもGJだす。

804 ::2006/04/13(木) 07:51:03 ID:/tLsqIJM0
>>803
コートはコートでも雨しのぎの薄手のコートのイメージです。
「夏の空」という単語と合わさって丁度梅雨明けの季節であることを表してます。

あまりにも難しいので裏話/あとがきのような解説を作ってみたのですが、
やはり載せないほうがいいですか?
「解説が必要な小説ほどつまらないものはない」とも言いますし・・

805 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 08:01:01 ID:BP3eczflO
書き手が意図した通りの解釈をさせたいならいいんじゃないでしょうか。

ただどうしても、読み手に与えられた解釈や想像の余地を狭めてしまうのですけどね……


806 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 08:26:08 ID:HYBYGN99O
>>804
ぜひ載せてくれ。

807 ::2006/04/13(木) 08:41:08 ID:/tLsqIJM0
>>805-806
ありがとうございます。

読み手さんには好きな解釈をしてもらいたいですし、
それで「つまらない」と思っていただいても一向に構いません。

なので「チンプンカンプンだ」「もっとよく読みたい」「作者の意図を知りたい」といった方のために
一応置いておきます。明日から2chに書き込めなくなるので。
自己責任でお願いします

ttp://slum.in/okumabi/explain.html

一応注釈は付けてますので転載はご勝手に

808 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 08:57:30 ID:BP3eczflO
携帯からは文字反転出来ないという(´・ω・`)

809 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 10:07:22 ID:1mvia58pO
テキストをコピーすると反転するぉ〜



機種にもよると思うけど某堕SH903は出来たよ

810 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 10:35:54 ID:HYBYGN99O
>>807
普通に書き込めよ。

811 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 13:24:50 ID:BP3eczflO
>>809
AU某機じゃそれすらもできなかったっす…orz
それでも早速携帯用のページを作ってくれた作者さんGJ、そしてありがとう
(`・ω・´)

>>810
それは作者さんの配慮だからさ。

812 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 14:00:50 ID:q36VJKXP0
ぼくのまえのせきのこがまいばんへやにくるようになりました
いきりょうだとおもいます
ときにはごはんをつくってくれます
おふろもたまにいっしょにはいります
ねるときはいつもおっぱいまくらです
すきだよっていってくれます
だからぼくもすきだよっていいました
そしたらなにいってんのきもいはなしかけないでだって
そんなてれなくてもいいのに

813 :R田中いきりょう:2006/04/13(木) 16:15:25 ID:1mvia58pO


814 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 17:56:00 ID:NxrIW5vt0
>>813
あ、幽霊の人だ

815 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 18:10:58 ID:UP4+LOUnO
「ねぇ、私とツンデレしない?」
牛頭人身の女に呼び止められた、ミノタウロスってヤツだろうか?
「いいね、バッチこーい!」
「いいわね?行くわよ!」
角をかざして突進してきた。ヤツの角は俺の下腹を切り裂いた。
腸がこぼれ出てデレ〜ン、と垂れ下がる。
「うふふ、我ながら見事な突んデレだわ!」
「パ…パーフェクツ!ま、まさに…ツン…デレン…」      「ンは余計よッ!」


816 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 18:22:39 ID:xQEpyYEK0
>>813
外道照身霊波光線!

817 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 19:04:56 ID:Jb9vtfPS0
いきなり加齢臭が・・・w

だーいじょうぶっまーかせてっ(・ω・)b

818 :本当にあった怖い名無し:2006/04/13(木) 23:18:41 ID:7LN+/ZIWO
>>812
関係ないけど漢字、ひらがな、カタカナって伝わり方違うなー、って改めて思った。
       だけ

819 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 00:20:07 ID:ky9dGzp7O
>>816>>817
うはWなつかしいW
そういえば天野小夜子もツンデレに近いものがあったような気がする

820 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 01:50:06 ID:kEvVOjmf0

日の当たらない薄暗い部屋の中に4体の日本人形がきれいに飾られている。
生前、妻が大切にしていた物だ。
1体の人形の髪を撫で思い出に耽る。
妻が亡くなって、もう30年になるか。
私はすでに定年退職し、なにかをする訳でもない日々を送っている。
軽く溜息をつくと私は部屋を後にした。

居間で簡単な夕食を終え、仏壇の前へと移動する。
妻の遺影に向かう事が数少ない日課となっている。
実際の年よりも若く見える妻の写真を眺め、呟く。
「もうそろそろ、私もそちらへ行ってもいいかい?」
何度目だろうか、返答などありもしないのに問いかけてしまう。
妻の屈託の無い笑顔に老いた私の顔が映る。
私は目を閉じ、仏壇に手を合わせる。
”カラカラカラ”
後ろから何か回るような音が聞こえた。
”カラカラカラ”
音が近づく。私が振り向くと、そこにはお盆に湯飲みを載せた人形がいた。
飾ってある人形の1体で、唯一のからくり人形だった。
『とても珍しいのよ』と妻が目を輝かせながら言っていたのを思い出す。
「そこにいるのかい?」
人形が独りでに動く事は考えられず、人形の後ろの空間に問いかける。
しかし、何の返答もない。
私は人形の髪を撫で、湯気の立っている湯飲みを取る。
「いい香りだ……」
妻が入れるお茶を思い出させる懐かしい物だった。


821 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 01:51:13 ID:kEvVOjmf0
2/4
私は妻と対峙していた。
場所はどこか分からない…ただ、沢のような水の流れる音が微かに聞こえていた。
「久しぶりね」
妻の声が聞こえる。とても懐かしい声だった。
「ああ、久しぶり」
目頭が熱くなるのを感じ、手で押さえる。
「なに泣いてるのよ。男の人はビシッとしてなきゃ駄目っていつも言ってるじゃない」
その言葉も懐かしい。妻にはいつも助けられていた。
「まったく、そんなだから場の雰囲気に流されっぱなしで、わたしがいないと駄目なんだから」
妻は怒ったように腰に手を当てて私を睨む。
だが、目は楽しそうに笑っていた。
私も自然と笑みがこぼれる。
「……すまない」
「謝らないでよ、わたしが謝る方なのに。
 あなたには迷惑をかけてしまって……」
妻がすまなそうに俯く。
「あれはキミのせいじゃない。仕方なかった事だ。
 私はキミを失って、初めてキミに頼りきっていた事に気づいた。
 そして私は変われた」
妻はうんうんと頷くと笑顔に戻った。
「そう、あなたは私達の息子を立派に育ててくれた」
一人息子はすでに独立し、家族も持っている。
親としての私の役目も終わっていた。
「ずっと見てたよ。なにもできなかったけど、ずっと……」
妻の目に涙が光る。


822 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 01:52:11 ID:kEvVOjmf0
3/4
「私もそちらに行ってもいいかい?」
何度も問いかけていた言葉が自然と出てしまった。
妻はゆっくりと首を横に振る。
「駄目よ、まだ早いわ」
「もう十分だろう?私はキミのいない生活に疲れた……」
正直な気持ちだった。私はなにも無い生活に生きる意味を失っていた。
「あなたの気持ちはとても嬉しいよ。
 でもね、わたしの分まであなたには人生をまっとうしてほしいの」
妻の分までか……そうだな、今の私でもできる事があるはずだ。
私は妻を見つめ決心の意を伝えようと口を開きかけたその時、
「あ、中途半端に死んでこっちに来たら恨むからね」
屈託の無い笑顔で怖い事を言う。
「……そ、それは勘弁願いたいな」
私は決心を一層固めなければならなかった。
「ふふ、あなたなら大丈夫。わたしの旦那だもの」
妻が顔を赤らめて恥ずかしそうに言う。
「その言葉、キミが生きている時に言わせたかったな」
「そうね、言わせてほしかったな」
墓穴を掘ってしまった。
「でも、待ってるから。ゆっくりでいいからね」
妻の言葉か発せられた後、光に包まれ何も見えなくなる。


823 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 01:53:15 ID:kEvVOjmf0
4/4
私は布団の中で目を覚ました。
夢か、どうやら寝ていたらしい。
枕元にからくり人形が置かれている。
私は起き上がり、人形を抱き仏壇へと向かう。
そして妻の遺影に手を合わせる。
「キミの分までがんばるから、待っててくれ」
私は写真に向かって、軽く笑うと人形を戻しに部屋へと向かう。
玄関の戸が開く音がした。
「父さん、いるかい?」
息子が訪ねてきたようだ。
「おじいちゃーん、いるー!?」
孫の声がする。家族で遊びに来たらしい。
まったく、来るなら事前に連絡を入れてほしいものだ。
どうやら、親としての役目はまだありそうだ。
私は笑みを浮かべると玄関へと向かう。

終〜

824 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 01:57:15 ID:Nh08bKSQ0
>>823
やべ、泣いた。


825 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 01:59:11 ID:kEvVOjmf0
短めに終わらせるつもりが長くなってしまいました。
しかも気づいたら夜中というオカルト。

書き込む皆さん、いつも楽しみに見させて頂いています。
それではおやすみなさいノシ

826 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 02:49:56 ID:pplXs64nO
何この普通にいい話……GJ!おやすみなさいノシ

827 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 04:54:16 ID:loyr30T5O
いつ妻が「私とファイトなさい」と言いだすかwktkしてた俺は汚れているorz

828 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 07:18:36 ID:GkHONbTJ0
まとめからきますた。スレ汚します
オカルトなんぞあるわけねえだろバカバカウンコな俺ですが
気軽に読めるSSらしいSSや、書店で平積みにされているものよりよっぽど面白い話や
ジェノッサーイッ等大変楽しませていただいてます
後、睡眠時間返しやがれこの野郎10時出勤だってのnくぁwせdrftgyふじこlp;



お、思わず一気に読んじゃったわけじゃないんだからねっ!

829 :どん兵衛 1/6:2006/04/14(金) 09:51:28 ID:Zi36NnWW0
僕は自殺志願者だ。
彼女に騙されて、多額の借金を負わされ、彼女は逃亡。毎日のようにしつこく鳴らされる電話のベル。激しくドアを叩く煩い取り立て。
こんなのが二ヶ月も続くと、流石に嫌になってくる。
もう二ヶ月も我慢したんだ、もう、いいよな。
こんな世界とおさらばしたって、別に誰も悲しみやしない。母さんや父さんには悪いが、僕は先に逝くよ。

廃ビルの屋上から眺める星空は、嫌味なくらい綺麗だった。こんな最高の場所が、自殺多発現場だなんて、思えない。
五年くらい前だろうか、ここから飛び降りがあった。ニュースで見たのだが、飛び降りたのは女性だという。六階建ての屋上から落ちれば、そりゃ即死だっただろう。
そんなニュースがあってから、ここからは飛び降り自殺が多くなった。一部では、あのビルは幽霊ビルだ。入っていった奴は、何も無くても必ず飛び降りる、など言われていたが、実際の所今まで自殺して逝ったもの達が、本当に幽霊に惑わされて逝ったのかなど、
誰もわかるわけがない。それに、僕もそれを確かめに来たわけじゃないし、
そう言う噂があるからここを選んだわけではない。
なんとなく、ここなら誰にも見られることはないし、一人になれるし、星が掴めそうな気がしたからだ。 ―――この歳で何を言ってるんだか。
馬鹿みたいな考えを掻き消して、僕は鉄柵を越えて、縁に立つ。下を見れば、街灯の明かり。人気は少ない。今飛び降りれば、人にぶち当たることもないだろうし、交通の邪魔にもならないだろう。さて、そろそろこの世とおさらばしようか。
思い残すことは無いし、死へ対する恐怖もない。むしろ気分が良い。それに空も綺麗だし、自殺するには絶好の日を選んだかもしれない。こう言うのだけは、運がいいな。
僕は自嘲気味に笑う。そして、空へ飛び出そうと力んだ時、
「ちょっと待ちなさいよ!!」
と言う女の声が背後から聞こえてきて、僕は踏みとどまった。


830 :どん兵衛 2/6:2006/04/14(金) 09:52:19 ID:Zi36NnWW0
ゆっくりと振り返ると、そこにはスーツ姿の女性が立っていた。だが、なんとなくその女性に違和感を感じる。
「貴方もここで自殺する気!?やめてよね、私が死んでから皆ここで飛び降りたがって…しかも何?幽霊に惑わされた〜とか言う噂もあるんでしょ?全く、誰が誑かすかっつーの、馬鹿みたい」
「あの…」
「あのねぇ!こっちは自殺志願者が多いから迷惑してんのよ!幽霊幽霊って人を世にも恐ろしいもの扱いして!だから、貴方も死ぬんだったら他のところでやってよね!」
彼女の発言で、彼女が幽霊だという事はわかったし、なんとなく顔がニュースで見たあの女性に似ているから、五年前にここから飛び降りたのは彼女だと言うことも、わかった。だが、彼女が幽霊だからと言って、恐怖が生まれるわけでもなかった。恐らくこれは、
僕の精神が破綻してしまっているからだろう。
彼女は怒りを露にしながらずんずんと近付いてきて、腕を引っ張って、とりゃあ!と言う威勢のいい掛け声と共に、僕の身体を鉄柵の向こう――つまり、本来立っているべき場所に戻した。
「あ、あの…」
「何よ」
「僕は自殺しに来たんです。止めないで下さい」
「だから迷惑だって言ってるでしょう!?判りなさいよ、このタコ頭!!」
そう言って頭を殴られた。人が折角決意して来たっていうのに、自殺を止められて、あまつさへ殴られるなんて。酷すぎる。
「なッ、何するんだ!」
「貴方が分からず屋だから殴ったんじゃない!それとももう一発イく!?」
「やれるもんならやってみろよ!人の自殺止めておいて、殴って、僕だって気が長い方じゃないんだ、いい加減にしないと―――ぐはッ」
まだ喋っている途中だというのに、彼女は見事な正拳突きを繰り出して、僕の顔面にヒットさせる。なんなんだ、この破壊力は。痛すぎる。
いい加減堪忍袋の緒が切れた僕も、構わずパンチを繰り出す。しかし、幽霊だということを忘れていた。当たるわけが無い。
「残念でした〜」
彼女はこりゃ愉快、とにやぁ、と笑みを浮かべる。その笑みがむかついて、当たらないのはわかっているけれども、僕は何度もパンチとキックを繰り出した。


831 :どん兵衛 3/6:2006/04/14(金) 09:52:56 ID:Zi36NnWW0
そうして何分経ったか判らないが、気付けば僕は大の字に仰向けに寝転がって、息を整えながら星空を眺めていた。
「もう終わり?歳ね」
「うるせッ…黙っててくれ、はぁ…」
彼女はにやにやと笑う。あちこちに動き回ったというのに、彼女は息一つ乱れていない。それが妙にムカついたが、これ以上動くと本当にあっちの世界に逝ってしまいそうで、動けなかった。
「ねぇ」
「…何」
「なんで、自殺しようと思ったの?」
彼女は、表情を含まない声色で問うて来た。限りなく悲しみに近い、しかし、感情のない声。
僕は理由を言おうと思ったが、躊躇した。
今考えれば、くだらない理由だ。彼女に騙されて借金を掴まされた。毎日のように来る取立ての電話、取立てに来たと思われる人間の鳴らすチャイム。それだけなのに、それも、二ヶ月と言う短い間だというのに、
僕は自分で解決しようとせず、ただ死ぬことだけを望んだ。
彼女がもし本当に、五年前ここで自殺した女性だとしたら。もし、僕よりも深い悩みを持っての自殺だとしたら。
自分が、弱くて、小さな人間だと言うことを自覚させられるような気がして、それで、口を噤んだ。
「私はね」
僕が言葉を発さないままでいると、彼女は僕の隣に腰を下ろして膝を抱えて、星空を眺めつつ、口を開く。
「私が自殺したのは、彼に…フラれたからなの」
「…え?」
「くだらないでしょ?でも…彼のことを愛してた。結婚しよう、とまで言われたの。だけど…」
彼女は言い難そうに言葉を切った。
言っちゃ悪いが、もし彼にフラれただけのことなら、僕の方が重い。大事にしていた彼女にフラれた挙句、多額の借金を置き土産にされたのだから。
しかし、彼女が言い憎そうに、だが強く言った言葉に、僕は驚いた。
「…逃げられた。最後に、借金掴まされて…でも、挙句、彼は死んだわ。私の他に付き合ってた女とのドライヴ中にね、事故で」
最後に、取り立て酷かったわ〜と付け足した彼女が浮かべた笑顔は、上辺だけにしか見えなくて、その笑顔の先に、深い悲しみが見えた気がした。


832 :どん兵衛 4/6:2006/04/14(金) 09:55:58 ID:Zi36NnWW0
「清々した、とは思わなかったのか?」
気付けば、口が勝手にそう吐き出していた。
「清々?うーん…まぁ確かに最初はね。借金背負わせて、彼女とドライヴで、これから楽しい人生が待っていただろうに、死んじゃうなんてね、って。でも、気付いたら泣いてた。どれだけ泣いても涙が止まらなかった。なんでだろう。あんな奴死ねばいいって思ってたのに
…いつのまにか、このビルに来てて…」
泣きたいのを堪えるかのように、彼女は俯く。やっと息の整った僕は上体を起こして、顔を覗き込んだ。
「泣きたいんなら、泣けばいいじゃないか」
「な、泣きたいわけないでしょ!?ふざけたこと言わないで!」
大声でそう言って顔を上げた彼女の目からは、今大声をあげたことで感情の糸が切れたのか、雫が一つ、滑り落ちた。だが、彼女はそれに気付いた様子はない。
「…でも泣いてるぞ?」
「そんなわけ…」
「残念ながら、僕は拭ってやることが出来ないんだ。自分で触ってごらん」
言われるがまま、彼女は自分の頬を撫でて、驚いた顔をした。
「な?」
「違う、これは…」
「違わないだろう?僕も、似たような理由で自殺しようとした。彼女は死んでないけど。もし…もしも君がその彼のことと、自分が自殺したことが理由でここに出てきているなら、僕が相談に乗る。それで君が成仏して、新しい人生歩んでくれるのだとしたら…」
「それは私の役目なの!」
涙を拭って、強く言う。
何のことか判らなかった。それが役目?どう言うことだ?相談に乗ることがか?だとしたら誰の。まさか自殺しようとしていた僕一人の為だけに出てきたのなら、それこそ成仏させてあげなければ、苦しいままだ。
そう思って、僕は言葉を吐こうとしたのだが、それよりも早く彼女が言葉を口にしていた。


833 :どん兵衛 5/6:2006/04/14(金) 09:57:51 ID:Zi36NnWW0
「勘違いしないでよね!別にあんたの為に出てきたわけじゃないの。私は、自殺する奴を止めたいの。死んでから…この身体になってから、実家に行ったのよ。どうやら地縛霊ではないみたいだか、
少しは動けるからね。そうしたら、お父さんもお母さんも後悔して泣いてた。
なんで相談に乗ってやらなかったんだ、って。
少しでも変化に気付いてやれなかったんだって。自殺してからはじめて判った。大事にされてたんだって。
自殺を考えてる人間は、自分のことしか見えなくなるわ。私もそうだった。誰も悲しんじゃくれない、誰も大切になんて思っていてくれない。そう悲観的になる。
でも、でもそうじゃない。ちゃんと大事に思ってくれてる人は居る。それに、自殺しないで生きていたらいいことがあるかもしれない。また彼氏が出来るかもしれない。法的措置を取れば、
掴まされた借金だってどうにかなるかもしれない。
悩みの重さは人それぞれよ。それくらい判ってる。でもだからこそ…簡単に死を選ばないでと、貴方が死ねば悲しむ人はいるんだと、それを伝えて、そして、自殺する人を止めたいのよ。
綺麗事、偽善、自己満足だって自覚はしてるわ。だけど…私みたいに死んでから苦しい思い、させたくないの」
彼女の瞳から、また一粒雫が零れ落ちた。それは死んでいる人間の者とは思えないほど綺麗で、悲しみを持っていて、想いが伝わってきた。
触れられないことくらい常識だ。判ってる。だけど僕は何も言葉に現せられなくて、彼女を抱き締めた。だが、それは自分で自分を抱き締める結果となった。
「何…よ」
「苦しそうだったもんで」
「私は幽霊よ?判るでしょ、何を言いたいか」
「あぁ。でも、僕は頭がいい方じゃない。なんていう慰めを掛けてやればいいか判らなかった。だから、取り敢えず抱き締めてみることにしたんだが…駄目だったか」
残念極まりなく腕を解いて言うと、彼女はクスクスと笑って、今度は彼女が僕を抱き締めた。背中に伝わる冷たい感触の中に、暖かさを感じたのは、きっと気の所為ではないと思う。
僕も自殺しようと決めた理由を言おうかと、聞きたい?と問うたのだが、もういいわ、諦めてくれたみたいだし、と満足そうに笑んで言った。

本当に諦めたと思っているのか?一度は自殺を志願した者だ。そうそう簡単に諦める筈がないだろう。


834 :どん兵衛 6/6:2006/04/14(金) 09:58:37 ID:Zi36NnWW0
思ったものの、口には出さなかった。あのパンチを食らうのは、もうごめんだから。
彼女は腕を解いて星空を見上げた。僕はそっと立ち上がって、鉄柵の近くに足を運ぶ。
「あぁ、君、名前は?」
鉄柵に手を掛けて背中越しに聞くと、
「雪原の雪に、野菜の菜で、ユキナ」
と返って来た。
「そう、雪菜か…」
「あんたも教えなさいよ」
知る必要はないと言うのに。僕はまだ諦めてはいないのだから。
「僕?僕は…君に教える必要はないかな。教えたところで、僕は―――」

星空が綺麗だった。綺麗な星空を見上げつつ、僕は言葉を切って、鉄柵を越えた。


僕は今日もあのビルに向かっていた。生身かどうかって?勿論生身だ。正真正銘、普通の人間だ。
昨日は冗談で鉄柵を越えたら、雪菜に首根っこ掴まれて投げ飛ばされて、その後に二時間以上説教を喰らった。説教を終えたあとに、まるで格闘家のような強烈なパンチをお見舞いされて
――今でもまだ、頬が赤く膨れ上がっている。
もう自殺する気はない。危ない取り立て野郎とも、戦っていこうと思っている。これも全て、彼女のお陰だ。彼女の言葉が、想いが、僕を変えてくれた。本当に、感謝している。
昨日の今日だが、まだ彼女は居てくれているだろうか。消えていたりはしないだろうか。怒っては居ないだろうか。
砂埃を被った階段を上っていき、僕は屋上へ続く扉のノブに手を掛けた。
いないような気がする。なんとなく、だが。昨日のあれは、あれで終わりで、僕の前にはもう現れないんではないだろうか、と不安に思った。しかし、確かめて見ないことには判らない。
僕は誰にでもなく頷くと、ノブをゆっくりをまわして、錆びついた扉を、開けた。


835 :どん兵衛 スマン7だった!:2006/04/14(金) 09:59:17 ID:Zi36NnWW0
其処には―――。

「………雪菜……」


嬉しそうに満面の笑みを浮かべた、彼女が居た。

良かった、居てくれたとほっとして安堵の笑みを浮かべると、彼女は近付いてきて、笑顔と共にパンチを繰り出してきた。
「…遅い」
「すいません」

廃ビルの屋上から眺める星空は、嫌味なくらい綺麗だった。こんな最高の場所が、自殺多発現場だなんて、思えない。
そんなビルの屋上に、僕は再び立つ。自殺すると言う理由からではない。
彼女と、笑いあうためだ。


836 :どん兵衛:2006/04/14(金) 10:01:31 ID:Zi36NnWW0
手違いで6話設定にしてしまったが、7話だった逝って来るOTL

相変わらず稚拙な文章でスレ汚しスマソ。
完成を焦り、こんなんなってしまった。誹謗中傷なんでも来いorz
でもあんま酷いの来たらそれこそホントに逝(ry

837 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 15:02:22 ID:a0H9wLO4O
ぐっじょぶ。
甘甘幸せラストも良いね。

838 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 16:49:23 ID:pplXs64nO
誹謗中傷しようと思ったけど、どうせ最後に
「また書きなさいよいくじなし!べっ別に見たい訳じゃ(ry」とか
言いそうだったから止めた。GJだぉ(`・ω・´)

839 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 21:24:41 ID:IkLv3G/m0
このスレでの誹謗中傷はエサにしかならんクマー

840 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 21:44:36 ID:TUWgFksR0
イコールツンデレだものねw

841 :本当にあった怖い名無し:2006/04/14(金) 23:07:29 ID:KBf8HGPW0
誹謗中傷に萌えもだえ狂う極Mせんなスレはここですか?

842 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 01:40:51 ID:IJiDSb9H0
ツンデ霊がいるならクーデ霊もいるんじゃね?とか考えたけどネタが無いのでやめといた

843 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 01:49:57 ID:PTJTSheA0
そんならデレデ霊だってOKだよな

だが、このツンデレ要素を盛り込むという制約が
このスレを良スレにしているような気がするのでやっぱりやめておこう

844 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 02:31:52 ID:TryF4TQO0
天然とかも禁止か。
くぅ、ツンデレなんてかけねぇよ。
だから、ツンデレ分の勉強の為に読み直してみます

845 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 02:57:40 ID:9xzff5KdO
確かにツンデ霊作品を書くのは凄く難しい。シチュエーションがワンパターン化しやすいから。
口調も「〜なんだからね!」等がテンプレート化している。
それでもアイデア絞って萌えさせてくれるから、コテでも名無しでも作者さん大好きだw
最早テンプレすら愛しい俺ガイル
てな訳でもまいらモヤスミ ノシ

846 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 14:50:30 ID:lcm6Iby30
マターリな今を狙って思いつきネタ投下

[登場人物]頑固な職人&ツンデ霊
[時代設定]おまかせ
[場所設定]その工房など

847 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 17:27:26 ID:hj3/zHY70
 初めて来た。
>>846
 どこまでやれるかわからないがやってみます。



 蟹江権三58歳、独身。
 陶芸家。
 異変が始まった時、彼はいつものように仕事場である工房に篭っていた。


 窯から出した磁器は未だ仄かな熱を宿していて、それが生まれたての存在である事をいつも思い起こさせる。
「はあー…」
 溜息ひとつ分の生きる時間を与え、蟹江は生まれたばかりのそれらを叩き割る。
 ――がっしゃん、がちゃん。
 景気のいい音とともに破片が散らばり、焼きたての磁器の死骸は工房の床を埋め尽くす。
「…は、」
 新たな溜息と共に、机の上の失敗作を掴もうとした手が空を切る。
「ああ…?」
 ――がしゃん。
 終わりの見えぬ試行錯誤の憤懣をぶつけるべき、皿の一枚が……突如宙へと飛び出し、自殺を遂げた。
「……」
 蟹江は太い眉を上げかけたが、やがて立てつけの悪い机に目をやり、ゆっくりと表情を元に戻す。
(――たまたま、か。
 しかし…マシな作品(もん)まで割っちまうわけにはいかねえ。
 いい加減、この机も直すか新しいのを買わ…)
 ――がしゃん。
 見つめる蟹江の眼前で、また新たな一枚が机の上から飛び上がり、床の上で粉々に砕けた。
「……」
 蟹江の眉が上がる。



848 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 17:28:31 ID:hj3/zHY70


 それからしばらく、その怪現象は続いた。
 蟹江が窯の扉を開け、傍目には素晴らしい出来の磁器を取り出す。
 しかし、その太い眉がぐっとしかめられると――
 机の上に並べられた磁器達は一斉に宙へと飛び出し、床の上で大量不審死を遂げる。
 不機嫌な面をぐっとさし向ける蟹江の眉は、床の上に気持ちよく散らばった残骸を認めると……ほんの僅かに、緩むのだった。
 蟹江が土をこねている間も、たまにその破壊現象は発生する。
 ――がっしゃん、がちゃん。
 黙々とろくろを回す蟹江の前方で、棚に並べられた磁器が片っ端から飛び出してゆく。
(あれは先週の、あれは一昨日の、あれは…ああ、半年前のか)
 その棚に収められているのはいずれも蟹江が『己の作品』と認めた磁器達であったが、同時に、決して工房の外へ出される事のない作品でもあった。
 なまじ出来がいいだけに己の手で処分することのできなかったそれらを、妄執ごとあっさり叩き割ってくれる何者かを、蟹江は内心で歓迎してもいた。
 自分の作品を勝手に叩き割るという暴挙を見過ごすことなど、蟹江の性格からすれば考えられなかった。
 ろくろに集中するふりを続けながら、棚の中の作品が次々と割られていく様を看取り続ける蟹江。
 ――カタ。
 一枚の皿が動き始めた時、その眉がぴくりと跳ね上がる。
(……)
 ろくろに滑らせていた手が止まり、目の前の壷もどきに奇妙な紋様が刻まれてゆく。
 しばしの沈黙の後。
 宙に浮かびかけていた皿は棚へ戻され、その隣にあった皿が棚から飛び出し、派手に砕けた。 
「……」
 仏頂面で淡々と土をこね直す蟹江の眉が、また僅かに緩んだ。



849 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 17:29:10 ID:hj3/zHY70


 ある日、工房を強い地震が襲った。
 机の下から蟹江が這い出してくると、多くの作品が投身自殺を遂げた工房は、
いつにもまして残骸まみれであり、彼は空っぽな作品置き場を見渡して溜息をついた。
 そういえばあの皿は…と考えた瞬間、背後からカタカタ――と音がして、蟹江は振り返った。
 棚の上にはもう数枚の磁器しか残されておらず、その中で蟹江が割ることを拒絶していたあの皿が、
半分以上棚から乗り出していた。
 ぐらり、と傾ぐ。 
「あ……!」
 蟹江が絶叫しかけたその瞬間、皿は見えない何かに押されたように、棚の奥へと引っ込んだ。
 ほっ、と胸を撫で下ろした蟹江は、ぎこちない笑みを浮かべ、虚空を見回した。
「ありが…」
 似合わぬ礼を口にしかけたその瞬間、工房中で、その皿以外の無事だったすべての磁器が空中に飛び出し、床で砕け散った。
 破片となって散らばったモノの中には、商品として引取りの決まっているものや、
気に入って手放したくないものや、そしてどうしても処分することのできなかった作品などが含まれていた。
(っ……)
 蟹江の顔が一瞬で真っ赤に染まり、そして――
「ふ。うわははははははっ!」
 豪快に笑い出した。


 数年後。蟹江の皿はショーケースに収められ、蟹江の生涯を遥かに超える年月の間、
多くの審美眼からその価値を認められることとなった。

(終)

850 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 17:34:15 ID:hj3/zHY70
…いや。書き終えて思ったんだがこれはツンデレではない…?

851 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 18:38:34 ID:lcm6Iby30
>>847-850
乙です。ネタの具現化ありがとうございます。

評価は他の人に譲りますが、個人的には姿を現さないツンデ霊かなと。



852 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 19:02:19 ID:U/MguDfHO
ん〜
新しい形だな
面白いと思うけど…
霊がもう少し自己主張したほうが…

853 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 19:03:08 ID:9xzff5KdO
ウマいな('A`)

854 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 19:12:25 ID:Uc9GdXp5O
おれのおつむじゃ、よく分からなかった……
でも、うまいと思います。
もっかい読み直してみます。

855 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 19:14:40 ID:PbrPJk7RO
新趣向(・∀・)イイヨー

856 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 19:57:45 ID:9xzff5KdO
あまりに上手いのでもっかい読みなおしました!(・∀・)
ツンっていうかモクだし(笑)、男か女かも解らない点では、
ツンデ霊スレに投下されない限りあまり萌えはしない。
ただ、このスレにおいては「うはwwwちょっと萌え」と思う人もいるかも。
短い文にも関わらず職人という気難しい微妙な性格が、
上手く伝わってきて、描写すげぇ!と思った。

えらそうでごめんなさい作者さん、気に障ったらスルーキボンヌorz


857 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 20:53:33 ID:eRMkBzwu0
[登場人物]頑固な職人&ツンデ霊
[時代設定]おまかせ
[場所設定]その工房など

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ばっかやろうっ! 何度言やあ分かるんだ!!」
「すいません親方!」

静謐な工房に突如響く怒声。
髪に白いものが混じるとは言え、精気に溢れた初老の男が発したものだ。
男の勢いは収まることなく、対面でうな垂れる若者に対し容赦ない叱責が浴びせられる。

「……いいか、見てくれだけ綺麗に仕上がっても仕方ねえんだ。
 実際に使う人間の身になって考えられねえなら、こんな仕事辞めちまえっ!!」
「すいません……」
「やり直しだ、ノブ」
「……はい」

――この人達、仲悪いのかな?

工房の隅からその光景を眺める少女が一人。
年の頃は15〜17歳だろう。くりくりとした黒目がちで大きな目が印象的だ。
興味深げに二人のやりとりを観察するこの少女、別にこの工房の関係者というわけではない。

――どーでもいいけどさっさと引っ越してくれないかなあ……

区画整理事業によって移転するのは住居や店舗だけではない。
墓地もまたその対象になり得る。無論充分な費用が支払われ、供養も成されるのだが……。

――人のお墓の上、勝手に仕事場にしないでよね!

簡単には納得出来ない故人もいらっしゃるようだ。例えばこの少女のように。

858 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 20:54:23 ID:eRMkBzwu0
「……………」
「……………」

――ま、静かにしてる時はいいんだけど

更地になった墓地跡には、いくつかの住宅に混じって小さな工房が建った。
そこで何を作っているのかは少女の知るところではない。そもそも興味も無い。
ただ、どこからか仕事場ごと引っ越してきた「親方」と「ノブ」と呼ばれる若者の声が
時折耳障りで、思わず工房へと出現してしまうのだ。

「親方! 出来ました!」
「………ふん、おめえにしちゃ上出来だ。この調子でな」
「はい!」

――なんであんなに嬉しそうなんだろ

少女にとって特に理解し難いのは「ノブ」という若者だ。
「親方」にとにかく怒られる。滅多やたらに怒られる。時にはぶん殴られることもある。
それなのに、ちょっと仕事の出来栄えを認められたくらいで嬉しそうに笑う。
ニコリともしない「親方」と二人、朝早くから夜遅くまで工房で作業をしている。

――わっかんないなあ……ヘンなの

真剣な面持ちで作業に没頭する二人の姿を見ると「怖がらせて追い出してやれ」という
考えがみるみる萎んでしまう。安眠場所の頭上で騒がれるのは業腹だが、なんとなく
邪魔するのも可哀想な気がして、結果的にはじっと作業を見守る羽目になる。
職人と職人見習いと幽霊は、そんな風にして工房での毎日を過ごしていた。

859 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 20:55:20 ID:eRMkBzwu0
「…………ダメだ……どうしても上手くいかないや……」

――あれっ? 今日は一人なんだ

少女が気まぐれに出現したある日、工房に「親方」の姿は無かった。
「ノブ」が一人で首を捻りながら唸っているだけだ。
難しい顔で手元を睨む「ノブ」を見ているうち、少女に悪戯心が湧いた。
いつも失敗ばかりしている「ノブ」だけなら、そもそも今日は大した仕事には
なるまい、と高をくくったせいもある。

――これ、材料だよね。……隠したらビックリするかな?

そっと背後に忍びより、作業台上の資材をこっそり移動させようとした少女の動きを

「ごめん。そういうことはやめて欲しい」

――…………っ!?

「ノブ」が静かな声で制した。

――見えてる、の?

「声も聞こえるよ。驚かせちゃったかな」

――ホ、ホントに? ホントのホントにっ!?

「うん。僕だけじゃなく親方にもね。 
 ……いつもは大人しく見学してくれてるのに、今日はどういう風の吹き回し?w」

860 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 20:56:26 ID:eRMkBzwu0
手元から視線を動かさずに語る「ノブ」を見ながら少女は思う。
手の離せない工程でよかった。こんなに真っ赤に染まった顔を見られたくはない。
工房の隅で佇む姿を今までずっと見られていたと思うと、いたたまれない気持ちになる。
照れ隠しに発した言葉は、自然とキツい響きを持った。

――悪趣味。今まで言わないなんて最低
「ごめんごめんw でもね、作業中は親方も僕も
 真剣だから……君を無遠慮に眺めたりはしなかったはずだよ?」
――それは……知ってるけど……
「親方が言うにはね『魂込めて仕事してると、見えないモンまで見えることがある』だって」
――なにそれ。エラそーな台詞
「親方はエラいんだよ。ホントに凄いんだ、親方の腕前は……僕の目標だから」

工程が一段落したのだろう。
ようやく少女の方に向き直ったノブは、柔らかく笑いながらそんなことを言った。
線の細い優男で、どこか知的な雰囲気を漂わせている。見るからに荒くれ男の親方とは対照的だ。
これほど近くで顔を合わせたのは初めてということもあり、少女は少しだけうろたえた。
何かを話さなければという焦りが、いつもの疑問を口に昇らせる。

――ねえ、いつも怒られてるのに嫌にならないの?
「全然。……僕はね、大学を中退してから目標も失くして無気力に暮らしてたんだ」
――なんの話よ、それ
「その頃に出会ったんだよ、親方の作品に。それで頼み込んで弟子にしてもらった」
――…………
「嫌になんてなるわけが無い。
 親方の作品はぬくもりがあるのに実用性に溢れていて……素晴らしいんだ」
――なんだか分かんないけど、随分入れ込んでるのね
「ああ、この仕事は天職だと思ってる。……まあ、まだまだ半人前なんだけどねw」
――この先もずっと半人前なんじゃないの?
「……ひ、ひどいなあ」

861 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 20:57:25 ID:eRMkBzwu0
目を輝かせて語るノブの姿は少女にとって眩しく思えた。
何を作っているのか知らないが、これほど情熱を傾けることが出来るのなら――

――ま、せいぜい頑張ってね。邪魔はしないでおくから
「ありがとう。一人前になるまで長い付き合いになるかもしれないけど、今後とも宜しく」
――う、うん。えーと……貴方、ノブっていうのよね?
「大崎幸伸。親方は僕をノブって呼ぶ」
――じゃあ、あたしもノブって呼ぶね。そ、その方がほら、言いやすいし……
「親方が二人になったみたいだなあ……」
――不満なの? 半人前のくせにー
「今は確かに半人前さ……
 だけど、いつの日にかきっと親方みたいな――










                          ――オナホール職人になってみせる!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

以来、少女の霊が姿を見せることはなかったと大崎氏は幾分寂しそうに語った。

  「匠の業を訪ねて」第28回 了                 文責:長井孝介

862 :運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q :2006/04/15(土) 20:58:06 ID:eRMkBzwu0
終わり。いろいろと台無しにしてみるテスト。

863 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 21:06:00 ID:edCs0WBV0
ワロタw

864 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 21:06:12 ID:lcm6Iby30
>>862
運ryさん本当にありが…っておい!
ワロタwww

865 :sage:2006/04/15(土) 21:24:27 ID:bxExACHD0
>>851〜856
ド下手な文章を最後まで読んでくれてサンクス。感想サンクス。
小学生以下の文章力でスマソ。
触れてないのは優しさと判断。

866 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 21:43:47 ID:PgBQu8/K0
ぅゎ 台無しだ!
だが、それがいい!!

867 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 22:21:04 ID:TryF4TQO0
「えぇっと、まずはつかみの『うらめしや〜』だったかなぁ?」
 内心ドキドキしていた。
 あたしが幽霊になってから初めて人を驚かす日が来たんだ。
 世の中には物好きな人もいる物で、格安というだけで「でる」って噂のアパートの一室に住もうって人が居る。
「って、そのおかげであたしも嬉しく成っちゃうんだけどね
 ああ、そうだ、効果音の練習練習…」

 ヒュ〜ドロドロドロ

 うん、いい音も出るしこれで驚かせてやるぞぉ。
 幽霊は人を驚かしてナンボって、あたしの友達の幽霊さんも言ってた。
 まぁ、そのお友達は何だか恨みが晴れて成仏しちゃったんだけど…
 …っといけないいけない。
 集中しなきゃ集中……えぇっと
「う〜ら〜め〜し〜や〜ぁ〜」
 語尾をちょっと延ばしてみた。
 おお! これはいいかも!
 早く来ないかなぁ、この部屋の新しい住人さん。 あたしの最初の犠牲者。
「うふふ…うふふ」
 笑みまでこぼれてきた。
 だってしょうがないじゃない。 初めてなんだよ
 初めて人を驚かすことが出来るんだ。 それにはまずつかみを…
「つかみが大事…つかみが大事…」
 ―――集中してたせいかなぁ?
 まったく気がつかなかった。 あたしを凝視している目があることを。

868 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 22:22:17 ID:TryF4TQO0
「つかみが大事…つかみが大事…」
「あの…」
「ひゃう!?」
 突然声を掛けられた。
 驚きのあまり、普段あたしは出したこともない声を出してしまう。
 その声の主は、果たして目の前にいた。
「ここ、俺の部屋だよね…? もしかして…」
「はわ、あわ…ぅん…」
 完全に―――完全に意表をつかれた。
 驚かすはずが、最初に驚かされた。
 こんなの末代までの恥だ…許さない。
 絶対驚かして、その、オ、オシッコを、チ、チビルぐらいの恐怖を与えてやる。
 まずは、そう王道のあれだ。 王道って言うのは絶対に失敗しないから王道って言うんだ…ってあの幽霊さんも言ってた。
「う〜ら〜め〜し〜や〜ぁ〜…」
 よし、言えた。
 コレでつかみは万全。 絶対腰抜かして、オ、オシッコだってちびってるよね?
「………」
 ほら、驚きのあまり声も出ない。
 うふふ…うふふ……なんか、面白いかも。
「……なにそれ、ギャグ?」
 ――――え〜っと…?

869 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 22:22:58 ID:TryF4TQO0
「ちょ、ちょっと、あ、あたし幽霊なんだよ! こ、怖くないの!?」
 思わずいきりたって叫んでしまった。
 くぅ、こんなの く〜る で冷静な幽霊らしくないよぉ。
 でも、そうだ、絶対に驚かすしかないんだから!
「怖くない乗って言われても、俺、見飽きてるし…」
 ――――衝撃の事実、相手は強者だった――――
「み、見飽きてるって!」
「最初は驚いたけどさぁ、網何回も見慣れてると流石に飽きちゃうんだよね。
 それにしても、クク…ウクク…」
 目の前の青年は急にお腹を抱えだして肩を振るわせた。
 お腹でも痛くなったのかな? ちょっと心配だなぁ
「今時『うらめしや』だって! ウクク、ハーッハッハッハ!」
 ―――前言撤回、心配なんてしてあげない。
 なによぉ、そんな『今時』なんて!
 あたしはこう見えても、生前は りゅ〜こ〜のさいせんたん を行ってたんだからね!
「あ〜っはっは…… 久々に大笑いさせて貰ったわ。 サンキュウ」
「あ…ども」
 ―――ども、じゃないだろ、あたし!
 内心自分で突っ込みを入れつつも、ちょっと頭を冷静にさせてみよう。

870 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 22:24:11 ID:TryF4TQO0
 あたしは幽霊。 人を驚かすはずの幽霊。
 んで、あるアパートの一室に住み込んだ(もちろん内緒で)
 でも、何かそのアパートは先客さんが居たみたいで、『霊が出る』噂もあった。
 で、全然誰も住まなくなって、あたしもいい加減ここから離れようと思ってた矢先に
 新しい住民が来るって言うことが決まった。
 で、その人を驚かす予定で練習してたんだけど……
「あ〜それにしても、本当に憑いてるなんてなぁ、俺ってついてるかも。 ククク」
 こんな下手なだじゃれを言ってるような青年だった。
 しかも、幽霊さんには慣れているようで、全然驚いてくれなかった。
「う……」
 なんか悲しくなってきた。
 あたし、何の為に練習したんだろ…
 全部、コイツを驚かす為だったのに…
 そう考えてたら、涙が溢れてきた。
「あ、お、おい、泣くなよ。 泣くなんて幽霊らしくもないだろ!
 ……泣く幽霊……ハッハッハ、面白ぇ!」
 また笑い出した。 ムカツク。
 決めた! 絶対コイツ呪いまくってやる。
 古今東西聞いたこともない不幸な目に遭わせてやる!
「フンだ! アンタなんて絶対このあたしの手で 呪い殺してやるんだから!」
 まだ涙が乾かない顔で、ソイツを睨んでアタシは消えた。
 せいぜい、恐怖に怯えるがいいわ!

「呪い殺すって、ハハ! ボキャブラリーの少ない幽霊だなぁ! ハッハッハ」
 ……大笑いしてる。
 絶対、絶対、絶対、絶対不幸な目に遭わせてやる!


871 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 22:25:58 ID:TryF4TQO0
空気が読めない俺が、まとめサイトを見てきましたよ。
うん、もう少し以上に文とツンデレの勉強をしよう。
続きは脳内で妄想変換して寝る。

872 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 22:47:21 ID:7mTo4JBa0
工エエェェ(´д`)ェェエエ工

873 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 22:56:33 ID:9xzff5KdO
むしろ最近は作者さん自体がツンデレ化してきているというwww

874 :本当にあった怖い名無し:2006/04/15(土) 23:06:33 ID:brYBKRKOO
クーデレネタ書いたらスレ違いになるかな?

875 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 00:16:47 ID:1XSzHXobO
そもそもスレタイがツンデ霊だからなぁ。
それにクーデレとか素クールとかは個人的には好きだけどw、
幽霊という条件を生かして萌える話を作るのが難しそう。

試してみるか?

876 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 00:42:30 ID:3PLA2vqr0
俺はツンデ霊ハンター。
人は俺のことを無職と呼ぶ。だが後悔はしていない。後悔はしていないよ?
ツンデ霊を捜し求め、全国を巡る毎日は充実している。
これは俺が決めた生き方だからだ。

事故が多そうな峠を攻め、ノーブレーキでガードレールに突っ込み、華麗
なるジャックナイフを披露して病院直行など日常茶飯事。
小学校のトイレに侵入することなどはすでに日課だ。不審人物を発見した
PTAよ、安心してほしいそれは多分俺だ。だから通報はカンベンしてくれ。
マスクの女性を見つけたら必ず声をかける。その後のシミュレーションは
完璧だ。だが想定通りに事が運んだことはなく、たいがい通報される。
飯は当然エビフライだ。もう匂いを嗅いだだけでお腹いっぱいなほど食って
きたが、いまだ『はやく食べなさいよ!』を聞いたことはない。
某ゲームではレイトウマグロを使用。だがこれは何から何まで間違っている
気がしたし、だいいち勝てないのでヤメた。

今日は神社の探索をすることにした。
地元の人間も行事がなければ立ち入らない山奥だ。さぞいいカンジに寂れて
いるだろうと期待していたのだが…
小綺麗だ。
ヤバい雰囲気は感じない。あんなに苦労して山道登ってきたのに?

俺はためいきを吐き、賽銭箱のまえに腰掛けた。
正直、ちょっと疲れた。病院と留置所を往復し続けたせいか、体調が悪い。
畜生くされおまわりめてめえの理解できねえ生き様は犯罪だってか?あ?
なめんな公僕おおやけのしもべめいつもいつも――

「貴様、ここで何をしておる」
「――うるせえんだよ…っ?!」
いきなり背中を蹴られ、俺は階段を転がり落ちた。
「他人様の土地で大した態度だな小僧。良い死に方をせぬぞ」
「てめ、今死にそーになったじゃねーか!」

877 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 00:45:36 ID:3PLA2vqr0
さっきまで俺が座ってた場所から、殺人未遂の犯人が見下ろしている。
赤い袴の巫女さんだ。
ちっちゃい巫女さんだ。
「え…今の、お嬢ちゃんが?」
妙に時代がかった言葉遣いだったが、メンヘラだろうか。
まあ夢見がちな時代は誰にでもあるしな。五年後赤面しやがれや。

「人を蹴っちゃいけないって、ママに教わりませんでしたかー?ねえ?」
俺は大人の余裕でお行儀の悪い子をたしなめた。
「はん、なるほどな…」
くそこのガキ、なんて目で人を見やがる。俺はゴミか?ゴミに見えるか?
胸糞悪い、何を一人で納得してやがる。

「――小僧、憑かれておるな」

何をわかりきったことを。
「ああ、頭のイカレたお嬢ちゃんのせいでな、疲労は倍増だ」
「(ピキッ)…そうではなく。霊に取り憑かれておる」
「あっそ」
「(ピキピキッ)このままでは貴様ただでは済まぬぞ」
「な ん だ っ て ―――――――――――っ!?!?!?」
「と、突然絶叫するでないわ阿呆!そんなに驚くようなことか」
「なな何が憑いてる!?金髪ツインテールはいるか?ツンツンしてるか?」

く、ツンデ霊ハンターの俺としたことがなんてこったとんだ大ミスだぜ!
そういや俺霊感ゼロだよツンデ霊見えるわけないじゃん!

878 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 00:46:58 ID:3PLA2vqr0
「ついんて?よく判らぬがキツネを筆頭に一人百鬼夜行状態じゃな。
 これ程の瘴気はなかなか……」
「は、ハーレムキタ―――――(゚∀゚)―――――!! 」
「静まれ。落ち着け。騒ぐでない」
「キツネ!キツネ耳!キツネ尻尾!モフモフ!モフモフ!」
「こ、興奮するな。そやつらの怒りを鎮めねば…」
「ツン!俺ツンだいすき超ドM!むしろ萌え!」
「早急に御祓いを」
「やなこった」
「手遅れか…いや、生きておるうちはまだ望みがある…って待て!」
「やーなこったー」

その日から、俺とツンデ霊との甘い生活が始まった。
姿が見えず、会話が一方通行なのが難点だが幸せに暮らしている。

もうひとつ。
あの巫女は、何故か俺の御祓いがしたくてたまらないらしく、ほんとうに
どこまでも追ってくる。そのうち訴えようかと思っている。
まあ、あれがあいつの生き方なんだろう。理解不能だが。

俺はツンデ霊ハンター。
最近身体の調子がやたらと悪い。だが後悔はしていない。
これは俺が望んだ生き方だからだ。

879 :875:2006/04/16(日) 00:52:24 ID:1XSzHXobO
素クール(クーデレ?)テスト。スレ違いスルーキボンヌ。
(中略)
そこはなんとガケだったのだ。
いつのまにか女が後部座席に座っていた。明らかに生きている者ではないのだが、
その気品と知性、冷静さをたたえた美しい顔立ちに、しばらく見とれてしまった。
女が無表情に言う。
「死ねばよかったのだが」
「いやでも本当に助かったよ。ありがとう」

女は表情を出さないまま、小さくため息を漏らす。
「君がここで死ねばずっと一緒にいられたのに…残念だ」
驚いた。そう言っている今この瞬間に、俺を殺そうとはしないのか。
「ならさ。ここを離れて俺の家に来ないか?」
俺がそう言った瞬間、女が一瞬微笑んだ…
…ような気がした。そう、それはきっと気のせい。それなのに。
「…本当かそれは。本当に私のような幽霊が、君と暮らしてもいいのか」
「勘違いすんなよ!…お礼もしなきゃならないから」

俺だけが顔を真っ赤にしていた。女は赤面などしなかった。ただ冷たく僅かな、しかし優しい微笑みを浮かべていた。

はいはいわろすわろす。男が(やや)ツンデレでしたとさ。
スレ汚しスマン、マジ吊ってくるorz


880 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 00:56:18 ID:4OTYKLemO
>>878
大好き

881 :875:2006/04/16(日) 00:58:51 ID:1XSzHXobO
>>878
新感覚ツンデレキタコレ! やっぱりどうみてもこのスレはツンデ霊だけで
十分良スレです。本当にありが(ry

モフモフ!モフモフ!にワロス

882 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 00:59:20 ID:8HnWHRql0
僕も大好き。
「なな何が憑いてる!?金髪ツインテールはいるか?ツンツンしてるか?」
に噴いた

883 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:01:20 ID:1XSzHXobO
やっぱりツンデレ好きってやっぱりMなんですかね?


884 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:06:11 ID:mAq+mpWd0
>878
なんつうか 大好き
その文才俺に下さい。

885 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:06:37 ID:4OTYKLemO
いや、俺はSだぞ。
だけど少しMでもある。

つまりただの変態かorz

886 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:18:31 ID:r4DOvjxK0
>>876-878
 面白い。蛇足だが、なぜ、ツンデレっぽい巫女はダメなんだー!

887 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:21:33 ID:r4DOvjxK0
ところで、ツンデレはなんとなく分かるんだが、
素クールとか、クーデレって何のことだ?

エロイ人解説キボンぬ

888 :875:2006/04/16(日) 01:25:05 ID:1XSzHXobO
しからば責任感じている俺が。orz

素クール…素直クールの略。ツンデレの真逆みたいなもの。
二人きりであろうと人前であろうとガチで愛してくれるらしい。

クーデレ…普段クールだけど二人きりになるとデレデレってことジャマイカ?

889 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:27:26 ID:/8vImZuZ0
素クールもクーデレも同じ。
クールでいつでも素直にデレ。
時折変態的要素(主にエロ)が入る。

890 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:34:41 ID:8HnWHRql0
>>886
なぜなら彼は、ツンデ霊ハンターだからさ!

………てか、つんでれいと入力して素直に変換されるようになってしまった
俺のIMEはどうすれば

891 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:39:23 ID:1XSzHXobO
とりあえず関連。
http://sucool.s171.xrea.com/?FrontPage

ツンデレに対抗した概念だったのか…つまり
俺がやったことはこのスレにおける大逆罪じゃん…


892 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:42:27 ID:r4DOvjxK0
>>888
>>889
>>891
サンクス!すばやい返答ありがとう!!エロイ人!!!

893 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:48:51 ID:mAq+mpWd0
ツンデ霊

おお! 俺のATOKもだ

894 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 01:53:55 ID:1XSzHXobO
俺の携帯も候補に上がるwww

そうか、俺のWindowsがよく固まるのはツンデレだからか。

895 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 05:46:36 ID:7c5h2VQ00
>>876-878
この馬鹿ハンター大好き。どう考えても幸せじゃねえだろ。
朝っぱらから酒吹いた。

896 :雪女の災難@:2006/04/16(日) 17:25:03 ID:e/wVVTB5O
 
私は雪女だ。
 
この雪山に迷い込んだ遭難者を幻惑するのが私の仕事。
遭難者が男前なら凍り漬けにして住みかに飾る。
醜男ならそのまま殺して雪の中。
 
まぁ、気分が良い日なんかは麓の町まで案内して帰してやる。
その辺は気分次第だ。
 
しかし、今日の来訪者達は随分変わっている。
全員がノボリとハチマキを締めて旗まで持参している。
 
…ツンデ霊ハンターズ…?
一体何なのだろう、気味悪いほどの熱気を放っているが。
 
とりあえず面倒だから殺してしまおう。
私は彼らの前に姿を現わす。


897 :雪女の災難A:2006/04/16(日) 17:26:35 ID:e/wVVTB5O
 
『ツンデ霊キタ―――(゚∀゚)―――!!』
一様に歓声を上げる彼ら。(何だ!?)
「ツインテールはッ!?金髪のツンツンは?」
「モフモフ!モフモフ!」
 
奴らは口々に意味不明なことを叫びながらぐるりと私を取り囲むと
 
   ∩
(゚∀゚)〃ツンデレ!
  ⊂ツンデレ!
 
ナチスもかくやと言うような熱狂ぶりで腕を振り上げ大合唱。
 
(…何こいつら…すごくキモい…)
 
本能からくる生理的嫌悪感を感じた私は氷漬けにしようと奴らに氷の息吹を吹き掛けた。
 
『ツンキタ―――(=゚ω゚)ノシ!!』
なぜか歓喜する彼ら。
 
「ツン大好き!俺、ドM!むしろ萌えー!」
「うはWちょW、これツンてかS」
「何このクーデ霊、激モエスW」
 


898 :雪女の災難B:2006/04/16(日) 17:28:02 ID:e/wVVTB5O
 
最大出力をお見舞いし、何とか凍りつかせる事が出来たが
処分はどうしよう?
その事に思い至り私は途方にくれた。
 
@住みかに飾る。
論外だ。見るのも汚らわしい!
 
A粉々にして雪の下に葬る。
しかし触るのも嫌だし、埋めた後何か変なモノが生えてきそうだ。
 
Bテリトリーから追放
これが良いだろう、さすがに懲りただろうし…本音を言えば
これ以上この気持ち悪い生き物達に係わりたく無い。
 
私は奴らを蹴り転がして麓の町までやってきた。
おっと、二度と来ないよう私の真意を伝えておかねば。
 
「別にあんた達を助けた訳じゃないんだからね!
私の縄張りで死なれても気分悪いってだけよ!
二度と来ないでね!ふん!」
 
よし、バッチリだ。
これで平和な日々が戻ってくるだろう。
 
あれから3日後。
奴らは10倍の数となって押し寄せ私の周りでツンデレ!ツンデレ!の大合唱をしている。


899 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 17:34:15 ID:wUwFpFhN0
雪女の災難ワロタ(wwwww
それってもしかしてこのスレ住人のオフ会?


900 :本当にあった怖い名無し:2006/04/16(日) 18:34:13 ID:1XSzHXobO
上手すぎwww最近萌えよりウケをねらっているのが多いな。
いや、好きだけどねwwwGJ!

&900ゲトズサーッ

901 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 06:44:49 ID:7Yn18Ulx0
運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q 氏がとりかえしのつかないオチをつけてからの流れかな…
変化球もたまにはいいけどやっぱ剛速球が見たいなあ

902 :中の人:2006/04/17(月) 07:34:47 ID:GZZiUDEJO
雪女の災難はツンデレハンターにインスパイアされて…つい。
 
もともとファイトやゾンビとか変化球しか投げれない。
王道路線はたまねぎ氏や他の人に期待しましょう。


903 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 07:52:29 ID:iTWIh0Uv0
ウェイクフィールドのナックル並みの変化球だったからねw
変化球があってこそ直球も生きるし、逆もまたしかり。

結局俺なんでもバッチコーイ!の変態だww


904 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 10:25:00 ID:pPPank5Z0
雪女かわいそ(笑)

・テリトリーにハンター来襲

凍らせる → ツンキター!
無視 → ツンキター!
住みかに飾る → ツンキター!
粉々にして雪の下に葬る → ツンキター!
テリトリーから追放 → ツンキター!

結局どんな選択肢を選ぼうがハンターの答えは同じ(笑)

905 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 10:36:49 ID:e97AYc9Y0
>>901
よし、剛速球が欲しいんだな!ちゃんと受け止めろよ?

社長、店長の目を盗みながら書くからもうちょっと待ってろ


906 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 12:20:55 ID:oB9VnA26O
>>905

とりあえずGJ!!


仕事しろ!

907 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 15:37:45 ID:LqhTSZ0XO
このスレに投下する前に店長と社長に見せて、
二人を直球ツンデレ萌えにすればallおkじゃね?

908 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 16:28:42 ID:e97AYc9Y0
>>906
ありがとうがんばったよ俺!資料打ちこむふりしながらだから時間かかった
>>907
50代のお二人に萌えが理解できるかどうか…とりあえずバレちゃいねえ!
↓これが俺の全力投球

909 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 16:30:06 ID:e97AYc9Y0
眩暈がひどい。
今まで経験したことのない症状だった。
これはおまえのせいかと、虚空に目を向ける。
『……なによ』
きつい目をした それ に、私は睨まれた。
私にしか見えない、ヒトではない それ。

「いや、べつに」
額を押さえ目を閉じると、眼球が膨らんでいるような違和感がある。
疲れているのだと思い込もうとした。もし、それ に私をどうにかしよう
という気があるのなら、対処のしようがない。

いつのまにか、私は それ の存在を認めていた。
はじめは、自分の頭を疑った。そんなモノがいるはずはないから。
ずっと見えてはいた。声も聞こえていた。それでも、幻覚と思っていた。
だが、現実に干渉された痕跡を無視することはできなかった。

勝手に電源の点く電化製品。
触ってもいないのに動き出す食器。
いつのまにか身体に付く原因不明の痕。

原因不明の。

それ がいないとすればの話だ。
私は それ がTVを点けるのを見ていたし、皿を割るのを見ていたし、
寝床で私の身体にまとわりついてくる感触も覚えていた。

認めざるを得ない。
でもまだ現実から逃避するつもりもない。仕事もある。周囲の目もある。
別居中だが一応家庭もある。狂うわけにはいかなかった。
四六時中 それ に怯えながら、微妙な――とても不安定なバランスで精神
を平衡に保ってきた。

910 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 16:32:40 ID:e97AYc9Y0
半年前。
下の娘の誕生日前夜、私はファンシーショップに立ち寄り、着せ替え人形
を購入した。妻が会わせてくれるかどうか微妙だったが、用意しておいて
悪いことはないだろうと思っていた。

マズいことをした。
家――は追い出されたのでアパート――に帰った瞬間、そう直感した。
もの凄い視線を感じた。
「やあ、…ただいま……」
声をかけるのは気味悪さ、不安をごまかすためだ。
反応があるときもある。少しばかりのコミュニケーションができることは
救いだった。まったく理解のできないモノほど怖いモノはない。

それ はすうっと右手を上げ、私が小脇に抱えた包装済みの箱を指差した。
『……なに?』
やはりこれか、と思った。
自分の身の上は話そうとしないので、なにが気に障るかわからない。

「あ、ああ、娘の誕生日プレゼントだよ」
『ふうん…娘の、ね……』
眉根にしわが寄るのがわかった。なまじ綺麗な顔をしているだけに怖い。

「わ、渡せるかどうか、わからないけど」
『知らないわよ、そんなこと』
「あ、そ、そうだよな。それで、どうしたんだ?」
『なにが』
「いや、その…気にしてるみたいだから…これ」
『は…?バカじゃないのアンタ』

911 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 16:33:57 ID:e97AYc9Y0
「う…ご、ごめん」
『だれが謝れって言ったのよ?ああバカですいませんってこと?それなら
世界中に謝ってきたほうがいいわよ、いますぐ』
「う…ごめん」
『…………』

結局、怒っている理由は聞き出せなかった。だけど確実に機嫌を損ねた。
ガスは止められる、TVは消される、文庫本はページをめくらせても
くれない、電気も消された。
もう寝るしかなかった。

『…………ゅよ』
(…………?)
翌朝、物音で目が覚めた。
それ がなにやらぶつぶつと呟いている。

『はい、ここがアナタのお部屋でちゅよ〜?あ、おクツは脱ぎましょね』

仰天した。
同時に笑いを噛み殺した。
それ は娘へのプレゼントを開け、お人形遊びに夢中だった。

『ん〜?この赤いのがいいんでちゅか〜?』
「ぶふっ」
『!』
マズい、思わず口の中の空気が漏れた。
それ は後ろ手に人形を隠した、つもりなのだろう。でも透けて見えてる。

912 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 16:35:07 ID:e97AYc9Y0

「…………」
『…………』
「…………」
『……ぉはょぅ』
「…zzz……」
『…気のせいか……』

それ は再び人形遊びに没頭する。
そういえば、この部屋はずいぶん長い間空室だったと聞いている。
そのあいだ、殺風景なここで、ひとりきりで、それ ――彼女は。

私はそっと目覚ましのスイッチを切り、寝直すことにした。
その日、初めて遅刻というものを経験した。
でも良かったと思えた。
不器用に包み直されたプレゼントがとても微笑ましかったから。

その夜、娘には会えなかったことを彼女に告げた。
プレゼントがムダになったからあげる、と伝えてみた。

『いらないわよそんなの。来年あげたら?』

……だそうだ。捨てろとは言わないんだなあ。


それ以来、以前のように怯えることはなくなった。機嫌の悪いときは
やつあたりされるが、とりあえずは殺されるような目には遭っていない。
不可思議な存在には違いないので、安心はしていないけど。

913 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 16:36:14 ID:e97AYc9Y0
「なんか、くらくらするんだ。手に力が入らない」
『ふうん…それが私のせいだと?』
「い、いやちがうけど。こんなの初めてだし」
『……そうよ』
「え?」
『すぐお医者にかからないと死んじゃうかもね。私の呪いは強烈だし』
「な…なんで…?」
『アンタほんとバカね。理由? なんでここが空室だったか考えたこと
ある? 理由がないからよ』
「うそだ。君はそんなことはしない」
『…アンタになにがわかるのバカのくせに』
「うそだ!」
私は彼女の肩に手をかけようとして――当然すり抜けた。
脚にも力が入らず、ぶざまに顔面を床に強打した。
『ちょっと、そんなに興奮したら…』
(うそだ……)
『ちょっと? ねえ? ど、どうしよう……?』
(君は…そんなことは……)

気づいたときには病院にいた。
生まれて初めて救急車に乗ったらしいのだが、残念ながら覚えていない。
誰が連絡したのか気になったが、それ以上に自分の容態が気がかりだ。
もし、彼女のしわざなら

――原因は不明です。

どうしようもないだろう。

私は触診、レントゲンを受け、医師の宣告を待った。
でっぷりと太った先生が頭を掻きながらこちらに向き直る。
ひときわ大きく、心臓の鼓動を感じた。

914 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 16:37:24 ID:e97AYc9Y0

「――単なるデレ不足ですね。心配することはないですよ」
「……は?」
「デレ不足。人はツンのみにて生くるにあらず。よくいわれるでしょう」
「いや、聞いたことありませんね」

なにを言い出すのだこのデブは。
わからないのならそう言ってくれた方がいいのに。

「最近、デレを補充してないでしょう?」
「それは、まあ……」
妻は常時臨戦態勢を解こうとしないほどの激ツンだし、アパートのあれ
は基本無愛想だ。ああ、確かにデレがなつかしいな……

「ってちがう!なんなんですかそれ!ごまかさないでください!」
「…とみなさん仰るのですけどね。実際補充してみればわかりますよ。
当店のデレ要員は優秀ですから一発で治りますよ」
「デレ要員?当店ってなに?」
「お客様のご趣味に応じてロリ・ショタ・熟・ガテン・クール・制服・
メイド・眼鏡・獣まで24時間注文受付しております」
「く…っ、め、眼鏡だと…!?」

うそだとしても騙されたい。私は本気でそう思った。
その反応をデブは見逃さない。
「ええ、最近は縁なしが人気ですね。いかがですか?」
フチなし!ヤバい、陥落寸前だ!
「ちいぃ…っ、ほ、保険は…?」
「ききません」

915 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 16:39:01 ID:e97AYc9Y0
私は瞬間接着剤のように張り付いた未練を強引にひっぺがし、イカサマ
医師から逃げ出した。
なぜかはわからないが、身体はいくぶん動くようになっていた。
ほらみろ、デレ分なんか補充してないのに。それともどこかでデレに
あったか? ……いや、あの話は根本からうそだ。なにを信じようと
しているんだ私は。

「……ただいま。ヒドい目に遭ったよ」
『どうだった』
珍しく、この手の愚痴に彼女が反応する。自分の呪いだからか?

「はは、デレ不足だってさ。いやあ、どうしようね?」
私は会話の繋ぎになればと、信じてもいない話をし始めた。
いつ怒りだすかと心配しながら、だったんだけど。

『……それで、具体的にどうすればいいわけ?』
「ふざけた話だよ…って、え?」
なんだ? 初めて見る表情。怒ってるのと似てるけど……
『アンタ、バカだから笑ってるけどね。毎日仕事で出歩くんでしょ?』
「う、うん」
『今日は家にいたから良かったわよ? でも外で倒れたらどうするの?
アスファルトに頭ぶつけて平気だと思う? クルマがきてたら?』
「あ、ああ、そうだね……ラッキーだったんだな」

あれ、なんだろう。どんどん身体の調子が良くなっていくような…?

916 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 16:40:08 ID:e97AYc9Y0
『わかったの!?』
「うん、ありがとう」
『ば…っ!!』
瞬間、耳まで真っ赤になる彼女。ヤバい。
『ち、ちが…っ! こ、この部屋で死んでもらわないと、私が呪い
殺した証が立たないじゃない!? …か、勘違いしないで?』

(か、勘違いしないでキタ━―━―━―(゚∀゚)━―━―━―!! )

すごい怒ってる顔。でもヤバい。かわいい。
『な、なんの話だっけ。そ、そう、どうすればいいのかって話よ!』

もうあの医師がイカサマでもどうでもよくなった。
この話がうそでも、あとでほんとうに呪い殺されてもかまわない。
私は思わず緩む頬を引き締め、精一杯マジメな表情を作って言った。

「――とりあえずこの眼鏡をかけてみてほしい」

917 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 16:53:13 ID:e97AYc9Y0
終わり。いま自分ではじめて読み返したけどやっぱ推敲しないとダメだわ。
いろんな意味で>>901ゴメンナサイ。

918 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 17:43:58 ID:oAXZyvCX0
飲み会を終えて部屋に帰る。
部屋の中に入ると、強烈な違和感。
霊がいる空間に入ると起こる感覚だった。
あー、いるのかなーと思いながら部屋の奥に目を向ける。
予想通り、そこには、女の霊がいた。
長い黒髪、推定Fの胸、抜群のプロポーション、そしてこの世のものにはあ
りえない美貌、すべてが俺を魅了した。

そして、俺の頭の中で何かが弾けた。

俺はベッドの上で目を覚ました。起き上がると頭痛がする。二日酔いだなー
と思いながら横を見ると女が寝ている。誰?そして、俺も女も全裸なのに気
付く。何で?必死に昨夜の記憶を辿る。よくよく見ると俺も女も全身キスマ
ークだらけ。なかなか記憶を呼び出せずに焦っていると、女が目を覚ます。



919 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 18:25:50 ID:oAXZyvCX0
「あ、あのさー」
『!!!!!!!』

顔どころか全身真っ赤にさせながらシーツに包まる。
なんか小動物みたいで可愛い。

「ごめん、俺酔ってたせいか昨夜の事全然おぼえてないんだけど」
『!!!!!!!!!』
「何があったか教え」
『ひどいよ!』

女がすごい勢いでシーツから飛び出す。
全身真っ赤なのは変わらないが、表情は怒り、いや悲しみを表している。
今にも泣き出しそうな顔だ。

『私初めてだって言ったのに、あんなに好きだ、愛してるって言ってくれた
のに、覚えてないなんてーーーーー』
「え、ちょ、ちょっと落ち着いて」
『ひどい、ひどいよ!うっ、うっ、うえーーーーーーーん』
「あー、ごめん、泣かないで、ね?」

俺は少し躊躇したが、思い切って女を抱きしめた。
女は俺の胸の中で大声をあげて泣き続けた。
女を落ち着かせながら、改めて女をじっくりと観察する。
かろうじて覚えている昨夜の記憶のとおり、すごくいい女だ。
普通の人間と変わらない肌のぬくもり、でも幽霊なのだ。
よくよく見ると身体が透けているのが分かる。
昨夜は25〜6の美人、と思ったのだが、日の光の下で見た女は俺と同じ位
の20歳前後の可愛い女だった。

920 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 19:22:19 ID:oAXZyvCX0
女、いや彼女が徐々に落ち着いてきたので、言葉を選びながらもう一度昨夜
何があったのかを聞いてみた。断片的で解り辛かったが、根気よく聞いてい
るうちになんとか理解できる内容になった。まとめるとこういうことだ。

彼女は20歳の女子短大生で、一週間前に死んでしまったそうだ。死因は風
邪をこじらせたうえの肺炎だそうだ。死後少しの間は家族の周りをウロウロ
していたがあちこち見て回りたくなり、ブラブラしている途中で俺の部屋を
見つけ、居心地がいいのでしばらく居ようと思った、との事。
俺の部屋は、何度御祓いしても新しい霊が居つくいわくつきってやつで、た
またま霊不在だったときに彼女が来たのだろう。
そして昨夜、俺に挨拶しようと待っていたら、俺に襲われた、と。
彼女はずっと女子校通いでまったく男と付き合った事がなく、もちろん処女
だったそうだ。欲求不満解消の為にオナニーはしていたそうだが。
襲われたとき抵抗はしたんだが、俺にキスされているうちに全身の力が抜け
てしまい、あとはされるがままになっていた、そして挿入直前で正気に戻り
俺に初めてだから、と許しを請うと真剣な顔で、君に一目惚れした、今まで
会った誰よりも好きだ、生涯君だけを愛する、と熱心に口説かれたらしい。
なぜか彼女も俺を信じてしまい、俺に処女を捧げたんだそうだ。最初はやっ
ぱり痛かったが、俺の執拗な愛撫で快楽を引き出され、初めてなのにイって
しまった、と恥かしそうに言っていた。その後、朝6時頃までヤりまくり、
ディープキス、フェラ、パイズリ、腰の動かし方等色々教えたそうだ。調教
されちゃいました、となぜか嬉しそうだった。

921 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 19:39:06 ID:6wDDk/DwO
http://blog.m.livedoor.jp/warosmania/index.cgi?blog_id=1585025

922 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 20:26:52 ID:oAXZyvCX0
ひとまず落ち着いたのは良かったのだが、俺が覚えていない発言した事を思
い出したらしく、またシーツに包まってしまった。

「あのさ、その、えーと」
『・・・・・・・・・・・』
「君に、その、なんだ」
『・・・・・・・・・・・・・麻由美』
「え?」
『君、じゃなくて、麻・由・美』
「あ、麻由美さんね。お、俺は祐介、よろしく」
『・・・・・・・・・・・・・』
「あ、えー、うーんと」

俺は謝りかけたが、謝るのはかえって失礼な事くらいはわかった。
記憶はおぼろげでしかないのだが、昨夜彼女に言った事は全部本心なのは間
違いない。だから誤魔化さずに俺の正直な気持ちを言おう。
彼女もさっきからチラチラこっち見てるし。

『・・・・・さっきから何か言いたそうです、だけど』
『言いたいことがあるなら早く言ってくださ、言いなさいよ』
『私、幽霊なんだから、そこら辺の人間と同じ扱いすればいいなんて考えて
たら大間違いです、だからね』

なんか幽霊だからって無理に悪ぶってる彼女がとても可愛い。
無性に抱きしめたい。
抱きしめた。


923 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 20:29:08 ID:oAXZyvCX0
『きゃっ!な、何するんで、なにするのよ!』
「麻由美さん」
『は、はい!』
「順番がメチャクチャだけど、改めて言います。」
『はい』
「好きです、一目惚れです、ずっとあなただけを愛し続けます、だから俺と
付き合ってください!」
『えっ、う、うそでしょ!』
「本気です、俺を信じて」
『・・・・・・・・・は、はい、よろしくお願い、し、しま、す、う、うえ
ーーーーーーん』

今度は嬉し泣き、忙しい娘だなあ。
また抱きしめて彼女が落ち着くのを待つ。
落ち着くと、彼女はまた悪ぶって話し始めた。


924 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 20:29:43 ID:ERQGkLj4O
>>920
ん、そこで終わり??


925 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 20:29:49 ID:oAXZyvCX0
『わ、私みたいな美少女幽霊と付き合えるなんて、宝くじ当てるより幸運な
ことなんだからね、感謝してくだ、感謝しなさいよ!』
「はいはい、わかったよ、麻由美さん」
『あっ!』
「?」
『呼び捨てじゃなきゃだめです、だからね!』
「わかったよ、麻由美」
『はいっ!』
「それじゃあ、正式に恋人同士になったことだし、復習も兼ねてエッチしよ
うか、麻由美」
『・・・・・は、はい、祐介さん』

もちろん一日中調教しました。可愛い幽霊な彼女です。


エロ+ツンデ霊、頑張ってみたけど時間無いんでこれが限界です。次があ
ったらもっと時間をかけて文章練りますんで。石投げたり呪ったりしない
でください。ごめんなさい。





926 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 22:36:26 ID:ufsQ8D5lO
>>925
エロパロ板池。その萌え分とエロ分を分けてくれ。

【妖怪】人間以外の女の子とのお話17【幽霊】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/r.i/eroparo/1138894106/

かーいい幽霊、妖怪、オカルト娘でハァハァ【その11】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/r.i/eroparo/1142074376/

927 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 22:44:58 ID:lRr146Mi0
引いた

928 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 23:06:44 ID:+KEiRGetO
結構引けたよ。
なんつーかさ……まぁいいや…。

929 :本当にあった怖い名無し:2006/04/17(月) 23:30:58 ID:LqhTSZ0XO
女子校でツンツンしようとして言葉遣いまでを
気にしている描写には萌えました。そこは大変GJです(`・ω・´)


しかし……メインエロな上女子校育ちな処女でイってしまうとか…
ちょっとありがちというかなんというか。


930 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 00:01:28 ID:L/kB/QVq0
月曜日

俺は、月末が期限の企画を纏めるため一人会社に残っていた。
初めてリーダーになった事もあり、気合も入っていたのだろう。
気付けば日付も変わろうとしていた。
最近はいつもそうだ。気が付くと終電を逃してることもしょっちゅうだ。
と、突然空調とフロアの照明が俺の周りだけを残して消えた。
「うおっ!」
驚いて辺りを見回すと、ドアの所に見たことの無い女性が立っていた。
「あなた一人のために空調や照明を使ってられるほど、
 この会社余裕がある訳じゃないんだけど。」
その人はそんなことを言いながらこっちを冷たい目で見ていた。
「すいません。今帰りますので。」
知らず、敬語になる。
俺よりも少し年上のように見える。
「そ、あなた一人で頑張ったってたかが知れてるんでから。」
そう素っ気無く言いながらその女性は出て行った。
あわてて帰り支度をして、その日は何とか終電に間に合った。

布団に入るとなぜかさっきの女性の顔が浮かんだ。
「結構キレイな人だったよな。
 あの人が来なかったら今日は帰って来れなかったかも」
久しぶりの布団の中でそんな他愛も無いことを思っていた。

931 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 00:07:35 ID:L/kB/QVq0
火曜日

今日も気が付けば昨日と似た様な時間だった。
「ん、そろそろ帰るか。また怒られるのもイヤだし。」
そう言って帰り支度を始めようとすると
「またあなた一人で残ってるの?」
昨日の女性がまたドアの所にいた。
「あ、すいません。でも、今日ちゃんと空調も切ってたし
 照明も俺の周りしか付けてませんから。」
「はぁ、別にそんな事を言ってる訳じゃないんだけど。
 あなた一人で頑張ったところで無駄なんだから、さっさと帰りなさい。」
昨日より強めの口調で言われてしまう。
「でも俺リーダーだし、みんなの案を少しでもまとめて行かないと・・・」
「まるで解ってないのね。」
俺が言い切る前にはっきりと言い切られてしまった。
「いい、あなたが一人で頑張って何か形になったの?
 そんな才能無いんだからさっさと帰りなさい。」
「でも、俺が少しでも具体的な形にまとめれば、みんなも・・・」
「思い上がりも程々にしたほうが良いわよ。
 あなたの貧弱な頭で、どうにかなるような物じゃ無いのが解らないの?」
「ぐっ」
「一人で悩んで無駄なことする位なら、土下座でもして
 周りからやってもらったほうが良いんじゃない。
 うん。思いつきで言ってみたけど、それあなたにすごく似合ってるかも。」

932 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 00:08:05 ID:L/kB/QVq0
「なっ!」
「分かったらさっさと帰りなさい。
 ここに居たってあなたにできることなんて何もないわ。」
そう言うと勝ち誇ったような顔でその女は出て行った。

「ちくしょう。」
電車に揺られながらそんな事を呟いた。
何に対してだったのか、
好き勝手な事を散々言って行った女に対してなのか
何も言い返せなかった自分に対してか。
多分、両方だろう。

933 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 00:12:37 ID:L/kB/QVq0
水曜日

昨日の事があって、ムシャクシャしたまま仕事に向かった俺は・・・
言うまでも無くボロボロだった。
空回り そんな言葉がぴったり来る一日だった。

気付けば一人だけの時間。
「はぁ」
今日一日を思い返してため息を付く。
「まぁた一人で残ってるの?
 ホンと学習しない人ね。」
いつものところであの女が言ってきた。
「はいはい、無能な役立たずはさっさと帰りますよ。」
「そう、人間素直が一番よねぇ。」
荷物をまとめ帰ろうとすると。
「で、昨日言った事やってみた?
 みんな快くやってくれたでしょ。」
嬉しそうな顔でそんな事言って来やがる。
「はぁ?昨日言った事って土下座云々ってヤツ?
 俺がそんな事するわけ無いでしょ!」
「ああ、だから今日も一人でこんなとこ居るのよね。
 やれば誰か憐れんで手伝ってくれそうなのに。」
納得したように一人頷いている。
この女俺になんか恨みでもあんのか?
「そういうあんたはどうなんだよ?
 いつもこんな時間まで一人で居て、話し相手もいないから
 俺にちょっかい出してきたんじゃないの?」
「違うわ。私はあなたと違って一人でやるほうが仕事が早いのよ。
 どっかの人みたいな無能が近くに居るとダメなのよ。」
斬って捨てられた。
「でも、そうねぇ。
 土下座する根性も無いんなら、そこの落書きの採点でも頼んでみたら?」

934 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 00:13:29 ID:L/kB/QVq0
「え、落書きってこれの事か?
 こんなの人に見せるもんじゃないだろ。」
それはいつもの癖で書いたもののことだった。
「だって、あなた一人でできる事ってそれ位しかないんでしょ?
 なら、それ見せる位しか後はできる事ないじゃない。」
「俺を笑いもんにしたいのか?」
「ま、そんな所ね。
 でも、何もしてないって思われるよりは良いでしょ」
「なっ!」
凍りつく俺を無視して
「さっさと帰りなさいよ。
 ここに居たってできる事なんか無いんだから。」
そう言いながら女は出て行った。


俺独りでやっても先に進めないのは分かっている。
「でも、土下座やこれを見せるのはなぁ」
不思議と昨日の様な苛つきは無かった。

935 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 00:14:44 ID:6XpTxaIT0
>>916
最後のデレがやっぱ少し強引だったけどとっても良かった。
眼鏡が良かった。

936 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 01:02:58 ID:G9+y1d0xO
>>934
エェーここで終わりですか!?

937 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 01:37:53 ID:L/kB/QVq0
木曜日

仕方なくメンバーに彼女から落書きと評されたモノを見せ
「ごめん、色々頑張ってみたけど俺一人じゃまとめきれなかった。
 取り敢えず、使えそうなのとかピックアップしてみたから
 これをみんなで摺り合わせながらまとめて欲しい。」
「あんまり役に立たないだろうけど・・・」
素直に謝って頼んでみた。
「ん、これとこいつ組み合わせれば結構いい感じになるんじゃないか。」
「あ〜、これを使えばこいつももっといい感じになりそうだな。」
「そっか、これを使えばアレも出来るよな。」
俺が頭を下げている間にみんなが色々言っている。
俺のことなんか見向きもしない。
「あれ?みんな呆れてるんじゃないの?」
「何言ってるんですか。こんな資料作ってくれてたんなら言ってくださいよ。」
「そうですよ。これメチャメチャ便利じゃないですか。」
「良くアンナ屑みたいな案からこれだけ拾い上げられましたねぇ。」
なんだかすごい褒められてる。
「そっか、うん。なら良かった。」
「じゃあ、これ使ってもういっぺん案だしますんで。」
「よし、もう一回練り直す!なんで少し時間ください。」
「あ、俺も時間ください!前のよりはずっとマシなの出しますから。」
なんだか誰も俺の話しなん科聞いてなかった。
「じゃあ、みんな来週までにまとめて出してくれるかな?」
「は〜い」
「ブツブツブツ・・・あ、解りました」
「よし、今度こそ。」

なんだか嬉しかった。
「今度逢ったらお礼言わないとな。」
多分、悔しがるか笑い飛ばすんだろうけど。

938 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 01:40:33 ID:L/kB/QVq0
金曜日

色々、思うところはあったけど独りになるまで会社に残っていた。

「あら、また独りで残ってるの?
 いい加減諦めて帰ったら。」
いつもの調子でそんな事を言ってきた。
「うん。やる事やったら帰ります。」
「そう、今日は素直なのね。」
「今まで色々ありがとう。
 ホント助かった。」
素直にお礼を言う
「ちょっ、ちょっと急に何言ってるの?
 とうとう逝っちゃったの。」
「いや、違うよ。
 やっぱり素直にならないといけない時もあるしね。
 早く帰れって言ってたのも俺の事気遣ってくれてたんでしょ。」
「ばっ馬鹿じゃないの。
 誰があんたの事なんて気にするのよ!
 自意識過剰なんじゃないの!」
「うん。そうかも。
 でも、いつも終電には間に合うように声掛けてくれてたし。
 俺のメモが役立つ事や、みんなに頼る事も教えてくれたから。」
「そっそれは、たまたまよ!
 わっ私はあなたが邪魔だと思ったから、帰れって言っただけだし
 土下座や落書きも、思いつきで言っただけだし・・・。」
「うん。それでもいいんだ。
 感謝してるのは事実だし、好きになったみたいだし。
 何か俺にできる事って無いかな?少しは役に立ちたいんだ。」



939 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 01:41:33 ID:L/kB/QVq0
「えっ、今さらっとすごい事言わなかった・・・
 ・・・好き・・・とか。
 ホントに?」
真っ赤になって聞いてくる
「うん。ホント。」
「だって、私年上よ?」
「気にしないよ。」
「社内恋愛だよ?」
「結構居るし。」
「きつい事ばっかり言うよ?」
「ほんとのことだからね。素直に従う。」

「・・・もう死んでる・・・のよ?」
「知ってる。」
「エッ。」
「知ってるよ。だってそこじゃ照明も空調も消せないし、
 俺が何を書いてるかなんて解る分けない。
 警備員さんも『毎日最後まで・・・』って挨拶してくるしね。」
「そっか、知ってたんだ・・・。」
「最初は不思議に思ったけど、あ〜そうなんだってピンときてね。
 で、俺にできる事って何か無いかな?
 あんまりとっぴなのは無理だけど、してあげたいんだ。」

「・・・じゃぁ、時々でいいから・・・こうやって私の話し相手になって。」
「時々?」
いたずらっぽく覗き込んでみる
「〜〜っ、そうよっ時々よっ!
 べっ、別に毎日だと、仕事の邪魔になる・・・じゃなくって、
 話すことがあなたに無いだろうなって思ったからよっ!」
「そっか。うん。そんなことで良いなら。」

940 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 01:50:57 ID:L/kB/QVq0
数日後

「べっ、別に寂しいから話し相手になってるんじゃないんだかねっ
 あっあなたが自分の事よくわかってないから
 教えてあげてるだけなんだからっ!」  
「うん。知ってるよ。でも俺はこの時間が一番幸せなんだ。」
「そっ、そんなの・・・
 私もそう・・・ゴニョゴニョ」

こうやって二人で数日おきに深夜に話している。
帰り際に毎回、彼女の寂しそうな顔を見るのはつらいけど 
そこは突っ込んだら怒られるんだろう。

「こんどどっか旅行にでも行きたいなぁ。」
「えっ、ダっダメよ!混浴なんて
 絶対無理なんだから・・・」

941 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 01:53:35 ID:L/kB/QVq0
長々と申し訳ないです。
会社モノが無い様なので書いてみました。

つか、やっぱ文才ね〜んだな俺。
職人の皆さん尊敬します。

942 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 02:32:42 ID:G9+y1d0xO
>>941
いやいやいやGJ! 最初苛立ちしか感じなかったツンに、
後半は一気に魅了されましたよ!
あと個人的に年上好きなんでw


943 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 09:05:09 ID:NqQWZJDD0
>>941
やさしい印象のする文章でとってもよかったお(´・ω・`)

944 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 09:35:27 ID:yzvURRc6O
お局様的なツンデ霊(・∀・)イイ!

945 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 12:26:59 ID:NqQWZJDD0
「またあいつだ」


最近、帰り道の交番の前に警官がいつもつっ立ってる。
それだけならどーでもいいんだけど、これが毎回絡んでくるからマジキショイのなんのって。
この前なんてこっちはオールで疲れてんのに
「おい」
「若い女の子がこんな時間まで何してんだ。さっさと帰りなさい!」
とか言って絡んでくるし…。町の駐在さんでも気取ってんのか?今時流行んねっつーの!


「今日もこんな時間に……。いい加減にしなさい!」
「毎回毎回、いちいちうっせーんだよ!こっちは好きで遊んでんだからほっとけばぁ?
 わかった〜♪ 援交でも狙ってんでしょ?」
「そういうはしたない言葉遣いはやめなさい!」
「やめねーよバーカ! いっぺん死ねッ!」
さっきまで威勢のよかった警官の顔が一気に曇るのを感じた。

946 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 12:27:59 ID:NqQWZJDD0
「……」
「…残念だけどもう私は死んでるから二度も死ねないんだよ…。」
「はぁ?」
「やっぱり覚えてないんだね…。」
「マジで何言ってんの?」
「いや今のは忘れてくれ。」

いつも暗がりでよく見えなかったけど、こうまじまじ見るとなぜか見覚えがある。
しかも、最近じゃなくて遠い昔にみた気がする。
「あっ!」
記憶の波が一気に押し寄せてくる。
この人は小さい時に良くしてくれた「交番のおじちゃん」だ。
お母さんとの買い物の途中にいっつもおやつをくれた大好きだった人だ。
確かに急にいなくなっちゃって、お母さんにしつこく理由を聞いたことを思い出す。

「ほんとにあのおじちゃんなの?」
あの交番のおじちゃんはゆっくりと笑顔で頷く。
「あんなにちっちゃくてかわいかった子が本当におっきくなったね。」

947 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 12:28:56 ID:NqQWZJDD0
ギュッ。

いつもは反抗的なギャルで通してる私が懐かしさのあまり思わず抱きついてしまった。
「ん?!」

ちょっと待てよ。
「なんで私おじちゃんにさわれてんの?」
笑顔だったおじちゃんの顔がさっきの何倍も曇る。

「…ずっとそれを君に伝えたかったんだ……。」

「…本当に残念だけど、君も死んでしまったんだよ……。守ってあげられなくて本当にごめん…」

おじちゃんは涙を必死でこらえながらそう伝えてくれた。

信じたくない。でも、昔の記憶となんら変わることのないおじちゃんに
こうして触れてるのがなによりの証拠なんだね。

「おじちゃんは、私が迷子になった時おっきな手をつないでくれて、わたしんちまで送ってくれたよね。」

「ちょっと私の手もおっきくなっちゃったけど、また手をつないでよ♪」



ある交番の前に揺らめいていた二つの影は、夜明けの空に向かってスゥーっと消えていった。

948 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 13:30:45 ID:gBuPyBFAO
。・゚・(ノд`)・゚・。
GJ
ゾクっと来た

949 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 18:24:21 ID:G9+y1d0xO
>>948
そんなに怖かったのか…


なんつって。色々背景が想像できてGJです。

950 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 19:06:50 ID:Nxor5hBb0
バイトの帰りだった。

「お疲れさん。お先にー」
久しぶりにバイトが早く終わった俺は、浮かれがちになりながら
彼女が待つ家に帰ろうとしていた。綺麗にラッピングされた箱を持って。

どれくらい歩いただろう、近いはずの家路が、いつもより長く感じた。
疲れてんだろうか・・・、どんなに歩いても家につかない。
(少し・・・休むか。)俺は道の端にあった見かけないベンチに腰掛けた。

10分くらい経った。大分疲れも取れてきて、走れそうなくらいだった。
(そろそろ行くか・・・待ってるだろうし。)
俺は立とうと足に力を入れた。すると、どうだろう。
見事なまでに体が動かない。これが金縛りなのか・・・?
だんだん意識は遠のき、深い眠気が襲ってきた。
俺がその日見た最後の景色は、とてつもなく眩しいライトの光だった。

951 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 19:30:58 ID:Nxor5hBb0
目が覚めた時に飛び込んできた景色、病室だ。
体は動かない、隣には彼女が居る、俺が持っていた箱も持っている、何故だろう?箱はぐしゃぐしゃだ。
(俺は・・・?)「・・・やっと起きた。」
彼女が俺を見るなり少し怒った目で言い出した。
「何で帰ってこなかったん!?誕生日やろ!?」
彼女は誕生日の日に俺が帰ってこなかったと、言っていた。
だが俺にはあの日、プレゼントを買って、バイト終わって、帰り道・・・
そこまでの記憶しかない。
「何で来てくれなかったん!?」
彼女はかなり怒った雰囲気で話している。
(待てよ・・・?俺は何を・・・?)
俺には何の記憶も無い。「ちょっ・・・ちょい待てよ!俺が何をしたんだ?」

彼女が言うには、俺は帰り道プレゼントの箱を持ったまま、ボーっと道の真ん中にっ立っていたらしい
そしてそこを通ったトラックに撥ねられた。・・・らしい。

だがそれだけではないようだ。
何か言いたげな表情で俺を見つめている。
だが俺が疲れてまで彼女の家に行こうとしていたのに彼女が誤解していたから、
俺は何故か逆ギレしそうな勢いだった、そのときの彼女はかなりウザク感じた。
「何やねんさっきから!?おまぇ・・・寂しかったんかよ?いい年こいてw」
「はぁ?あんたなんか居なくてもいいっつーの」
俺の言ったふざけたような言葉に対し、彼女もまた、キレていた。
というよりも、ムキな感じだった。
「そーか。じゃあ出てけ!」 俺までつられてキレていた。
「言われなくても・・・もう居ないわぁほ・・・」
彼女はかなり涙目で言った。
とてもいつもツンツンしている彼女とは思えないほど声は弱々しかった。
「はぁ!?何あほ言うてんの?居るじゃないけ」
最初はそういっていた俺も、後からだんだん変な雰囲気に気づいた。
彼女の影が無い。それどころかよく見ると少し透けている。

952 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 19:32:59 ID:Nxor5hBb0
ageてしもた・・・
吊ってキマ・・・スorz

953 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 19:47:38 ID:3LB5+PqY0
ageたっていいんだよーGJ!

それより続きーっっ

954 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 20:14:03 ID:B34erNJo0
おお、オカルトっぽい出だしwktk

955 :予告:2006/04/18(火) 21:44:21 ID:A3be/BzHO
「そう、虚数素子。つまりあらゆる場所に『存在しているかも知れない可能性』を持つ素子。それこそが霊体を形成する」
 
彼、東原教授が2年前に私に言ったセリフだった。
そして昨日、私の許に届いた手紙を改めて読み返す。
『我が悲願、達せり。』
 
狂人の戯言だ。
無視するのが良識的と言うものだろう。
しかし、どうにも気に掛かる。
それはおそらく2年前に続けられたあの言葉が未だ私の記憶に残っているからだ。
「…虚数素子を電子化して制御出来れば…
つまり!幽霊を
捕らえる事が出来るのだよ!!」
 


956 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 22:14:41 ID:Qi5zJvfR0
面白そうだけどタイミング悪いぽ >955タン

957 :本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 22:15:47 ID:3LB5+PqY0
>>956はツンデレw

でもタンとか語尾がデレw

958 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 00:05:28 ID:B34erNJo0
映画館の前で、ふたりの男女が言い争っている。
言い争い、というより、女のほうが一方的に激昂している様子だった。

「やっぱり、私、だめみたい。耐えられない」
「そうか」
「…ほかに言うことはないの?」
――あんたなんかに話すことなんかないってさ。この自意識過剰女!
「…デートにまでついてきてなんなの化け物!非常識にもほどがあるわ!」
――うわーこいつばかーw 幽霊に常識語ろうって?ばかにもほどがあるw
「この…っ!いままで我慢してきたけど」
「別れよう」

男のその言葉に、女は驚いたようだった。常に受身の態度を貫いてきた彼が
自分から意志を伝えるのは珍しいことだったからだ。
「は、そう。いい考えね、そうしましょうか。せいぜいふたり仲良くね!」
女はヒールの音に怒気を孕ませ、去っていく。

――ばーかばーか!あんた程度の女がお兄に釣り合うわけないでしょ!

一度。女は凄まじい形相で男のほうを睨み、あとは振り向きもしなかった。
取り残された男の表情に落胆の色はうかがえない。こうなることを、彼は
予想していた。

――ねえお兄。もう一本観てこうよ。アクションのほう!
「ああ」
なにごともなかったかのように、彼は出てきたばかりの映画館に足をむけた。

彼は無口でおとなしく、扱いやすい男に見える。じっさい女にとっては
その通りで、よく積極的な女につかまってしまう。彼は交際を申し込まれて
断ることをしなかった。そして、例外なく同じ理由で別れていた。

妹の霊が憑いていること。

959 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 00:07:22 ID:B34erNJo0
そしてまた。
おなじ理由で、今度は泣かれた。
高校の後輩で、付き合ってひと月だった。

「う、あ、あたし、せ、先輩のこと、す、好き、だけど…けど…」
それは彼にもよく伝わっていた。
よく持ったほうだと思う。数限りない皮肉・罵声を浴びせられ、それでも
笑顔を絶やさなかった。今までは。
たぶん、これだけ自分のことを想ってくれる女性はもう現れないだろう。
そう評価していた。

――あーあー、泣けばいいと思ってんの?どこの小学生だよおまえw
「だ…って。な、なにも、わ、わるいこと、し、してないのに…っ!」
――悪いことしてないのに死ぬやつだっているよ。悪いことしてなけりゃ
悪いことが起こらないとでも? 甘いよばーか!
「あ、あなたさえい、いなかったら…!」
――やっと本音でた。ひとつ言っとくけど、あんたの愛想笑い、キモイよw
「う…ひどい。先輩?、なんとか、ならないんですか、これ」
――いきなりこれ扱いね。わかりやすくていいよね、お兄?
「別れよう」

即答だった。
「ど、どうして!?おかしいよこんなの!ほんとは先輩だって…」
――先輩だって、なに
茶化した口調が一変し、鋭い険をもって割り込む。
「――オレの妹は」
ふたりを制するように、彼は重々しく口を開いた。

960 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 00:08:23 ID:QWjlFwSX0
「ギャンブル狂の親父に代わって生活費を稼いでいた。小学生のころからだ。
オレの新聞配達のバイトの数倍の稼ぎ、と言えばなにをやらされていたか、
想像がつくだろう。オレは――それを知っていた。知っていて、止められ
なかった。食うのに困らない生活をするためには、その金がなければやって
いけないと、耳を塞いだんだ。

高校の入学式の日、妹は行方不明になった。親父は出入りしていたチンピラに
はした金で身柄を売った。一週間後、妹は死体で発見された。なにが
あったのか、オレは知らないし、もう訊くつもりもない。
オレは、妹になにもしてやれなかったし、妹のおかげで生きてこれた。
だから今度は、妹のために生きていく。間違っていると言われても。
――付き合うことになったときの条件を覚えているか」

ぐ、と後輩の彼女は喉を鳴らした。
「…い、妹さんの…存在を…否定しないこと……」
「そう。それだけだ。オレ自身よりも大事な存在を否定しないこと」
「…………」
「さよなら」
なにもいえず、彼女は立ち尽くした。彼がいなくなってもしばらく、動く
ことができなかった。

961 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 00:09:04 ID:QWjlFwSX0

帰り道。ふわふわと男の頭上を漂う姿があった。
――けっこう持ったね、今回。
「そうだな」
妹が二人でいるとき、女の話をしだすのは、口ほど彼女を嫌ってはいない
証だった。あるいは、兄にとって悪い女ではなかったときか、どちらか。
多少の自責の念がそうさせるのだろう。

――ごめんね、お兄。
「なんだ、珍しいな…」
――次は、さ。
「うん」
――う、ううん。やっぱ約束できないや。
「なんだよ」
――なんでもない。


  大好きだから。もう少しだけ。ごめんね、お兄――


962 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 00:32:09 ID:cOBtooQPO
うは……ギガセツナス…テラGJ……

963 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 00:33:49 ID:MkKUXF6/0
GJ....な、何でもない!

964 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 01:17:06 ID:QWjlFwSX0
変換ミスが痛々しい・・・orz もっと勉強してくるお

965 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 04:12:39 ID:ORWHWXA+0
初めて彼女に会ったのは、まだ冬の寒さの残る三月のことだった。
桜の花弁が舞い散る夜の公園にひとり佇む彼女を見たとき、
私はその姿にすっかり心を奪われてしまった。

それから私は毎晩仕事帰りにその公園を通り、彼女の姿を見ることが日課となった。
彼女はいつも同じ桜の木の下で、ひとりで桜を見つめている。
なにをしているのか、なぜ毎晩そこにいるのか。
私には窺い知ることなどできなかったが、それでも彼女の姿を見ることができるだけで幸せだった。

私たちは決してお互いの領域に踏み込むようなことはなかったが、
それでもふたりの間には特別な関係ができあがっているような気がしていた。
例えて言えば、透明な糸で結ばれているような……、
もちろん私の思い過ごしと言われてしまえばそれまでだが。

しかし四月の声を聞いたある日、それが私の思い過ごしではないことがわかるときが来ることになる。

966 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 04:13:23 ID:ORWHWXA+0
その日、私はある噂を聞いた。
あの桜が実は病気に罹っており、その発見が遅れたために回復の見込みがないこと。
そのため、そう遠くないうちに完全に枯れてしまうだろうということだった。
あの桜が枯れてしまえば彼女は哀しむだろうか。

その晩、私が仕事の帰りに公園に立ち寄ったときだった。
彼女はいつもの様に桜の木を見つめて佇んでいた。
この桜がなくなれば彼女とも会えなくなるかもしれない。
それは今の私にはとても耐えられるものではなかった。
私は少しでもいいから彼女との繋がりがほしかった。

「綺麗な桜ですね」

気付いたときには声をかけていた。
その場の幻想的な雰囲気がそうさせたのだろうか。
いつもの私では到底考えられないことだ。

「本当にそう思う?」

見ず知らずの男にいきなり声をかけられたというのに、
彼女は少しも驚いた素振りを見せずにそう言った。

「この木が花を咲かせるのも今年で最後よ。もう二度と会うことはできないの」

近くで見る彼女は大変美しい女性だった。
しかし、今の彼女はどこか愁いを帯びた表情で、
手を伸ばせばすぐに届くはずなのに、触れれば消えてしまいそうな儚さがあった。

967 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 04:14:08 ID:ORWHWXA+0
「会う?」

「そうよ、いつも見てくれてたでしょう?」

やっぱり気付いていたのか。
いや、それよりももう二度と会えないとは……。

「貴方の気持ち、とてもあたたかい想いが伝わってきていたもの」

「いや、それは……」

あれほど彼女との繋がりを求めていたというのに、
いざ彼女を目前にして私はすっかり緊張してしまっていた。

「隠さなくてもいいのよ。それはわたしのせいなのだから」

968 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 04:17:37 ID:ORWHWXA+0
彼女がなにを言っているのか、私にはさっぱりわからなかった。
私が彼女を愛してしまったことが、なぜ彼女のせいになるというのだろう?
まさか自らの美しさに自惚れているわけではあるまい。

「わたしたちに与えられた特別な力、一生に一度使える現の夢」

どういうことだ、彼女はいったいなにを言っているのだろう?

「人の心を惑わす幻想の力よ」

なぜ、そんなことを言うのだろう? そんなことを信じろというのだろうか?

「貴方がわたしを愛する気持ちは貴方のものではないの。
 すべてわたしが作り出した、偽りの感情なのよ」

彼女は私に背を向け桜の木にそっと寄り添う。

「ごめんなさい、貴方たちにこんなこと言っても信じられないでしょうね。
 このことは忘れて頂戴。そしてわたしのことも忘れるのよ」

ひときわ強い風が吹きすさび、視界のすべてを桜の花弁が覆う。

風が止んだとき、公園には私だけがひとり取り残されていた。
見上げた桜の木には先ほどまで咲き誇っていたはずの花が、
裸の枝だけを残して一枚の花弁すら残すことなく散ってしまっていた。

その夜を境に、二度と彼女は姿を見せることはなかった。

969 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 04:18:44 ID:ORWHWXA+0
程なくして私は元の生活に戻っていた。
いつも通り会社に行き、仕事をして、帰って眠る。
そんな普段通りの生活の中で、私は時折彼女のことを考える。

あの時私が抱いた感情、そのすべては彼女が作り出したものだ、そう彼女は言っていた。
果たして本当にそうなのだろうか?
私のあの想いは精巧に作られた贋物に過ぎないのだろうか?

私はそうは思わない。
彼女の消えた今もなお残る、彼女に対する郷愁にも似たこの気持ちは、
決して作り物などではないと断言できる。

なによりあの夜、彼女が最後に見せた涙は、
彼女の隠し切れない想いの証だったと信じているのだ。

970 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 07:27:05 ID:Md7sJp1d0
花には心を惑わす何かがあります。

971 :本当にあった怖い名無し:2006/04/19(水) 09:35:04 ID:fnVjN1Y40
甘えるとき 彼女は猫になる

女「にゃー」

じゃれついてくる。かわいい。しかもひんやりして涼しい。さすが幽霊。冷房いらず。

女「にゃーにゃー」

ほっぺたすりすり。気持ちいい。我慢できずにキスする。ちょっと起ってきた。

女「ん・・・、にゃーにゃ、ん・んんん・・・あっ」

身体を委ねてくる。出会った頃と比べると別人のような甘えっぷり。リアル萌え体験中。半起ち。

女「にゃ、あ、ああっ、んんんっ、ん、あんっ」

キス→ディープ→耳→首と順調に移動中。耳元で聞く喘ぎ声にすごく興奮する。触ってないのに8部起ち。

女「はあっ、あっ、んあっ、あああっ」

にゃーと言う余裕もないらしい。俺もついに100%、マックス状態。ちょっと痛い。
次の段階に進むために胸を触るべく服の中に手を入れようとすると、

女「ここから先はオプションです」
俺「別料金?っていうか金とんのかよ。ここなんて風俗?」

オプションの料金はいつも身体ではらってます。

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